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未知

作者: 葵 皐月

初めての投稿です。

未知のない世界


この世界は退屈だ。

そう思い始めたのはいつ頃からだろうか。


貧乏で育ち、他人から見れば悲惨な幼少期を過ごして来たかもしれない。

だが大金は欲しいと思った事はない。

父に会った事はなく、会いたいとも思わなかった。

母親は俺を育てる為に働き、祖母と祖父に育てられた。

だからといって愛情に飢えていたわけでもない。

小児喘息を抱え運動は苦手だったが、幸いなことに勉強はできた。

学生時代は友人も居たし恋人も居た。

それなりに充実していた。

だがいつも心のどこかで退屈だと思っていた。

この地球という世界が誕生してから現在までの間に、この世界は調べ尽くされてしまったからだ。

微塵も”未知”という領域が無い。


天動説と地動説、新大陸の発見、地球平面説など、新たに発見したり間違いだった説があった頃はみんなが地球に対しての理想や夢を描き、酒を交わし語り尽くす事をしていた筈だ。

考える者、調べるもの、好奇心の赴くまま旅立つもの。

様々な思想を思い描きそれを達成した時の喜びは現在の世界では計り知れないくらいに大きかっただろう。


周りを見渡せばパソコンやテレビといった媒介で画像や動画、情報を得る事ができる。

確かに便利でそこから何かを得ようとするのに否定をする気はない。


だけどそれはつまらない。

迅速かつ便利で正確な情報を得る事の対価として私たち人類は大きな感動と達成感と未知というものを失ってしまった気がしてならないのだ。


私が生まれた時代がもっと早ければ好奇心の赴くまま旅に出て、未知の生物や植物、過去の遺物を発見し、色々な感情を今よりもっと多く感じることが出来たかもしれないと思うと、とても残念でならない。


この世界はこれからも変わりなく進んで行くだろう。


だけど私は、生きていく。

時間が流れる限り永遠に、

周りを見渡す限り未知の何か。

誰も存在すら知らない、誰も気づかない未知の世界を追い求めて。





ただ小さい頃から現在まで考えていた事を流れるまま書いたものです。


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