表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オレンジ赤坂  作者: 雅弌
取得喪失
37/60

戦闘海開き


もうダメだ。そう思った。

黒スーツと命のやりとり云々でも諦めた事ないのに。


最初から気が付くべきだったんだよな。

この旅行を譲ってくれたのがニナの父親の友人夫婦だったから部屋がどうなるかって。


え?普段からニナの部屋で寝てるのだから気にするなって?ばっか、あの時のオレの身体は女じゃねーか!

オレもニナも女同士だとあんま気にならないんだよ!



まぁでも、確かに今更感はある。

だから無理やりにでも意識せずにあくまで普段通りにする事にした。



…で、ニナはすぐにでも海に行きたくて髪の準備も家でしてきた事もあり、ホテルに到着してすぐさま海に出る事にした。

先に行ってろと言われたので水着に着替えて海に行ってみれば…。


これまた、凄いんだ。

海の側にホテルが立っているだけあって人が集まりやすいように綺麗で、大きい。

人の数も凄いが、それでも余裕があるスペース。輝くように綺麗な砂浜と海。…半端ねぇ。


流石にこれだと何も考えずにニナと合流するの難しいな。

何処か目印になるような物は…と周囲を見渡す。




「ひっく…。うぇ、うぇぇぇ…」


「………」




…人ごみに紛れて泣いている小学生くらいの女の子を見つけちゃったよ。

ウェーブのかかった可愛らしい髪型に黄色のワンピース水着。

せっかく可愛らしくきめているのに、泣き顔で全部が台無しだ。



…さて、ニナとの集合場所は決まったな。

これだけ整ったビーチだ。迷子を預かる場所くらいあるだろう。


一先ずニナにメールを送ってからオレは女の子に声をかけようと…。





「おい、いたか!?」


「いや、これだけ人が多いとな…!」





わぉ、黒スーツさん達を発見ですよ。

オレやニナを襲った黒スーツさん方が水着だらけのビーチでも平然と暑苦しい黒スーツで。

けれど堂々としているものだから周囲から目立ってはいるが、違和感には思われていない。


行方不明などこぞのお坊ちゃまかお嬢様を探しているかのようにすら見える。



けれど、ただの使用人にしては魔法を使えそうな気配もするし…。

カンだけど、やはりオレたちを襲った連中に似ている気がする。



そしてその黒スーツを見た女の子が…。




「ひっ…」




目に涙を浮かべながら、後ずさったよ。

…放っておけないよなぁ。最初から放っておくつもりなかったけど。


けど、どうやって声をかけよう。

警戒している女の子に変に声をかけてもオレまで警戒されるだけだ。




「おい、見つけたぞ!」


「や、や…!」


「ぬぉ!?」




どうしようか手をこまねいていると黒スーツが女の子を発見し…。

カンだけで黒スーツの連中を疑っているような物なのでどうしようかと思っていたが、時間はなさそうだし無理やりにでも連れていくべきか?などと考えていたら女の子の方からオレにぶつかってきた。




「い、いたい…」


「おい、大丈夫か?」




オレにぶつかってきた女の子は盛大に転んで尻もちをつく。

その間に黒スーツの男たちが4人ほど迫ってきて…。


うむ、逃げる間も失ってしまったな。




「えっと…助けてあげようか?」


「………!」





転んでしまった女の子に手を貸しながら聞くと、最初は凄く驚いた顔をしたがそのすぐ後にコクンコクンコクン!と激しく首を縦に振った。


やれやれ、大概にこの黒スーツの連中とも縁があるな…。




「…と、いうワケだ。お前ら間違っても保護者ではないよな?」


「無関係な一般人が…!」




おー、怖い。殺気立ってこっちを睨みつけてくるよ黒スーツの連中が。

でもそんなあからさまな態度をとったら周囲からも怪しまれるぜ?


ここは人が沢山なビーチなワケだし、たっぷり一目についている。



けれどそんなのお構いなしに黒スーツの男全員が警棒を取り出す。

流石にこんな一目のつく場所では魔法を使わないみたいだが…。


いや、一人だけ明らかに警棒から電気らしき物がバチバチ言ってるよ魔法的なので。

これも堂々としすぎていて、魔法じゃなくて物騒な警棒にしか普通は見えない。



…いつもの事だがピンチから始まるな、オレ達。

こちらはいつも3人一緒でも身体は一つ。それに対して相手はいつも複数。

しかも今回相手は遠慮なく魔法を使っているが、流石にこちらは使えない。


だって魔法なんて物は一般的に存在すら知られてないんだぜ?あかみんや黒スーツが平然と使ってるからオレは慣れた物となってきたが、一般の人に魔法を見せたら面倒な事になるのが目に見えている。




「あ、あの…!こ、れ…使って、ください…!」


「…お?」


「コレをつけて、いれば…っ!あのビリビリ…から、身を守れ…ますっ…!」




そう言って女の子が手渡してくれたのは白い花の髪飾りだった。

コレは…土系統の魔法を使うための触媒に使われていた物、だと思う。


…系統?触媒?相変わらず魔法の知識があるのはあかみんで、オレには無い物だから理屈はさっぱりだがコレがアレば魔法は防げるっぽい。


けど、いくら触媒とあかみんという魔法の素質があっても土の魔法は使えない。


あかみんが得意とするのは精神攻撃、遠距離用の放出攻撃とその応用で魔法矢を短剣のように扱う物であって、土の魔法は使えないのだ。




「私を、信じてくだ、さい…!理由も、なく私を…助けようと、してくれるお兄さんを…!私も、信じます…から!」




涙目で訴えるようにオレの海パンを握りながら訴えてくる女の子。

…ここまでされちゃぁ、信じるしかないよな。


女の子に貰った髪飾りを男には似合わないのがわかりつつも、髪に適当につけて…。

黒スーツ達に身体を向けながら拳を構える。


構えたはイイが、まだほとんど形だけなんだけどな。


あかみん、エー君。まだ黒スーツの連中といつ因縁があるか分からないから、と家で武術を少しばかり練習しただけだ。



しかし最近のネットは凄いな。昨日まではオレにも部活があったからまともな練習する間がなくてネットで調べたらいろいろと細かい動きの仕方が載ってたり、知恵袋で適格にオススメの本をいろいろ教えてもらった。


エー君はまともに修練を積んだらしいが、どの武術を習ったのかまでは記憶がないためオレはいくつかの本や情報からエー君の知識を借りて実践でも使えそうな技や技術をアレやコレやと習い中。


今日はまだエー君の反射に頼るだけの戦闘だが…こういうなんでもありなのも確か名前があったよな?…確か、バーリトゥード?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ