表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/57

因縁の二人

美少女は突き飛ばされても、堂々としていた。その代わりに、彼女を取り囲む他の生徒らの方が、関羽許すまじと殺気立っていた。


「部長、彼女らは?」

劉備は関羽の制服の裾を引っ張って聞いた。

「アイツは許昌高校の武芸部部長の、曹操孟徳だ。真正のレズビアンで、部活の生徒を何人も喰っている」


関羽の説明が不本意なのか、曹操は少しだけ不愉快そうにしていた。


「ところで関羽。今回の地区大会、あたし達は決勝戦で当たるわよね。楽しみだわ」

「負けるのがか?」

「貴様、言わしておけば」


曹操の隣でそれを聞いていた一人の生徒が、関羽に掴み掛かった。


「止めなさい夏候惇」

「でも」

「止めなさい」

曹操の一言で、夏候惇は引き下がった。すると今度は、彼女と入れ替わりで別の女子生徒が、曹操の前に出た。


「部長、趙雲と話させてください」

「ああ、夏候恩。確かにあんたには因縁があったわね。彼女と」

曹操は趙雲を見て、ニヤリと口元を歪めると、夏候恩を前にやり、自身は後ろに下がった。


「久しぶりね趙雲」

夏候恩は、黒髪を肩まで伸ばしたセミロングで、瞳は大きく、人形のような容姿をしていた。

「随分と変わったね、夏候恩さん」

趙雲は鼻で笑うと、昔を思い出すように言った。

「昔は、日焼けして肌も褐色だったし、髪だって金髪で、おまけにヘソにはピアスしてなかった?」

「あはは、それは前の話よ」


夏候恩は趙雲の腰に履いている剣を見ると、突然人が変わったように、眼を充血させた。


「見て、この傷」

夏候恩は突然服を脱ぎ、背中を趙雲に見せた。白い肌の中心部に、ひび割れた傷が刻まれていた。

「あなたにやられた傷よね。でも、おかげで私は強くなった」


夏候恩は全身から青いオーラを放った。


「それは気の力」

「ええ、気の使い手であった、あなたに付けられた傷が元で、私も気を体得したの。あったでしょ、気を使えるようにするには、気を持った人物と闘うのが手っ取り早いって、そんな法則が」


劉備はすっかり茅の外にいたが、夏候恩の様子を見る限り、彼女は趙雲に対して、並々ならぬ憎しみを抱いていることが分かった。


曹操は夏候恩の肩を叩くと、彼女を後ろに下げて、関羽の方を見た。


「最後に、許昌高校の今回のレギュラーは皆、気をマスターしているわ。精々楽しみにすることね 。自分達の敗北を」


曹操はそのまま、生徒達を引き連れて草むらの中に消えて行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ