第80話「兄弟の絆・やっぱり俺は虚弱体質」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw
第80話「兄弟の絆・やっぱり俺は虚弱体質」
竜脈生活49日目。
試作妖怪仙人3号…即ち、BRが誕生した。
BRはわんぱく小僧そのもので、飛んで跳ねて手に負えない紫色のたぬき…もとい、アライグマである。スカーフがオシャレポイント。
何よりも、初めから喋ったことについては、もはや前例が多いので触れないことにする。
BMとBLとの関係も良好で、実の兄弟のような間柄。長兄のBMの言うことは良く聞くようで、怒られてはベソをかく。
そして現在もだ。
拡張物置部屋から脱走したBRは、俺にしがみついて離れない。そして泣きべそをかいていた。
『オイラ、何も悪いことしてないのに怒られたぁ(涙)。ちょっと棚を倒しただけなのにぃ(涙)。』
棚を倒した事は十分に怒られる意味があるだろう。
「…なんの棚を倒したんだ?」
『え?ハッちゃんと隠れんぼしてたんだ!そしたら、DVDとか入ってる棚がドバァって!!』
そして同時に怒られていたのはハッピーか。容易に想像できる。
「お〜い、菅原くん、橘花くん!」
『兄上、どうしたんですか?』『お兄ちゃん、何?』
既にBRのことは紹介済みである。おそらく、弟達はBRを喋る小動物ぐらいに思っていると思われる。
「ちょっと、説教をしてやってくれ。」
『えぇぇぇ(涙)!?』
俺は問答無用でBRを差し出す。ちょっとかわいそうだが、俺のDVDBOXたちが被害にあったのだ。これは許すまじ。
『分かりました、兄上。僕がしっかりと説教しますよ!!』『僕もっ!!』
あっ。スラリと引き抜いた腰の小太刀。そして橘花くんはスコップだ。
『びぃえぇぇぇ〜〜ん(涙)。ごめんなさぁぁぁ〜〜い(涙)。』
俺の手の中でジタバタともがくBRは、グズっているが微笑ましく可愛いな。癒し系である。ラベンダーだけにねっ!!
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(*´Д`*)御主人様、かわいそうですよ。もう。
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まあ、これは冗談みたいなものだ。
「もう、怒られるような事をするんじゃないぞ〜。」
『わかったぁぁ…。』
俺はイイコイイコとBRの頭を撫でてやったら、羨ましそうに菅原くんと橘花くんが見上げる。弟たちもBRを撫でたいのだろうか?そう思って差し出すが、顔を見合わせてふるふる。
「よぉぉぉ〜〜し!みんな良い子だなぁぁぁあ!!!」
みんなでスキンシップだ。ゴシゴシッ!!ゴシゴシッ!!
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(`・ω・´)御主人様のブラコンは一生、治りませんね。
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だが、俺は幸せである。人生、これまでにないほど幸せだ。
そんな様子を入り口の影でそっと見守るのは…あれは我が家の侍従見習いのニャイ。
コソコソとアイツは一体、何をしているんだ?
『ガガガ…麗しき兄弟愛…から解き放たれる…真理への道!!さすがは蓮人様…怖るべきお方…ガガガ。』
おいおい。ヤツの厨二病は留まるところをしらないのか?
◇ ◇ ◇
今日の昼食はエビフライ。エビちゃんじゃないよ。
エビちゃんは今日も元気に飛んでいます。10分程度なら、エビちゃんもイカちゃんも水槽から離れて飛べるらしい(え)。
冷凍食材のエビフライをシャキシャキのレタスと共に。
ちなみに俺は醤油派。クロちゃん弟と菅原くんは俺と同じで醤油。
4R (シリュウ)と乙女ちゃんはソース派と判明。
だがここで注目!なんと橘花くんがマヨネーズ派となっていたのだっ!?
『僕はタルタルソースも好きだよっ!』
それはどうでも良い情報だな。
満腹後、各々は自由行動となる。と、その前に俺は4R (シリュウ)を引き止めた。
『親方様、どうしたんだニョロ?』
「ああ、ヒヨコ3兄弟の成長はどうだ?変化はあるか?」
う〜んと4R (シリュウ)は頭をめぐらす。これは、どうも変化なしとみた。
『多分、親方様が〈ヒヨコ3兄弟〉と名付けたから、ずっとヒヨコかも…しれないニョロな?』
あんだって!?
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(*´Д`*)ほらっ!!!安易な命名は我が身を滅ぼしますよって言いましたよね??言いましたっけ??
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ぐおぉぉぉ。俺は頭を抱えた。
「…俺の卵増産計画が…またしても失敗だと…。」
『兄上殿、大丈夫ですか?きっと、兄上殿の願いは叶いますからね!』
ああ、今はクロちゃん弟の優しい言葉が心を癒やす。
『ただ、トトの場合はちょっとケースが違うニョロ。もしかしたら、ヒヨコのまま卵を産むかもしれないニョロな?』
確かに、トト君は金烏にして中身は「邪神」という変わり種。俺達の願いを受けて誕生した訳で、その可能性も無きにしろ非ずか。
と言うことで、俺はキッチンで3匹並んだ「ヒヨコ3兄弟」を拝む。
「南無南無…どうか卵を産んで頂けないでしょうかぁ〜。よろしくお願いいたしますぅ〜。南無南無。」
『ピィ❤︎』『ピュ♡』『ピッ☆』
白、黒、金の綿毛が並んで、頑張りますと声を上げた。左からココちゃん、リリ君、トト君だ。ああ、俺は救われた。何よりも可愛いから!!
満足した俺は3階に戻るのだった。そして、その後に続くのは、菅原くんと橘花くんの両名である。
ここ数日、紅葉の件から、相互意思による契約が可能と判明して以来、2人の求めに応じて契約の試行を繰り返していたのだ。
だが、試行を開始してから5日目、芳しい成果は出ていない。
これはどう言うことか?まだ条件があると言うのだろうか?
『兄上!!今日こそ契約をします!!』
『僕も!僕もっ!!』
そう。弟達の中で、契約しているのはクロちゃん弟と、妹認定の乙女ちゃんだけだ。
それをずっと気にしていたと思われる2人は、その意気や只事ではない。
「しかしだなぁ…これは何か条件を満たしていないんじゃないかなぁ?」
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(*´∀`*)ですね。例えば、クロちゃんさんと比較してみたらいかがですか?クロちゃんさんと契約した時点では、御主人様は弟として認定前でしたよね?
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ん?いや、そう言えばそうだな。
「2人の場合は、契約前に弟認定しているな…そこに原因があると?」
だが、そもそもクロちゃん弟は地縛猫だ。猫八部衆である。精霊では無い。
『乙女姉上の時はどうだったんでしょうか?』
おお、それは菅原くん、ナイスな質問だよ。
「乙女ちゃんの時はなぁ…競走会の直後で気絶してたんだ。気絶中に契約可能になったと言う意味がわからない展開で…ん?」
『僕、気絶してみるっ!』
待て待て。自分の手で自分の首を絞め始める橘花くん!?俺は慌てて、それを止めた。
「危ない。危ない。そんな事しちゃダメだろー。」
『橘花、兄上を心配させちゃダメだぞ!』
『お兄ちゃん、ごめんなさい…。』
ここで、俺はハタと気付いた。
「E5(エコ)さん、精霊は気絶するとどうなるんだ?」
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(*^ω^*)そうですね…通常の精霊、例えば樹精であれば、本体に戻ってしまいますね。ただ、乙女ちゃんさんは通常よりも強い個体なので、精神だけが本体に戻っていた可能性はありますよ。
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それだよ!確かに、屋上には乙女ちゃんの本体である「林檎の苗木」があったのだ。
『兄上!本体に戻った方が契約の成功率が上がると言うことでしょうか??』
「その可能性は…高いな。うん。」
菅原くん、橘花くん、両名とも神妙な顔になった。
そして、3階のこの場には、ちょうど菅原くんの本体であるTVが存在していたのだ。
『…兄上、やってみます!!本体に戻ります!!』
その決意は揺るがないようだ。
「本当に良いのか?どうなるか分からないんだぞ??」
『兄上!僕は…兄上の弟です!!』
俺たちはガッチリと抱き合った。それに橘花くんも加わる。
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(`・ω・´)何をやっているんですか?ただの契約ですよ?さっさと契約してください。
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雰囲気をブチ壊すE5(エコ)さんにはガッカリだよ。
まあ、本体に戻るのは精霊の専売特許。支障は全く無いと言うことが判明している。
『じゃあ、行きます!』
しゅるん!とTVの画面に吸いこまれた菅原くん。
ぼんやりとTV自体が光っているようにも見える。こうして見ると新鮮だなぁ。このTVでいつもヴァースキちゃんを呼び出していた訳だし。なんか、遠い昔の気がするなぁ。
「そう言えば…最近はとんと忘れてたけど、ヴァースキちゃん放置し過ぎじゃね?」
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( *`ω´)どの口で言ってるんですか?わざと放置しているんでしょうがっ!?
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それはさて置き、俺はTV画面に手を触れる。
暖かい。これは菅原くんの温もりだろう。その中に、俺と繋がる強い絆を感じる。これが兄弟の絆か?
「感じるか?菅原くんは俺の弟だ。契約を希望する!」
瞬間、TVの画面が発光する。これは肯定の輝きだ。
ポピコーーーン♪
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〈報告〉(`_´)ゞ
地祇《田崎 蓮人》と契約〈兄弟〉可能な個体が発生しました。
契約〈兄弟〉可能個体名〈菅原くん〉
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「おおっ!?来たぞ、これ!!ん?…契約〈兄弟〉??」
『菅原、やったねっ!!!』
我がことのように喜ぶ橘花くんの姿に、思わずホッコリする俺。
とは言え、早く契約を済ますべきだろう。
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契約〈兄弟〉可能個体名〈菅原くん〉と
契約〈兄弟〉(義兄弟の盃を交わした固有存在との魂の絆を結ぶ事が可能)
を実行しますか?YES・NO
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いつもと文章が違うことに気付く俺は、だが躊躇うことなくYESを選択した。
そして光り輝くTVは、何と!?そのまま小さくなり、菅原くんの姿へとなってしまったではないか!?
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地祇《田崎 蓮人》と個体名〈菅原くん〉との間に兄弟契約が結ばれました。
〈菅原くん〉は竜脈補正効果(兄弟契約)を受け、階級〈小精霊〉から〈小天部〉 に進化しました。
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ああ、階級が進化した?それは出世したと言うことだろうか?
「菅原くん、どうだ?それで、本体のTVはどうなったんだ!?」
『…あ。兄上、どうやら固有能力の〈一体化〉と言う能力のせいですね。すごく調子が良いです!!』
そうなんだ。TVが無くなっちゃったけど、まあ良いか。どうせ、ヴァースキちゃんを呼び出すのにしか使ってなかったし…。
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(`・ω・´)その顔は、和修吉様はもう良いや…とか思ってますよね?ちゃんと菅原くんさんにTVに戻ってもらえば問題ありませんし、予備のTVもありますよねっ??
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『兄上、本体のTVに戻れますよ?今はどちらも僕みたいなものですから。』
「…そうなんだ。別にいいけども。」
と言うわけで、必要な時だけTVに戻ってもらう事になったわけである。
ちなみに、こちらが菅原くんの身体情報である。
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菅原くん♂
種族〈雷電の天部〉
階級〈小精霊→小天部〉(NEW)
カテゴリー〈1.6+〉
戦闘力 16
防御力 14
生命力 15
回避値 18
知能値 10
器用値 13
魔力値 16
雷属性16
天属性10(NEW)
戦技
避雷針
抜刀術〈雷鳴〉
固有戦技(NEW)
電撃〈感電〉
固有能力
雷神の祝福〈天神〉
竜脈補正効果(兄弟契約)(NEW)
一体化〈精霊昇華〉(NEW)
能力
TV 電雷 真摯 精霊 浮遊 騎乗 豪胆 弟(NEW)
精霊系術式(NEW)
雷精の絶叫(感電・放電)
称号
田崎家の弟〈次男〉
装備
第六周期複合鋼の小太刀(雷)〈小太刀〉(NEW)
属性:第六周期複合鋼LV100〈特殊兵装級〉
付与効果:耐久値強化
物理特化〈刃〉
鞘〈黒檀設え〉
耐久値:150+α
着流し(村雨模様)〈着物〉
属性:精霊糸LV100〈特殊兵装級〉
付与効果:自浄作用 付与〈木属性〉
豪華絢爛(幻惑・魅了)
耐久値:90
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これは階級が進化した影響だろうか?乙女ちゃんやクロちゃん弟を上回る数値となっている。もしくは「兄弟契約」の影響か?
だが、何かどっと疲れた気分だ。この疲労感は久し振りだなぁ。目眩だぁ。
『兄上、どうしたんですかっ!?』
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Σ(゜д゜lll)あっ!御主人様、兄弟契約の消費霊子量は、通常契約の3.5倍と判明しました。現在、60%の霊子を消耗しています。これは危険ですねっ。
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サラリと言いますね。
…となると。
『…お兄ちゃん。僕の契約…。』
ああ。今にも泣き出しそうな橘花くんの顔がそこにあった。
「すまん!明日の朝一で必ず契約するからね!!」
何とか約束をして乗り切った俺だったが、やっぱり、何んだかんだで虚弱体質のままであった事を実感するのであった…やれやれ。
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田崎 蓮人
種族〈竜脈種(真種)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈13.5+〉
戦闘力 290+6
防御力 217+6
生命力 283+6
回避値 229+6
知能値 26
器用値 25
魔力値 352+7
無属性304+6
地属性329+7
固有能力
竜脈適正「高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん(NEW)
称号
召喚士
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
E5(エコ)
種族〈電子の妖精〉
階級〈緑の蝶妖精?〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈1.5+〉
耐久値:500
タマゴTシャツ〈服〉(NEW)
属性:化学繊維LV20〈通常級〉
付与効果:卵大好き〈アピール+〉
物理抵抗
耐久値:40
下スウェット〈服〉
属性:化学繊維LV15〈通常級〉
付与効果:物理抵抗
保温
耐久値:40
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