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オレンジ赤坂  作者: 雅弌
三位一体
29/60

オレとニナ


…コレにて、事件は解決した。

あ、勿論RPGの雑魚戦みたいに倒して終わりだったワケじゃないよ?


少しばかりは罪悪感もあったが、相手は平然と人を誘拐して殺す連中だ。

自殺と称して植物状態にする事に定評のあるあかみんの魔法矢を、博士と黒スーツの男2人の脳に直接叩き込んでやった。


…まぁ、かなり酷い事をやっている自覚はある。

けど、こうでもしない限りオレも、黒井親子も執拗に追いかけられて実験に使われてしまうだろう。



どうやら、ビルの地下にあった施設は博士の個人的な物らしく、ちんまりとした物だった。

捕えられていたのもニナの両親だけだったし、施設を動かしているらしき人間もいない。


けれど簡易的な実験はおこなうつもりだったのかエー君が座らさた時のとは若干違うが、怪しい椅子に怪しい薬が少々。




なので博士たちは怪しい薬を自信も使う怪しいマッドサイエンティストだったという設定だ。

ニナの両親を誘拐し怪しい実験を行われそうだったが、実験の前に博士達が薬によって発狂して動かなくなった…という風に。



詳しく調べられたらすぐに嘘だとバレるだろう。

けど、詳しく調べられて困るのは博士の所属する施設の連中だ。


オレの行為はあくまで正当防衛。

過剰かもしれないが、それでオレが捕まるならば博士たちのしている事も詳しく調べられ…。


例え、事件を揉み消す力が施設の連中にあったとしても真面目な警察官たちがなんとかしてくれるだろう。


世の中には真面目な警察官もたくさんいるはずだからな。多分。




とにかく、オレが捕まるような状況になれば施設も調べつくされ、実験も中止になって人が無作為に殺される事もないだろう。

オレ以外はハッピーエンドだ。かといってオレもバッドエンドではないだろうし。


過剰でも正当防衛。オレも博士たちに酷な事をしたと罪悪感に潰されそうになるかもしれないが、オレには味方がいる。信じてくれる人がいる。


その人達の支えがあればノーマルエンドくらいは迎えられる。

な、あかみん。エー君。多分だけどオレの家族。

そして…ニナ。





「はぁ!?マジであんたなんか信じられない!コレで決定的に私とあんたは敵同士よ!」


「おぐぅ!?」





オレはニナに頼まれ、買い物に付き合わされていた。

まだ引っ越してきたばかりで良い店を知らないから紹介してくれと。


けども、学校は始業式も終わり夏休みに入ったばかりの時期…。

つまり大会も近く、一番大切で大変な時だというのにオレはニナのために時間を割いている。



ちなみに事件から2週間たった今日までの間にオレのあかみんボディ化は5回あったよ。その度に黒井家にお世話になってるけど。



まぁそれはともかく、オレはニナとの買い物の約束のため部活が終わってから大急ぎで待ち合わせに向かった。


時間がなかったからジャージのままだが学校でシャワーは浴びてきたし、練習はジャージじゃなくて体操服だったし…。



オレがジャージで現れた時点でニナは何故か不機嫌になり、買い物中も音楽の趣味とか映画の趣味も若干の違いからすれ違いと喧嘩が起きていた。


そして今度は互いにニナがお手洗い行ってる間にソフトクリーム買ってきてと頼まれたのでチョコとバニラ一緒のヤツを買ってやったらチョコが嫌いだと抜かしやがったのでありますよ。


オレはチョコレート好きだからチョコを否定されるのは気に食わない。





「…てか、チョコ嫌いなだけで殴るなよ!いいよ、オレが二つとも食うから!」


「そういう問題じゃなくて!あんたって私を何だと思ってるワケ!?」


「何がだよ!?」


「普通、趣味趣向が違っても少しは合わせようと努力するでしょ!?なのにあんたは完全に唯我独尊、オレに合わせられないお前がおかしいみたいに言ってさ!」


「はっ!今更お前に取り繕ってどうするよ!?それにオレは現在他人の影響を絶賛受けてる最中だからな!事情知ってるお前くらいにはできるだけ自分貫きたいんだよ!」


「そんな事しなくてもあんたが思ってる以上に私はあんたを理解してるっての!私はもっと普通にのんびり過ごしたいのにいちいちイラつかせてさぁ!」





オレ達の口論がヒートアップする最中、周囲の通行人が「あれ、バカップルってやつ?」

「痴話喧嘩乙」「てか喧嘩なのに仲良さアピールしてるようにしか見えない」などと言っている。


3人分の思考を持つオレだが、通行人が何を思って言ってるのかいまいち理解できない。

少なくともオレたちはカップルじゃないし。



まぁでも…ニナと『本当のオレ』らしい会話で、喧嘩こそ多いが今のオレたちは悪い物じゃないと思ってる。

嘘も誤魔化しもなく本音でしか喋ってないからな。


最初は本音も真実も喋れなかった分、むしろ嬉しいとすら感じているかもしれない。

だから…ニナが本気でオレを嫌わない限りは態度を変えるつもりない。


ま、ニナは優しいから何だかんだで許容してくれるだろうが。





…ところでニナのヤツ、足を撃たれても一週間で歩けるようになったの凄すぎだろ。





一先ずココでオレンジ赤坂の『三位一体』は終わりです。

まだまだ書き足りないのでしばらくお付き合いしていただけると幸いです。


だってニナについても語り足りておりませんし。

このハナシの間でニナがどういうキャラかもっと掘り起こすつもりだったのですが、思い通りに動いてくれませんでしたぜ…。


予想以上にニナとしのやんの馬が合いすぎて、言うならば『黒井 二ツ菜編』の予定だった三位一体がしのやん達の事でほとんど終わってしまいました。




ただそれにしても…ページ数、半端ないですな。

他の方々の小説と比べてみると1ページが短く量ばかりが増えていく感じで。


言い訳するならば昔携帯で小説サイトを運勢していた時は1ページ2000字以内という制限があったせいでそのクセがついてしまったのですよ…。


次に載せる物からはもう少しスマートにできればと思います。



あとがき風情が長くなってしまいましたが、お読みくださりありがとうございました!


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