9 白銀星
感想お願いします。
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白銀星 ディアレイン 女
神器/旋術器
形態・人
体力 1000
筋力 1000
耐性 1000
魔力 1000
魔操 1000
敏捷 1000
追加ステータス
形態・短鍵
なし
形態・人
魅力 50000
スキル
なし
ユニークスキル
変幻自在 魔力結合 神気 服従 魅了 断罪
使用制限
旋術士、罪、加護の所持
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あれ、シャレた棒じゃなくて鍵だったんだ……
俺が呆然としていると、
「私、すごでしょ」
えっへんと言わんばかりに胸をポンと叩き、顎をあげる。
か、可愛い!
服従って、俺が命令したらなんでも言うこと聞いてくれるのかな?
ていうか、ステータス1つや2つあったわ。
魅力50000てなんだ?!
ん?
「変幻自在ってなんだ?」
「言葉の通り、私は何にでも変われるんだ」
「なんでもって、例えば?」
「武器とか?」
「じゃあ、剣になって」
「いいよ」
すると、レインの足元から、光とともに白い帯のようなものが出てきて、レインを包み込む。
すぐに帯は解け、そこにはやはり、白と青の色を基調とした、2メートルぐらいの巨大な両刃の大剣が出現した。
レインはステータスカードを出したままにしている。
レインのステータスカードにステータスが追加られる。
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白銀星ディアレイン
神器/旋術器
形態・大剣
追加ステータス
形態・短鍵
なし
形態・人
魅力 50000
形態・大剣
斬撃 50000
スキル
ユニークスキル
変幻自在 魔力結合 神気 服従 魅了 断罪 魔力切断 装備不可
使用制限
旋術士、罪、加護の所持
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おお、性別が消えてステータスと、ユニークスキルが追加されている。
これはすごい。
「持っていいか?」
「いいけど、無理だと思うよ装備不可って書いてあるでしょ」
「え?」
「まあ、いいか。 持ってみてよ」
「よいしょっ……あれ? おりゃ! せりゃ!………なんでだ?」
ビクともしない。
「私、誰にも持てたことないから……残念だったね」
じゃあ、なんで神は俺にくれたのだろう?
俺にしかできないこと、レインにしかできないことどちらも組み合わせて出来ること……あ、思いついた。
俺の推測が正しければ、一気に3つのことが分かるはず、それは神がこれを俺に与えた理由、この神器の使い方そして旋術士という職業の意味だ。
俺の意志は固まっていた。
まだ確信もないのに思う。
使おう、あの力を、罪を償おう。
俺の手に黒い紋章が現れる。
「〈浮遊しろ〉」
「だから無理だって……って、キャッ!」
予想は当たった。
言ノ罪、やはり〈言魂〉のことだった。
さらに服従という、レインのユニークスキル
この2つを合わせて浮遊を可能にした。
旋術士、旋風のように武器が空を舞い、罪人を撃つ。
神たちは多分、俺に、罪を犯した人を倒して欲しいのだろう。
故に力を与えたと、そういうことだろう。
「強度はどれぐらいなんだ?」
さあ、検証の再開だ
「多分、折れないと思うよ、直感だけど……」
まじか、神器ってすげぇと思っていたが、これほどとは……
俺は、その後もいろいろ試したがどうやら、こいつは、魔力で身体を変えたり、人間の姿で活動しているらしく、そろそろ魔力が尽きた頃だと言う。
それは俺が出せばいいけど、触れないとできなく、戦闘中にすれば、隙が生まれてしまう。
とりあえずレインを人に戻してどうしたものかと考えていると、レインがモジモジしている。
「どうした?」
「えーっとね、ひとつだけ方法があるよ」
「えっ?! 本当に?!」
良かった、でも、触れずに魔力供給だなんて聞いたことない。
まあ、聞くと言っても、話したことがあるのも家族と神官だけなんだが……
「う、うん」
「どうするんだ?」
俺は、気になって気になって仕方なく、無意識にレインに顔を近づけていた。
「それはね、……ス、して、けいや……ことだよ……」
「ん? なんだって」
どうしたんだろう?
さっきから、顔が赤くて、息が荒いし、ずっとモジモジしている。
「だから、……スして、けいや……ことだよ」
「えっ、なんだって?」
「だから、キスして契約することだって!」
と、大声で怒鳴るように言った。
自分で言って自分で悶えている。
契約か、き、キスね、うーん。
ヤバイ、顔が熱い。
初キスのチャンス!
でも、
「ダメだ」
「う、うん……って、え?」
「だから、ダメだって言っているんだ。 そんな簡単に唇をまだ、知りもしない人に渡すのは絶対に!」
「え? でも、私、魅力五万だよ? 本当は今すぐしたいんじゃないの?」
「そりゃ、したいけど、俺の欲望より、相手の意思の方が重要だ」
「ッ!」
少し考え、ポロポロと、涙を流し出した。
俺に歩み寄って体重を預ける。
「私ね、本当は怖かったんだ。 天界でね、私より先に人間の元へ行った先輩がね、2年で戻ってきたんだ。私ね、神器は普通、喋ったりしないんだけど意志はあって、それを感じることができるんだ。 見た目は綺麗だった。 でもね、中身はボロボロだった。きっと乱暴に扱われたんだと思う。 たった、2年でこんなになっちゃうなんて思うと怖くて怖くて仕方がなかった。 でも、あなたは私を尊重してくれた。 神器なのに、物なのに、優しくしてくれた。 私はあなたが好き。 だから、私と契約して。」
そんなことを思っていたのか……
俺はこの子を手放したくないと思った。
抱きしめてやりたい、なんとかしてその不安を粉々にしてやりたい。
そして俺は、この子を幸せにすると誓った。
唇をレインのきれいなピンクの唇に重ねながら。
「ちゅっ…………」
レインは、一瞬目を見開いてビクッとしたが、すぐに優しい顔になり、肩の力を抜いた。
20秒くらいキスを続けた後、ゆっくりと離した。
俺の心はなんとも満たされた気分だった。