第79話「早く人間になりたい。妖怪仙人3号登場」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw
第79話「早く人間になりたい。妖怪仙人3号登場」
竜脈生活48日目。
『ガガガ…お目覚めでございますか…蓮人様。』
うぉおっ!?
寝起きで厨二病全開の黒鎧がドアップとか、もう心臓が止まるかと思ったよ。
「って言うか、何んでニャイがここに居るんだ?」
ここは3階、俺の寝室。どうりで猫たちが居ないわけだ。見れば遠目でこちらの様子を伺っている。退避したようだ。
「こぉらぁぁぁ。俺の癒しを邪魔するな。ニャイは寝室立ち入り禁止な。」
『ガガガ…そ、そんな…ワ、ワタシの右目が…右目の封印が…ガガガ。』
おい。お前の中身は空っぽだけどね?
どこで覚えた?その厨二病的な発言は。
音声『申し訳ありません、旦那様。以後、ニャイの寝室への侵入は禁止させますので。』
颯爽と登場したのは我が家の執事長、DSさんその人だ。
最近のDSさんは工房に入り浸りで、大人バージョンが多かったからな。こうしてフィギュアサイズのDSさんは久しぶりだ。
音声『ニャイは侍従見習い兼、旦那様の護衛役として、ワタクシの管理下に置きます。当面は研修期間ですね。よろしいでしょうか?』
「護衛役…いる?まあ、いいけども。」
こうして、「鎧袖・黒燐王」ニャイの立ち位置は決定した。しかし、この黒い刺々しい全身鎧が侍従とか物騒だな。大丈夫かな?
音声『さあ、行きますよ。ニャイ。急いで下さい。』
『ガガガ…あ、待って…これもアーカイブに記されたワタシの運命か…ガガガ』
DSさんを追いかけて消えたニャイ。去り際、またしても厨二病的な発言をしていったが、大丈夫か?
その後、ベットに戻ってきた猫たちをモフモフし倒し、十分に堪能した俺は起床するのだった。
◇ ◇ ◇
DSさんの指導は厳しい。果たしてニャイが保つのかどうか?ちょっと心配だな。
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(*^ω^*)御主人様、ニャイさんは〈這い寄る混沌〉ですから、何でも器用にこなすと思いますよ。色んな職業ができる人です。
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「そもそも、這い寄る混沌って何だよ。そんな物を送ってきて、八幡様には迷惑費を請求しなきゃな。」
プンプンと憤慨しながら歯を磨く俺に、《そうじゃそうじゃ。慰謝料を請求するのじゃ!》と同意する声は、それは立体映像のG3(ジザ)さん。
「なんだ、こんな時間に珍しいな?」
音声《ふむ。昨日の今日でアレなのじゃが、早速、助手を精製してみたくてのう。》
ウズウズしているG3(ジザ)さんを尻目に、俺は3階担当メイドのユナさんからコーヒー牛乳を受け取り、チビチビと飲み続ける。
「…前から思っていたんだけど、妖怪仙人って精製するものなの?」
音声《そんなわけあるまい。妖怪仙人とは、長く生きた動物が妖怪になり、仙人の修行を経てなるものじゃ。神炎炉で精製して産まれるなんて事は、本来ある筈がなかろう!天変地異じゃよっ!》
いや、それをあなたはやっちゃってますけども?
「んじゃ、あの1号と2号は本当の妖怪仙人じゃないのか?」
音声《ん?いや、アレもれっきとした妖怪仙人じゃぞ。不思議じゃなぁ。おそらく、送られて来た魂が関与しているのではないかのう?魂そのものが元妖怪仙人とか?》
しかし、それはあくまでG3(ジザ)さんの憶測だ。真相は分からずじまい。
「まあ、分からない事を言っても始まらないからなぁ。それより、ぬいぐるみの候補は決まったのか?」
試作妖怪仙人3号を作るにあたり、俺は事前に使用を許可したぬいぐるみを数種類選別した。無論、ミ◯キーやUSJ関連のぬいぐるみは却下だ。
大抵は猫のおもちゃ用かわうそシリーズや、某ラスカルの地方お土産シリーズが候補。
音声《おう!それじゃ!既にヌイグルミは決めたのじゃ!!》
元々、拡張物置部屋に放置してあったぬいぐるみを使うぶんには何も問題はない。むしろ使って欲しいところだ。
洗面台を離れて、俺達は確認の為に物置部屋に入った。
そしてG3(ジザ)さんが取り出し、選んだぬいぐるみは…それは某ラスカルのラベンダー仕様。それは北海道富良野の地方限定ぬいぐるみであった。それを愛おしげにG3(ジザ)さんがにぎにぎしている。紫色の某ラスカルである。
「可愛いぬいぐるみを抱っこするG3(ジザ)さんの絵ずら…これはヤバい。」
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(*^ω^*)某アライグマさんも著作権的にヤバくないですか??
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色んな意味でヤバい。そしてアライグマとは言え、やはり熊を選ぶあたりヤバい。
音声《好き勝手言うでないっ!?いくら儂でも傷付くのじゃぞ!》
さて、器は確定した。そのまま俺たちは工房に行くつもりだったが、ハッピーエリアを覗き見ると、そこには試作妖怪仙人2号をソファ代わりにするハッピーの姿。
この試作妖怪仙人2号は、どちらかと言うと1号よりも母性本能が強いように感じる。あのハッピーも無邪気に甘える感じだ。
「…2号は女の子なのかな?」
音声《よく分からんのう。まあ、主がそう感じるなら、そうなんじゃろう?》
適当だな、オイ。
とりあえず、試作妖怪仙人2号に声を掛けて呼び出すことにする。既に1号は工房で助手として準備中だと言う。
「2号!すまんが、お前も一緒に来てくれるかい?…あ、ハッちゃんはダメ。」
『ニャ…ビャ!?』
ショック!?そんな顔で俺を見るハッピーを放置。
『ボフッ。』
ハッピーの頭をなでなでして、待っていなさいと諭す試作妖怪仙人2号。やっぱり個性があるよなぁ。そして歩く姿はテディベア風。ボフッボフッと超ファンシー。しかしデカいのがたまにキズ…か?
工房に入ると、既に「神炎炉」に火が入っていた。
音声《試作妖怪仙人1号よ、例の物を準備するのじゃ!!》
『ボフッ。』
ファンキーでサイコな柄の試作妖怪仙人1号、その手に持つのは「星砂」が10g。
「…G3(ジザ)さん、在庫の数量はどうなっている?」
音声《む?まあ、見てみるかのう?》
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《神炎炉・資材一覧》
◯神鉄3g
◯星砂10g
◯銀鉱石5g
◯鉄鉱石50g
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これ、減ったなぁ。
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(*^ω^*)普通に無駄使いし過ぎなのです。
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「しかし、あったらあったでDSさんとG3(ジザ)さんが暴走するだけだから、使い切った方が得策かも知れないな。」
つまり、手遅れとも言う。
音声《ええぃ。無駄口はよいのじゃ。早速、始めるぞ!》
聞く耳持たず、G3(ジザ)さんは神炎炉の扉を開け放つ。
内部には台座が3つ。試作妖怪仙人1号が「星砂」を右手奥。試作妖怪仙人2号が「王桃」を左手奥にそれぞれ配置した。
そして、中央の台座にG3(ジザ)さんは「某ラスカル・ラベンダー仕様」をセット。
音声《ふむ。準備完了じゃ!!では主よ、いつものように電子情報枠を操作するのじゃ!!》
「いつもココで俺に丸投げしてくるけど、何か意味があるのか?」
音声《当然じゃ!!前回と同じパターンを世襲することで、不確定要素を排除しているのじゃよ。儂の電脳が導き出した最適解じゃ。》
ふ〜ん。まあ、それなら仕方ないか?でも、2号の方は俺は制御していませんが?
とは言え、興味があるので確認してみる。
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《神仙術式》の開始準備完了しました。
この神炎炉は《電脳統合システム〈OMOIKANE〉》と結合しています。使用にはG3(ジザ)の承認が必要です。※地祇《田崎 蓮人》はそのその規定外です。
素材の確認
①某アライグマ〈紫色〉
②王桃
③星砂10g
適合する技能を確定…選択して下さい。
〈神炎炉〉調整技能-
〈仙骨〉精製技能-
《竜脈生成率…90%》
精製予測…「妖怪仙人」変異率40%
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前回と大差ないように思える。
ならば俺は〈神炎炉〉と〈仙骨〉を選択して、精製を開始させる。
即座に神炎炉は発動。これで精製完了まで12時間後ってところだろう。
「さてと、ひと段落ついたところで、ちょっと1号と2号、来てくれるか?」
音声《なんじゃ、主?何をするつもりじゃ?》
『ボフッ』『ボフッ』と2体が控える。圧迫感がスゴいな。
「…いつまでも試作妖怪仙人1号、2号じゃかわいそうだろ?なんで、今から名前を与える事にするぞ。」
『ボフッ!?』『ボフッ!!』
2体の目が点になった。もともと点だけども(汗)。
音声《ほほう。それは上々。どのような名称になるのか、楽しみじゃわい!》
やろうぉ。上から目線で見やがった。吠えずらかかせてやるぜ!
「ふふふ…俺が昨晩、寝ずに考えた名前を知って驚き伏せるがイイわっ!!」
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(`・ω・´)もう、すごく嫌な予感しかしません!!今までを振り替えって、良かった試しがありませんからっ!!
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発表前から全否定!?
「…まず、試作妖怪仙人1号。」
『ボフッ!!』
「お前はクマのぬいぐるみ…勿論、ベアーである。つまりはB!!そして男。マンを略してM!!だから、お前の名前はBMと書いて…ベムだっ!!」
言ってやった!ナイスな発想だろう。名前の響きも良い。もう命名のレベルが1つ上がった気がするぞ。
音声《ほう…主にしては…良い…のか?》
何だ?その疑問形は?
「次は試作妖怪仙人2号だ。」
『ボフッ…。』
「お前もまたクマ。すなわちベアー…Bである!!Bにしてレディ。つまりはL。故にBLと書いて…ベラだ!!」
これまた、素晴らしいネーミングセンスである。
BMもBLも、自身の名前を噛みしめるように頷いている。
「この流れで、一気に現在精製中の試作妖怪仙人3号の名前も決めてしまおうと思う。3号の名前はだな…。」
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Σ(゜д゜lll)ちょっと待って下さい、御主人様!?あなた、著作権をなんだと思っているんですかっ!?どうせ次の名前はベロとか言うんでしょっ!!
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…どうして分かった?
「フッ。3号もアライグマとは言えベアー。無論、Bだ!!そしてRは特に意味はない。あえて言うなら調和を意味する。だからお前の名前はBRと書いてベロだ!!」
言ってやった。言い切ってやったぞ。俺の勝ちだ。
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(*´Д`*)なんで勝ったみたいな顔をしているんですか?
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音声《…ちょ、ちょっと待つのじゃ!これはっ!?》
「どうした?遂に俺のネーミングセンスに観念したのか、G3(ジザ)さんよ?」
だが事態は急転直下。あれ?昨日もこんなこと無かったっけ?デジャヴですか?
著しく神炎炉が輝いたかと思えば、直後に沈静化。稼働が停止…した?
まさかの精製失敗か?と思いきや…。
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《精製終了》
《竜脈生成率…150%》
精製完了…「妖怪仙人・BR」変異率100%
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音声《何ということじゃ、精製中に命名しただけで完成してしまうとは…奇想天外過ぎるぞ主よ。主は何なのじゃ!?》
人を化け物のように言うんじゃないよ。コラ。
そして神炎炉の扉は開かれ、そこから飛び出たじゃじゃじゃ〜んっと。違う、それは俺は言ってないよ。
『じゃじゃじゃ〜ん。オイラ、BR。ヨロシクな!』
え〜と。BRと言うよりも、某ラスカルと言うよりも、紫色のたぬき?コレはタヌキでしょ?ずんぐりむっくりな体型のモコモコボディ。大きさはBMの約半分ぐらい。
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(*´ー`*)御主人様…妖怪人間はタヌキでしたっけ?
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知らん。
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田崎 蓮人
種族〈竜脈種(真種)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈13.3-〉
戦闘力 284+6
防御力 211+6
生命力 277+6
回避値 223+6
知能値 26
器用値 25
魔力値 345+7
無属性298+6
地属性322+7
固有能力
竜脈適正「高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名(NEW)
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
称号
召喚士
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
E5(エコ)
種族〈電子の妖精〉
階級〈緑の蝶妖精?〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈1.5+〉
耐久値:500
上下スウェット〈服〉
属性:化学繊維LV15〈通常級〉
付与効果:物理抵抗
保温
耐久値:40
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