4話
<レベルが17上がりました。>
その瞬間俺の体が一気に成長した。
そして身長170㎝くらいになった。
大分動きやすくなったが着ていた服が破れた。
本当は嫌だが俺は一番体型の近かったガルドの服を剥ぎ着る。
とりあえずガルド達が持っていたカバンを物色してみる。
ん?
これすごいぞ。
大きさはランドセルくらいなのに沢山の量の食料や水、タオル、が入っていてテントやマッチとかの冒険に必要なものまで入っている。
これで地面で寝たり狩った魔物とかを生で食べなくて済む。
恐らく生で食べてもいいがやはり抵抗感がある。
これを【鑑定】してみるとマジックバックと出てきた。
少し汗をかいたので近くに水浴びが出来るところが無いか探してみる。
大きめの池を見つけた時、少し離れたとかに何か転がっているのに気づいた。
【探知】を使って調べてみると何か転がっている所にとても大きい反応があった。
警戒しながら近づいてみるとそこには十二歳くらいの美少女?が倒れていた。
【鑑定】してみるが失敗としか出てこない。
服装からして冒険者じゃ無いぽっいし抱き抱え池の近くまで近づきそこにテントを張る。
もし魔物のとかに襲われて死んだら少し目覚めが悪い。
テントの中で寝かせて、俺は池に行き水を浴びる。
マジックバックの中に入っていたタオルを出して体をふく。
テントに戻るとじっとこっちを見ていた。
こう言うときはどうすればいいのだろう。
すると
「ここは何処ですか?そもそもあなたは何者ですか?なにが目的ですか?」
まずい。
なんか俺が誘拐したみたいになってる。
速く誤解を解かないと。
「いや、俺は倒れているお前を見て助けてやったんだが。」
「信用できません。まさか寝ていた僕を奴隷にでもするのですか‼」
この世界にあるのか奴隷。
そんなことより何か俺が誘拐してないと証明しなければ。
「じゃあ外を見てみろ。お前が寝ていたという場所があそこにあるだろ。もし誘拐する気ならもっと遠くの場所それこそ海を渡ったりしてお前が帰れないくらいの遠くにつれていくだろ。それをしなかった。しかも連れてきたのはほんの少しの距離。つまり俺は誘拐してない。」
「まぁ少し警戒をときましよう。」
良かった。
誘拐してないと信じてくれたようだ。
ん?
僕?
えっこいつまさか。
「て言うかお前、男か」
「見てわかりませんか。男ですよ。」
「その見た目でか‼」
いやこいつ見た目は本当に十二歳くらいの美少女だぞ。
一目で男だとわかる人ってなかなかいないだろ。
「では、あらためて聞きます。あなたは誰ですか?」
この質問どう答えるべきか。
今、俺には名前が無い。
しょうがない。
今日生まれたばかりだから。
名前を考えるにしろ時間がかかる。
「人に聞くときは先に名乗るのが礼儀ってものじゃないか」
時間かせぎも含めてそう言う。
「……失礼しました。僕の名前はジン・ガードナーです。」
名前は考え付かなかった。
「俺は名前がないんだよ。生まれたのが今日だから。けど今さらだけど俺を見て普通に話してるけど俺、見ての通り魔物のだぜ?」
「それがどうしたんですか。僕もどちらかというと魔物に部類されますし。僕は龍です。後、お誕生日おめでとうございます。」
「いや今日生まれたから誕生日とはなんか違和感あるな」
この世界での龍の立ち位地はは知らないけど龍ってどの世界でも割りと強い設定だよな。
もしかすると下位龍とかそんな感じかも。
「ジンって何龍何だ?」
「僕は上位水龍です。」
上位水龍。
マジかよ。
俺、闘ったら負けるんじゃないか。
いやレベルが低ければわからない。
「ついでにレベルは?」
「確か26です。」
絶対に闘ったら負けるだろ。
種族的に強そうなのにレベルも負けてるって勝てる要素がない。
やべぇーよ。
俺、さっきまでタメ口で話してたよ。
今日生まれたから絶対に年下とかはないしどうしよう。
もし俺のレベルとか知ってタメ口使ってることを言われたりして闘いになったら。
「すいませんでしたぁぁぁぁああ。」
これが俺の転生して初めての土下座だった。