表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/25

6 呆れと決意

感想お願いします。

ダメなところも、どう改善すれば良いか教えて下さい。


「ああ、これはあれだ、そう!ただの歯ブラ「本当のことを言いなさい!」……ハイ」


クソ! 厄介ごとが起きてしまう!

だがしかし、母さんには逆らえない。 あれは強すぎる。

やむをえない、言うか。


「よく分からないけど、目を開けたら握られていたんだ」


流石に神に会ったとか言えない。

言ったら大騒ぎだからな。

いや、神器持ってる時点で大騒ぎ確定だけどな。


「「「「うん、もう驚かない(な)(わ)」」」」


みんな、驚きを通り越して呆れている。


「神官、絶対に他言無用にしてくれ」


「ああ、大丈夫だ。 神に誓って言わない」


良い人でよかった。 これなら騒ぎになることはないだろう。

ホッとしたところで、父さんが訪ねてきた。


「で、そのシャレた棒は何ができるんだ?」


シャレた棒言うな!


「俺にも使い方すら分からない。 職業と同じでこれから見つけていこうと思う」


「お前、未知数だらけだな……。 それにしてもお前の異常な強さは罪と加護のおかげだったんだな〜」


「異常な強さ? 父さん、同い年の中でどのくらい強いかとか言ってたじゃないか」


「ああ、さっき言ってただろ、格闘王と殲滅の魔女ってさ」


「あれか、驚きの連続で霞んでしまってたが、父さんと母さんは、なんだったんだ?」


「あれかって……。まあいい、父さんと母さんは昔、世界で最強と言われた5人のうちの2人なんだ」


「世界最強? そんなのはうちの文献になかったぞ」


「隠してたからな、ここで脅かしてやろうと思ったんだが、お前が異常すぎてお前の言う通り霞んでしまったんだよ」


父さんと母さんがシュンとしている。

俺、父さんと母さんの長年の計画を破壊してしまったのか……


「なんか、ゴメン」


つうか、俺、そんな人と戦ってたのか……


「あのさ、もしかして俺って同年代のなかじゃ……」


「ああ、最強だと思う。 それもぶっちぎりで」


上位どころじゃなかったーーーー!


「ちなみに、母さんが1位で、父さんが3位だったな」


俺、世界3位の人に3回に1回勝ってるんですけど!


「そうだ、父さんと、母さんのステータス見るか?」


「ああ、見せてくれ」


「帰ってからな」


「ふふ、私も久しぶりに自分のを見るわ♪」


オホンと神官が咳払いする。


「それでは、カナタ・イングラムの神託の儀を終了とする」


最後だけ、カッコよく決めたな神官……


「さっ、早く帰りましょう!」


帰り道、俺たちは家が町から少し離れているところに住んでいるため、


「そうだな、ゴメンな、リアには退屈だっただろ?」


「い、いえ、そんなことはありまひぇんひょ」


嘘つくの下手かっ!

と叫びたくなるが、グッと堪える。


「そっか、ありがとな」


「えへへ〜、もっと褒めてください、兄さん!」


そう言って頭をこちらに傾ける。

頭を撫でて欲しい時、いつもこうしている。


俺はリアの頭を撫でながら続ける。


「ああ、待っててくれてありがとな。 偉いぞー。 リアは俺の自慢の妹だ」


そんな俺たちを、心配そうに見る父さんと母さん。


「あなた、最近リアがいつもカナタにベッタリなのよ」


「ああ、兄離れできるか心配だな」


アメリアが頰を膨らませる。


「兄離れなんて一生しません!」


「それもそうは行かないんだ」


「どういう事ですか?」


「父さん達はな、カナタを王都の冒険者学校に入学させようと思っているんだ」


「俺が? 俺は、もうそのまま冒険者としてギルドで働こうと思っていたんだけどな」


「確かに、お前の強さなら今のままでも生きていけるだろう。 だけどな、お前は父さん達以外と交流を持ったことがない。 お前にはたくさんの人と関わりを持って欲しい。 そうすれば、人生は楽しくなる」


そして父さんがニヤリと口の端を上げ


「それに、良いお嫁さんだって出会えるしな」


お嫁さんか、前世では色恋沙汰にうつつを抜かすなと言われ、全く考えてなかったな。


「に、兄さんにお、およ、およよ、お嫁さんなんて必要ありません! 私がいれば十分です!」


リアの言葉を聞くなり、父さんが真剣な顔をする。


「リア、これはカナタの人生なんだ、決めるのはカナタだ」


リアは、今にも泣きそうな顔をしている。

確かに、人間関係を築くことは大切だと思う。

それに急に冒険者になるより、学校で練習を積んだ方が安全だしな。


「父さん、俺、冒険者学校に行くよ」


リアの顔が絶望に変わり、ポロポロと涙を流し出す。


「兄さん、私じゃダメなんですか?」


俺は優しく微笑み、慰めるように言った。


「違うよ、冒険者になるために、必要なことを学びたいんだ。 それに、人間関係を築くことは大切だからね。 恋愛は二の次っていうか、どうでもいいっていうか……とにかく考えてないからさ。 大丈夫だよ」


すると父さんが決意を固めたように言った。


「わかった、 カナタが王都に行くまであと5年ある。 それまでに、父さん達がこれなら大丈夫だろうって言えるまでに強くなったら一緒に行くのを許可しよう」


アメリアが驚きつつも、満面の笑みで即答した。


「本当ですか?! 絶対に強くなります!」


「だが、5年で、そこまで強くなるのはひどく険しい道だぞ?」


すると、これもまた、即答する


「はい! 兄さんと一緒にいるためならどんな道だって乗り越えてみせます! 」


今まで、戦いに興味すらなかったアメリアがただ、少しでも兄と一緒にいるために修羅の道を歩きだした。

次はアメリアの過去編です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ