第84話「2L (トゥエル)の権能その1・天使の主張」
前編となります。ちょっ難航してますがぁ、頑張ります。
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw
第84話「2L (トゥエル)の権能その1・天使の主張」
竜脈生活53日目。
新たな眷属、小天使の2L (トゥエル)を仲間に加え、我らが田崎家は賑わっていた。
ともあれ、まず真っ先にDSさん、4R (シリュウ)、G3(ジザ)さんとの面通しを実行。事なきを得た。
2L (トゥエル)は見た目、ボーイッシュな美少女キャラである。
銀髪碧眼、天使の輪と天使の羽。純白の衣服。神々しいな…間違いなくこれは天使だろう。
俺の元に天使が来るとか、どんな運命の間違いだ?来るのは邪神ぐらいのものだと思っていたのだが…。
『ガガガ…我が仇敵…おそるべき存在…だが蓮人様はワタシが守る!この右目の封印にかけて!!…ガガガ』
入り口でコソコソと侍従見習いのニャイが厨二病を全開にしている。
音声【なるほど。あれが噂の邪神ですね?】
「ああ、アレはほっておけ。特に害はない。」
音声【さすがは閣下、懐の深いお方です。ご命令であれば、一撃で粉砕いたしますが。】
えぇぇぇえ。言葉ヅラからすると、もう忠実な家臣で武闘派で男らしい雰囲気だ。なにせ元々、天使には性別が無いらしい。両性なのだという。どう言うこっちゃ!?
音声『これは頼もしい。しかしアレは現在、ワタクシが教育中の配下。不要な手出しはお控え下さい。』
おっと、ここで執事長のDSさんが登場だ。思わぬ伏兵である。
私的には、DSさんと2L (トゥエル)は似た者同士で気が合いそうな気がしたのが、どうせこの先に始まるのはいつもの茶番劇だろう。
「そう言うのは要らないから。そんな事より、2L (トゥエル)の身体情報を確認したいのだが…お〜い、E5(エコ)さん?」
音声【閣下、でしたら僕の電子情報枠で御確認下さい。】
「あっ。じゃあ、よろしく。」
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2L♂♀
種族〈電脳世界の天使〉
階級〈小天使〉
カテゴリー〈2.0+〉
戦闘力 10
防御力 20
生命力 15
回避値 20
知能値 25
器用値 20
魔力値 20
電子属性20
聖属性 20
天属性20
戦技
天使の歌声
固有戦技
全能神の祝福
固有能力
次世代型・陽電脳管理特殊AI《SYANBARA》β版〈眷属停止権限・地祇権能補助〉
天使体〈物理透過100%〉
電脳世界通販JYUKAI
地球電脳閲覧「覗」
邪神抑制プログラム〈Traped=hedron〉
運命補正効果(眷族)(NEW)
能力
慈愛 神聖 寵愛 権能 錬金 治癒 支配 両性(NEW)
錬金術式
〈触媒融合〉錬成技能+
〈魔法薬〉精製技能+
〈魔鉱石〉精製技能+
〈賢者の核石〉精製技能+
〈反応炉〉調整技能+
〈魔道兵〉精製技能+
信仰系術式
〈低位級〉治癒
〈低位級〉診断
〈低位級〉細胞再生
称号
田崎 蓮人の眷属・絶対忠誠度〈150%〉
装備
社交衣装(銀色)〈服〉
属性:妖銀鉱LV80〈特殊兵装級〉
付与効果:霊力構築〈妖銀鉱〉
守護膜
耐久値:200
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これが2L (トゥエル)の数値だ。カテゴリー2.0と言うのは、DSさんと同じ数値だ。
だが、特筆したいのは天使系の戦技や固有能力であろう。
特に固有能力の中には、俺が待望していた「電脳世界通販JYUKAI」や「地球電脳閲覧「覗」」が記載されている。だが?
「あれ?内蔵アプリって、この2つだけ?」
音声【閣下。大変申し訳ありません。実は、あの時、あの瞬間、あまりの恍惚に耐えきれず、〈竜脈解析vr6.5「霆」〉と〈完全型メーラー「雷金鳥vr1.5」〉及び、〈亜空間収納「どこでもα(あるふぁ)」〉を紛失してしまいました。一生の不覚です。】
2L (トゥエル)はガックリと膝を折る。恍惚とやらが相当にこたえたのだろう。膝をプルプルさせて、顔も赤くしている。
「まあ、過ぎた事はもう良いさ。ともかく、その2つはあとで検証するにして…フィギュアも使用もせずに、ちゃんと実体があるんだな。これが天使体とやらの秘密か?」
音声【必要に応じて物体化と幽体化が可能となっています。現在は物体化していますが、ご覧の通りです。】
2L (トゥエル)は自分で自分の頬を摘むと、それがビヨーンと伸びる。すごい伸びる。
「なるほど、実際はスライム状だと言うことか?」
音声【ちょっと違います。僕の魂の形を原型にして、霊子が多重構造で繋がっている状態です。即ち、スライムと言うよりも砂でしょうか?形はあっても粒子の大きさで変化する的なものですね。】
さっぱり分からん。頭が理解を拒否している。
「まあ、我が家の事は俺よりもDSさんの方が詳しいからな。追々、説明を受けてくれ。」
音声【よろしくお願いします。DS先輩。】
音声『こちらこそ、2L (トゥエル)殿。旦那様、では、今はよろしいのですね?』
そうだな。まだ昨日の今日なので、全員にお披露目と言うよりも、まずは個人的に確認したい事項があるので引き止める。
「ああ。明日以降、お願いする。」
音声『了解致しました。行きますよ、ニャイ。』
『ガガガ…え!?奴の方が新入りですが??…なぜ、奴が殿でワタシが呼び捨て…ガガガ』
何やら揉めているようだ。
音声『不服ですか?』
『ガガガ…大いに不服です!ガツンと奴をブチのめすべきです…ガガガ』
音声『ほう?ではガツンと味わってみますかな?』
ヤバい。DSさんの眼がヤバい。更に、取り出した「冥漠の籠手」を両手に装備し始めた。逃げろ。早く逃げろ。俺のサインを察したニャイが脱兎のごとく逃走した。
音声『では旦那様、御機嫌よう。』
一礼をして、颯爽とDSさんは去って行った。きっと嵐が巻き起こるのだろうが。
弟達と乙女ちゃんは気を使ってか?朝から席を外している。
3階には今現在、俺たちと…なぜかルル君だけがいた。
音声【おや?君は僕と同輩ですね?2L (トゥエル)と申します。よろしく。】
『フニャ。』
2L (トゥエル)とルル君が握手をしている。
ルル君は確かに天使のような羽根を背中に生やしているけども、あくまで猫妖精。白色系の可愛い俺の猫さんである。
「同輩ってどういうことだ?ルル君は天使じゃないぞ?」
音声【閣下、彼は少し進化すれば、僕と同じ天使となる筈です。】
『フニャ!?』
ああ、当のルル君が驚いた。そんなルル君を俺はギュッと抱きしめる。
「ルル君はやっぱり俺の天使ちゃんだったのかぁ。モフモフ。」
『フニャ〜。』
幸せだぁ。ルル君を抱っこしたまま、俺はコタツの座椅子に腰掛けた。その横に2L (トゥエル)も座り、準備は完了だ。
音声【では、閣下。僕の所有する権能について説明をさせて頂きます。】
「あ、ああ。よろしく頼む。」
俺は緊張する。両性とは言え、2L (トゥエル)はボーイッシュ美少女系だし、そんな2L (トゥエル)と2人きりで面談?お話しをしなければいけない。いや、真面目な話しだが。
そんな場面で、このルル君が居てくれるのは大助かりである。心の平穏である。もう絶対に逃がしません。
『フニャ?』
「ああ、ごめんね。ちょと痛かったかな?逃げないでね?」
謝罪。そしてモフモフで御機嫌が直ったルル君であった。
音声【僕を構成する魂は〈陽電脳管理特殊AI《SYANBARA》〉そのものです。その内蔵権能こそが〈眷属停止権限〉と〈地祇権能補助〉の2つです。】
「ふむ。眷属停止権限って言うのは、何となく意味が分かるな。」
音声【はい。この〈眷属停止権限〉は閣下が口にした要望を、電脳統合システムであるG3(ジザ)さんを介して、帝釈天様が作製したプログラムです。】
…え?ちょっと聞き捨てならないんですが?
「…G3(ジザ)さん、いるだろ?」
音声《まあ、そうじゃのう。さすがのワシも気付かなんだ。》
突然の立体映像の出現については、もう驚く事もない。
「とは言え、今回の事は良い結果になったわけだよ。何しろ、DSさんやG3(ジザ)さんの暴走を止める良い手立てだしなぁ?」
音声《それは無かろう、主よ!!儂が主の不利益になるような事をする筈がるまいっ!!》
そんな力説も、最近は素材が少なくなったから工房に引き篭もる事が少なくなっただけだ。2〜3日、姿を見せない事もザラだったよね?
「……。」
音声《ともかく、帝釈天様に繋がる回線はシャットアウトするのじゃ!!なんと言う恐ろしい策略じゃ!?》
「いや、待て。それはそのままで良いよ。悪い結果になったら遮断すれば良い。」
その判断の甘さが、後々、俺を責め苛むのだが…と言うか、良く良く考えれば、2L (トゥエル)が両性になったせいもソレが原因だと気付けば良かった。
音声【この〈眷属停止権限〉は、あくまで閣下の承認がなければ発動しません。僕個人には実行権限が与えられていません。それは〈神界安全保障の規則〉に則っています。】
「また、難しい事を言い出したな。」
音声【しかし、一度発動すれば、閣下の眷属から無条件に活動霊子を強制停止する事ができます。これは眷属以外には何の効果も及ぼしません。無論、契約も対応していません。】
つまり、今の所は「E5(エコ)さん」「DS (ディス)さん」「4R (シリュウ)」「G3(ジザ)さん」に限られるわけだ。
「だが、そうなると使い所は難しいぞ。はっきり言って、眷属と契約の違いも良く分かってないからな。」
音声《ひょっひょっひょ。儂ら眷属は主と一蓮托生。主の魂と同化した存在じゃよ。じゃから、基本的には主の意思には逆らえんし、広義の意味では主の分身のようなものじゃ。》
またしても新情報です。どうやら、この爺さんは俺の分身らしい。それ、本当かよ?
まあ、眷属は俺が死ぬと一緒に死ぬらしい。それは前にE5(エコ)さんから聞いた記憶がある。
音声【そこで、僕のもう1つの権能…〈地祇権能補助〉の出番です。閣下の地祇としての権能を補助する事で、竜脈の操作を補正し、召喚系術式を強化します。その結果、順当に行けば、契約者を眷属化する手段を構築する事も可能になる筈です。】
音声《ほう。それは凄いのじゃ。この膨大な竜脈を、既に主は無尽蔵に吸い込んでいるからのう。何が起こるか分からんぞ?極めて興味深いのじゃ!!》
おいおい。既にマッドモードに突入ですか?
「2L (トゥエル)…G3(ジザ)さんを強制停止…」
音声【承認〈神界安全保障の規則〉に則り…対象を《G3(ジザ)》と確定…】
音声《冗談じゃ!!!心配なのは事実じゃぞ!!!》
危うく発動するところだった。俺は必死に2L (トゥエル)を制止。と言うか、「承認取り消し」がキーワードだった。
「はぁはぁ。アレだな、2L (トゥエル)も冗談が効かないタイプだったか。」
音声《気をつけるのじゃ、主よ。DS殿もそうじゃが、真面目すぎるのも暴走したら怖いのじゃぞ?冷や汗ものじゃよ。》
とは言え、G3(ジザ)さんの言う事ももっともだ。ああ、心配っての方だ。
音声【確かに、現在の閣下の竜脈吸収率は常軌を逸しています。電子情報枠表示を確認して下さい。】
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竜脈の吸収推移 2020年10月09日現在
田崎家〈0.02021%〉
田崎 蓮人〈0.06544%〉
残り竜脈指数〈99.91435%〉
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いや、1%にも満たしてないじゃん。ちょっと大げさじゃないですか?
音声《主よ。1%にも満たしていない…そう思っているじゃろう?じゃが、既にこの家の3倍以上の竜脈を主は吸収しているのじゃぞ?それがどう言う意味か分かるかのう?》
全然。て言うか聞きたくない。
「それは聞かない。で、その地祇権能補助を使用した場合、何か副作用があるのか?」
音声【それは予測不能です。これを使用するかしないかは、閣下の判断にお任せします。】
怖い。そんな丸投げ、俺に判断は出来ない。
『フニャ〜?』
大丈夫?とルル君が俺を見上げた。無理しなくても良いんだよ。と、その青い瞳が俺に囁やく。
「そうだな。今すぐに判断する必要はないか。ちょっと保留にしておこう。それに相談もしたいしな。」
主に、神様とか神様にだ。
音声《それが良かろう。それに、E5(エコ)殿の意見も聞いておいた方が良かろう?》
あ。そう言えば、今日のE5(エコ)さんは起動するのが遅いな。どうしたんだろ?
音声【……。】
「おい。E5(エコ)さん?おーーーい!!」
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∑(゜Д゜)あっ!はい!!御主人様、どうしました??
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あっ、出た。
慌てて電子情報枠が立ち上がる。そこに映し出されるE5(エコ)さんはいつもの表情だ。
「寝てたの?今、2L (トゥエル)の性能解説を聞いていたんだけど…。」
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:(;゛゜'ω゜'):なるほど、そうですか。私には無い〈電脳世界通販JYUKAI〉と〈地球電脳閲覧「覗」〉を楽しもうって計画ですか?へぇ〜。
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そう、それだ!!しかし、何だよその顔。
だが、時計を見れば既に時間は正午に近い。想定以上に話し込んでしまったようだ。
「先に昼御飯を食べてからだな。そこから情報収集…できると良いなぁ。」
音声【閣下、御安心下さい。僕の〈地球電脳閲覧「覗」〉の検索機能ならば、きっと満足される筈です。】
それは凄い自信だ。そしてE5(エコ)さんはブスっとしている。
「そう言えば、2L (トゥエル)って御飯は食べられるのか?」
音声【え?分かりません。】
分からないんだ(え)。
天使って食べられるのだろうか?それもまた、検証すべきだろう。
といことで、後編へ続く。
そして俺は知ることになる。我が家の跡地で何が起こっているのかを…。
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈竜脈種(真種)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈14.3+〉
戦闘力 314+6
防御力 242+6
生命力 237+6
回避値 254+6
知能値 26
器用値 25
魔力値 380+7
無属性328+6
地属性357+7
固有能力
竜脈適正「高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
称号
召喚士
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
E5(エコ);)6}<da¥
種族〈電子の妖精〉
階級〈緑の蝶妖精$/Ⅷw)-〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈1.5+〉
耐久値:-7hxi-?,
長袖シャツ(紺)〈服〉(NEW)
属性:化学繊維LV20〈通常級〉
付与効果:防寒+
物理抵抗
耐久値:35
ジーンズ〈服〉
属性:厚地織布LV18〈通常級〉
付与効果:物理抵抗
耐久強化
耐久値:60+α
◆ ◆ ◆




