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第60話「第1回非公式会談・うちの麒麟の行方」

我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw


第60話「第1回非公式会談・うちの麒麟の行方」


竜脈生活の29日目。


御機嫌斜めの橘花たちばなくんであったが、後輩の6姉妹シスターズの誕生を受けて、先輩として頑張ることに決めたようだ。

そんな姿に思わず俺も号泣してしまった。なんという、いたいけな子だろうと。兄として俺は幸せだ(涙)。


俺たちはその夜、兄弟で語り尽くした。屋上でキャンプをしたかったが、我が家にキャンプ道具はない。

なぜなら…俺は生粋のインドア派だから。


ともあれ、ハッピーの処遇については、当分の間、拡張物置部屋での監禁となった。

あそこはG3(ジザ)さんの管轄である亜空間となっている。その為、霊猫であるハッピーすら自由に霊体になることは出来ず、制限を設ける事が出来るのだ。


音声《主よ、せっかく作っている〈練丹〉を今の頃、ハッピー殿で消費されているのじゃが。ちと考えものじゃろうて。》


「そんな事を言ってもしょうがないだろう?瀕死だったしな。」


いざと言う時の蓄えで備蓄したいところだが、ハッちゃんはアホなので、何度も同じ事を繰り返すのだ。

1階の冷蔵庫から食べ物を盗もうとしてビビさんにボコられ、地下室で暴れてイシヒメにボコられる。姉猫ロンちゃんには常にボコられているが。


「しかし便利な薬だよなぁ。どうやって作ってるんだ?」


音声《ひょっひょっひょ。企業秘密じゃぞ。重要なのは神鉄の粉末じゃな。わずか1mgで充分じゃ。それと丹砂、血石、金液とで精製するのじゃよ。しかし、儂の作る練丹は特殊でな。ち〜と製法が異なるのじゃ。》


物置部屋に向かいながら、俺たちはそんな事を話す。

しかし、ファンタジー物で言うところの魔法薬ポーションの類いを、なまじ練丹などと言うから実感があまり無いのかも知れない。ある意味、漢方薬みたいなものでしょ?


「製法って何が違うんだ?」


音声《丹砂、血石、金液を使用しておらんのじゃ。と言うより、在庫が無いので代用品を使用しておる。物質再構成マテリアライズで補充管理しておるのだが、風邪薬じゃよ。風邪薬と竜脈を神炎炉で精製しておるのじゃ。》


風邪薬って、エ◯タックイブですか?薬類も完備で良かったですよ。


「え?薬はいいけど、竜脈って精製できるのか?」


音声《それはこの場所ならではじゃ。普通はあり得まい。つまり普通では無いと言うことじゃ。主の性格を反映しているのではないかのう?言うなればハチャメチャじゃ。》



「なんでもかんでも俺のせいにするのはやめなさい。」


そしてDSディスさんの錬金アルケミア術式は、自身が戦闘特化の為、武器精製に傾いており、魔法薬ポーションなどの精製は抜け落ちているとか。


「次の眷族ファミリアはファンタジー系の魔法薬ポーションとか作れる錬金術系美少女が良いな。声を大にして美少女が良いな。」


音声《主のやることは全て裏返しなるからのう。やめておいた方がよいぞ。ひょっひょっひょ。》


_________________________________


(´∀`*)/美少女反対!美少女反対!!断固反対!私がいます!美少女反対!!


_________________________________


なに?この抗議活動。


「あ。おはようE5(エコ)さん。」


_________________________________


(*´꒳`*)美少女とか、私とキャラが被るのでやめて下さいね。


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何かポンコツがわめいているがスルーする。

スルーしたまま、廊下を抜けて物置部屋へ。しかし今思ったのだが、このG3(ジザ)さん、絶対に練丹だけじゃなくてヤバい物を作ってる気がするのだが怖くて聞けないな。



物置部屋に入ってすぐ、俺はハッピーの様子を見に行った。

しょげた様子のハッピーは、白いフサフサの毛並みも煤けている。


「ハッピー。お風呂な。」


『ニャ…ビャ。』


_________________________________


( *`ω´)お風呂は嫌ぁぁぁ!


_________________________________


このくだり、何回めだ?


音声『旦那様。ハッピー殿を甘やかさないでいただきたい。』


厳格な言葉が俺を怯ませる。そう、我が家の執事長DSディスさんである。


いやぁ。甘やかしてないですよぉ。お風呂は罰ゲームなんだよぉ。


音声《まあまあ。DSディス殿、主もそう言っておられますじゃ。ハッピー殿も反省しておるじゃろう。》


『ニャビャァ…。』


ハッピー、反省の伏せ状態。猫なのに(?)。


「厳しめに叱っておきます。」


音声『よろしくお願いしますよ。』


_________________________________


( *`ω´)私からもお願いします!!


_________________________________



釘を刺されました。



そんな最中、亜空間が歪む。何事かとG3(ジザ)さんを見ると、いたって普段の表情で飄々としていた。


音声《ふむ。どうやら、黄帝陛下が主との接触をお求めになっている様子。如何しますかのう?》


はて?なにを仰っているのでしょうか?そんな知り合いはいません。


「どこの黄帝だよ?知らんがな。」


音声《主の指示であれば突っぱねますじゃ。よろしいですかな?》


音声『いえ、お待ちください。黄帝陛下と言えば、それは先の話にあった黄竜様なのでは?』


おっと危ない。黄竜と言えば黄色い竜のあのお爺さんらしい。


音声《竜脈の防壁では無く、儂の亜空間を介して接触してくるとは、よもや抜け道を見つけるとはさすが黄帝陛下じゃな。》


音声『御心配いりません。もしもの場合はワタクシが旦那様の盾となります。』


頼もしくもDSディスさんがズイと前に出る。そして大人Vrに背が伸びる。戦闘準備完了と言ったところか?あの「冥漠の籠手」も装備済み。超怖い。


「いや。大丈夫だろ。桃をくれたあのお爺さんならさ。」


『ニャビャァァァ!?』


いや、ハッちゃん。お前は関係無いから。


音声《では、よろしいのじゃな、主?》


「ああ、頼む。」


_________________________________


(*´Д`*)本当に大丈夫ですかっ!?


_________________________________



G3(ジザ)さん、俺の意思を再確認してから、指をパチンと鳴らす。

指を鳴らすと俺たちの前に、やっぱりあのお爺さんが姿を現した。イギリス紳士を思わせる御洒落な御老人。スーツから帽子までストライプでこれまたオシャレ。


「おっ。お爺さん、久し振り?」


「厄介になって申し訳ないのう。今回の事は神界にも非公式じゃてのう。」


非公式ってことは、内緒にって事だろうか?


音声《主よ。今、椅子とテーブルを用意するのじゃ。》


またしてもG3(ジザ)さん、指をパチンと鳴らして、あら不思議、俺達の前に丸テーブルと椅子が2脚現れた。もう何でもありだな。


「じゃあ、座ってくれ。」


「世話になるのう。」


椅子に座ったは良いが、俺の背後にG3(ジザ)さんとDSディスさんが陣取って圧がすごい。背中がピリピリする。


「ちょっと!落ち着かないから、もう少し離れてくれる?」


音声『いえ、しかし…。』


_________________________________


(*´꒳`*)私がいますから大丈夫ですよ?


_________________________________


お前がいてもどうでも良いがな。



「良い配下を得られようじゃのう。」


「まあ、ちょっと過保護だけどなぁ。ところでお爺さん、今日は何の用事で?」



そもそも、非公式にしなければならない用事って何だ?


「うむ。それは麒麟じゃよ。」


「ん?麒麟?麒麟って…黄色い子鹿の…號竜のことか?」


俺の愛車が何の因果か先日、麒麟になりましたね。そう言えば。


「俺のス◯スポが麒麟になったんだけど、良くあることなのかな?」



呆気にとられてお爺さんは口を開けた。


「…いや、そんなまさか。およそここ2000年間、自然発生した麒麟など存在してはいないのう。それぐらい稀じゃぞ。」


ああ、そうなんだ。やっぱり俺のス◯スポは日本一だ。


「でも、號竜はクロちゃん弟の騎乗霊獣だから返しませんけどね。」


_________________________________


(*´Д`*)ちょ、ちょっと御主人様。そんなこと言っちゃって大丈夫なんですか!?


_________________________________



「ふふふふ。心配は無用じゃ。そんな事は我が名に誓ってさせんよ。」


音声《それは、そう画策する一派もいると言う事ですかな?そして牽制の意味で陛下が主に単独でお会いに来られたと言う事実を以て、と。》


「簡潔に言えばそうじゃな。」


う〜ん。何だか面倒くさい話になって来たな。



「とりあえず、お爺さんが號竜の後継人をしてくれれば、一緒に生活するのに問題ないってことかな?」


「後継人も何も、全ての麒麟は黄竜である我の眷属じゃからのう。見守る義務があるのじゃよ。」


何と、衝撃の事実である。

ある意味、號竜はお爺さんの子供?でもあったのか。違う。



「あ〜。じゃあ、ちょっと號竜を呼んでこようか。」


「うむ。そうしてくれると、ありがたいのう。渡したい物もあるのじゃよ。」


俺が席を立とうとすると、すぐ様、DSディスさんが前に出た。



音声『旦那様、ワタクシが行きますので。』


「ああ、うん。でも號竜を連れて来るなら、懐いてるクロちゃん弟に頼んで連れて来てね。」


音声『はい。了解致しました。』


うぉ。風のように去って行った。あれならすぐ戻ってくるだろう。


そうこうするうちに、丸テーブルにはお茶の準備がされていた。いつの間にかG3(ジザ)さんが準備していたようだが、なにこのお茶?超クサいんですけど?


『ニャ…ビャ…。』


鼻を押さえてハッピーが壁際に退避している。


音声《仙人界の薬膳茶じゃよ。黄帝陛下の手土産ですじゃ。》


おう。やっぱりお爺さん、気がつくなぁ。


「なに、麒麟の面倒を見て貰うわけじゃしな。手土産はコレだけではないぞ。」



そう言ってお爺さん、ドンと桃を5つ置いた。どこから出したんだ?手品か?

あっ、俺も手品みたいな「宝物庫〈Ω〉」が使えたっけ。


「あ、コレあの雲の上の桃だな。」


「そうじゃ。内緒だが、あの王桃の木は太上老君の本体じゃからのう。」


音声《それは初耳ですじゃ。太上老君と言えば、儂ら仙人の頂点に立つ神仙じゃのう。》



_________________________________


(*´Д`*)普通にヤバい情報がダダ漏れですけどっ!?


_________________________________


「今更じゃね?」


「非公式じゃからな。で、そなたの中で王桃の効果が消えているようなので、1つ食べておくが良い。」


ああ。それはそのままG3(ジザ)さんに流れちまったからなぁ。G3(ジザ)さん、目を逸らした。



「じゃあ、遠慮なく。」


サクッと一口。ジュワ〜と広がる甘さ。全身に染み渡る霊子。もう止まらない。ぺろっと召し上がり。今なら苦そうな薬膳茶もイケそうだ。



「ゴクゴク……に、苦ぁあああ〜い。」


無理でした。

後でハッピーに無理矢理飲ませようと思います。


そしてやって来た我が家の麒麟たる號竜。パッカパッカと黄色い子鹿の上には、クロちゃんが騎乗している。イケメンだねぇ。


「あっ。クロちゃん弟!號竜!こっちこっち!」


俺は手を振って2人を呼ぶ。2人は笑顔で応えた。その前にDSディスさんが凄いスピードで戻っていた。残像が見える。


音声『旦那様。ただいま戻りました。お怪我はありませんか?』


「怪我って何さ。会話してただけだからね。」


『ニャウ!』


「ご苦労さん、クロちゃん弟。こちら黄竜のお爺さんだ。」


ヒラリと飛び降り、ペコリとクロちゃん、貴族のようにご挨拶。微笑ましい空気が流れる。

號竜も挨拶『ク〜ン♪』と鳴いた。


「ほうほう。素直な子じゃのう。よほど、大事にされているのじゃろうな。」


それは勿論、ウン百万円もかけてますからね(涙)。違う。


_________________________________


(*´ω`*)うちの子はみんな、とても良い子ばかりですよっ。


御主人様とハッピーさんを除いて!!


_________________________________


「ヲイっ!!」


主観が過ぎるぞ。


そしてお爺さん、席から立って號竜と面と向かい合う。


「ふふふ。まあ、今日はお近付きの印に、そなたにコレを与えよう。」


またしても何処からか取り出したモノをお爺さん、號竜に差し出した。

それは黄金に輝く1枚の鱗。その大きさ、まさに手のひら大もある。


「お爺さん、その鱗は?」


「無論、我自身の鱗じゃよ。五行の土気を籠めてある。」


そんな黄金の鱗…「黄竜の鱗」が、スッと號竜に吸い込まれ、キラッと全身が瞬く。眩しい。

だが眩しいのも一瞬、號竜に変化は見られない。


『ニャウ!?』


おっ。クロちゃんが何かに気付いたようで。


「…どれどれ?あ。確かに、足元にちょぴっとだけ鱗が生えているな。」


『ク〜ン?』


號竜自身も良く分かっていない様子。この時、號竜は種族〈麒麟自然種〉から〈麒麟霊種〉に進化していた事を俺は知る由もなかったのだ。



こうして、俺と黄帝陛下との「第1回非公式会談」の幕が降りたのだった。


◆ ◆ ◆


田崎 蓮人

種族〈竜脈種(真種)〉

階級〈主格〉

所属国〈災害竜脈の地〉


カテゴリー〈9.3+〉

戦闘力 169+6

防御力 177+6

生命力 163+6

回避値 189+6

知能値 26

器用値 25

魔力値 216+7


無属性ウーデニア184+6

地属性(テラ189+7


固有能力パーソナルスキル

竜脈適正「高位」

幸運の加護

雷霆の守護

世界卵の選別

蓬莱の恩恵

王桃の系譜 ※効力再開

妖精言語LV1

宝物庫〈Ω〉


能力スキル

打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子

統治


召喚系インウォーカティオ術式

契約

契約破棄

契約鑑定

召喚

送還


眷属ファミリア

E5(エコ)さん

DS (ディス)さん

4R (シリュウ)

G3(ジザ)さん


契約

ルル君

金さん

チョメ君

ミミちゃん

シーちゃん

ミチ

花子さん

タロさん

ロンちゃん

クロちゃん

ハナちゃん


称号

召喚士


装備

魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉

属性:中炭素鋼カーボンスティール改LV220〈秘跡武具サクラメント級〉

付与効果:神の遊具〈風属性エア

月光核〈新月〉増幅20%

耐久値強化〈合金マテリアル

耐久値:400+α


中炭素鋼バール(真)〈打撃武器〉

属性:中炭素鋼カーボンスティール改LV120〈特殊兵装レア級〉

付与効果:物理強靭化・打撃強化〈強〉

破砕〈中心核破壊〉

耐久値:200+α


E5(エコ)

種族〈電子の妖精〉

階級〈緑の蝶妖精フェアリ?〉

属性:電子属性エレクトロン20

カテゴリー〈1.5+〉

耐久値:500


上下ジャージ(NAKE)〈服〉(NEW)

属性:化学繊維レーヨンLV25〈通常ノーマル級〉

付与効果:希望〈微〉

物理抵抗

保温

耐久値:60


◆ ◆ ◆


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