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うつ病リーマン冒険譚  作者: うつ病リーマン
1/3

始り

Chapter 0


平成から令和に変わったというのに、自分だけが

この「社会の枠組み」から外れていると自覚するまで、

数ヶ月を要した。


上記に挙げた「社会の枠組み」とは、一般的に家庭を持ち、

安定した雇用のもと、一社会人としてを指すこととする。


その場合、自分自身は家庭+雇用は確保出来たものの、

会社組織に囚われ、家族という枠組みに囚われ、

本当の自分を失ってしまった。

つまるところ、俗に言う鬱病になったのだ。


そのせいもあり、妻の勤務先変更やら、自身の所属部署やら

たくさん迷惑をかけてしまった。

只々、申し訳ないと思う気持ちと、自分自身について思案

する日々。


朝起きれば、朝食を用意し、妻を見送った後、子どもを保育園に預ける。

その後、夕飯の支度をするのが専らの役割となった。


その間の余暇は、やる気があれば筋トレやら、アニメやらを漁ってみたりし、自己変容に繋がる「何か」を模索する。


よく、なろう系では異世界に飛んで、大活躍!

みたいな話があるが、現実は甘くないなぁと、今日も一人ごちる。


今の会社についての不満は特に無いので、このまま休職を一つの機として、ここにしたためた次第。


世の中にはインターネットで稼ぐ手段を徐ろに展開し、

自己顕示欲丸だしのインフルエンサーもどきには辟易しつつも、やっぱり羨ましい。


稼ぐ才能が欲しいのか、あるいは平凡な家庭を再構築したいのか、今時点ではどちらも属さない。


今の自分と過去の自分を否応なく見せられる妻子にとって、

これ程までに酷な事は無いだろう。


ごめんねと一言付け足すようになったのはこのときからだ。


毎日繰り返す日々の中、夢ではなろう系を卑下しつつも、

みてしまう事がある。


例えば、妻子がいない世界線の自分が、ひょんなことから

異世界へ!


なんて、、あったら良いなぁ。


ファンタジー物のゲームは少年時代にしこたまやって来たからか、夢の中ではそれが体現出来るって寸法だ。


自負する訳ではないが、完璧主義のため、最初の町で出来得る限りのレベルアップをしてから進む。


そうすることで、理不尽なまでの強さを敵に惜しげもなく

見せつけ、優越感に浸るのだ。


ゲームで出来る事が、現実で出来ないのかについては、

できれば触れて欲しくは無いが、そこは、どうかお目溢しを。


あぁ、また朝が来てしまう。

出来ることならそのまま夢の中で過ごしていたい。

自分の好きなものに囲まれ、自己を認めてくれるものだけの世界が欲しい。


-------

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-


そんなあり得ない夢を心の隅に追いやり、目を覚ますと、、

広大な原野が、、


Chapter1へ続く。

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