生徒会長
――1−A教室――
部活紹介で説明をした後、いろんな人が視線を向けて何か言いたそうにしていたが、
それらをすべて無視して、今は教室に戻ってきて少し落ち着いたところである。
「それにしてもお前凄いことしたなぁ。」
この教室の中の異様な何とも言えないような雰囲気も気にしてないような、もしくはきずいていない、そんな感じで聞いてきた。
「ふふっ、まぁな。」
そんな感じで聞いてきたので少し可笑しいと思った。
「それにしても、こんなにもみんなの注目を浴びるとは思わなかった。まぁ皆の気持ちもわからんでもないけどな。ここまで来ると気が滅入る。」
今のような大した事の無い様な会話でも朝日がしゃべる時は周りが静かになって皆話の内容を聞いている。
「そんなこと言ってもお前が原因だからなぁ。」
「この状況もすぐに収まるだろうから今の内に噛み締めておくわ。」
異質なこの状態すら彼にかかったら余興程度に感じてしまう。
――放課後 裁判部室――
この部屋は2日前まで相談室だった事と昨日少しアレンジを加えた事もあり、
かなり豪華になっていて、彼はこの部屋の真ん中にある長机の後ろにある
周りの中でもかなり高そうな椅子に堂々とそして大いに楽しそうに座っていた。
今日一番最初に来るのは誰だろう。昨日まで知ってたのは校長と理事くらいだからな。
まず、生徒会でも来るのか。それとも先生かな。それか新入部員でもくるか。
早く誰か来ないかなぁ。
(ざわ、ざわ。)
そんなことを考えていると誰かが部屋の前にいる気配がして来たので、
「入って来て下さい。」と、こちらから促すようにした。
ガラガラッ、バタン。
「初めまして、生徒会の会長の篠原 朱音です。この部について尋ねたいことがあるので伺いました。」
入ってきたのは生徒会の会長で背筋はちゃんと伸びていて服装や態度などあらゆる所が生徒の模範となっており、どこか威厳も漂っていてしっかりとした立派な生徒会長というような姿をしている。
「こちらこそ初めまして。部長の朝日 明です。それにしても、よく出向いてくれましたね。放送で呼ばれたらこちらから尋ねますのに。」
「私が聞きたい事があるのですから、私が出向くのは当然のことですよ。」
なかなかいい心掛けだな。
「まぁ、立って話すのもなんですし。どこでも良いので腰を掛けて下さい。」
そう言われてちょうど正面にある長椅子に恭しくという様な感じで座った。
「それで話というのは何でしょうか?」
何てゆうんかなあ。
「まず、私もついさっき聞いたばかりですのでまた訪ねてくるかもしれません。」
この部はさっきも伝えたように一昨日まで形もなく昨日できたばかりで、しかも最低限の人数しか知っておらず生徒会に情報が入ったのも朝になってからなのである。
「それは構いませんよ。いつでもいらして下さい。とりあえずお茶でもどうぞ。」
「有難う御座います。次にこの部はどういった経緯で作られたのですか?」
(自己満足のため、と知ったら怒られるだろうなぁ。)
「この学校の治安維持にでも貢献しようかなと思って。」
(クククッ、ボランティアじゃない時点でこれも可笑しいけどな。どうするのか?)
「じゃあ何故部の活動が認められたのか教えて下さい。」
(あんなふざけた経緯を納得するか。それに、この質問真実言うとやばいからなぁ。)
「けっこう熱心に言葉巧みに説明をしたら理事の方が折れてくれましたよ。」
「そうですか。でもいくら学校公認でも生徒会が許さなければ部としては認めませんよ。」
「どうすれば認めてもらえるんですか。」
「然るべき活動を行ってもらえれば、今のところは何の問題もありません。」
(以外と条件は低いな。もっとすごいこと言うかと思ったが。まあただの高校生の餓鬼の考えることと言ったらこの程度なのかもなあ)
「そればかりは口でいくら言っても仕方がないので、とりあえず待ってもらうしかありませんね。」
「わかりました。今日の所はこれぐらいでお暇致します。お茶美味しかったです。次に来た時も入れて下さいね。」
「はい、また来て下さい。篠原さん。いつでも歓迎しますよ。」
生徒会長か、最初に見た時はそうは思わなかったけど、案外しっかりしてるな。
あの人が会長なら生徒会もちゃんと機能するだろ。それにしてもわざわざやって来た割には大したことは言ってこなかったが何を考えているのか。あの人・・・・・・・どこぞのお嬢様なのか?動き方とか、何か強制されてるって感じなんだよな。・・・・・・・・調べてみるか。
あとは活動については誰か来なきゃどうにもしづらいからなぁ。成るようにしかならないないからな。
もう遅くなってきたしさっさと作業終わらせて今日はもう帰るとするか。
第二回目の紹介は上村君です。
上村 廉
O型 9月24日生
身長 155cm 体重 46kg
成績 中の上 得意科目 国語 苦手な科目 なし(岡崎の時にこの項目がなかったのはあいつには特に書くことが無かったからです)
容姿 上の中 かわいい系
好きなこと 今までは人を小馬鹿にすること。今は朝日の観察。
嫌なこと 身長のことについて言われること
趣味 読書
性格は岡崎と違って冷静で、中学に上がる前に家庭の事もあって一時期必要最低限の会話しかしていなかったが、岡崎は他の人と違ってしつこかったので言葉を発してそのあと少しあって今に至っている。
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作「第一回目が岡崎君だったことについてはどうですか?」
上「これぐらいの事は気にしませんよ。」
作「では、何かこの場で言いたいことは?」
上「過去の事はいずれ話します。以上で終わります。」
次回は会長さんに来てもらいます。