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〈39〉

2月初週の土曜日、私は最寄りのE駅の屋上に行った。天気は快晴、無風だったでの日向ぼっこがしたくなったのである。

 E駅の屋上はバスケットコート1面分ほどの広さの庭園になっており、周りは植物が植えられ、中心は小さな芝生になっている。あとはベンチが散在し、机付きの椅子も2席ほどあって、私は端の方の机付きの椅子に座り、2階のパン屋で買ったツイストドーナツとホット紅茶を置いた。

 ここから街並みを眺めれば、バス停が見え、高架道路を走る車が見え、マンションが見え、コンビニが見える。よく考えればこれを全部人間がやったことなのだと思うとなかなかのものがあるなあなどと、感慨というほどではないが実感しにくい何かがあった。

 だって私は車の作り方も知らず、道路の作り方も知らず、マンションの建て方も知らず、ツイストドーナツの作り方も知らないのに、そういったものが当たり前のようにあるのがやはり不思議といえば不思議である。

 私は何も知らず、何者でもない。高校生だからまだ当たり前だと言えば当たり前なのだが、ではいつかそういうものを何か一つでも作れるようになる自信があるかと言えば全くない。

 しかし私はこの街の駅の屋上に堂々と居座り、冬のやわらかい太陽光を浴びて、ツイストドーナツをほうばっている。

 

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