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オレンジ赤坂  作者: 雅弌
三位一体
10/60

何処にいけと!

夜になりました。

未だに身体はあかみんちゃんです。

家に帰れません。

残金1400円じゃネカフェ難民にもなれません。

友人の家に転がり込むにもあかみんちゃんじゃ会えません。




「…どうするよ?てか、あかみんは逃走中どうしてたんだ?」




昼間に市立図書館など公共の場所で少しずつで睡眠してたけどでいざとなれば1日2日寝なくても死にはしないが、よくもまぁそんな生活してこんな綺麗な肌してますな。


てか、目的がなさすぎて時間が有り余りすぎて困る。

普段は部活で疲れ、寝るの早いし自室なら音楽聞きながら漫画読んだりゲームしたりとできるんだがなぁ。


とことんヒマすぎる。

そして何だか寂しい。


だからヒマつぶしにファーストフード店で晩飯&デザートにパフェ3つの高カロリーをあかみんボディに与えてやった。


パフェを注文した辺りから頭痛が酷いのだがもしかしたらあかみんの逆襲にあっているかもしれない。




頭を押さえながら駅前通りのロータリーにあるベンチに座る。

さて、これからどうしよう。

まだ午後7時。夜は長い。



耳に沢山ピアスして流石につけすぎ見てる方が痛い感じの人や、だらしなく服を着崩してアレがカッコイイと思ってんのかな的なチャラチャラした人がこっちを見てる。

完璧ではないが読唇してみると「やべ、あの娘可愛くね?」とか「暗くなってきたのに一人でベンチとかホテルに誘ってんじゃね?」とかやばそうな事を喋ってる。

エー君。能力高いな読唇まで使えるなんて。


なんかチャラチャラした人達の男仲間が増えて来た。

茶髪のロン毛、スキンヘッドな方。テンプレすぎるチャラ男さん達が…。


…逃げる?できれば逃げたくないな。逃げた結果にあかみんは死んでしまった。しかも自殺だ。

こっちにはエー君のエージェント武術もある。

知識として脳に入ってないが、なんとなく使える気がする。


当事者だった私でも逃げればいいと思うのにオレはバカだよ。



なんて、事を考えてたらまた2人増えたよ。金髪で腕に入れ墨したお方や黒髪ツインテールのお姉さんが。


…黒髪ツインテール?





「お待たせー!早く帰ろ!」


「え、ちょ…」




そうだ、整理券貰いに行った時の怖い黒髪ツインールのメイドさんだ。

服装はワンピースに膝までしかないジーンズ。服装が違うからすぐには気が付けなかった。


その人に手首を捕まれ、引きずられるようにしてその場を移動する。





「まだ7時だけど、キミみたいに可愛い娘が一人って危ないよ?特にアイツらは女性の間じゃ面倒だって言われてるんだから!」


「そ、そうなんだ」





オレ、あかみんだけど女性じゃないから知らなかったわ。

それにしても何処まで引っ張られるんだ?


そんな疑問が表情に出ていたのか黒髪ツインテールの女性はようやく気が付き、引っ張るのを止める。

けれどその次は手首を掴んだまま今度は頭から足までジロジロと観察されてしまう。




「私さ、最近昼も夜もうろついてるんだけどキミ見かけない娘だよね。髪も赤っぽい茶髪だけど地毛っぽいし目立つもん」


「あ、うん。まぁ…ね」




自分の状況を説明できないオレはさっきから濁った返事しかできない。


てか、あかみんの髪って赤毛だったんだ。

思考にあかみんが入ってるからか慣れてないはずの身体や顔がどうも見慣れてる感じがして気にならなかった。


気にしてたのは…この重たく重量感を放つおっぱいくらいでイタイタイイタイ!


また頭痛が襲ってきて、やはり頭痛であかみん達の逆襲が来るんだと再認識できた。





「この辺りじゃ見かけないって事は…よほどアフタヌーン娘。の握手会が楽しみでこんな所まで来たんだ。小規模会場で限られたファンしか知らないし、女性ファンってのも珍しいけど少し納得」




一人でうんうん、と頷いて納得する黒髪ツインテールさん。

いい加減に手を放してほしいのだが勢いがありすぎてたじろぐ事しかできない。




「まぁさっきの連中もいるし、この辺りは調子のった男多いからさっさとホテルに戻った方がイイよ。田舎なのに駅前通りは都会気分の馬鹿が多くてさ、この前も私の友達が…」




勢い。そしてお喋りだ、この人。しかもこの人は自分のペースにするために簡単に人の弱みにつけこむ怖い所があるのも昼間に体験してて、いろいろ凄すぎるよこの人…。


しかし、我が住む町は意外と女性に優しくない町だったとは。

今度からクラスの女子たちにも気を遣おう。



そして女の子になってしまっているオレは金なし帰る場所なしでどうしよう。


そんな戸惑いがまた表情に出てたのか…。




「…もしかして、ホテルの手続きとかに手違いあって泊まる場所がない?」


「まぁ…そんなところ…」





あかみんの表情が表に出やすいのか、この人が表情読むのうますぎるのか分からないけど、楽しそうに一方的に喋る状態から一遍して心配そうな顔をしてくる。


ほんと、どうしよう。




「友人は?一緒に握手会に参加するんでしょ?」


「そ、それは…」




お喋りで勢いあるこの人に捕まってしまい、この場を去る事もなかなかできない。

状況が悪すぎて…3人分の思考があるというのに頭がパンクしそうだ。


…むしろ文字通り頭がいっぱいいっぱいか?


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