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〈20〉君の彼女は魔女なんだ (2)

 「魔女?」シュンは反射的に聞き返すが、先ほどの大車輪を思い出して表情が固まる。

 「マリアは僕の妹でね、こちらの世界で言うところの家出みたいな感じなんだ」と京極は言った。

 なにもないことにシュンは安堵していると京極はまた話しを続けた。

 「魔界に連れ戻すためにようやく見つけたんだけど、人間界で楽しそうにしてるし、なじんでるようだから別にしばらく放っておいてもいいかなと僕は思ってる。彼氏もいい奴そうだし」とまた満面の笑みでシュンを見る。

 「そ、そうなんだ…」シュンは相槌しか打てない。

 「でもね、1つだけ問題があるんだ。魔女は基本的には無害なんだけどね。ある魔法が使えてね。結論から言うと君のマリアへの気持ちは偽物の可能性があるんだ」

 「気持ちが偽物…」シュンは京極の言葉を繰り返す

 「そう。魔女は誘惑テンプテーションの魔法が使えてね。マリアがその魔法を使っていたら君は本来マリアが好きではないのに好きになってしまっているかもしれないんだ」

 「な、なるほど…」

 「ただね魔法を解こうと思えば解けるんだけど、もし魔法がかかってないのに解いてしまった場合…今度は君の存在が消滅してしまうんだ」

 「そ、それはさすがに怖いな」

 「そうだろう?どうする?魔法を解くか、それとも自分の気持ちが操られているかもしれないまま生きていくか?」

 「まさに悪魔のささやきだな…」シュンはそう言った後、今度は京極の方をしっかりと見つめて言った。

 「大丈夫俺はそんな魔法なんかかかってないよ。マリアはそんなことするような子じゃない。俺はマリアを信じるよ!」

 「そうか…わかった。じゃあ僕は元の世界に帰るとするよ。あ、大丈夫。明日にはみんな僕のことは忘れてるから。ほいじゃ元気で!」

 そう言って、京極は煙のようになって背景とどんどん同化していく。消える瞬間に「人間も捨てたもんじゃないな…」と言っていなくなってしまった。

 あっけにとられるように口を開けたままでいるシュンの後から「新藤くん!」と女子の声がした。

 シュンはビクッとして京極が本当にいないかあたりを確かめてから、慌てて振り向く。

 シュンが振り向くと、そこには中沢かなえがいた。

 「今京極くんいなかった?」とかなえ。

 「いやどうだったかなぁ?」とシュンがあいまいに答える。

 「えーなんかへーん」とかなえはシュンの袖を引っ張る。

 「それよりかなえちゃんてほうきとか好き?」

 「はあ?ほーきー?何で急に?」

 「いや何でもない」とシュンは言って2人は夕方の街に消えていった。 了

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