第77話「思い出せぬ夢・その魂は降臨する」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw
第77話「思い出せぬ夢・その魂は降臨する」
竜脈生活46日目。
夢を見いていた。
昨日はお月見で、久しぶりにアルコールを飲んだせいだろうか?
とりあえず、消費したアルコール類を補充しなければならないので、コンビニに行こうと思う。
玄関を出て敷地を見渡すが、俺の愛車が無い。俺の黄色いイカしたヤツ、スイスポが無い。
しょうがない…歩いていくか。歩くのは久しぶりだなぁ。
テクテクと舗装された道を進む。あれ?こんな道あったっけ?
グネグネと曲がった道を進む。道の両側は背の高い生け垣だ。俺は何をしに来たんだっけ?
「あっ?ちょっと、もしかして八幡様?」
その姿は、いつか見た覚えのある青年姿。黒髮碧眼の神秘的な容貌。そして着流し着物姿と印象的でもある。
そんな八幡様が原っぱの真ん中で、1匹の蛇を掴んで立っている。
『うむ。逃げ出したイグを捕まえた。いるか?』
大きさ的には4R (シリュウ)と同じ程度の大きさか。悪い雰囲気はしないが、嫌な予感はビンビンする。俺の危険アンテナは最近、精度が高い。
「…いや。いらないです。そもそも、もう蛇はいらないですね。むしろ、鶏が欲しいんで。」
『そうか。コレは蛇神だから、氏子が受け入れてくれると思ったらしい。』
八幡様って相変わらず表情が読み取れないな。
しかし、手に持った小さな蛇は、そのショックが大きかったようでグッタリしている(汗)。俺のせいか?しかし、要らないものは要らないし。
「まあ、今は要らないですけど、余裕ができたら…余裕ないなぁ。」
それでも小さな蛇は息を吹き返したようだ。
『鶏か…別の魂(邪神)を送っておく。』
「待って!?今、魂と書いて邪神とか言ったで…あ…ちょ、八幡さまぁぁぁ」
夢は急激に断ち切られた。あの人 (神)、相変わらず人の話しを聴かないなぁ。
「ふぅ。…なんか嫌な夢を見た気がする。あまり思い出せんが。」
『フニャ?』
枕元で丸くなっていたルル君が心配気に俺の顔を覗き込んだ。
ああ、朝イチで俺の天使ちゃんを見ることが出来て幸せだ。反対側ではミミちゃんが丸くなっている。
お腹の上にはロンちゃんが、足元と言うか、股の間にはスズちゃんが配置。
いつもと同じ朝である。
「はい、おはよう。みんな、朝だよ〜。」
我が家の猫たち、その名も「猫八部衆」。身体情報には、ちゃんと称号として明記されていた。
起床後、洗顔、歯磨き。フワフワのタオルに包まれて、俺はさっぱりとする。
今日も1日、頑張るぞっと気合いを入れた。
コタツで寝そべる弟たちを1階に送り出し、3階担当メイドのユナさんからコーヒー牛乳の入ったコップを受け取る。それを一気に飲み干す。
「ありがとう。ユナさん!」
副音声『はい。旦那様。お気をつけて行ってらっしゃいませ。』
今度は俺がユナさんに送り出された。
最近の順路として、まず同じ3階にある拡張物置部屋の様子を窺う。何故かと言うと、それは兄の遺産であるフィギアや、DVDボックスやUSJのぬいぐるみなど、欠損が無いかの監視の為だ。さすがに「宝物庫〈Ω〉」の中にしまう程の価値は無いが、DSさんとG3(ジザ)さんが暴走しないとも限らないからなぁ。
音声《さすがの儂も、勝手に主の許可なく使うはずあるまい?》
神出鬼没の立体映像、G3(ジザ)さんが先に自己申告してきやがった。
「で、その心は?」
音声《…程よいヌイグルミが欲しいのじゃが…この黄色い熊さんとかどうかのう?》
この爺さん、熊が好きだなぁ?
「なんか熊に思い入れがあるのか?」
音声《いや、別に。》
「じゃあ、却下で。」
どよ〜んとした顔のG3(ジザ)さんを置き去りにして、俺は角のハッピーエリアに顔を出した。別に幸せになれる場所とかではない。ただの聖獣ハッピーの居場所と言うだけの意味だ。
「ハッちゃん。おはよ。」
『ニャビャ〜。』
今日は試作妖怪仙人1号をソファがわりにしていたようだ。彼らは大きいしフカフカだし、それに性格も温和だから、G3(ジザ)さんが増やしたいと言うなら協力してやりたいところだが、ちょっと引っかかると言うかなんと言うか。
「1号も、いつもハッピーの世話をしてくれてありがとうな。」
『ボフッ!』
ポンと胸を叩いて任せて下さいと、その仕草も大らかで和むよ。
さて、特に問題はないようだ。あえてG3(ジザ)さんの工房には顔を出さない。
工房の方は、最近では観葉植物6姉妹の榊と芍薬が出向して何やら開発を進めているらしく、これは関わらない方が吉と思われる。俺の直感が囁いているのだ。無視をしろと。
2階に足を運ぶと、ベットの上でブスっと大猫のミチがふて腐れていた。
「あれ?ミチは、まだ昨日の件を怒っているのかなぁ?」
お月見で屋上に連れ出した件だ。だが帰りは自分で、ひ〜こらひ〜こらと階段を降って行ったので、これは良い運動になるのでは?もしくはダイエットになるのでは?と思い、定期的に無理やり拉致計画を計画中である。いや、ほぼ確定である。
『ブニャ!』
あっ、計画を察知したのか?布団を被って潜り込んでしまった。ミチは眠り始めたら半日は起きないからなぁ。
しかし、今日は朝から珍しく起きているミチ…あれ?そう言えば、今日は何か嫌な夢を見たような気がしたな。まさか…布団の隙間からミチの目が笑ったように見えたのは…まあ、気のせいだろう。うん。
「キュラさん、ミチの脱水症状には気をつけてね。あと、カリカリの量ね!」
音声『了解しました。再度、ミチ殿のエネルギー摂取量を計算。適正値を大幅に修正するであります!!』
『…!?』
おや?布団の中から悲鳴が聞こえたような気がする。気のせいだろう。うん。
次は脱衣室と風呂場を散策するが、檻にチョメ君の姿は無い。土霊族のチョメ君は朝から奥さんの元に通っているのだろう。頑張っているな。別居生活はキツイな(涙)。
『葛葉、何か変化はあるか?』
『地祇様、特に変わりはありませんね。ただ…。』
ただ?憂いを帯びた葛葉の顔。美人が台無しじゃないか!?
『ただ、樹霊が6体…それに乙女姉様もよく来れますので、この2階は少しづつですが、精霊の聖域と化しつつあるのですわ…。』
「な、なんだって!?……それ、何か不都合があるのか?」
不都合があるなら止めるけども。
『ええ。地祇様のお許しさえ頂ければ、特にこれと言った事は。むしろ、私達には居心地の良い場所でしかありません。』
それは良いことづくめではあるまいか?俺は大いに推奨した。推奨をしまくって2階を後にした。ちなみに、今日の屋上見回り担当は千歳のようだ。
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(*´ー`*)そんな適当に推奨しまくって、あとで絶対後悔するパターンですからね?
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おや?E5(エコ)さんは今、お目覚めですか。
「それは頭をよぎったが、葛葉みたいな美人の悲しげな顔は見たくないからなぁ。」
だからしょうがない。
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(*^ω^*)御主人様は相変わらずですね。
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男は美人に弱い。それは摂理だ。褒め言葉と受け取っておこう。
さて、1階を見回ろう。特に何があるとも思わないのだが、今日は朝から何かがモヤモヤすると言うか…何かがあるのだろう。
本日の仏壇は静かだ。その上に鎮座する猫又シーちゃんも同様に静かである。
ここでは無いな。
「シーちゃんや。何か引っ掛かったら報告頼むね。前回のサプライズとかいらないから。」
『ミャ?』
「ぬらりひょんさんの件ですが。」
『ミャ〜。』
要約すると、『だってしょうがないじゃない。』ですと。しょうがないで済めば警察はいらないとも言いますが?
まあ、猫又も妖怪なので、妖怪の総大将である、ぬらりひょんさんの来訪は防げなかった…と言う事にしておこう。
1階の居間を抜け、俺達はキッチンに顔を出した。
まだ時間的には、ビビさんはいない。おそらく、店舗フロアの方を回っているのだろう。
ここも大丈夫だろう…と思いきや、台所の隅っこを寝床にしているココちゃんとリリ君が飛び出して来た。
「うぉ!?どうした、ココちゃん、リリ君?」
『ピィ❤︎』『ピュ♡』
今日はやけに甘えるな。まあ、白い綿毛と黒い綿毛の小さなヒヨコだ。モコモコで心地よいぐらいだが。
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(*´ω`*)可愛いですね〜。とても美人さんですね〜。
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ヒヨコの美人の良し悪しはさすがに分からん。だが同意しておこう。
そんなココちゃんとリリ君だが、俺の両肩に乗って動かない。どうしたんだろう?
『ピィ❤︎』
俺の頬をツンツンと突くココちゃん。
『ピュ♡』
小さい羽根をパタパタさせて興奮するリリ君。
「ん?冷蔵庫か?」
冷蔵庫の中と言えば、それは4R (シリュウ)の住処。そして子育て中の4R (シリュウ)である。
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(>人<;)はっ!?怖いです。開けないで下さいっ!!
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「それが開けちゃうんだなぁ〜。」
ガチャリと開けた隙間から、やっぱり顔を出した青い子蛇。それは4R (シリュウ)に他ならない。
だけど、そこで俺は思い出す。あっ、もう蛇は要らないです、と。これアレだ、八幡様の差し金に違いない。
「4R (シリュウ)…もしや、卵が孵ったか…いや!言わなくて良い!!それは鶏に間違いないな??」
『鶏…ニョロよ。』
冷蔵庫の扉の陰になって、産まれたソレはまだ見えない。
だが、ソレが鶏であることは確定なのだろう。だが、問題はその魂である。イグとか言う蛇神?は回避したっぽいが、違うヤバい奴と思われる。
「それは…ヒヨコですか?」
『今はヒヨコだニョロよ。成長したら鶏…になると思うニョロな。』
ちょっと間が気になる。
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(*´Д`*)御主人様、気にしすぎじゃありませんか?4R (シリュウ)さんも鶏だって言ってますよ?
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「ヒソヒソ…いや、これはヤバい魂を送り込んでる確定だぞ。見た目に騙されるな…ヒソヒソ」
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(*^ω^*)ヒソヒソ…何の情報ですか?え?イグ?…それって旧支配者の1体ですよ…ヒソヒソ
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俺達のヒソヒソ話は最高潮に達した。そして急降下した。
『話は終わったニョロか?』
4R (シリュウ)だけが始終マイペースである。
「…で、ヒヨコの見た目は?」
『金色ニョロよ。』
なに?金色だと?それは本当に鶏だろうか?
『成長したら、金色の鶏になる〈金烏〉ニョロよ。』
「金烏」とは如何に?
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(*^ω^*)金烏とは、伝説上の生物です。太陽を象徴とする生命ですね。鶏か?と聞かれると微妙なところですが、お恐らくは御主人様と4R (シリュウ)さんの思念が影響して、鶏系の〈金烏〉に進化していると思われます。
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そうなんだぁ。まあ、少なくとも第1関門は突破。卵増産計画の足掛かりにはなった訳だ。
『ピィ❤︎』『ピュ♡』
おっと、俺の肩の上でココちゃんとリリ君が呼び掛ける。どうやら後輩?を呼んでいるようだ。
ピシィ!!
これは卵の殻が割れる音か?そして飛び出した金色に輝く綿毛のヒヨコ。
神々しい。これは凄い神々しいぞ!?後光が差すヒヨコなんて初めて見たよ。
「…こ、これは、ココちゃんとリリ君に負けないモコモコ感!?」
手触り感も最高である。今、俺の両手には白、金、黒のヒヨコが並んでいる。もう、可愛くて顔がニヤケてしまうな。
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(*´ω`*)御主人様の顔がキモいです。
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それはお前のトレンドワードか?
そんな事より、ちょっと金烏さんの名前を考えようと思う。
先輩がココちゃん、リリ君なので、キキとか良いじゃないでしょうか?ほら、某聖闘士○矢にもオマケのキキ君とか居たでしょ?無論、金色だからキキでもある。
「良い名前を思いついたぞ。」
だが、予想に反して、金色のヒヨコが喋った。そう、喋ったのだ。
『コンニチワ…ワタシノナハ…ヨグソ…トース…。』
「……喋ったあぁぁぁ!?」
だが、このくだりはもはやデジャヴ。最近は亀姫の花子さんも喋るし、大鴉のカア君も喋るしで、それほどの驚きは無いのである。残念。
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(*´Д`*)ちょ…ヨグソトースと言ったら、クトグァさんに並ぶヤバい邪神さんですよっ!?
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「…いや、クトグァさんっていうか、擬似太陽さんは昨日のお月見で頑張ってくれたじゃないか?」
そう考えると、別に大差ない気もしてきたな。
「じゃあ、名前はトトに変更しよう。」
勿論、ヨグソトースから一部を取ってトト君だ。金烏のトト君。良いんじゃないかな?
「トト君、よろしくな。」
『ピッ☆』
おや、鳴き声は可愛いぞ。
「ヒヨコが3匹…これぞヒヨコ3兄弟だな。」
こうして我が家に、正体不明?のトト君が加わった。邪神2体目?とも限らない気もするが詳細は不明。
ともあれ、成長して卵を産んでくれる事を祈るばかりである。
『親方様、子育てをニョロ…。』
「当面、禁止です。」
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈竜脈種(真種)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈12.9+〉
戦闘力 272+6
防御力 199+6
生命力 265+6
回避値 211+6
知能値 26
器用値 25
魔力値 330+7
無属性286+6
地属性308+7
固有能力
竜脈適正「高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
称号
召喚士
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
中炭素鋼バール(真)〈打撃武器〉
属性:中炭素鋼改LV120〈特殊兵装級〉
付与効果:物理強靭化・打撃強化〈強〉
破砕〈中心核破壊〉
耐久値:200+α
E5(エコ)
種族〈電子の妖精〉
階級〈緑の蝶妖精?〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈1.5+〉
耐久値:500
犬柄Tシャツ〈服〉(NEW)
属性:化学繊維LV15〈通常級〉
付与効果:物理抵抗
散歩大好き(微)
耐久値:30
ストライプジーンズ〈服〉(NEW)
属性:厚地織布LV20〈通常級〉
付与効果:御洒落度+
物理抵抗
耐久強化
耐久値:60+α
◆ ◆ ◆




