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40/64

〈40〉

 この庭園には2~4歳くらいの子供を連れた親子がひっきりなしに来る。庭園と幸せの親和性は高いのだなと思っていると、追いかけっこをしている親子の子供が私の方に逃げて来て、私を見ると何か見てはいけないものを見たような表情をして立ち止まり、また父親の方へ引き返して行った。

 真っ青の空には鳥が1羽飛んでおり、上昇気流に乗っているのか緩慢に羽を動かすその姿は、優雅で美しい。

 ただ旋回をし続けているだけの飛翔に目的性というものは感じられず、飛ぶことそれ自体を楽しんでいるかのように見えて、鳥は鳥であることそのものを味わい喜べるのだなと思うと、先ほどから父親とキャーキャー言いながら追いかけっこをしている子供も人間であることそのものを楽しんでいるようで、むしろ子供こそ完璧な人間なのではないだろうか?などと思えてくる。

 では人間であることそのものを味わうとはどういうことかと言うと、先ほどからキャーキャーと言葉にならない奇声を上げている子供を見習えば、言葉こそ人間から人間を遠ざけている一番の障壁なような気がしてくる。

 私は思考に言葉が入り込むことによって、何かが大きく阻害され、欠落しているような気がしてならなくなっていた。

 気づいたらさっきまで真っ青だった空に薄い膜のような雲が浮いていた。

 

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