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〈47〉

 「しかし暑いな」と森本君が言ったので

 「暑いね」と私も返す。

 毎年思うことだが一年のうちで一番寒いのは何月だっけ?という疑問だが、たしか2月のはずだが、今日は日差しがきつくやや刺すようでもある。そしたら森本君が

 「しかし暑いな」と同じことを言った。

 しかし昼休み終了のチャイムが鳴るまでは動けない雰囲気があって適当な話題を探していると、先日のバレンタインの話は森本君と鈴音が同じ空間にいるのでなんかしにくい。もうすぐ3年になるねというのもこれから受験で忙しくなる一年になりそうなので楽しい話題とはいいがたい。

 同じ空間にいる人数が増えるとそれだけ方々に配慮して適当な話題がなくなっていくが、それならそれで何も話さなくていいのかと思っていると、私の逡巡に気づいたのか鈴音の方から

 「森本君は今年いくつもらったの?」と聞いた。

 「20個です…」と森本君が答え

 「その中で彼女になった子はいるの?」とさらにツッコミ

 「いや…いません…」となぜか怒られてるようなテンションの低さで答える。

 「ふーん」と森本君が委縮してるのでそれならばと鈴音もドS教師の雰囲気を醸し出し

 「ほかに好きな子でもいるのかしら?」とほぼ尋問のような様相を呈すれば

 「さ、さあ、どうなんでしょう…」森本君は曖昧な返事をする。

 鈴音は完全に森本君のいじり方を習得したなと私は思って、いいぞ、もっと行け!と心の中で叫ぶ。

 私の両サイドで繰り広げられる会話のラリーをテニスの観客のように首を振りながら聞いていれば、そこでチャイムが鳴り、ゴングに救われたボクサーよろしく、森本君は「あぶねー」とつぶやいた。

 

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