5 ステータスカード
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中へ進むと、水晶玉が浮いていおり、その隣にA5サイズの紙が1枚置いてある。
「カナタ殿、神託の儀の説明をするぞ」
神官が俺を水晶の前まで誘導する。
「水晶に手を触れ、目をつぶってくれ。 決して目を開けてはいかんぞ」
そう言われると開けたくなる。
が、今回は人生で一回きりの出来事、この程度の欲望に、負けるわけにはいかない。
「わかりました。 では、いきます」
唾をゴクリと飲む。
緊張してきた……
そして、水晶に手を触れ、目を瞑る。
瞬間、目の前が光に覆われる。
目を開けたくてたまらない。
我慢、我慢、我慢……
やっと光が消えたと思ったら、声が聞こえてきた。
「カナタよ、頑張っておるようじゃな」
この声は……ザインか!!
「お主にこれを渡せる時を待っておったぞ」
何かくれるのか?
「いや、返すと言った方が正しいの、少し、改良しておいたからの〜」
「ボクとザインの合作だからねー」
次はイグリだ。
そして、今度は別の声が聞こえてきた。
「カナタさん、お久しぶりですね。」
おっ、今度はライナーラか。
「私からは、あなたに神器をお渡しします」
神器とは、 文献で読んだ内容によると、遠い昔、勇者が異世界から召喚された時に、神から渡される武器らしい。
そんなものは、一生縁のないものと思っていたが……
「あなたはこの9年間、惜しみなく罪を悔いてきました。 あなたにはこれを受け取る資格があります。」
そう言うことなら有り難く頂いておこう。
「ありがとう」
「それでは、「「バイビー!」」」
いや、やめろよ、ライナーラはギャップがあって可愛いけど、おじさんの声それ言われたらすっげーキモいから!
「開けていいぞ」
やっとか……
俺は目を開ける。
気づくと手にはボールペンぐらいの大きさの白と青を基調としたら棒のようなものが握られていた。
これが神器か、ただのシャレた棒だぞ?
まあ、これは、何万に1人とかいうし、厄介ごとのは勘弁だ。
能力と違って、ものだから他人に奪われる心配がある。
黙っておこう。
「〈オープン〉というと、お主のステータスカードが見れるぞ。今回は、あの紙に写させてもらう、写さないと、お告げが聞けないからな」
「わかった。〈オープン〉」
そう言うと、俺の目の前に文字が浮かんできた。
俺のステータスはどんなのだろうなー?
修行も積んだ、正直死ぬほど辛かったし、それなりに高いステータスだろう。
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カナタ・イングラム 10歳 男
体力 20000
筋力 10000
耐性 8000
魔力 12000
魔操 15000
敏捷 10000
スキル
格闘術Lv.8 魔法Lv.8 魔力回復Lv.7 家事 料理
ユニークスキル
言ノ罪 神の加護
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なるほど、罪はこういう形で背負えということか。
「写していいか?」
「ああ、だが他言無用にしてくれ」
ユニークスキルとか、ラノベじゃ厄介ごとの種にしかならんからな。
「? わかった」
どうやら察してくれたようだ。
神官が水晶の下に紙を置く。
すると 、水晶から細い光の柱が伸び、紙にステータスを書き(焼き?)出す。
光が止まり、神官が覗き込む。
「なっ?!」
神官が目を見開いて驚く。
なんだ? 低いのか? 高いのか?
隣で父、母、妹の3人が自慢げにドヤ顔している。
「どうだ俺の息子は? 5年休まず修行させたからな」
「もうあなたに3回に1回は勝っているものね。 まあ、私はまだまだ負けないけどね」
「ああ、流石は格闘王と殲滅の魔女の息子さんだな……。 でもな、これを見てくれ」
差し出された紙を3人は覗き込む。
俺も早く職業見たいんだが……
ていうか、格闘王と殲滅の魔女ってなんだ?!
「「なっ?!」」
デジャヴだな、さっきの神官も同じ顔だったぞ。
「どうしたんだ? 何が驚きなんだ?」
「お前、これどういうことだよ?! 」
父さんが真面目な顔をし、続ける
「旋術士とかいう謎の職業も驚きだが、罪と加護、どちらかは持っていると思ったが、どっちも持っているなんてありえない」
「何故だ?」
「罪とは、力が生まれつきありすぎるが故に神に嫌われた者に与えられ、加護とは、力は無いが、努力し続けた故に神に好かれた者に与えられるユニークスキルだからだ」
ああ、俺には前世があったし、生まれつき力の使い方が分かってたからか。
加護は、ライナーラから貰ったものだな。
「旋術士ってなんだ?」
「特殊な職業だということは確かだが、それ以外は分からん、それはこれからお前が見つけ出さなきゃいかんってことだな」
「カナタ、その手に持ってるものは何?」
しまった! 話に夢中になり過ぎて隠すの忘れてた!
ヤバイ……