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鬼蜘蛛は今日も行く  作者: 叢舎 翰哉
街に行こう
18/30

18話

 誰だコイツ?

 

 「リリー何かやったのかい?」

 

 そう男が言うと女はさっきまでの威勢が嘘のように無くなる。

 

 「お父様、あの男が私に金を寄越せと脅してきたんです。嫌がると暴力を振るおうとしてきたのです。私は冷静に判断し外に出て護衛の方々に助けを求めたのですが、予想以上に相手が強くて……」

 

 コこの女…………リリーと言ったか、親の目の前だと猫被りすぎじゃないか。

 パッと見俺が悪者か。

 それにリリーの父親少し若すぎないか。

 童顔にも程かある。

 あの2人は兄妹でも通じると思う。

 

 「はぁー。」

 

 リリーの父親は大きなため息をついた。

 

 「お前には失望したよ。」

 

 そう言い終えた瞬間、リリーの右腕が曲がる。

 関節の反対方向に。

 

 「きゃぁぁぁぁぁ。」

 

 「最近少しそういう行動が目立つよ。少し頭を冷やしたらどうだい?」

 

 大勢の野次馬がいる中そんな言葉をいいながら、自分の娘の瓶に入った液体を飲ましている。

 するとみるみる内に右腕が治っていく。

 

 「すまないね。うちの娘がクズなばかりに。」

 

 そう言い放つ。

 

 「イヤ、さほど気にしてない。」

 

 嘘になるがコイツと戦うのは出来れば避けたい。

 俺の勘が警告を全力で鳴らしている。

 俺の言葉を聞いてニコッと笑うと亀裂の中にいる冒険者3人に声をかける。

 

 「君達の雇い主は僕じゃあなくてあそこにいる僕の娘だっけ?」

 

 「違います。俺達の雇い主はアルフォース伯爵です。」

 

 この男の何とも言えない不気味な笑顔に怖がり必死に答える冒険者3人。


 「分かってるならいいや。だから僕の娘の命令なんか聞かなくていいよ」

 

 今俺は気付いた。

 この感じ人ではないジンやシュバルツとよく似ている。

 この男、人じゃないのか?

 

 「後で君話をしよう。僕の名前はバン ・ザッシュ・アルフォースだよ。君の名前は?」

 

 「リヒトだ。」

 

 「そうか。」

 

 多分コイツ、バンは俺が人じゃないと気付いている。

 その事について話があるのだろう。

 

 「オススメの店があるからそこに行こう。リリーは大人しくしていてね。1時間くらいで戻るから。」

 

 言われるがままに俺は言われた店について言った。

 ついた先はレストランだった。

 今はもう昼時だろう。

 本当は早く帰るつもりだったので朝飯を食べていなくて腹は減っている。


 「安心しなよ。奢るから」

 

 席につきならがらバンはそういう。

 

 「君も人じゃないよね。」

 

 やっぱりこの事か。

 隠して下手に戦う理由にならないように包み隠さず話す。

 だけどジンとシュバルツはふせて。

 

 「オニグモか。聞いたことないね。じゃあ改めてこっちも自己紹介しよう。僕の名前はバン・ザッシュ・アルフォース。種族はバンパイアだよ。よろしく。」

 

 龍、悪魔、そして今度は吸血鬼か。

 悪魔は俺が呼んだからしょうがないがそれでも人外に会う確率が多いと思う。

 まさか俺はトラブル体質なのか?

 頭の中でふざけたことを言っているとバンが話しかけてきた。

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