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第57話「その麒麟・スイスポにつき」

我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw


第57話「その麒麟・スイスポにつき」


竜脈生活26日目。


音声《ちょっと良いかの?主のその魔銃を…。》


「その必要は無い。」


お前は改造魔か。事あるごとに、G3(ジザ)さんは俺の所有物を改造しようとしやがる。

ましてや、「魔弾・オレイカルコス」は俺の黒歴史。これ以上の恥辱は求めていない。


「んな事より、出来れば弟達の武器を作ってくれ。」


コタツでババ抜きをしている俺達。

今日も今日とて、弟達3人+乙女ちゃんでぐうたら過ごしていたわけだ。


『兄上!?僕は刀がいいです!』


だろうなぁ。菅原すがわらくんってまさに日本男児。着物姿の美少年だし。


『j(5:…j6,.!?』


橘花たちばなくんは…スコップとかどうかな?で、クロちゃん弟はレイピアだな。」


イメージだけで言ってみた。

橘花たちばなくんは土木作業が似合いそうだし、クロちゃんは貴族の嗜みで習得していそうだ。


『ニャウ!?』


クロちゃん困惑の声を上げる。対して橘花たちばなくんは興奮して立ち上がった。ああ、トランプが吹っ飛んだ。


『-.fe…m/5-』


乙女ちゃん、嬉しそうに手を叩いている。みんなのお姉さんである。


音声《む〜う。素材が少ないのでのう。一から作るとなると、ちょっと納得できる物は出来んぞ。せめて〈亜鉱石レアメタル〉が複数あればのう。》


「あのな。無理して高価な物は作らなくて良いぞ。そんな必要性はないしな。」


音声《ふ〜む。出来るだけやってみるとするのじゃ。》


すごすごとG3(ジザ)さんは工房に戻って行った。何とか追い返すことに成功だ。

全く手間のかかる爺さんである。


赤い原石「タンタル石」をポケットから取り出し、俺は乙女ちゃんに再確認をする。’

この原石を何に使用するかと言えば、屋上のプランター「ミニトマト」にだ。


『't;-8……!』


これで大丈夫よ。と言っているようだ。


『これでクロ兄上にも騎乗精霊が出来ますね!』


「そう上手くいかないのが世の中なのだよ。菅原すがわらくん。」


『そうなんですかっ!?』


おうおう。い奴よのう。

どれだけGODな3サイズを望んだところで、やってきたのは御老人と言う実体験を言って聞かせようか。その絶望を。


_________________________________


(*´ω`*)正直、プチトマトの精霊って何が生まれるか予測がつきませんね。


_________________________________


それな。トマト馬(?)とか、クロちゃんには似合わない。


「トマト馬…乙女ちゃんには似合うかもな。」


『j(3¥…!』


嫌ですっ!て、眉間にシワを寄せて乙女ちゃん抗議。トマト馬をイジメないで!と橘花たちばなくんが泣き出す。あわわとクロちゃんが慌てる。

良い兄妹弟だなぁ。そもそもトマト馬とか俺の妄想なんだけど。


『兄上!トマト馬の世話も僕がします!』


いや。俺の妄想だから。聞いてます?


収拾が付かなくなってきた。

このままだとヤバい。もうトマト馬誕生前提で話が進んでいる。言わないけども、クロちゃん弟の期待と熱視線もヒシヒシと感じる。これはヤバイい。

今日は検証中止にしたい。しかし言い出せる雰囲気ではない。


そんな時、救いの主が現れた。それは3階担当メイドのユナさんだ。


副音声『旦那様。シーちゃんが来られてますよ〜。』


「えっ!?ナイスタイミ…いや、どうしたの、シーちゃん?」


おや?猫又シーちゃんが現れた。何かを求めているようだ?


『ミャ!』


うん。要約すると『ちょっと例の所に来なさいよ。』と言っています。


「例の所?体育館裏ですか?」


『ミャッ!!』


痛い。引っ掻かれた。


『兄上。体育館裏って何ですか?』


ふふん。中学生になれば分かるのだよ。菅原すがわらくんにはまだ早い。


「…まあ、仕方ない。今回はミニトマトの件は保留だ。」


立ち上がる俺に、弟達の落胆の声が続く。しょうがないので、今日のお供は弟達だ。いつもなら騎乗練習に屋上に行ってしまうのだが、一緒について行きたいらしい。

シーちゃんの用事が終わって時間の余裕があったら、ちゃんと屋上に行って検証実験をすることを確約する。むしろ、させられた。


「じゃあ、行くかな。目的地は1階居間、仏壇の前で集合だ!」


『…&6vr…!!』


珍しく橘花たちばなくんが率先して飛んで行く。普段はのんびり系の男のコなのに、相当、トマト馬に思入れがあるようだ。参ったなぁ。


『あっ。橘花たちばな待ってよ〜。』


『ニャウ!』


バタバタして騒がしい。毎日が楽しくなった。


俺もクロちゃんを追いかけることにしよう。シーちゃんと一緒に階段を下る。

シーちゃんは姉御肌。スラリとした脚線美。そして根元から分かれた二股の尻尾。尻尾の先が燃えている。とてもセクシーなお尻。


『ミャ!』


要約すると『見てんじゃないわよ!』だ。怒られた。


「しかしシーちゃんは太らないよねぇ。ちゃんと食べてるの?ちょっとミチから肉を貰えば?」


『…。』


ああ。無視ですか。


_________________________________


(*´∇`*)御主人様は相変わらずデリカシーがありませんね。ミチさんも怒りますよ。


_________________________________


とりあえず、後で土下座でもしとこうか。



仏壇前に到着。勿論、俺がビリ。

既にクロちゃん弟、菅原すがわらくん、橘花たちばなくんが待機していた。

何故か土霊族ノームのチョメ君もお座りして待っている。何のイベントだ?


「はい!お待たせしましたぁ〜。」


『ミャ〜!!』


早速、真面目にやりなさいとのお小言を頂きました。


「さて、仏壇前で、シーちゃんからの指示となれば、これはクロちゃん弟の時と同じパターンだな。」


『ニャ〜ウ。』


ちょっとクロちゃん、ソワソワしだしたぞ。思い出したのかな?


「みんな、ちょっと危ないから離れてろよ。何が起きるか分からないからな。」


しかし、亜空間から我が家の竜脈にやって来ると思しい存在?

思い出すのはクロちゃんの兄弟猫のスズ君か。他には野良猫達は出入りが激しかったからなぁ。なにせ、うちは魚屋だったし。


野良猫ならゴンちゃんに会いたい(涙)。

どうであれ、来るもの拒まず。ともかく、悪意がある存在は防壁(D=N)が通さんから大丈夫だろう。


「よし!始めるぞ。」


『兄上!頑張って下さい!!』『8?(fe…!!』『ニャウ!!』


弟達の声援を背に受け、俺は両手に力を込めて仏壇に突っ込む。


指先から亜空間に沈み、手先が消えて行く。それは徐々に手首、肘まで飲み込まれて行く。

だが指先は何も掴まない。何処だ?伸ばしても伸ばしても空を切るばかり。



音声《おや?主、どうしたのじゃ?亜空間の反応があったので来てみたが。》


突然の立体映像。G3(ジザ)さんの再登場である。

全く神出鬼没な爺さんである。


「亜空間の先にな…確かに気配があるのだが。」


音声《う〜む。そうじゃな。確かにいるのう。じゃがちょっと大きいせいじゃろ。》


え?大きい?


音声《大きすぎて通路に突っかかっておるのじゃよ。しかし、ひょっひょっひょ。主は何にでも好かれるのじゃな。興味深い。》


「それ、褒めてんのか?」


よく分からないが、好かれることは良いことだろう。だが大きいってのが、ちょっと腑に落ちない。巨大生物なの??


音声《儂の亜空間制御と、精製したばかりのこの〈仙丹〉を使用することで、どうにかなるやもしれんのじゃが…。》


「いや、ちょっと待て。そんなの危険じゃないのか?実験とかヤバいだろ。」


音声《え?危険じゃないぞい?普通の〈仙丹〉じゃぞい。》


いや。あの目はヤバいやつだ。マッドなサイエンティストの目だ。



「断固、断るっ!!」



俺は拒絶し、更に手を伸ばす。ぐおぉぉぉ。俺の手よ伸びよぉぉぉ。


『兄上!僕も手伝うぞ!!』


菅原すがわらくんが俺の右肩を両手で引っ張る。いや、まだ掴んでもいないからぁ。


『…;3/b…!!』


左肩には橘花たちばなくんが加勢。まだ引っ張らないでぇぇぇ。


『ニャ〜ウ!!』


背中を押すのはクロちゃん弟。そうそう、それそれ!押せ押せ!!


『チュ〜!』


チョメ君は俺の頭の上に乗って何してるのかな?ああ、応援ね。声援か?


『チュ!チュ!チュ〜ウ!!』


それ、よいしょ!よいしょ!なんだか、力が湧いて来たぞ。これぞ兄弟愛の力。兄弟一丸となって、俺達は魂を込める。



「うぉぉぉ!!!兄弟愛サイコォォォーーーー!!!」



そして指先が何かを掴む。我知らず、俺の指先は竜脈と化し、巨大化し、伸び続けて亜空間を超えていたのだ。

それは兄弟愛の為せる業。決して俺の力ではない。だって俺は普通の人間?だからな。


「…おっ。ちょっと小さくなった?いや、俺の手も小さくなったのか??何だコレ。」


音声《う〜む。どうやら、主の手を構成していた竜脈(霊子)を急激に自己吸収したみたいじゃぞ。これは面白い現象じゃ。ひょっひょっひょ。》


そうは言われても、指先の感触しか分からない俺にはどうしようもない。見えるのは仏壇だけだし。



スポーーーーーン!!!



「出たぁあああ。」


仏壇から俺達は吹き飛ぶ。と同時にソレも転がり落ちた。ドテ〜ンと。


「痛たた…。みんな…大丈夫か?」


『…ニャウ。』『…6(;e.。』『チュ〜。』


頭を振る。思いの外、霊子の消耗が激し過ぎたようだ。


『兄上!!え〜と、アレ何ですか?』


そうね。俺も気になっていたけどね。菅原すがわら君が興味津々でソレに近寄って行く。

ソレも仏壇から転がり落ちたショックで気を失っているようだ。脳震盪だろうか。


「ああ。ソイツは怪我はしてないか?」


音声《外傷はないようじゃな。何かあれば、この〈仙丹〉を使うが良い。大概の傷なら即完治するのじゃ。》


一安心か。しかし、大騒ぎになっちまったな。

それに俺の背後にいたクロちゃんが1番、ダメージが大きそうだ。


「クロちゃん弟、大丈夫か?その仙丹使うか?」


『ニャウ。ニャウ。』


大丈夫だと首を振るクロちゃん。

ほんとかな?ちょっとクロちゃんの身体をワサワサしたら、くすぐったい様子で照れる。うん。痛いところはないようだ。ホッ。


「…ところで、このコは何だ?黄色い…鹿?」


亜空間から出て来たのは、ちょっと見覚えのない黄色い子鹿。どちら様でしょうか?

修学旅行の奈良で会いましたでしょうか?何十年前やねぇ〜ん。


『鹿さん…クロ兄上、乗れますか!?』


『ニャウッ!?』


え?そっち?今、そっちですか!?


「いや、待て待て。まだ何者かも分からないんだぞ。確かに大きさ的にはクロちゃん弟にピッタリだが…。」


思い浮かべる。この黄色い子鹿に騎乗したクロちゃんを。


「…イイな。それ。」


音声《ひょっひょっひょ。主よ、これは子鹿ではないのじゃ。これは〈麒麟〉じゃぞ?》


…麒麟?麒麟てアレでしょ?首が長いやつでしょ?色しか合ってないけど。


「そもそも。麒麟に知り合いはいないけど?」


音声《麒麟は麒麟でも、霊獣の〈麒麟〉の方じゃよ。それより、早く命名した方が良いぞ。原型に戻ってしまう前に、姿を固定化してのう。ひょっひょっひょ。》



え?原型?


そうこうしている前に、黄色い子鹿の身体がブレる。姿が薄くなる。そして浮き上がるチャンピオンイエローの輝き(?)。


音声《主の愛車じゃぞ。どうするのじゃ?》


「おいおいおいぃぃぃー!!!こんなところに俺のスイスポが出たらっ!?」


って言うか、コレが俺のスイスポ!?冗談じゃなくてっ??



1階居間の崩壊待った無し。我が愛車、スイ◯トスポーツよ。まさか、こんな再会の仕方をするとは(涙)。何と言う運命か。


「分かった!!お前の名前は…スイスポ壱号…壱號…いや、お前は號竜だっ!!」


さよなら、俺のスイスポ壱号。数百万円よ、永遠に(涙)。


そして「號竜」は無事にクロちゃん弟の騎乗霊獣になりました。トマト馬からの脱却成功!

後から考えたら、普通に「宝物庫〈Ω〉」にスイスポ収納しとけば良かったんじゃないか?まあ、後の祭りである。


◆ ◆ ◆


田崎 蓮人

種族〈竜脈種(真種)〉

階級〈主格〉

所属国〈災害竜脈の地〉


カテゴリー〈8.6-〉

戦闘力 151+6

防御力 159+6

生命力 145+6

回避値 171+6

知能値 26

器用値 25

魔力値 195+7


無属性ウーデニア166+6

地属性(テラ168+7


固有能力パーソナルスキル

竜脈適正「高位」

幸運の加護

雷霆の守護

世界卵の選別

蓬莱の恩恵

〈王桃の系譜〉※効力消失中

妖精言語LV1

宝物庫〈Ω〉


能力スキル

打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子

統治


召喚系インウォーカティオ術式

契約

契約破棄

契約鑑定

召喚

送還


眷属ファミリア

E5(エコ)さん

DS (ディス)さん

4R (シリュウ)

G3(ジザ)さん


契約

ルル君

金さん

チョメ君

ミミちゃん

シーちゃん

ミチ

花子さん

タロさん

ロンちゃん

クロちゃん

ハナちゃん


称号

召喚士


装備

魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉

属性:中炭素鋼カーボンスティール改LV220〈秘跡武具サクラメント級〉

付与効果:神の遊具〈風属性エア

月光核〈新月〉増幅20%

耐久値強化〈合金マテリアル

耐久値:400+α


中炭素鋼バール(真)〈打撃武器〉

属性:中炭素鋼カーボンスティール改LV120〈特殊兵装レア級〉

付与効果:物理強靭化・打撃強化〈強〉

破砕〈中心核破壊〉

耐久値:200+α


E5(エコ)

種族〈電子の妖精〉

階級〈緑の蝶妖精フェアリ?〉

属性:電子属性エレクトロン20

カテゴリー〈1.5+〉

耐久値:500


開襟シャツ〈服〉(NEW)

属性:化学繊維レーヨンLV14〈通常ノーマル級〉

付与効果:爽快感+

物理抵抗

耐久値:55


ジーンズ〈服〉

属性:厚地織布デニムLV18〈通常ノーマル級〉

付与効果:物理抵抗

耐久強化

耐久値:60+α


◆ ◆ ◆


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