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コハのアロとピー【~《電子レンジ》ミーツ"ガール"!?!!?いずれ魔法少女になる女の子の不思議な不思議な物語~】  作者: ふるなゆ☆


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9話◇BLACK OR WHITE

「お前が……バアルなのか?」

 アロが困惑している。

「ちょっと、なんか、思っていたのと違う。」

 ラメルも困惑している。

 ちなみに、私も想像と違っていて困惑している。

「いやぁ、長旅お疲れ様。アデイル氏の邪魔もあって大変だったでしょ。珈琲か紅茶か何か飲みますか? 緑茶やジュースもありますよ。」

 優しい笑顔で聞いてきた。思わず裏があるのではないかと勘ぐっていた。

「じゃあ、あちきはジュース飲みたぁい。」

「グレープジュースとオレンジジュース、後リンゴジュースがありますが、どれにします?」

「じゃあ、オレンジジュースで!」

 アロは彼女の耳元で「毒や睡眠薬入りの可能性もあるぞ。気を付けろ」と言い放ち、それが聞こえた彼が笑いながら「変なものは入れてないですから、心配しないで」と気を遣われた。

 結局、私はリンゴジュースを、アロは珈琲を頂いた。先にアロが飲んだが何事もなさそうだった。つまり、毒は入ってないみたいだ。それに続いて私も飲み物を飲む。久しぶりのまともな味付きの飲み物だ。心から幸せが溢れ出る。

「いやぁ、君達に会えて嬉しい気持ちですよ。この世界で"伝説の三人"と呼ばれる『三杖士(さんじょうし)』――。その弟子(・・)契約者(・・・)血縁者(・・・)。それが揃って俺の元へと訪れた。俺が思うに君達はまさしく次世代の三杖士なんですよ。」

 その言葉の意味は分からなかったが、彼がとても興奮しているのは分かった。

 ジュースを口に含む。やはり、美味しすぎて頬っぺたが蕩ける。多分これは普通のジュースだ。だけど、まともな飲み物を飲んでいなかった私は心が乾いてしまっていた。だから、普通のジュースでも美味しく感じてしまう。

 床ではノラが牛乳をペロペロと飲んでいた。ピーちゃんは何も口にできないので、飲食の様子を眺めたいるだけだ。

「さて、わざわざここへと来たのには理由があるのでしょう。聞きますよ。」

 私は口を開いた。それと同時にアロも口を開いた。ついでにラメルも口を開いていた。追従してピーちゃんが喋り始めた。猫のおにゃけび。

「俺は耳が何個もついてない! 一人ずつ言ってくれ!」と突っ込まれてしまった。

 アロを先頭にして時計回りに目的を伝えた。それを彼は頷きながら聞いていった。


 ――――――


 数十分後――。


 ――――――


「話は分かりました。君達の質問に答える前に、俺の話を聞いてくれませんか?」


 彼はゆっくりと前かがみになると口を開き始めた。私達は耳をゆっくりと傾けていく。


「俺は理系の天才だった。勉学だけで能力者共と肩を並べる存在になった。……褒めてくれません?」


 ……。ぽかんと口を開けてしまった。他の二人が棒読みで褒めたので釣られて私も同じように褒めた。ただ、本音では天才は自分から天才とは言わない気がする。


「俺の発明した物が皆さんご存知『ベルフェゴール』なんです。魂のテレポーテーションにより機械体で生活することができます。ベルフェゴールになれば、睡眠などの休息をほとんど必要としない。空腹状態にならない。疲労しない。人間以上の筋力・脚力。護衛用の電気攻撃。国によっては帯刀(たいとう)検討(けんとう)後、条件付きで帯刀可能。変化することや死ぬことのない体。そんなベルフェゴールは何とじゃじゃん! こんだけで買えるんです。」


 用意されたフリップを取り出した。そこにはベルフェゴールの分かりやすい情報が書かれていた。さらには大きく値段が書かれていた。――高い。桁が見たことない程で目が飛び出てしまいそうだ。


「ベルフェゴールは昼夜問わず働けるので、実際に一日働きつめ生活を繰り返し、お金を返している方もいます。さあ、みなさん買いませんか? と言いたいところですけど、購入には条件がありまして、書類審査を通して貰います。」


 購入する気はないのだが、思わず「書類審査?」と返してしまった。


「ええ。お金を払えるのかどうか、その実績。国に聞いてブラックリスト入りしていないか。それと、二十歳を超えているかどうか。書類審査で確認して、審査が通れば購入可能です。」


 そこでふとした疑問が湧き出てきた。「二十歳じゃないけど、メリカちゃんはベルフェゴールになれてたよね?」という疑問だ。


「あー、やっぱり。おかしいとは思ったんだよなぁ。時間がかかるはずの書類審査が異様にサクサクと終わってさ。国のチェックとか数日はかかるのに一日も掛からずに終わったし。来た時は大人の女性にしか見えなかったけど、帰り際はどう見ても子どもに見えたんだよなぁ。」


 とっても早口で下を向いて話されるのでとっても聞き取りにくかったが、多分メリカの魔法の力で幻影を見せられていたのだろうと察した。


「まあ、いいや。つまり、残念ながら君達にはまだ買えないですから」と頷いていた。


「じゃあ、今度は俺らの質問に――」と彼が口を開いていた所に「返答にはまだ早い」と返されていた。


「この事業は昔は多くの人が参加した一大プロジェクトでしたけど、今では俺がメインになり、少数の従業員と研究員しか残らなくなりました。どうしてだと思いますか? 理由は、勤務時間が長い割に世間の風当たりが強すぎたからなんです。ベルフェゴールを悪用する人が絶えなかった……。その責任を我々のせいにされていた……。それらに耐えきれなくなった仲間が次々と辞めていきました。」


 彼は合間に飲み物を飲んだ。

 口を潤した後、再び口を開き始めた。


「私も昼夜問わず勤務しましたよ。それはそれはやつれる程に。ですけど、悪用する人間を確実に見極められる訳ではない。ブラックリスト入りしていなくても、無害そうではなくても必ず悪用する人が現れてしまう。どれだけ未然防止に頑張ったところで、世間からは仕事を果たしていないとか無能とかと言われるんです。」


 そこで彼は「問題です。俺は世間から何と呼ばれているでしょうか?」とクイズを広げてきた。

 私は「機械人間の親」と答えてバツを貰った。ラメルは「おもしろパーマ眼鏡」と答えて「そんな訳あるかっ」と突っ込まれた。最後にアロが「極悪人だろ?」と答えた。そんな訳ないだろうと思っていたのに、彼は「正解」とマルを渡していた。


「世界で最も極悪な罪を起こした七人を『七つの大罪人』と呼びます。俺はその内の一人なんです。」


 世界で最も極悪な罪を起こした人が目の前にいる。その事実だけで鼓動が早くなっていく。さっきまでは面白い人だと思っていたのに、今一瞬にして恐怖を感じ始めた。


「俺は『怠惰』の極悪人。決め台詞は『働きたくないぜ!』キリッ」と言ってから態度が一変。「ほーんと仕事したくない。けど、金は欲しい。家でずっとゴロゴロしたい。何もしないで過ごしたい。平日に旅したい。欲しいもの買いたい。働かずに金欲しい。働きたくなーい。」


 思わず総スカンを食らった。今さっきの緊張感はどこへやら。自分からキリッだのと効果音を出すような、ただの変な人に戻ってしまった。だらけきった姿に思わず白い目を向けていた自分がいた。ラメルはその姿に感応(かんのう)し、気持ちに(さか)らえずに面白いと()(つぼ)にハマって笑っていた。


「まっ、どんなに仕事を頑張ろうともベルフェゴールシステム上、犯罪等に悪用されてしまうと言うことで、いつの間にか俺は『怠惰』の極悪人と呼ばれるようになっていたんたぜ! シャキンッ。今では、どうせ頑張って働いてもそう呼ばれるのなら、やるべき事だけやって後は堕落生活を送ろうと心に誓っているんです。目標は働かなくてもいい生活。」


 カッコつけているけど、かっこ悪い。

 まあ、悪い人ではなさそうだ。


「ただ俺は、このベルフェゴールシステムは包丁や車と同じだと思うんですよ。誰かが包丁で刺された時、誰かが車で轢かれた時、君達は誰を悪者扱いにする? 当然、刺した本人や轢いた本人でしょう。誰も包丁とか車とかを売った業者を悪者扱いにはしない。このベルフェゴールシステムも同じだと思うんです。悪いのは使用者本人であって、売り手の俺らじゃない。そう思いませんか?」


 引き込まれるようなその問いに思わず頷いていた。アロでさえ「一理あるな」と納得していた。


「ということで、俺の事は恨まないでくれ。君達二人はなんか俺の事恨んでそうだと思いますしさー。」


 アロとラメルの方向を見て話していた。二人共向ける表情は柔らかかった。アロから「安心してくれ」と一声押されていた。


「ありがとう。これで前置きはひとまず終わりにして、お腹も空いた事だしお昼ご飯にしません?」


 唐突なお昼ご飯タイムに戸惑いつつもその提案を飲んだ。雇われた家政婦のベルフェゴールが手料理を振る舞う予定らしい。

「来客も含めた食事ですので、本日の昼はオードブルをお取り寄せしました。」

 食卓に置かれるオードブル。唐揚げやポテト、エビチリ、ポテトサラダ、マカロニサラダ、スパゲティなどが皿の中でひしめき合っている。

 好きな物を好きなだけ頂く。そうは言っても胃袋は大きくないので、すぐに限界が来る。

 ごちそうさまでした。今まではフルーツか非常食及びサバイバルフーズしか食べられなかったので、このご馳走が何とも堪らない程に幸せに感じた。満たされる感覚が気持ちよかった。

 久しぶりの満腹に眠たくなってきた。

 バアルを見るともううたた寝をはじめている。私達もしばしば昼寝した。



 目を覚まして、再び話を聞く時間となった。

 私達はバアルを囲むように座った。


「まずラメル氏から。父を殺したベルフェゴールの操者を教えて欲しいとのことですが……無理です。」

「はぁ? なんで?」

「いや、普通にプライバシーの権利に反するし。」

「ここだけのお願いだから。何でもするから。」

「常識的に考えて駄目でしょ。」

「どうにかならないの?」


 バアルが困り果てている。


「こればかりは無理ですね。まあ、一応、教えられはしないけど、俺自身も調べはするから、いつ、どこで、行われたのかの詳細を教えて欲しいな。」


 あっけらかんとした言葉で放たれる詳細を「ごめん早い早い」と言いながらメモをとっていた。


 

「続いてアロ氏。故郷を滅ぼした国を知りたいとのことですが……とっくに滅んでます。それも跡形も残らないぐらいの滅亡です。」

「ん? は? どういう……ことだ?」

 

「それと少し弁明したいんですけど、ベルフェゴールは悪い人には貸さないってスタンスですけど、その悪い人の基準は国からの情報なんですよね。それで、国からの要請で一度だけ装置事ベルフェゴールシステムを貸し……あげたことがあります。アロの国を滅ぼしたのは、その国でした。俺もまさか国が悪用するなんて考えずに貸してしまったことを反省してます。だから、今は国にシステム事渡すことをやめてます。なので、この事で俺を責めないで下さい。お願いします。」

 

 なかなかの早口で縋ってきた。それに対してちょっとばかり困り果てたアロが「責めませんから、もう少しその国について教えて欲しい」と返した。


「あの国は絶対にやってはいけない禁忌(タブー)を犯しました。あの国、この世界の頂点――神と呼ぶに相応しい人物である佐藤さんを捕らえて、封印のために地中に埋めました。龍の逆鱗に触れるとか虎の尻尾を踏むとかそんな次元じゃなくて、神の怒号に触れるレベルの失態でして……。周りの国を巻き込んで跡形もなく更地になりました。……はい。」


 彼は補足で「ちなみに世界の十分の一が消えたみたいです」と付け加えた。そこまで絶望的な消滅ならば、もはや生き残りとかも存在しないだろうと思う。

 ふと彼の横顔を見た。それは怒りも戸惑いも悲しみもない、何を考えているのか分からないような表情だった。


「さて、最後にコハ氏とピー氏なのですが……知りません。」

「え?」と思わず意味がわからず声を上げてしまった。

「いや、人間に戻す方法なんて知りませんし……。まあ、俺もあのイカれたゲームに技術協力はしていたけども、根本的な所はもはや人智の外側の異能力によるものだし……。まあ、俺には何の対策もありません。」

 じゃあ、「どうしてピーちゃんはここに来たがってたんだろう」と疑問が残る。ピーちゃんもはてなを浮かべている。

「あー、多分それ、あのイカれたゲームに巻き込まれないためだと思いますよ。ベルフェゴールは機械が故にゲームの対象外ですからね。ただ、外側に出られないというイカれたシステムによってその計画は頓挫したと思いますけど。つまりですね、人間じゃなくなった時点で手遅れだったってことです。」

 その衝撃的な言葉にピーちゃんは落胆していた。

「まあ、人間に戻せるかも(・・)知れない方法なら簡単に思いつきますけど。もちろん確証は無いですよ。」

 その言葉で希望が溢れきた。下向きだった視線が前向きに変わる。

「教えて下さい!」と力一杯お願いした。

 しかし、彼は私の顔を無言でずっと見つめるだけで何の返答もしなかった。少し気まずい雰囲気が広がっていく。

 今度は「うーん」と悩ませ始めた。

 そして「それについて言うのはまた後でいい?」と恐る恐る言われた。

 どうしても言えない理由があるのだろうか。しかし、後では言ってくれるっぽい言いぶりだ。私は「分かりました」と承諾した。ピーちゃんも「オーケー」と承諾した。



 私達はバアルを先頭に寄宿舎に連れて行かれた。そこはラボ側にあるバアルの家よりもまともな外見をした施設である。

 中はシンプルな作り。しっかりと掃除も行き届いている。まるでホテルみたいだ。

「ここは書類審査待ちの人や来客者用の宿です。今日はここで一日の疲れを癒して下さい。」

 ここで一旦アロとピーちゃん、ついでにバアルとはお別れ。私はラメルと共に部屋へと向かった。

 用意されてた部屋は一人一つの四角い部屋。ドアを開いて鍵をかける。中はベッドと簡易的な丸テーブル、椅子のみの質素な部屋だった。まさにカプセルホテルと言うに相応しいだろう。

 私はベッドに腰掛けて旅について懐かしんでいった。結局ミカンが同行しなかった件から、メリカの離脱とラメルの参加など、本当に色々なことがあった。

 いつもは家族や、今はおばあちゃんに甘えてばかりな私だけども、この旅では率先してできることをやった、つもりだ。大変なことや辛いことも多かったけれども、それでもそれ以上の喜びも感じている。

 コンコン。ドアをノックしたラメルを中に入れる。「暇だから来たー」とベッドへと隣に座ってきた。

「コハっちはさぁあ、アッ君にいつ告るの?」

 突然、似たり顔で言われるその言葉に頬が熱くなる。突然そんなことを言わないで欲しい。

「私達、まだ(・・)そんな関係じゃないからね。」

まだ(・・)、ねぇ。」ニヤニヤし出した。

「違うから!」

 あまりの強引さにちょっと疲れてきそうだ。

 彼女はペンダントを開いては閉じた。その中を見るのが日課もしくは癖なのだろう。

「今日、一緒に寝ていい?」

 そのお願いに思わず無意識の内に「いいよ?」と答えていた。

「あちき、人殺しだけどほんとにいいの?」

「何を今更言ってるの……。いいよ。」

 打ち明けるなら早く言って欲しかった。もうテントで一緒に寝ているし断る理由がない。しかし、もし初めから打ち明けられていたならば私は同行を認めていたのだろうか。想像してもどちらかを選ぶ私の姿をいくら待てど思い付かなかった。 

「ラメルね、寂しかったんだぁ。パパを殺した奴を殺したいって願ってさ……そのせいで友達や先生がいなくなっちゃった。残ったのはママだけだけど、あちきは人殺しだからさっ。人殺しが一緒にいちゃいけないって、飛び出してきちゃった。それからはずっと一人だった。だけど、今は一人じゃない。」

 手をぎゅっと握った。少し冷たい手だった。

「ママのためにもラメルは絶対に復讐を遂げる。バアルを出し抜いてでもね。けど、その後は何も考えてないんだよねぇ。人殺しには居場所はないし。隠れてヒソヒソと暮らすにしてもさぁあ、一人だとやっぱり寂しくて死んじゃうかも。だからさ――」

 彼女は私の方を見た。可憐な表情で「そしたら一緒に暮らしてもいい?」と優しく言葉を流す。

 おばあちゃんの許可がいるはずなのに、その時私は即答で「いいよ」と答えていた。

「ありがとう。大好き!」

 私は飛びつかれてそのままベッドに横たわった。とっても広めのベッドで、無垢な天井を眺めながらどうでもいいことを話す。けど、そういう時間がどこか愛おしかった。


 シャワー室で汚れを洗い流す。今までサバイバル用ウェットティッシュで体や髪を拭く程度しかできなかったので、この時間がどれほど素晴らしいものか。取り切れなかった汚れが全て取り除かれていく感覚だ。

 綺麗さっぱり汚れを落としきり、温かい水で体も癒した。乾燥機から取り出した予備服もしまった。寝ようと思わないけど、何もすることがない。仕方なく、ボーっとする。

 そこにラメルがやって来た。

 お互いに適当に駄弁りあって時間を潰す。

 そして、消灯の時間だ。約束通り彼女はこの部屋で休眠する。しかしながら、どうしてか彼女は服を脱ぎ始めた。いや「なんで脱いでんの?」と突っ込まずにはいられない。

「ラメルは寝る時、基本、裸だよ」と返される。例外しか見てなかったから驚きだった。

 あまり直視しちゃいけないと思い込み目を逸らす。女同士だからいいじゃんとか言われても、流石に恥辱的な感覚は捨てられない。

「ねぇ、アッ君と一夜を過ごすための練習でもする?」

「だから、そういう関係じゃないから!」

「あちきのね、ママが『甘酸っぱい青春は今のうちだけだよぉ』って、パパが『後回しにするといつの間にか手遅れになる』って、口癖のように言ってたんだぁ。コハっちは後悔しない? 今ならあちきがタチ役するよ。」

 それに対して、何にも返せなかった。唯一放てた言葉は「私は……」の数文字だけだった。結局、答えを出せないまま、その日の夜はただ無言の内に夢の中へと落ちていった。



 朝が来た。

 机の上に置かれる二つのコップ。覗き込むと黒い液体が見える。――珈琲だ。

「苦いの苦手なんだよね……」と言うと、彼女はどこから取り出したのか牛乳をドバドバと注ぎ始めた。黒い液体に白い液体が混ざりキャラメル色に変わっていく。何故かあるレモンが絞られ、甘酸っぱいレモン汁入りのカフェラテが出来上がった。

 それを口に含む。思わず「甘い」と美味しさを表現した。目が覚めていった。

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