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オレンジ赤坂  作者: 雅弌
三位一体
5/60

かろりーあたっく

「あははっ。完全にチートじゃないかあかみん!」


「そうだよなぁ…魔法の遠距離攻撃に、肉弾戦のエキスパートでもあって隙がないんだぜ?格ゲーじゃ強すぎて嫌われるぜ」




今日も相生に夢の話しをする。てか、それぐらいしか話すネタがない。楽しみだったNBE56のライブが中止になってしまった悲しみを何でもイイから別の話しで紛らわせたかった。


今ならくだらない夢でも爆笑しながら会話するよ。




「ちなみにあかみんは美人なのかい?おっぱいが大きいしか情報がないけど」


「わからん。あくまでオレはあかみんになってあかみん視点だからな。自分の顔は鏡でも使わないと見えねーよ」




たぶん美人ではあると思う。なぜなら夢だから。

夢なのに自分がブスなんて考えたくもないぜ。




「それにしても篠崎くんは愉快な夢ばっかりで羨ましいなぁ。僕は寝て気が付いたら朝で、何の面白味もない」


「ところがユニークな夢ってのはデメリットもあるんだ。…全然寝た気がしねぇ」




あの後あかみんは再びバイクに乗って逃走。

金がなかったから黒スーツの持ち物を物色して身分証とかはないが財布があったので拝借(計8900円ちょい)。



ガソリンスタンドで給油(残高7500円ほど)し、服を買いたかったが近くに24時間営業の店で服や靴を売ってる店がなかった。

作業着を上に来ただけの怪しい恰好だったがなんとかコンビニで飯を買って(残高6800円くらい?)、再びバイク乗って朝が明けてきたと思ったら母親に叩き起こされた。




…身体は休まってるんだが頭が一日中起きてた感じで精神的に疲れてるよ。





「そういえば最初の囚われたスパイなエージェントは一人の人間に他人の脳波をぶち込む実験をさせられてたんだっけ?」


「確か…そうだったな」


「篠崎くんの夢、凄いね。あかみんが続投なだけじゃなくてあかみんの思考にエージェント、篠崎くんの記憶を保持という実験成果まで続投だ!」




言われてみれば…そうだな。

でも夢ってのは無茶苦茶なもんで、脳波を送りこまれる実験をされたのはエージェントで、オレ本体は実験に関わってない。


辻褄が合ってそうで合ってないのが流石は夢だと言うべきか。





「そうだ、午後の授業まで寝てみたら?移動教室じゃないからゆっくりできるし、またあかみんになれるかも!」


「相生、なんだかあかみんがすっかり気に入ったみたいだなぁ」





とはいえ、魔法の使えるファンタジーで面白い夢を見るのは確かに面白い。

夢を見続ける事どころか午後の授業までに睡眠とれるか分からないが挑戦してみよう。








…結果、オレはあかみんになった。

服装はノースリーブの紫パーカーにホットパンツ。コンセプトは動きやすさ重視らしいが白く長い生足がなんかエロい。

けどエージェントなオレからするとこんな恰好でバイク乗るなんて信じられない。今更じゃないか。


財布を確認すると残金500円ちょい。残金かなり減ったなと思いつつ財布の中を探索してみるとメモが入っているのに気がつき、確認してみたら『無駄なカロリー摂取禁止!』と書かれていた。


なんとなく嫌がらせがしたくなってコンビニでシュークリームを買えるだけ買って食った。

勿論レシートはちゃんと残して財布の中に入れておいた。





そんな話を放課後に相生にして大爆笑。


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