第66話「八幡様との邂逅・幸福を噛み締める」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw
第66話「八幡様との邂逅・幸福を噛み締める」
竜脈生活が35日目を迎えてしまった。はあぁ。
今回は聖獣ハッピーに加えて魔犬シマを夕食抜きの刑に処せられ、当面は物置部屋に隔離処分となった。この駄猫と駄犬に関しては、いつかはやらかすと思っていたが、案の定だ。
生前は重なる時期が無かったため、甘く見ていたせいだな。反省。
「しかし、どうしてあんな結果になったんだ?」
_________________________________
(*^ω^*)3階担当メイドのユナさんが居ないのを良いことに、3階の冷蔵庫から野良ネズミさんが食材を盗み出したそうですよ。それをハッピーさんが発見して横取り。更にそれをシマさんが見て争奪戦?になったようですね。
_________________________________
しまった。それは樹霊トラウマ克服作戦の隙を突いた見事な計画。
冷蔵庫と言えば2階は4R (シリュウ)が見張っている(住んでいる)から安心しきっていたなぁ。
「2階の冷蔵庫はおやつしか入っていないから別に良いんだが…何を盗られたんだ?」
_________________________________
(*^ω^*)え〜と、牛乳寒天ですね。
_________________________________
それはまた、通なものを盗んだものだ。
3階は基本、出入り自由だからな。野良ネズミさんには困ったな。
「ちょっと野良ネズミさんを説教しに、地下に行ってくるか?」
_________________________________
Σ(゜д゜lll)えっ!?あ、あ、ちょっと待って下さい。御主人様。今日はちょっとダメですね!
_________________________________
「はぁ?何を言ってんだ?」
副音声『そ…そ、そうですよ、旦那様!!野良ネズミさんは、ちゃんと説教してありますから大丈夫ですっ!!』
どうした!?なぜかユナさんまでシドロモドロで慌てている。
「…そうか、ところで、他のみんなは何処に行ったんだ?」
弟達は菅原くんだけしかいないのだ。ちょっと不自然だな。
『あ…あ、兄上!ほら、クロ兄上はシマさんが隔離になったので、その代わりに地下室の巡視をしていますよ!乙女と橘花は屋上の見回り方法を6姉妹にレクチャーしに2階に行っていますから!!』
菅原くんの説明だが、いや、その通りだとは分かるのだが、なぜが腑に落ちないな。とても焦っている。弟達の感情は手に取るように分かるのだ。
「…そうなんだ。」
『そ、そうですよ!』
俺のジト目に汗がタラリ。まあ、兄上は悲しいが、大人なので納得しておこう(え)。
「…分かった。今日は地下室に行くのやめておこう。」
副音声『ホッ。』
ちょっと、そこのユナさん、あからさまな安堵の吐息を漏らさないようにっ!!
_________________________________
(*^ω^*)まあまあ。いつもの様に、屋上の巡視と言いつつ、猫ちゃん日向ぼっこに事欠いて、会う猫ちゃん会う猫ちゃんを順次、もふもふしながら時間潰してお昼に突入すれば良いんじゃありませんかぁ?
_________________________________
ヲイっ!!その言い方っ!!
「もっと良い言い方あるだろが?」
このポンコツは最近、俺のことをどう思っているのか?
しかし、E5(エコ)さんの言うことももっともだな。
「まあ、しかし、その期待には応えねばならんなぁ。何故なら、モフモフは正義だからな!」
『あっ。兄上、一緒に僕も行きます!』
今日のお供は菅原くんのようだ。
ポピコーーーン♪
「ん?」
_________________________________
(*゜∀゜*)あら?御主人様。メールが一件届きましたよ。
八幡大神 2020/09/21 >
_________________________________
おや?久しぶりのメールだ。誰かと確認したら、これは八幡様じゃないか?
八幡様は擬似太陽以来のメールだな。
_________________________________
(*´꒳`*)メールを開きます。
2020/09/21
差出人:八幡大神
宛先:田崎 蓮人殿
いきなりで申し訳ない
1階の神棚にて待つ
_________________________________
「八幡様は文章が簡潔だな…。」
とは言え、相手は神様。待たせるわけにもいくまい。俺は1階の店舗フロアに予定進路を変更する。
そんな訳で、来ました。ここは海産物軍団のテリトリー。
『…。』
リーダーホチョさん、相変わらずの監視体勢。九官鳥とは思えぬ叡智の輝きをホチョさんの目に見ましたよ。
「おっ?ホチョさんリーダー、ちょっと大きくなりました?胸筋がムキムキしてますよ?」
いつかSNSで見た、マッチョなカラスみたいなアレ?本物のカラスのカア君は、いまいち肉付きが悪いけども。あっちは羽根色が黒々となり始めたけどね。
『…。』
「檻が小さくなってきたなぁ。G3(ジザ)さんに頼んで新しいのを作るか、DSさんに頼んで大きくするか、どっちが良い?」
『…。』
返事は無い。いつもの事だ。
いつもの事と言えば、海産物軍団はいつものごとくマイペースだ。
金魚の金さんのラブアピールには毎日ドン引きですが。しかし花子さんは種族が「亀姫」になっても変わらずのぐうたらさ。今も寝ながらキュウリをバリバリ食べています。
エビちゃんイカちゃんは最近、俺が姿を見せると礼儀正しくお辞儀 (?)をするようになった。しかし、普段は水槽を飛び出して(?)追いかけっこをしているそうだ。
もう何でも有り過ぎるだろう…。
タコ兄弟は幾分、ここでの生活に慣れたようだ。タコ兄は社交的との報告を聞いている。みなと上手くやっているようだ。
タコ兄の陰に隠れていたタコ君は…こちらはあまり変化なしかな?おずおずと俺に手を伸ばしてきたのでガッチリ掴んで握手をした。案外、こう見るとタコも可愛いな?エビちゃんイカちゃん同様、心なしかディフォルメ化しつつあるようだ。
ちなみに、サザエとハマグリは食材ですから!
「みんな、変わりないようで安心したなぁ。ちゃんと御飯食べてるかな?」
_________________________________
(*^ω^*)1階の食事管理はビビさんがしっかりやっていますよ。主食6:野菜4で栄養管理しているそうですよ。
_________________________________
ふ〜ん。そのビビさんの姿も無いんだよね。
1階の居間にいたのは、仏壇の上の猫又シーちゃんだけだし。
「まあ、それならいいか。さて、神棚は、と…。」
俺は目的の神棚へと近づく。定例の柏手を打って様子を見る。
想定する限り、ここでググ〜っとああ、来てます。来てますよ〜これはっ。
_________________________________
(´ω`)ああ。久しぶりの感覚ですね。
_________________________________
E5(エコ)さんの言う通り、しかも今回はちょと空気が違う。景色も違った。
白い空間。どこまでも白い世界に、虹色のオーロラが天を覆い尽くしている。ちょっと足元が不安な状況だ。
これはちょっと珍しい風景だな。神様たちは独自の世界観があるようだ。よく考えると、これも亜空間の一種なのだろう。
『正解。やあ、我が氏子よ。』
「うん?あなたが八幡様ですか?」
『うむ。その通り。』
ああ、この簡潔な返答。これは八幡様だろう。直感で判る。
しかし、何だろうな?青年というより少年の容貌。黒い髪に透き通る白い肌、青い瞳がミステリアスさを醸し出している。そして着流しの着物を1枚、羽織っている。その柄は鶴模様だ。
これはアレだ。菅原くんを成長させたような印象を受ける。切り揃えられた黒い長髪も似ている。だから、それほど緊張しないのだろうか?ちょっと気安いかな?怒られるかな?
『…元々、氏子としての繋がりがあるから。』
はぁ。それは俺の地元に八幡神社があるからってことだろう。土地繋がりってことだ。
「あれ?その割に、会いに来るのが遅かったですね?」
『竜脈は苦手。プロテクトキーはあるが、今日が都合良かった。』
はぁ。それは俺にとって、今日が特別な日だからってことだろう。因果的に会いやすかったってことだ。
「そうそう。それより、擬似太陽をありがとうございます。助かってますよ。」
『厄介払い。中にクツグァが封印されている。』
はぁ。それはサラリとぶち込めば許される問題では無いだろう。って言うか、この人 (神)言葉足りなさ過ぎでしょ!?
_________________________________
Σ(゜д゜lll)ヤバイですよ、御主人様!!異世界では〈旧支配者〉とか呼ばれているアレですよっ!?
_________________________________
「いや、その旧支配者なんたらだったとしても、あの擬似太陽に悪い感じは無いから大丈夫だろ?って言うか、アレに意識があって頑張ってるのは気付いてたよ、俺は?」
『大丈夫。送り込み済みの魂は、みな喜んで行っている。』
はぁ。それはクツグァだけじゃなくて、ヤバめな魂はまだ何個が送り込んでいますよってことだろう。聞きたくなかったよ。
「それと、一つだけ聞きたいことがありまして。」
『何?』
俺を見詰める八幡様。いや、やっぱり美少年だなぁ。神秘的な存在である。
「…うちの外猫だったスズ君は…死んでいるのでしょうか?」
_________________________________
(*゜∀゜*)御主人様、神様にそんな質問いいんですかっ!?もっと有用な質問があるんじゃないんですかっ!?
_________________________________
いや、お前。俺にとっては10数年間に渡る疑問ですよ。心のつっかえ棒と言いますか、車に轢かれて死んだのか?山奥に入って行ってひっそり死んだのか?それだけでも知りたいのだ。おそらく、俺の母も気にしている筈。
『生きてるよ。別の家。でも、もうすぐ老衰。』
ぎゃーーーーす!?
八幡様、俺の心の準備も整わない内に、サラリと言いやがった。そしてもうすぐ死ぬ宣言。ダブルパンチだ。
「…しかし、生きてたのかスズ君…良かったなぁ。」
涙がホロリと出てしまった。
_________________________________
(´;ω;`)良かったですね、御主人様(涙)。
_________________________________
お前、さっきそんな質問うんたらなんたらって言ってたよね?
『輪廻の輪に入ったら聞いてみる。氏子の所に行くかを。』
「いや、もうスズ君はその家の子でしょ。どこに生まれ変わるかは、スズ君の自由ですから…。」
『そうか。』
しかし簡潔ね。とてもあっさりしている。
「ところで、俺が今日呼ばれたのは…?」
『祝福を与える。それに皆が待ってるから急ぐ。』
「え?」
皆んなって誰だ?
_________________________________
Σ(゜д゜lll)はっ!?そう言えば、もう直ぐお昼ですねっ!?準備が終わっちゃいますよ!!
_________________________________
ああ。我が家の方の皆んなか。地下室で準備してたアレか。
『我が祝福を授ける。氏子、田崎 蓮人に光あれ!!』
まばゆい光が俺を包む。
ポピコーーーン♪
_________________________________
主格《田崎 蓮人》は固有能力〈全能神の祝福「真名・唯一神」〉(NEW)を獲得しました。
また、《田崎 蓮人》の階級が〈主格〉から〈地祇〉に進化しました。
_________________________________
俺の意識は光に飲み込まれ、瞬時に浮き上がっていく。
まあ、何だかんだで、八幡様には感謝しかないなぁ。また会えれば良いな。
『うむ。』
八幡様が手を上げる。八幡様なりの見送り方法なのだろう。
こうして俺は、八幡様との邂逅を遂げた。
神との邂逅も慣れたようで、俺は立ったままの状態で店舗フロアに戻っていた。段々、俺も人間離れが過ぎるなぁ。今更だけど。
音声『旦那様。お待ちしておりました。地下室へ起こし下さい。』
待ち構えていたのは我が家の執事長、DSさんだ。準備万端って顔をしている。
「はいはい。行きますよ〜。」
お昼を兼ねてのサプライズだ。
古いシーツを縫い繋げて、大きい段幕として使用。書かれた文字は…『誕生日おめでとう。蓮人様!!』
ああ。今日は9月21日。俺の誕生日だ。
俺の為に準備したのだろう。地下室の大フロアに長テーブルがセッティングされ、立食パーティーのごとく料理が並べられている。和食、洋食、中華と、様々な冷凍食品を投入したと思われる。だが、俺以外のメンバーには御馳走の山に見えるだろう。こんなパーティーみたのも初めてだろうし。
うん、たまには良いよな。こう言うのも。気持ちも暖かくなる。
『親方様、早く食べたいニョロよ。』『ピィ❤︎』『ピュ♡』
食いしん坊の4R (シリュウ)がウズウズしている。ヒヨコのココちゃんとリリ君って食べれるのかな?
音声《これこれ4R (シリュウ)殿、主の言葉を待ってからじゃぞ。》『ボフッ。』『ボフッ。』
G3(ジザ)さんは立体映像での参加。しかし、よくその巨体で地下室に入れたな?の試作妖怪仙人の1号と2号も控えている。ああ、ハッピーとシマの拘束係か。
『ニャ…ビャ…。』『ワ…フゥ…。』
ガッチリとクマぬいぐるみの両手で身体を掴まれており、さすがに脱出不可能か。憐れな奴らだ。だが前回の二の舞いだけは回避しなければな。
『…ysn)3-:。』
ここでまさかの観葉植物6姉妹だ。代表して葛葉が俺に挨拶をした。いや、まさか引き篭もりの彼女達まで来てくれるとは、俺感涙ものですよ。
「よく来てくれたな。ありがとう。」
しかし、6姉妹の美女揃いに、周囲に控えていた付喪神達もざわつき始める。まあ、分からんこともない。ここから始まるラブロマンスは…無いだろう。
『兄上!挨拶は?』『/6jw!』
ああ。ここで菅原くん以下、乙女ちゃんと橘花くんも加わり、精霊グループは勢揃いかな?
『家主しゃま…どうぞっ!!』
付喪神リーダーの生き人形、紅葉が俺にグラスを渡す。でもちょっと緊張し過ぎだな。グラスが震えている。
「中身はオレンジジュースか。ありがとう。」
さすがに店舗フロアの海産物軍団は参加できないかぁ。後で料理を持って行こう。
ちなみに、猫ちゃんグループで参加しているのは、クロちゃん弟とルル君だけかぁ。猫って気ままだからなぁ。
「今日は俺の為に、こんなパーティーを準備してくれて、本当に嬉しいぞ。ありがとう。乾杯っ!!!」
グラスを持ち、乾杯の音頭を取る。一斉に皆がグラスを上げた。皆が笑顔だった。
『ちゅ!!』『チュ!!』
器用にグラスを持ち上げて、土霊族のチョメ君と、その奥さんの野良ネズミさんも乾杯だ。そして後は御歓談。ワイワイガヤガヤと賑わいは続く。
そして今日は、分かったことが一つある。
俺は幸せだ。
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈竜脈種(真種)〉
階級〈地祇〉(NEW)
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈10.7+〉
戦闘力 205+6
防御力 133+6
生命力 199+6
回避値 145+6
知能値 26
器用値 25
魔力値 260+7
無属性220+6
地属性231+7
固有能力
竜脈適正「高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福(NEW)
妖精言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
称号
召喚士
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
中炭素鋼バール(真)〈打撃武器〉
属性:中炭素鋼改LV120〈特殊兵装級〉
付与効果:物理強靭化・打撃強化〈強〉
破砕〈中心核破壊〉
耐久値:200+α
E5(エコ)
種族〈電子の妖精〉
階級〈緑の蝶妖精?〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈1.5+〉
耐久値:500
厚手シャツ〈服〉
属性:化学繊維LV20〈通常級〉
付与効果:保温〈微〉
物理抵抗
耐久値:30
ジーンズ迷彩柄〈服〉
属性:厚地織布LV20〈通常級〉
付与効果:カモフラージュ
物理抵抗
耐久強化
耐久値:65+α
◆ ◆ ◆