第93話「能力検証・竜脈の盾」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw
第93話「能力検証・竜脈の盾」
竜脈生活61日目。
召喚と眷属召喚を幾度か繰り返し、俺は問題が無いことを確認した。
対象は金さん、ハッピー、BRの3名だ。普段、悪いことばかりしているので、ある意味実験体ではあるのだが、こいつらは逆に喜ぶので逆効果となっていた。
『あんちゃん!!もう一回!!』
召喚されたBRがポンっと出現し、また脱兎のごとく走り去った。
当初、地下室と屋上とでの召喚時間の差異を確認しようとしたのだが、結局は時間の遅滞は無かった。
距離による差異については、俺の消費霊子と言うか、魔力に左右される。1階程度であれば消費魔力は1。と言うことはだ、俺の魔力が続く限り、どんな遠距離でも召喚できる目算である。
「そう言えば、俺って色々とあったけど、今の魔力値って幾つだっけ?」
音声【閣下の現在の魔力値は447ですね。凄まじい数値ですよ。】
ふ〜む。そうは言われても実感はない。ほとばしる魔力的な?そんな感じは一切ない。
召喚系術式だって、E5(エコ)さんや2L (トゥエル)に依存しているせいで、本当に自分が使っているのか怪しい限りである。
「と言うか、2Lって魔力値いくつ?」
音声【僕は魔力値20ですね。天使の見習いですから、この程度です。】
えっと、俺の魔力は2Lの20倍ぐらいですか?それってヤバくないですか?
「…前回から、数値的に変化したところはあるかな?」
2L (トゥエル)はキョトンとした顔で俺を見返した。
音声【数値的に…ですか?いいえ、そういった変化はありませんが、強いて挙げるのならば、閣下の種族が秘匿種(真人)と言うものに変化していますね。】
はぁ?秘匿種って何だ?
「その前って何だっけ?」
音声【竜脈種(真種)ですね。】
竜脈の中に住んでるから、そこはまあ、納得?できるのだが、俺っていつから秘匿されちゃったんだろう?
「秘匿されちゃった俺は、もはやこの竜脈から出ちゃダメ的な意味だろうか?そして真種から真人になった俺ですが、人間よりに戻ったと見て良いのだろう。」
竜人になるとか脅されていた俺だけあって、とても健やかな気分である。
音声【いえ、閣下。それはちょっと楽観的すぎるのでは…。】
聞こえません。いえ、聞きません。
『あんちゃんっ!!何やってんだよ!?早くしてよっ!!』
あっ。BRの事をすっかり忘れていた。とんぼ返りしてきやがった。
「先にハッピーを呼び出すぞ。」
ボンッ!!
『ニャビャ!』
こいつ、昼寝していたとしか思えん顔で、腹を出している。
「送還!」
ボンッ!
有無を言わさずハッピーを拡張物置部屋に戻す。俺の電子情報枠操作も上達が著しい。慣れればこんなもんだ。まあ、既に6時間以上、途中で昼食を挟んだが、続けているからなぁ。
『あっ、ハッちゃん!!』
「送還!!」
ボンッ!
ついでにBRも送り返しておいた。
「どうだ?消費魔力的には?」
音声【現在、閣下の魔力値は435/447ですね。秒間、3ポイントの回復をしていますので、不足する事はないと断言します。】
えぇぇぇ。使いたい放題的な感じですか。
「召喚!!」
ボンッ!
『ピチピチッ!!』
ご存知、金さんである。金さん、胸ビレを叩いてアピールがヒドい。
「そうそう。それで、金さんには実験に付き合ってもらいたいんだが良いか?」
『ピチッ!!』
金さんの御了承を得まして、俺たちは屋上に移動する事にした。
こんな時に、自分自身が自由に移動する召喚、送還とか出来たら楽なのになぁ、と言ってみた。
音声【その分野は時空系術式になりますね。高位の天使や、刻霊族辺りでなければ使用は出来ませんね。】
ちなみに、我が家にはその分野の使い手はいないそうだ。残念。
ところで、金さんは滅多に屋上には来ない。なにしろ金魚?である。
太陽と言える擬似太陽が存在するためだ。今更、水槽も関係ない金さんに、どれほどの意味があるのかは微妙であるが。
「はい!クツグァさん。今日も洗濯日和だね〜。」
o(`ω´ )oピカッ!!
頭上の邪神に御挨拶。
ついでにカア君にも御挨拶しておこう。
「カア君、今から実験するんで、ちょっと屋上を使わせてもらうけど、いいかな。」
『…かぁ、か、カマワナイ。ミナニ、スコシダケ、サガラセヨウ。』
真面目な大鴉のカア君が、ひとっ飛びで屋上の面々に声を掛ける。
とは言っても、日向ぼっこの猫たちが大半である。気になり顔を出した麒麟の號竜や、リコピン(トマト猫)に注意を促しているぐらいだな。
精霊馬と精霊牛は厩舎の中で寝ているようだ。
かわいそうだから、一応、號竜とリコピンには手を振っておいた。
『ク〜ン。』『ナ〜。』
可愛いやつらめ。あとでナデナデしてやろう。
だが今は能力検証が先だ。
周囲に誰もいない事を見計らい、俺は電子情報枠を再確認する。
この電子情報枠は常に俺の周囲に設置するよう2L (トゥエル)に頼んだものだ。
とは言え、これは2L (トゥエル)が俺から半径6メートル以上離れると消えてしまう為、注意が必要だ。
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《召喚系術式》
契約(親和性が一定レベルを越えた固有存在との相互契約を結ぶ事が可能)
契約破棄(結んだ契約を破棄することが可能・親和性半減)
召喚(契約した固有存在を任意に呼び出すことが可能)
送還(呼び出した固有存在を任意に帰還させることが可能)
契約鑑定(契約した固有存在の身体情報を任意に閲覧することが可能)
眷属召喚(眷属を任意に呼び出すことが可能)
眷属送還 (呼び出した眷属を任意に帰還させることが可能)
眷属探知(所属する眷属の現在位置を探知することが可能)
眷属鑑定(眷属の身体情報を任意に閲覧することが可能)
竜脈の盾(竜脈を転用して盾として具現化することが可能)
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つまり、この召喚系術式を発動する為にも、2L (トゥエル)が半径6メートル以内にいる必要があるわけだな。
『あんちゃん!!ヒドいじゃないかっ!!』
あっ、BRが飛び込んで来たところで、即座に送還を実行。
ボンッ!
ふう。消えた。今度は地下室に送り込んでおいたので、少しは時間が稼げるかな?
「ところで2L (トゥエル)、この竜脈の盾というのは、純粋に盾として使用できるのかな?」
音声【そうですね。しかし、この竜脈と言うのは厳密に言いますと、閣下を通して供給される霊子そのものなので、御自身が思い浮かばれる力が具現化された盾になると思われます。】
また難しい事を言い始めたな。その点、E5(エコ)さんって適当というか楽観的だったから、俺は上手く乗せられてた気がする。あまり深く悩んだ事がなかったよな。
「ともかく、やってみよう。」
音声【閣下の竜脈適正は最高位になっていますので、具現化は上手く行く筈です。】
えぇ?最高位?そんな事を言われても…とりあえず、俺が思い浮かべる力だ。攻撃する力なんて要らない。盾に求めるのは守る力だ。この我が家を守る力だ。
なんか、今、頭の奥でパッと力が弾けた感覚。
「よし!竜脈の盾!!」
俺は電子情報枠をクリック。すかさず、俺の前面に青色の盾…盾なのかな、コレ?なんか、透明な鏡のようなモノが出現した。
盾と言うより、ガラス板のような感じだが?
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《竜脈の盾・発動中》
発動時間・残り180秒
構成〈Verba Volant scripta manent〉
【すなわち、言葉は飛び去るが書かれた文字はとどまる。】
◯術式吸収
◯増幅反射
◯絶対遮断
◯$#{~$+'
◯?$£+**^>
◯.]]}<%%#£
《ストック》なし
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なんだ?盾に文字が浮かび上がってきたぞ?
「2L (トゥエル)、これ読めるか?」
音声【え?いえ、閣下…僕には見えませんが。】
なんだと…この文字は、俺にだけしか見えないのか?ちょっと興味深いが、発動時間が3分だと言う。短いな。
「金さん!!弱めに攻撃してみてくれ。」
『ピチッ!?』
そんなギョっ!?て顔をするんじゃない。魚だけに。
「大丈夫だから。なんかあったら2L (トゥエル)が治療してくれるから大丈夫だぞ?」
音声【はい!僕にお任せ下さい!】
ニコリと微笑むボーイッシュ系美少女の2L (トゥエル)。何度も言いますが、ボーイッシュ系美少女です。
そんなこんなで、俺は竜脈の盾の位置調整に移る。
何となくだが、俺の意思に呼応して動く事が分かる。だが手っ取り早く、右手の先に固定した方がスムーズだと理解した。
だがこの場合、電子情報枠の操作が難しくなるのが難点だな。盾を自由自在に動かす練習が必要と思われる。
「よし、俺の正面に攻撃を頼む!」
『ピチッ!ピチピチッ!!』
本当にいいの?本当にぃぃぃ〜はいいから、早く撃ってくれ。残り時間は2分しかない。
そして金さん、戦技の水鉄砲を噴射。口から水弾が一直線に、俺に向かって突き刺さる。
衝撃に耐えようと身構える俺は、竜脈の盾を押し出すも…あれ?何の衝撃も来ません。どうした事でしょうか?目をつぶっていた俺には、状況が分からない。
「…なに?どうなったの、2L (トゥエル)?」
音声【消えました。よく分かりませんが、盾に吸い込まれるように消えましたね。】
え?消えた?
「金さんが止めたんじゃないの?」
『ピチッ!!』
金さん、顔を振って違うアピールだ。なら、あの水鉄砲はどこに消えた?
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《竜脈の盾・発動中》
発動時間・残り69秒
構成〈Verba Volant scripta manent〉
【すなわち、言葉は飛び去るが書かれた文字はとどまる。】
◯術式吸収
◯増幅反射
◯絶対遮断
◯$#{~$+'
◯?$£+**^>
◯.]]}<%%#£
《ストック》水属性(アクア〉+1
水鉄砲〈水属性(アクア〉〉
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あっ。盾の中にストックされてた。
「これは一体…どう言う事だ?」
分からない事だらけだな。これは本当に盾なのかな?ちょっとした疑問。
これも電子情報枠と同じで、クリックしたら何か発動する可能性は…ないのかな?このストックっていうのは…?
『あんちゃん!!何度もヒドいぞっ!!』
おわっ!?いきなりのBRの襲撃に、俺の指がブレた。
ビシャャャャーーーーーー!!!!
これは、何?盾から迸る水流がBRを押し流していった。例えるならば、消防隊の放水シャワーである。エライこっちゃ(汗)。
『うわぁぁぁーーーーん(涙)。』
あっ。柵から落ちて竜脈に沈んで行く。そして頭上からこんにちは?
ループしているからね、うちの竜脈は(実体験者)。
「え〜と。召喚ね。」
ボンッ!
便利な召喚ですね。ちゃんとBRが戻って来ました。
『ひ…ひどいよ、あんちゃん。ビチョビチョだよ〜。』
「まあ、何度も同じことを繰り返すお前も悪いが、とても良い実験にはなったぞ。」
そして竜脈の盾を再確認してみる。
?
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《竜脈の盾・発動中》
発動時間・残り20秒
構成〈Verba Volant scripta manent〉
【すなわち、言葉は飛び去るが書かれた文字はとどまる。】
◯術式吸収
◯増幅反射
◯絶対遮断
◯$#{~$+'
◯?$£+**^>
◯.]]}<%%#£
《ストック》水属性+1
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ストックされていた水鉄砲が消えている。だが、水属性+1というのはそのままだな。
しかし、これは◯増幅反射ってヤツだろうか?明らかに金さんの放った水鉄砲とは威力が違いすぎることに愕然としつつ、屋上が水浸しの事実に驚愕する俺。
音声【大丈夫ですよ。みんなで掃除をしましょう。すぐ終わりますよ?】
ああ、天使だぁ。そのままズバリの天使がここにいました。
「待て、BR。そのビチャビチャの身体でどこ行くつもりだ?」
『…え?オイラ、ちょっと掃除とか苦手だから…。』
はい。俺も掃除は苦手だけどね。勿論、BRは天日干しの刑に処せられました。
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈秘匿種(真人)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈16.6+〉
戦闘力 380+12
防御力 308+12
生命力 303+12
回避値 312+10
知能値 34+2
器用値 25
魔力値 462+15
無属性386+10
地属性418+10
固有能力
竜脈適正「最高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名 還元
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属召喚
眷属送還
眷属探知
眷属鑑定
竜脈の盾
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
リコピン
称号
竜脈使い
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
E5(エコ);)6}<da¥
種族〈電子のsZ|>?€〉
階級〈£#]の蝶妖精$/Ⅷw)-〉
属性:€\%|?}\+
カテゴリー〈-s72&〉
耐久値:-7hxi-?,
純白Tシャツ〈服〉
属性:化学繊維LV15〈通常級〉
付与効果:新たな気持ち〈微〉
物理抵抗
耐久値:30
ジーンズ〈服〉
属性:厚地織布LV18〈通常級〉
付与効果:物理抵抗
耐久強化
耐久値:60+α
◆ ◆ ◆