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4 異世界

毎回2000字目指します!

目を開けると、知らない天井がある。

どこかの宿にでも転移してくれたのだろうか?

取り敢えず状況確認っと。

起き上がろうとしたが、体を上手く扱えない。

しょうがない……


「あえあー、いあえんあぁー?」


あれっ?! 上手く言えない?! 今のは、「誰かいませんかー?」 と言うつもりだったんだけどな……

そんなことを、思っていると、腹が減ってきた。

ああ、ヤバイ、目頭が熱く……


「おぎゃーーーーー!」


ええっ?!

泣きたいわけじゃないのに!

というか、俺、赤ん坊になってるっぽいな。

嘘だろ?!

てことは、赤ん坊からスタートかよ!

と、そんなことを思っているうちに……


「あらあら、カナタちゃん起きちゃったのー?はいはい、ご飯の時間でちゅね〜♪」


あの2人の神様ほどではないが、髪が黒く、凄く美人な女の人がやって来た。

カナタ?今、彼方って呼んだのか?

そんなことより、やっと飯を食える!

と、思ったのだが、急に、服をたくし上げる。

そして、 美しくも、大きな双丘が姿を現わす。

いやいや、訳が分からん!

あっ! そうか! 俺は赤ん坊なんだ! これは、授乳だ!そうだ、授乳なんだ、何も恥ずかしがることはない! もういい! どうにでもなれ!


――――――――――――――――――――――――


……死ぬほど恥ずかしかった。

これは、慣れていくしかないな。


「おー、起きたのかカナタ?」


今度は、こちらも黒髪の、ガタイが良く、どこか威厳を感じさせる顔立ちのイケメンが来た。

やっぱり、今、彼方って呼んだよな……

状況から見るにこの2人は俺の親なのだろう。

そして父(?)が俺の脇に手を添えて……


「カナタ〜、パパでちゅよ〜♪ 高い高い〜♪ 高い高い〜♪」


今までの、威厳のある顔から一転、突然、だらしない笑顔で俺を、高い高いし始めた。

神様の計らいか、偶然か、やはり、俺の名前は、この世界でもカナタらしい。

そして、突然、睡魔が襲って来た。

あぁ、眠い……


――――――――――――――――――――――――


そして、9年が経つ。

俺は、カナタ・イングラム

黒髪で、この世界の顔の基準はわからないが、まあ、普通の部類に入るだろう。

どうやら、この世界は、中世ヨーロッパみたいな、魔法のある、ファンタジー要素満載の世界のようだ。

さらに、俺には、年の一つ違う妹がいる。

父は格闘家、母は、魔導師である。

俺は、5歳から、格闘術と魔法の修行をし始めた。

前世の、妖術は使えなくなっていたが、同じ感覚で魔法が使えるようになっていた。

母には、いまだに勝てる気がしない。

さらに、格闘術は、前世の記憶もあり、父に教えられたのと混ぜながらやっている。

今ではもう、父といい勝負である。

この世界には、10歳の誕生日に、神殿に行き、神託を授ることができるそうだ。

神託では、ステータスカードと呼ばれる、自分の能力値を示すカードをもらい、神にこれから、なることができる、又は、才能のある職業を教えてもらうことができるそうだ。

家にある文献で読んだ内容によると、職業は、剣士、格闘家、魔法士のような戦闘系の職業に鍛治師、商人、詩人のような非戦闘系の職業がある。時折、特殊な職業が出る人がいるらしい。

そして今日がその、俺の誕生日、つまり、神託の日である。

現在、その、教会に向かっている途中である。


「カナタ〜♪、あなたはどんな職業かしらね〜♪」


「父さんと同じ格闘家か、母さんと同じ魔導師か、だなー♪」


職業は、遺伝する場合が多いらしい。


「兄さん♪兄さん〜♪」


こいつの名前は、アメリア・イングラム、俺の実妹で、俺はリアと読んでいる。

容姿は、俺の母さんと似て、髪は黒く、とても美人だ。


「おい、リア〜、暑くないのか?」


最近、こいつがやたらとひっついてくる。

なんでだ?


「兄さんといて暑いだなんて、とんでもありません!」


そんな風に言われると少し嬉しいな。

少し暑いが、我慢しよう。


(それに兄さんの香りが直に嗅げますし♪……)


「今なんか言ったか?」


「いいえ何も?」


リアは、たまに小声で何かを呟くが、いつもよく聞き取れない。

そうこうしているうちに教会についた。

大きな扉の前に白を基調とした高級そうな格好の50代ぐらいのおじさんが立っていた。


「待っておりましたぞ、イングラム殿」


「これはこれは、お出迎えありがとうございます。 神官殿」


どうやらこの人が神官で、俺に神託を授けてくれようだ。


「さあ、カナタくん、こちらにどうぞ」


俺は、言われた通り中に入ると、そこには大きな祭壇に、祈りを捧げているようなポーズをとっている女性の石像があった。

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