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14 使用人の皆さん


「な、なあ、アメリア。こここ、これは?」


「ししし、知りませんよ!」


「で、でもさっきメイドたちが俺たちの名前呼んでたよな?」


「は、はい。 てことは、ここが私たちの家なんじゃないですか」


「そ、そうだよな、じゃ、じゃあ入るか」


「はい、そうですね」


俺たちはしばらく見つめ合い……


「「どうぞどうぞ」」


互いに譲りあったのだ。

すると扉が開き、レインが現れた。


「何してるの? 早く来なさいよ」


な、なんで普通にできるんだ?!

いや、まあ、前世でもそれなりに家は大きかったが、こんな大きさの家は流石にちょっと焦るよな。

そして俺たちは中に入ったのだ。

「「「「おかえりなさいませ、カナタ様、アメリア様」」」」


ぐっ! 一瞬身じろいだがなんとか耐えたぞ!

どうやらリアもきついらしい。

額に汗が流れている。


「あ、あの〜これはなんなんだ?」


俺が質問すると老いた執事が前に出てきた。


「私達のことでございますか?」


「ああ、何で執事やらメイドやらがいるんだ?」


「もちろんそれは、私達が雇われたからでございます」


「雇われた?」


「はい、ノクト様とライラ様に」


やっぱ、父さん達か!

ここでどうにか言っても仕方ない。

今更、帰れとか言っても迷惑なだけだしな。


「わ、わかった。 でもあんまり硬くならないでほしい。」


「「「「えっ?」」」」


「まあ、どうせやるんなら楽しくいこう」


「「「「ほっ」」」」


ほっ?

若い茶髪ショートボブのメイドが笑顔で前に出る。


「いやー、私達ちょっと心配だったんですよねー♪ カナタさん、もしかしたら怖い人なんじゃないかと思って♪」


この人何でこんなルンルンしてるんだ?


「あっ、申し遅れました。 私、ルンと申します」


おお、性格通りの名前ですね。

さらに、紫の髪のセミロングでいかにもお姉さんな感じのメイドが出てきた。


「私の名前はレナと申します。 以外お見知り置きを」


レナは淡々と自己紹介を終え下がった。

そして、若い男の執事が前に出る。


「僕の名前はリオンと申します。 ノクト様とライラ様に命を救われてから、2人のご子息に使えるためにここまで修行をしてまいりました」


「命を救われた?」


「はい、僕がまだ小さい頃でした。 僕の村は魔物の大群に襲われました。 僕は死に物狂いで逃げました。 しかし、子供の力では、限界がありました。 絶体絶命、僕は魔物に囲まれてしまいました。 諦めかけたその時です。 ノクト様とライラ様が現れて一瞬で魔物を倒してくれました。 その時決めました、この方達に仕えようと。 僕は、執事になることを頼み込みました。 するとノクト様が、じゃあ、俺たちの子供に仕えてやってくれないか?と。 そして10年間の修行の末に、今に至るのです」


ここまで力説するなんて、父さん達すげぇな……


「俺なんかのために、ありがとな」


「滅相もございません! 僕は今、ここで、こうやってあなた方に仕えることができていることが、人生最大の幸福なのですから!」


「お、おう」


お、重い!

言っちゃ悪いがちょっと引く……


最後に、最初に説明してくれた老いた執事が前に出る。


「それではカナタ様、アメリア様、レイン様お部屋のご案内をこのセバスがさせて頂きます」


テンプレきたぁー!

うんうん、やっぱり執事といえばセバスだよなぁ〜

俺がそうこう考えているうちに最初の場所に着いたみたいだ。


「カナタ様、レイン様はこちらの………」


説明が終わると、俺は自室に入り、すぐにベッドにダイブした。


「ふあぁ〜」


たまらん、うちにいた頃よりも数倍ふかふかだ。

でも、ちょっと大きすぎるよこのベッド……

落ち着かん。


「ほんとねぇ〜」


急に声がしたので振り返るとレインがとなりに寝ていた。


「なっ! 何でレインがここに?」


「あら、聞いてなかったの? 私、神器だから私もカナタと同じ部屋よ」


何?! だからこんなにベッドが広いのか……


「てか、それ神器関係無くね?」


「ええ、本当はただ私がカナタと一緒に居たかったからよ!」


そう言って胸を張る。

いや、何でそこで威張るんだよ……


「まあ、家にいた時と変わらないな」


俺たちは、家にいたころ、一緒に寝ていた。

レインは鍵にして。

まあ、一緒に寝ていたというより、置いていたの方が正しいけど……

そこで、レインがえっ?!と疑問符を頭の上に浮かべる。


「私、人間のまま寝るわよ」


「えっ?」


「えっ?! じゃないわよ。 この前、野宿したでしょ。 その時に人間の姿で寝てみたのよ。 そしたら魔力が少し回復してたってわけよ」


「へぇ、じゃあ、魔力供給はもうしなくていいな」


「言ったでしょ、少しって。鍵でいるよりは効率がいいわ。 けどやっぱりそんなに変わらないの」


そこでレインは頰を赤らめて上目遣いで言った。


「だから、キスしよ」


俺の理性は赤い頰と上目遣いでワンパンされた。


…………………。


もう、何分したかわからないが、俺の魔力は3分の1も吸われたため、しばらくはしなくていいだろう。

俺とレインは恥ずかしくてお互いに背を向けて寝た。

そ、その先はしてないからな!

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