頼むよ、僕
分かってるんだよ
すれ違ったり
同じ空間にいる人たちが
みんな僕のこと
嫌悪しているはずないってことくらい
そもそも周りから注目されるような
何かを僕は持っていないんだから
自意識過剰なんだってことくらい
でも僕は今でもまだ
それくらい人や世との世界が恐くて
息が詰まって苦しい毎日の中にいて
でも最近少し疲れているんだ
過去を嘆いたり恨んだりすること
ついにその力すら
尽きてしまったのかと
自分に失望している
後悔や自分嫌いは
まったく消える気配すら見せてくれないのに
もちろんこんなザマだから
前を向く勇気も持ち合わせていなくて
未来を考えてみても
暗闇が口を開けて待っているだけに思えて
不安になるから
なるべく見ないようにしている
僕は今を懸命に生きている
そう言えば格好はつくけど
多分無気力に流れに身を任せ
今を漂っている
そういった方が正しい気がする
こうしている間に
一つ言葉の意味を理解したんだ
ああ、これが虚無ってヤツかって
蹴落とされ嘲笑われた恨みを晴らしたくて
踏みつけられたまま
立ち上がれなくなっている
似た傷を持っている人たちに
僕らは何も間違ってなんかいなかったって証明したくて
これでもずっと
しがみついてきたつもりだったのに
今の僕はどうなんだろう
過去を恨むことに疲れて
未来に目を向けることを恐れて顔を伏せて
体も心も上手く動かせず
ただ流れる今に漂って
このまま僕は流されていくのかな
こうしていつか全部忘れていくのかな
自分の程度を受け入れて
過去を捻くれた青春や若さ故の過ちだったと
無謀な抵抗と位置づけて
そんなことにはしたくないな
思い出になんかしたくないな
なら
まだ少しなら動けるよな
まだ少しなら抗えるよな
まさかここまで来て
すべてを受け入れて流れのままに
なんて言わせねえよ
まだ何もできてない
このまま
できないままかもしれないけど
勝手に疲れて
勝手に今を受け入れてんじゃねえよ
まだ少しでも動けるなら
たとえ無駄な抵抗だとしても
未来は変わらないんだとしても
抗い続けろよ
まだ
まだ
頼むよ
僕