表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/64

〈37〉

 体育館に向かう途中、大会に来ていたジャージ、トレーナー姿の他校と思しき生徒や、現地の高校の制服姿の生徒に何回かすれ違う。だいたい2、3人で歩いているのだが、美樹を見て「アッ」という顔をして立ち止まり隣の子と「あれそうだよね?」みたいに顔を見合わせるリアクションがみな同じで、並んで歩いている私はおかしくてしょうがない。

 美樹は美樹で「ああそうですがそれが何か?」みたいな表情で堂々と進めば美樹の圧倒的な波動が勝つせいかそれ以上は誰も近づいてこない。

 区民大会のしかも女子バスケとあれば会場の席はまばらですぐに最前列の席に座れた。舞香と絵美里はちょっと遠慮してるのか一列後ろに座る。が、美樹が来たことがどんどん伝わっているのかすぐに会場の席が埋まっていく。すぐに体育館がざわざわというかそわそわというかそんな空気になるが美樹は仕事がそういう空気であることが普通なのでお構いなしである。

 そしたら両校のアップが始まった。小刻みに走ったり、ボードに一つのボールをみんなでジャンプしながら次々にチョンチョンしたり、普通にドリブルシュートしたりと、私なんかは「わ~こんな感じなんだ~」とそれだけでちょっと感動である。やっぱ動画で見るよりも全然違う空気というか雰囲気というか、若さの充満というか生命の躍動というか、どうやらダムダムとボールが体育館で跳ねる音や振動も私の高揚感につながっているらしい。たしかにこういうのは動画を見ているだけでは味わえない。

 そして何かいつもと違う雰囲気を察した鈴音は私たちを発見すると、きれいな二度見をして小さく笑った。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ