幼稚園でのあれこれ5
最近俺にもモテ期という奴がきた。
……やめて!そんな目で見ないで!
言ってみたかっただけなんです!
「………どうしたの?」
「え?いや、なんでもないよ。」
そう、俺の人生にもついに無口キャラが登場したのである。
名前は、美奈川智子。例によって
美幼女である。
これはモテ期来たって言ってもほぼ問題ないと思うんだ。
……まあ、幼稚園生の時に来ても困るだけなんですけど……
ロリは好きだけどちょっ〜と年齢がな〜。
ん?告られたのかって?
違いますけど?妄想ですけど何か?
「……そろそろ、話してほしい。」
俺はその言葉で頭が冷えた。俺は、何勘違いしてたんだろうね。あ、いや待てよ?
妄想するだけ自由だから問題ないか。
「何を?」
いや、聞かなくてもわかってるんだけどね?
「…………なんで、手が光ってるの?」
はい、そうですこいつ俺が時々手が光ってるのが見えてる系女子です。
くそ、めんどくせえ。そんなこと説明してる暇があるんならゲームしてえよ。
まぁ、無口キャラが不思議キャラっていうのはあるある〜だよね〜……いや、ねえよ!
……はぁ、どうやって説明しようかな〜。
「……ねえ、早く」
……ああ!しょうがない。
「んじゃあ、ちょっと人のいないところに移動しようか。」
そう、なんてったってここはいつもの
幼稚園のお昼の自由時間、しかもグラウンドの中央。ここで説明するのはめんどくさい。
俺は幼稚園の裏にあるウサギ小屋のところまで連れて行った。
「よし、手を出せ。」
「……なんで?」
「いいから早く。」
俺は差し出された手を握った。
女子と手を握るのはあの……えーと、名前忘れたが前世で一緒にいた……そう!友美だ。
友美で耐性がついてる。
あ〜やばい。もう友美の名前すら
忘れそうだ。
俺は握った手に光を集めた。
手が光ってからいろいろ試していたら、
なんか知らないがある程度コントロールできるようになったのだ。
……相変わらず光るのは
止められないけどね!
「お前にちょっと渡すから、あとは自分で
考えろ。っていうか俺にもよくわからないんだよ。」
「……そう。」
そう言って美奈川はどこかへ行った。
う〜ん、なんでわかったんだろうか。
もしかしたらあいつも生まれ変わりだったりして。俺はそう思いつつ、みんなのところへ戻った。
放課後、いつものようにお母さんが迎えに来るまで、ソウちゃん達と遊んでいると、
この幼稚園の外から、ふとこちら側を見てる人を見つけた。
あれ?あの人こっちを見てる?
あ、あれ?背中に羽生えてない?
……うん、見なかったことにしよう。
「どうしたんだ?ケイちゃん。」
「なんもない。…なんか俺っていっつも
それ聞かれてない?」
「え、そう?……いや〜でも、ケイちゃんっていっつも何か深刻な顔で考え込んでたり、
どっか見たりしてるんだもん。そりゃあ
気にもなるさ。」
……よく見てんなぁ。やっぱりソウちゃんは
いい奴だ。
考えてることは、いつもどうやって
ゲームする時間伸ばすか考えてるなんて
とても言えない。
ちなみに今思いついてるのは
朝早く起きてゲームする。
……だけかな!
いや〜、幼稚園生自由度低いわ〜
低すぎて、ひくわ〜。
……シャレじゃないっす。
俺はそんなことを思いながら、最近妙に
女子に取り囲まれ気味な、ソウちゃんの
ところに行くのだった…。