第95話「神様からの勧誘作戦・揺れ動く心」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属 …育成計画中なのですw
第95話「神様からの勧誘作戦・揺れ動く心」
竜脈生活63日目。すなわち俺の竜脈生活が3ヶ月目に突入した。
短いようで長い2ヶ月間。色々あったが、この生活はまだまだ続くのだろう。
さて、本日の予定は午前中に情報収集を始め色々としていたが、驚愕すべき事実が発覚した。
昨夜、ハッピーをモフモフしたら、やはり悶絶の末に伸びてしまった。舌をビラ〜んと垂らし、ビクビクと震える。これはどういう状況か?
ちなみにハッピーの場合は最短記録の5分である。
「…と言うことなので、言葉の分かるクロちゃん弟にお願いしたい。」
『…いや、兄上殿。それはちょっと…。』
興味津々なのは俺たちではなく、それを見守る乙女ちゃん、菅原くん、橘花くんという弟たち。これから何が始まるのかとウキウキしている。
『兄さん!!良いわね!イイわね!今すぐやって!』
乙女ちゃんが腐女子化しつつある。
「いや、ちょっとだけモフるだけだから。」
『ここでは恥ずかしいので嫌ですっ!!』
そうですよねぇ。んじゃま、俺はクロちゃん弟を引き連れて寝室に移動。襖をピャシャリと閉める。
「2L (トゥエル)、監視を頼む。」
音声【はい、閣下。お任せ下さい。】
襖の向こうでは、2L (トゥエル)と乙女ちゃんの攻防が繰り広げられているのだろう。
バタンバタンと音がうるさい。
「…では、行くぞ。クロちゃん弟。」
『…は、はい。兄上殿、優しくお願いします…。』
緊張の面持ちのクロちゃん弟を抱きかかえると、ちょっ、こっちも変な気分になってきた。
ヤバいが、しかしここで止まるわけにはいかない。
一気に俺はクロちゃん弟をモフる。モフるとは言っても、クロちゃん弟は服を着ているのでモフリにくいのだが、そこは頑張る。
「モ〜フモフモフ!どうだ、クロちゃん弟!!」
『あ、あっ、あぁぁ〜!?』
クロちゃん弟の限界値が上がっていく。俺のモフる手も止まらない。クロちゃん弟の顔がトロンとし始める。
ガタ…ガタガタッ…!!!
あっ。襖が…襖がぁぁぁ!?
バタンッ!!!
襖が外れ、なだれ込んできた人影…ああ、これはヒドい。さすがの2L (トゥエル)も耐え切れずに押し倒され、下敷きになっていた。
音声【閣下、無念です。と言うか、重いです。助けて下さい。】
「お前ら、何をやってるの?」
『あっ。あんちゃん、オイラもモフってくれ!』
紫色のたぬき、BRがわめき立てる。その上にはハッピーが伸びていた。
『ピチッ!!ピチッ!!』
金さんは、違う、違うそうじゃない!と否定しているが、コイツは腐女子思考だから確定っと。で、その上に乙女ちゃんが転がっている。
『痛たたた…あっ!?襖がっ!?』
「襖がっ!?じゃないよ!何してくれてんだ??」
そんな様を唖然と、呆然と菅原くんと橘花くんが見詰めていた。
ともあれ、コイツらはお仕置き決定ですが。
「お〜い、ニャイ。ちょっと来てくれる?」
『ガガガ…はっ、蓮人様…こ、これはっ!?!?…ガガガ』
階段室警備担当兼、侍従見習いのニャイがひょっこり顔を出した。階段室警備担当というのは、つい最近に水浸しで逃走した紫色のたぬきが階段をビショビショにした事に端を発する事件後、作られた部署?である。まあ、担当者は現在のところ、ニャイだけだが。
『ガガガ…うぬぅ、我でさえ入室禁止をされた寝室に、こうも無粋な行動を取るとは…全員、そこになおれ!!…ガガガ』
怒り心頭の黒鎧。カタカタと震える手で「碧血の七星剣」を抜き放ち、ジリジリと人山ににじり寄る。
『おい、ハッちゃん!逃げるぞっ!!』
『ニャビャ〜〜!!』
いち早くBRが跳びのいた。それにハッピーが続き、くるりとBRが背に跨がる。スゴいコンビネーションだ。
金さんはBRの尻尾にがぶりっと喰いつき、神風の如く一群は走り去って行った。
『ガガガ…コラぁぁぁ!!待たんかぁぁぁ!!!…ガガガ』
それを追走するニャイ。まあ、ニャイから逃げ切れても、ニャイはDSさんに上司報告する筈だから、どちらにせよタダでは済まないのだが。懲りない面々である。
「とりあえず、乙女ちゃんは襖を直すように。1人でな。」
『そ…そんなぁ〜。』
ダメです。聞く耳を持ちません。今回ばかりはね。
しかし、色々あったのだが、クロちゃん弟の主張はコレだ。
『兄上殿、アレは危険です。おそらくアレは、兄上殿の猫たちに対する愛が成した魔手となり、モフることで快感を与えているのです。ネコ科の生物にだけ有効と思われますが。』
音声【おそらく、閣下の新たな能力…〈猫愛〉によるものと判断します。ふぅ、どっこいしょ。しかし、酷い目に会いました。】
起き上がった2L (トゥエル)がそう言った。猫愛とか、まさに俺の為の能力だ。だからタロさん達には効き目が無かったわけである。無論、BRをモフッた場合も同様である。モフる気はないが。
◇ ◇ ◇
連絡を取れるかどうか分からないものの、昼食後に俺は仏壇を御伺いさせてもらった。
ちなみに、本日の昼食は鶏の唐揚げだった。油で揚げている最中、ヒヨコ3兄弟がガタガタ震えていたが、お前達を食べる事はない。心配し過ぎだろう。
そして大量に作った唐揚げは完売した。半数は4R (シリュウ)の腹に消えたが…。
『今、霊子の貯蓄量を増やしているニョロよ!』と言うが、それ以前と大差ない気がする。
「シーちゃんさんも俺にモフられませんか?俺の猫愛を感じませんか?」
『ニャ!』
要約すると、『お断りよ!』とのことで、振られました。そして仏壇の上で丸くなるシーちゃん。冷たいなぁ。
「さてさて、八幡様か、帝釈天様、よろしければお話がありますので、よろしくお願いします〜。」
手を重ねて祈ってみた。
音声【閣下、良い結果を得られる事を祈っております。】
そうだった。2L (トゥエル)はついて来られないんだったな。
そんな事を理解した瞬間、景色が変わった。もはやロスタイムも感じない。
「お?この青空は帝釈天様かな?」
晴れやかな青空だ。足元に不安が残るが、この感覚には見覚えがある。
『初めまして。わたくし、こういう者です。』
え?ちょっと見慣れぬガタイの良いサラリーマンが立っていた。
体育会系サラリーマンと言った面持ちである。
「あれ?帝釈天様じゃないの?」
と言いつつ、俺は名刺を受け取る。その名刺にはこう書かれていた。
「喜見城営業部 部長代表・広目天 毘楼 博叉 」
え〜と、広目天は読めるけど、これ、なんて読むのかな?難しいぞ。ヒロマタさん?
『広目天と呼んで下さい。毘楼博叉とも言います。』
待って。広目天とか、今更だけど神様だよね?そんな神様がビジネススーツを着ているとか、まあ帝釈天様を見てるからあり得なくは無いけども。
「…その広目天さんが、どうして俺に?」
『はい。今回は喜見城 電脳コンサルタント部 統括部長の帝釈天に代わり、代理人として参りました。よろしくお願いします。』
ややこしい。そして帝釈天様は忙しいから代理で広目天様が来られたと?
そして帝釈天様は統括部長らしい。天界も世知辛いな。
「まあ、帝釈天様の都合も分かりました。で、帝釈天様はなんと?」
『ええ。今回はお持ちしませんでしたが、契約書類を次回までに用意させて頂く予定です。有り体に言えば、専属契約を結んでいただき、我が社の広告塔になって頂きたく思います。契約金については…』
「いや、ちょ、ちょっと待ってっ!?」
世知辛過ぎるでしょ!?そもそも、広告塔ってなにさ?
「俺が広告塔って、そんな価値が俺にあるの??」
『勿論です。蓮人様は今や、神界でも時の人!話題性十分ですからね!初回契約金として300000神貨と、月額30000神貨の支給となります。どうでしょうか?』
え、待って。
頭が回らないけど、300000神貨って日本円で…3兆円?意味が分からないんですけど?
んで、月額で3000億円?俺の給料、3000億円!?!?
『良いお返事をお待ちしております。更に、専属契約により各種アップデート及び、帝釈天様からの便宜を…E5(エコ)殿の件ですが、全力でサポートさせて頂きますので。』
しかし、こればっかりは俺の意思だけでは決められない。E5(エコ)さんの件は、既に我が家一同の問題なのだから。
「ちょ…ちょっとそれは考えさせて下さい。」
『そうですよね…少ないですよねぇ。これから喜見城で幹部会議なので、増額を申請しますので!!』
いや、それは違うんですけどっ!?やめてっ!!心は激しく揺れ動いていますけれどっ!
はぁはぁ。なんとか増額申請を思いとどまらせ、俺は広目天様と腹を割って話した。
この広目天様、体育会系だけあって竹を割ったような性格なのである。
俺は何より、今の生活を守りたいし、あまり有名になるのも困るのだ、と。
『そうか。ならば致し方あるまい。それも君の生き方だしな。だが気に入ったぞ!!これが神々を魅了し、ここまで騒がれている理由でもあるのだろうな。』
え?また勝手な誇張がダダ漏れになって行く気がする。やめてっ!
「ところで広目天様、黄竜のお爺さん、どうなったか知ってますか?」
『黄竜様か?今現在は、中華神国に監禁されているらしいが、とは言っても名目だけだろう。あの方を監禁できる筈が無いからな。』
と言う事らしい。
『しかし、おかげで帝釈天様が釈放された訳だから、実際は梵天様が闇の勢力の介入を告発されたのだが、感謝せねばなるまい。』
お〜っと。ここでまたしても「闇の勢力」なるパワーワードの登場である。
この情報は初耳である。
「闇の勢力とか、ちょっと嫌な響きですねぇ?」
『ん?いや、闇の勢力っていうのは、太陽と月のような存在だ。特に悪い事をしているわけではないよ、彼等はな。ただ、人間達からすれば、邪神の類いではあるがな。』
ほら、邪神じゃないですかっ…て、うちにもいたね、邪神が。どれも無害ですけど。
だから余計に訳が分からなくなってきたぞ。
「闇の勢力って悪魔じゃないんですか?」
『悪魔だな。だが悪魔も真面目に働いている悪魔が大半だし、かく言う私も夜叉族出身なのだ。』
ああ、複雑なんですね。神様の世界も。
俺、人間で良かった。多分、E5(エコ)さんがいたら凄惨なツッコミが入っていた事だろう。ホッと溜め息をつくのだった。
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈秘匿種(真人)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈17.7+〉
戦闘力 404+12
防御力 332+12
生命力 327+12
回避値 332+10
知能値 38+2
器用値 25
魔力値 492+15
無属性406+10
地属性438+10
固有能力
竜脈適正「最高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名 還元 猫愛
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属召喚
眷属送還
眷属探知
眷属鑑定
竜脈の盾
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
リコピン
称号
竜脈使い
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
E5(エコ);)6}<da¥
種族〈電子のsZ|>?€〉
階級〈£#]の蝶妖精$/Ⅷw)-〉
属性:€\%|?}\+
カテゴリー〈-s72&〉
耐久値:-7hxi-?,
上下ジャージ(Yスリィ)〈服〉
属性:化学繊維LV30〈通常級〉
付与効果:シックな雰囲気
物理抵抗
保温
耐久値:60
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