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第56話「危険な工房・待望のストレージ」

我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw


第56話「危険な工房・待望のストレージ」


竜脈生活の25日目である。


朝のコーヒー牛乳を3階担当メイドのユナさんから受け取り、朝食がわりに飲み干す。

執事長のDSディスさんからは、毎回のように朝食を摂る必要性うんたらと説教されるが、もはやコレは習慣なので変えようがない。


そのDSディスさんであるが、昨日から物置部屋もとい、G3(ジザ)さんの工房に入り浸り。何をしているのか怖くてしょうがないな。

なもんで1人で様子を見にいくのは遠慮したい。


「…と言うわけで、まだG3(ジザ)の工房を見ていない4R (シリュウ)に声を掛けに行こうと思う。」


_________________________________


(*´ω`*)どう言うわけか分かりませんが、あの2人を止められるのは4R (シリュウ)さんしかいませんね。


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だろうなぁ。


「出来れば、次の眷族ファミリアは停止権限とか持った存在にならんかなぁ。」



_________________________________


(*゜▽゜*)それは御主人様が命令すれば良いだけじゃないですか?言い方はアレですけど、御主人様は絶対権力者ですよ。


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俺は人に命令するのが嫌なの。そう言う人間なの。


「絶対権力者なんて響き、人間失格もいいところだぞ。」



ともあれ、今日は屋上を回らず1階へ降りる。屋上ではいつも通り、弟達の騎乗練習が繰り返されているだろう。


「…クロちゃん弟にも騎乗精霊をやりたいなぁ。後はプチトマトの苗だけかぁ。」


だが、プチトマトはなんか違う気がする。検証すべきではあろうが。


1階の居間を通り抜けて、俺はキッチンへ足を向ける。

台所では1階担当メイドのビビさんが食材の準備中。最近では1週間分の食事メニューを俺が決めて、その日の食材準備をビビさんがする流れとなっている。


俺はと言えば、食材の調理だけ。最初は抵抗したのだが、メイド5人衆 (約1匹はガフガフッ言っててよく分からないが)の強固な抵抗により断念。旦那様は辛い。ちなみに今日の昼は「クリームシチュー」と「かに玉」だ。


副音声『旦那様!おはよう。今日は早いですね!』


「ああ、ビビさん。4R (シリュウ)は居るかい?」


俺は果物ナイフを包丁がわりに持つビビさんを見やった。

プラスチック製の足場を使用し、台所で皮剥き中か。剣の達人であるビビさんは、ジャガイモの皮の薄さも向こうが透けるほど。


副音声『それです。旦那様から4R (シリュウ)殿に言ってやって下さい!卵の場所から動きませんし、何より4R (シリュウ)殿が産まれた卵は物質再構成マテリアライズされていません。同じことが起こらないとは限りません。』


…なに?そのフラグ。


12個入りの卵パック。現在、ビビさんが言うように卵は11個。そのうち1個は常に4R (シリュウ)が巻き付いている。


「…子育てとか言ってた気がするなぁ。まあ、一気に卵をそんなに使用する事もないだろうし、最悪、冷蔵庫の食材は半分になるまでは大目に見てくれ。」


冷蔵庫の中の食材管理もビビさんの仕事なのだ。


副音声『旦那様がそう言うのであらば、構いませんが。』


ジト目でビビさんが俺を見てくる。甘いのは百も承知ですけどね。

女性勇者騎士に蔑まれるとか、なんか俺の中のMが覚醒しそうでドキドキする。


「お〜い。4R (シリュウ)?」


冷蔵庫を開ける俺。ガチャリと。


『あっ!親方様、ちょうど良かったニョロ。見て欲しいニョロよ。』


眠そうな目を開けて4R (シリュウ)が俺を見る。

なんだなんだ?どうした?


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(´・ω・`)まあ!?卵にヒビが入ってますよ!!


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「…見事なフラグ回収。で、産まれるのか?」


4R (シリュウ)が巻き付いていた卵が1つ、コトコトと揺れている。


『まだニョロ。親方様に形を与えて欲しいニョロよ。』


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(*´ω`*)有精卵であることを確認。内部霊子は未分化のようですね。


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それは命名とはまた違うようだ。

だが形を与えるってのは、どう言うことだろうか?とは言え、そもそも鶏の卵だ。

鶏の卵から生まれるのはヒヨコだけ。しかし父親は4R (シリュウ)ということ。


4R (シリュウ)は見た目、青い小蛇。両親は鶏と蛇か?なんかファンタジー系でそんな魔物がいた気がする。結構、凶悪な種類だったはずだ。石にしたり、毒を持ってたりする奴。

だがその思考は非常に危険だ。


「俺にも学習能力がある…その卵から産まれるのは可愛いヒヨコちゃん。白いヒヨコちゃん。それも雌のヒヨコちゃんだな。卵を産んでくれるだろう。」


音声『親方様、先に思考が吸収されたニョロよ。手遅れニョロよ。』


ガビーーーン。先に言ってくれ。



ピキピキ…。


卵が割れた。


『産まれたニョロ。さあ、親方様に挨拶するニョロよ。』


怖い。見たくない。とんでもない魔物が産まれてしまった。


『ピィ❤︎』


可愛い鳴き声?


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(*´ω`*)まああ。可愛いヒヨコさんですね。


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え?俺は恐る恐る目を開ける。


それは、まるで丸い綿毛のようなフワフワした見た目。羽毛は白。

可愛いを体現したかのような存在。つぶらな瞳が俺を見上げる。


「ふぉぉぉ!?メチャクチャ可愛いんですけど!!」


俺が白いヒヨコちゃんに手を伸ばすと、ソレは俺の指に頬ずりする。その仕草の可愛いことよ。この子は間違いなく女の子だ。


「神様が俺に御褒美をくれたんだ。悪い事ばかりじゃないよなぁ。」


『まだ子育てしても良いニョロか?』


良いんじゃなかろうか。このヒヨコちゃんが成長してくれれば、卵の不足なんてあり言えないだろう?もう毎日、目玉焼きパーティーだ(?)。


「いいよいいよ。あと3匹ぐらい良いよ〜。」


『やったニョロ!』


そして俺はこの時、安請け合いをした事を後悔することになる。まあ、直後に判明するが。


_________________________________


(*´∀`*)あら?御主人様、この子の種族は〈コカトリス〉ですね。


_________________________________


『ピィ❤︎』


見た目、白い毛玉ですよね?ピヨピヨ言ってますよね?


「…やっぱり神様はいないんだ。」


だが男に二言はない。4R (シリュウ)はヒヨコちゃんの面倒を見つつ、次の卵を物色している。もはや俺の言葉は耳に入らない。


「すまんな、ビビさん。このヒヨコちゃんの面倒を頼む。ほとんど4R (シリュウ)が世話すると思うが。」


副音声『まあ、そんな気はしてました。仕方ないと諦めますが。』


ビビさんの視線が痛い。いたたまれない。俺のM心がドキドキする。


俺はキッチンから逃げ出した。

だが当初の目的、護衛役を頼む筈の4R (シリュウ)がアレでは仕方ない。


「さてさて、どうしたものか?」


_________________________________


(*´ω`*)私がいますよ。御主人様。


_________________________________


備品が何かを言っている。スルーだな。



4R (シリュウ)が脱落。

4R (シリュウ)以外の者の戦闘能力は、DSディスさんとG3(ジザ)さんを軽く下回る。ほぼ全員、似たり寄ったりの能力だろう。逆に危険だ。


推察するに、九官鳥のホチョさんは実力を隠しているので、相当強いと思う。だが、観察期間中 (俺の)なので無理だろう。


「諦めて1人で行くかぁ。」


◇ ◇ ◇


やって来ました3階物置部屋。

拡張された物置部屋だが、まだがらんどうのまま何もない。


「おーーーい。G3(ジザ)さん!」


音声《なんじゃい、主よ?》


うぉ。立体映像で突然隣に出現しやがった。


「心臓に悪いな。DSディスさんはどうした?」


音声《うむ。現在、工房で儂と共同作製しておるぞい。儂の頭脳は電脳PCなのでな、儂の本体はあちらで集中しておるのじゃ。》


「分体って事か?何体まで増やせるんだ?」


音声《論理上は無限じゃぞ。じゃが処理能力が落ちるでの。あまりオススメはせん。》


だろうなぁ。通信制限的なアレだろう。


「まあ、今更G3(ジザ)さんのやる事に驚きはしないし。そんな事より、例の保管庫は出来たのか?」


音声《無論じゃ。ほれ、左手の扉が「宝物庫〈Ω〉」じゃ。主の霊子を登録するのじゃ。》


右手がG3(ジザ)さんの工房。左手に新たに増設されたと思しい扉。

まるっきり金庫のような外観。重厚なハンドル。触れた手にズシリと重い。そしてちょっと痺れる。


「どう言う素材だ?これ、鉄か?」


音声《ひょっひょっひょ。それは〈神鉄〉じゃよ。〈神炎炉一式〉に含まれていた素材の一部から精製して創り出したのじゃ。》


鈍い輝きを帯びた金属。

神鉄とか、名前の響きからしてヤバい。


_________________________________


( ̄▽ ̄;)〈神鉄〉と言えば、〈天鋼石アダマンタイト〉に匹敵する神の金属ですよ。


_________________________________


音声《残念ながら素材が少なくてのう。〈神鉄〉はこの「宝物庫〈Ω〉」を作るのでほぼ使い果たしてしまったのじゃ。寂しいのう。》


ああ。それはある意味朗報じゃないか。災いの臭いしかしないし…。


ギュン!


ハンドルを通して俺の霊子が登録されたようだ。



ポピコーーーン♪


_________________________________


(*゜▽゜*)御主人様、固有能力パーソナルスキル《宝物庫〈Ω〉》を獲得しました。


以後、使用魔力「5」で出し入れが可能となります。


_________________________________


ほほう。では早速の実行だ。


「…宝物庫〈Ω〉。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


《宝物庫〈Ω〉展開》


在庫:0


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「…こ、これは…ついに俺専用の電子情報枠ウィンドゥが!?」


電子情報枠ウィンドゥと言えばE5(エコ)さん。E5(エコ)さんと言えば電子情報枠ウィンドゥ

もはやE5(エコ)さんの存在価値が(悲)。


音声《いや。それは儂の電子情報枠ウィンドゥじゃな。》


ああ、そうでしたかぁ。

G3(ジザ)さんの電子情報枠ウィンドゥ借用方式ですか。


とりあえず、俺はポケットの中から「七福神の札」を取り出す。


音声《物品を電子情報枠ウィンドゥに近付ければ格納されるぞい。》


言われた通りにやってみる。入れって念じてみる。



ヒュルン。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


《宝物庫〈Ω〉展開》


在庫:7


◯恵比寿の幸札〈幸運を招く御札〉

◯大黒天の福札〈福を呼ぶ御札〉

◯毘沙門天の武札〈武勇を助ける御札〉

◯弁天の楽札〈楽の才を導く御札〉

◯福禄寿の寿札〈寿を司る御札〉

◯寿老人の命札〈命を延命する御札〉

◯布袋の運札〈運命を超える御札〉


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


吸い込まれた。

そして表示内容も正常だな。


「ふぅ。これで一安心だな。」


懸念材料が一つ消えた。今日は安らかに眠れそうだ。

足取りも軽く、次いで俺はG3(ジザ)さんの工房の扉を潜る。


音声『旦那様。ご覧下さい。ワタクシとG3(ジザ)殿の合同製作品ですぞ!』


ヤバい。珍しくDSディスさんが興奮している。しかも長身タイプ。

そして台座に置かれた鈍い銀光を帯びた「手甲」。竜脈も吸い込んでヤバい圧力を放っている。


音声《儂の神仙術式と執事長殿の錬金アルケミア術式を掛け合わせた至高の逸品じゃよ。思いの外、〈聖痕武器スティグマ級〉になってしまったのう。ひょっひょっひょ。》


音声『ホッホッホ。良い汗を流しましたな。』



俺はついていけない。アレは間違いなく「神鉄」を素材にしている筈。


「…俺、殴り合いとか出来ないから。痛いの嫌だし。これはDSディスさんが管理するように。」


音声『いや、しかし…はぁ。承りました。』


俺が持ってても宝物庫〈Ω〉行きだしな。そう説明し、DSディスさんは渋々了承する。


_________________________________


(*´∀`*)ちなみにコチラ、〈冥漠の籠手〉の情報データです。


冥漠の籠手〈手甲〉

属性:神鉄LV250〈聖痕武器スティグマ級〉

付与効果:障翳しょうえい

雷導物質

自己再生

耐久値:400α


_________________________________



「冥漠の籠手」ねぇ。既に名前が付いているのは、ネーミングセンスゼロの俺にとっては嬉しい限りだった。


◆ ◆ ◆


田崎 蓮人

種族〈竜脈種(真種)〉

階級〈主格〉

所属国〈災害竜脈の地〉


カテゴリー〈8.3+〉

戦闘力 145+6

防御力 153+6

生命力 139+6

回避値 165+6

知能値 26

器用値 25

魔力値 188+7


無属性ウーデニア160+6

地属性(テラ161+7


固有能力パーソナルスキル

竜脈適正「高位」

幸運の加護

雷霆の守護

世界卵の選別

蓬莱の恩恵

〈王桃の系譜〉※効力消失中

妖精言語LV1

宝物庫〈Ω〉(NEW)


能力スキル

打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子

統治


召喚系インウォーカティオ術式

契約

契約破棄

契約鑑定

召喚

送還


眷属ファミリア

E5(エコ)さん

DS (ディス)さん

4R (シリュウ)

G3(ジザ)さん


契約

ルル君

金さん

チョメ君

ミミちゃん

シーちゃん

ミチ

花子さん

タロさん

ロンちゃん

クロちゃん

ハナちゃん


称号

召喚士


装備

魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉

属性:中炭素鋼カーボンスティール改LV220〈秘跡武具サクラメント級〉

付与効果:神の遊具〈風属性エア

月光核〈新月〉増幅20%

耐久値強化〈合金マテリアル

耐久値:400+α


中炭素鋼バール(真)〈打撃武器〉

属性:中炭素鋼カーボンスティール改LV120〈特殊兵装レア級〉

付与効果:物理強靭化・打撃強化〈強〉

破砕〈中心核破壊〉

耐久値:200+α


E5(エコ)

種族〈電子の妖精〉

階級〈緑の蝶妖精フェアリ?〉

属性:電子属性エレクトロン20

カテゴリー〈1.5+〉

耐久値:500


無地Tシャツ〈服〉(NEW)

属性:化学繊維レーヨンLV10〈通常ノーマル級〉

付与効果:何物にも染まらない(洗脳無効)

物理抵抗

耐久値:50


ジーンズ〈服〉

属性:厚地織布デニムLV18〈通常ノーマル級〉

付与効果:物理抵抗

耐久強化

耐久値:60+α


◆ ◆ ◆


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