表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
中二病幽霊が、異世界でおこす嵐、その物語です  作者: 原初
異世界転生と邪神
3/80

初戦闘なんですよ

よろしくです

 スキル[人化]。世界神様というなんか偉そうな人がくれたスキルだ。名前の通り、魔物から人へとメタモルフォーゼができるスキルのようだ。異世界の人間とコミュニケーションをとるなら必須のスキルだから、ありがたいな。


 早速、スキルを使用。すると、透けていた体が実態を持ち、あいまいになっていた足が、普通の状態になった。自分ではどんな容姿をしているか確認できないけど、身長が低くなっている。手とかもなんか幼い感じになってるし、若返っているのかな?あと、黒だった髪が白色になっていた。白髪というより、もともとこの色だったような、そんな自然な白色。


 この[人化]というスキルは、魔物の体から人間に変身するスキルとは、少し違うみたいだ。説明しにくいんだけど、一つの魂に、レイスとしての体と人間としての体があるって感じかな。細かいところはわからないけど、大体そんな感じだ。人間の状態でもレイスの種族スキルは使えるみたいです。試しに[浮遊]してみたら、ちゃんと発動したし。よかったよかった。これで人間形態での戦闘手段がないみたいなことがなくて。


 一通り[人化]を楽しんだら、スキルを解除。次は、レイスとしての体になれるために、いろいろと試してみましょうか。


 そのあと、種族スキルの検証や、レイスの体で物体が持てるのか、そんなことを試した。三時間ほどにわたった検証で、いろんなことが分かった。


 まず、レイスの体のこと。


 レイスは、種族スキルである[透過]がオートで発動しているらしく、壁とか木とか墓石とかはするりと通り抜けた。物は持てるかな?と思ったのだが、これは[念力]を使わないと、触ることすらできなかった。


 [浮遊]スキルは、最高高度十五メートルほど、最高速度は自転車を全力でこいだときと同じくらいだ。あんまり機敏な動きはできない。自分に[念力]を使えばこれは解決するかもしれない。異世界なんだし、魔物との戦闘くらいあるんじゃないだろうか。なかったらそれは悲しい。


 やっぱり異世界といったらチートで無双。これ基本。


 [憑依]は、よくわからなかった。憑依できる対象は生物だけみたいで、今は試せなかったんだよ。


 あとは、[念力]か。これが一番すごかったな。なんせ一トンはありそうな巨大な墓石を軽々と持ち上げることができるんだから。これを高速でぶつけるだけでもかなりの攻撃になるんじゃなかろうか。はやくこの威力を実戦で試してみたいという欲求があふれてくる。


 この辺って、魔物はいないのかな?墓場だと思っていたかで、天井があるから、なにかの建造物の中だと思うんだが。


 まてよ、これはもしかして、ダンジョンとやらじゃないのか?異世界三大お約束の。後の二つは「ハーレム」と「無双」である。個人的な意見だけどね。


 ここがどんな場所かわからないけど、魔物がいるなら一度戦っておきたい。レイスとしてどのくらい戦えるのかを試してみたいんだ。


 そうと決まれば、戦いに使えそうな何かを探して、探索に出かけますかね。




##############################




 よし、武器になりそうな物も見つけたし、探索に行こうか。


 ちなみに武器として選んだのは、縦五メートル、横三メートルもある巨大な十字架。材質は何かの金属。鉄ではないように見える。異世界金属なのかな?装飾はシンプルで、全体的に落ち着いた静謐さを感じさせる。


 え?レイスが十字架を使うなって?でも、これを[念力]で持っても、何ともないからなぁ。しかもこの十字架地面に刺さるように下の部分が杭のようになっている。この部分で敵を刺し貫くとかいった戦法も取れるってわけ。叩き潰してよし、突き刺してよし、シンプルでいいじゃないか。


 さて、とりあえず出発です。墓場を出て、先に見える通路を進んでいく。さっきの墓場は大部屋だったようだ。通路と大部屋と来たら、もうここはダンジョン決定でいいんじゃないかな?


 進むこと五分。通路が途切れ、さっきの墓場とは違う大部屋にでた。


 そこにいたものを見て、僕は思わず感嘆の声を上げてしまった。


 緑色の小鬼と表現するのがいいだろうか?全体的に薄汚れた印象を受ける。その手には木を削って作られた棍棒を持っている。それが五匹。


 ゴブリン。めちゃくちゃ有名な魔物が僕の前に現れた。


 うっわー!ゴブリンだゴブリンだ!すげー!写真撮っていいですか!?………落ち着こう、ここは異世界。カメラなんてない。


 でも、初戦の相手がゴブリンとは、素晴らしいな。テンプレ展開に僕は興奮を隠すことはできない。


 僕が通路の出口で固まっていると、こちらに気付いたのか、グギャグギャ鳴きながら襲い掛かってきた。五匹という数はそれだけで不利のように聞こえるが、それは相手が連携をとって来るときだけ。今回のように考えなしで突っ込んでくる相手なら、バトル初心者の僕でもなんとかなるでしょ。


 一直線に突っ込んでくるゴブリン×五。そいつらを刺し貫抜くように下のとがったほうを向けてゴブリンに十字架を勢いよく発射する。


 よし、三匹削った。あと二匹か。それをさっさとかたずけてしまおう。僕の経験値となるがいい。


 十字架を勢いよく回転させ、残る二匹の顔面を吹き飛ばす。[念力]が強すぎる。これ質量武器と組み合わせるととんでもないことになりそうだよな。



<???のレベルが上がりました>



 いきなり頭に流れる謎のインフォメーション。どうやらレベルが上がったみたいです。



 こうして僕の初戦闘は、結構あっけなく終わったのだった。




感想とか評価とかくれるとうれしいな

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ