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第42話「貘の夢・桃源の出逢い」

我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw


第42話「貘の夢・桃源の出逢い」


竜脈生活12日目。


昼食後の昼寝。夜眠れなくなる為、めったにしないのだが…なぜか今日は猛烈な眠気が俺を襲う。場所は2階。


こんなところに、とても良い枕を発見。母のベットは白黒猫のミチが独占中。鼻ちょうちんで『ブニャ。ブニャ。』いびき。

俺は土霊族ノームのチョメ君を抱いてソファに横になった。



ふわふわとした地面を進む。雲の上ってこんな感じか。


しかし、あからさまな夢と実感できるこの状況。おかしいなぁ?竜脈の防壁は強化してある筈だが。



「雲の上ってシチュエーションは初めてじゃないか?」


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(*´꒳`*)御主人様、悪い雰囲気ではないですね。


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それな。もはや何となくだが、そう言う感覚を実感できる。ただ図太くなった?だけかも知れないが。


だが、今回はちょっと状況が違うようだ。


「あれ?ミチ?」


『ブニャ。』


雲の上、そこに白黒猫のミチがいた。

と言うか、ベットの中で熟睡中だったよね?



_________________________________


∑(゜Д゜)えっ!?


私以外に、この現象にノーリスクで入ってこれる眷属ファミリアはいない筈なのに?


_________________________________



と言うことは?

この場合、悪い方向性も検討すべきか。


_________________________________


(*´꒳`*)いえ。おそらくミチさんちゃんは、特殊な固有能力パーソナルスキルを持っているのでは?ミチさんちゃんに悪意は感じられません。


_________________________________



今回は強烈な眠気があったからな…。

常に寝ているミチは夢に強い?とか。そういう固有能力パーソナルスキルか?


「あっ。ミチ?」


『ブニャ!!』


ついて来いと言わんばかりに、振り返ってミチは歩き始める。


「ついて来いって言ってるようだな。」


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(´∀`=)追いかけましょう、御主人様!!


_________________________________



だが、その歩みは牛歩のごとく。


「あの〜。もっと早く歩けませんかね?」


『ブニャ(怒)。』


ミチの怒りの声。これでも急いでるわよ!とのこと。


いやぁ。ミチさんや。運動まったくしないから下半身が大変な事になってますよ?

別業界なら大モテ間違いなしだけど、これはちょっと酷い。おモチ感がチョメ君を上回る状態ですよあなた。脚が見えませんよ。どうなってるの?



『ブニャャャャ(怒)。』


やべえ。心の声ダダ漏れだった件を忘れてた。


_________________________________


Σ(゜д゜lll)御主人様、デリカシーZEROですよ!


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カロリーZEROみたいな言い方するな。

土下座をする俺。申し訳なかった。



そんなこんなで15分後、どれだけ進んだのかは定かではない。何しろ牛歩だったから。


俺たちの前に1匹の動物?が佇んでいた。

よく見ると、テレビで見たことあるような動物だった。

コレあれだ。動物園にいるやつだ。


「蟻を食べるヤツ?」


『ブニャ!』


どうやら違うヤツらしい。


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(*゜∀゜*)御主人様が言ってるのはアリクイですよ。


これは恐らくマレーバクでは?


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そうそう。マレーバクだ。希少動物だよ。

しかし、こんな雲の上に1匹だけでいるとは不思議だな。迷子だな。



「迷子は保護しよう。大人の務めだな。」


しかし、俺は野生動物を捕獲した経験は無い。どうしたものか?



『ブニャ!』


任せなさい!とミチが牛歩で近付き、まさかの猫パンチがアゴに炸裂!!


『ブモォっ(涙)。』


鉄拳制裁!?マレーバクはおずおずとミチに従い、俺に近付いて来る。ちょっとばっかし怯えてもいるが。


ねえ。俺っている必要あるの?


「よし!保護したどぉ!!」


キャッチAND抱っこだ。けっこう獣臭い。ゴワゴワしてる。



『ブニャ。』


あれ?もう用はないわよって、ミチが牛歩で歩み去ろうとしている。

でも牛歩だから追いつくのは簡単なんだけど。逃しませんよ。


「ねえ、ミチ。迷子になっちゃうよ。一緒に帰ろうぜ。」


『ブニャ。』


その必要は無いって?首を振って、ミチは俺たちに別の道を勧める。



あっちに何があるの?


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(*'ω'*)あっ!?御主人様。ミチさんちゃん、消えちゃいましたよ!


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「あっ!?ほんとだ。」


忽然とミチは消えていた。

そしてミチが示したその先に、なぜか桃の木が生えていた。随分立派な桃の木だ。


「とりあえず、行ってみるか。」


俺はマレーバクを抱えたまま、雲の上を進む。


何という幻想的な景色だろうか。たまに虹が見える。


そんな景色に見とれていたら、あっという間に桃の木のふもとに辿り着いた。

そして、そこにはティーテーブルセットが置かれており、ちょっと小洒落た英国紳士な老人が椅子に腰掛けお茶を一口。美味そうな紅茶だ。ダージリンだろうか?

全体的に午後のアフタヌーンティーってイメージ。


テーブルには桃が積まれたバスケットが1つ。


「お爺さん、1人ですか?」


『おお。これはこれはお客人。いや、相方と待ち合わせていたのじゃが、まさか先に目的のモノが来ることになるとは、思いもせんかったのう。愉快じゃのう。』


そう言うと老人は、かんらかんらと笑った。


_________________________________


(*゜∀゜*)面白いお爺ちゃんですね。


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ああ。確かに、俺も悪い印象は受けない。



『ふむ。まあ、座りなさい。とても良い茶葉だからのう。一緒に飲みなさい。』


もう無理やりって感じだが、お言葉に甘えてティーカップを受け取る。対面席に腰掛け、膝にマレーバクを乗せた。マレーバクは結構おとなしい。


「おっ。美味いねコレは。」


『そうじゃろう。そうじゃろう。隠し味に仙丹を少し使用しておるからのう。元気ビンビンじゃぞ。』


下ネタですか?


『お代わりはどうじゃ?』


「いただきます。」


ティーポッドからお茶を注ぎながら、俺はお爺さんとたわいも無い話をした。

それこそ、今幸せか?とか、困ったことはないか?とかだ。


E5(エコ)さんもニコニコしながら俺たちの会話を聞いていた。

たまにお爺さんが下ネタをブッ込んでくると、微妙な顔でスルーだったが。



まあ、平和な時間が流れていた。

そんな最中に、突如に場の雰囲気が乱れる。それは闖入者の登場で幕を開ける。



『陛下!?その男は何者ですか?まさか…人間ですか?』


明らかに、俺を卑下した目で見る男の出現だ。


まるで古代中国の王様のような格好。何時代の人間だよ?ちょっと引くわぁ。あの格好がカッコいいと思ってるのかなぁ?寒いなあ。


『き…貴様、何と言う無礼な!!人間の分際で!!』


あっ、やべえ。またダダ漏れた。


もうかなり怒り心頭な御様子。これは退散した方が良さそうだ。



『そもそも、人間ごときが陛下と同じ席に座るなど、図が高いわ!!』


スラリと抜いた刀剣。こりゃヤバい。向こうは本気だ。俺の30オーバーの生命力の危機だぞ。


『…控えよ!玉君。』


『は?いや…しかし陛下。』



何やら、お爺さんの様子が変わったな。お爺さんの目が真紅に染まっている。

そして「玉君」と呼ばれた中国王様は尻込みして後退する。


『玉君よ…そもそも、今回の失態はそなたの不始末であろう?それを、この者が我らに代わり、わざわざバクを届けてくれたのじゃぞ?それを仇で返す気か?』


『まさか。バクを!?』


ハッ!?と、中国王様は俺の手に抱かれたマレーバクを目で捕らえた。


『ま…まさか!?貴様、どうしてバクを!?何を企んでいる??』


この中国王様馬鹿は学習能力が無いのだろうか?

うん。きっと無いに違いない。



「え〜と。欲しければあげますけども?」


『き、貴様!?我が国の秘宝、〈貘の枕〉をかどわかしたのみならず、脅迫に使うつもりかっ!?』



これダメだ。人の話を聞かないやつだ。


『玉君よ。そなた等はかの竜脈に紛れ込んだバクを回収する為、無断で侵入しようとした。その為に竜脈の防壁を破壊するにはリスクが高すぎる為、竜の化身たる儂に頼った。ここまでは良いな?』


『…はっ。』


中国王様馬鹿もお爺さんの言うことは素直に聞くようだ。



『儂の〈黄竜〉の力を使えば、確かに気付かれることなく侵入は出来たであろう。だがな、この〈三千世界〉は広い。儂の力を以ってしても、リスクはある。』


『ま、まさか…陛下の力を以ってしても??』



ちょっと、俺には何を言っているのか分からないので、軽く聞き流してみる。

しかし、お爺さんが俺にも分かるように説明していることは分かるな。


_________________________________


(*゜∀゜*)あわわわ。私はどうしたら良いんでしょう?エマージェンシ〜。


助けて和修吉ヴァースキ様ぁぁ。


_________________________________


コラコラ、E5(エコ)さん。今更ジタバタしても無駄だろ。暴れるんじゃない。このマレーバクさんを見習いなさいよ。鼻水たらして寝ているよ?



そんな俺にお爺さんはニコリと微笑む。目が赤いけども。


『そんな折に、この豪胆な男…かの竜脈の主人自身が〈バク〉を返却に現れたとなれば、儂等は首をさげるのが当然であろうが?違うか?』


『そ、そんな…この人間が…あの〈災害竜脈〉の主人ですと!?』



えーと。災害竜脈とか言われてますけど?

俺はそんな災害の主人じゃないです。災害の中に住んでるだけの人間ですよ。訴えてやる。



意気消沈の中国王様風馬鹿はすごすごと帰って行った。一言、『申し訳なかった。』と残して。許さんけどね。


『さてさて、迷惑をかけてしまったな。儂からも謝罪するぞ。』


「いや、紅茶が美味しかったから許すよ。それと、このマレーバクをヨロシク。」


俺はスヤスヤ眠るマレーバクをお爺さんに手渡した。ちょっと心残りだが。



『ふふふ。タダで〈バク〉を貰うのでは気がひけるのでな。代わりに何かをやろう。何か欲しい物はないかな?』


そう言われても、欲しい物を初見のお爺さんにねだるのもどうかと思うわけだ。日本人として良くないよな。


「う〜ん。じゃあ、その桃でいいよ。」


目に付いたのは、ティーテーブルに乗っていたバスケットの中の桃だ。

恐らくは、この桃の木の実だろうか?


『こんな物で良いのか?全く、謙虚じゃのう。』


そう言いながら、お爺さんは俺に桃を1つ、手渡した。手渡すと同時にお爺さんの姿が薄れ始める。


『…今回は儂に貸しを作ったと思ってくれてよいぞ。いつかそなたの力となろう。では、さらばじゃ。』


お爺さんの身体は黄金に輝き、巨大な竜の光になって消えた。

大きすぎて人間の脳の大きさでは理解することが出来ないってやつだ。俺はボーっとするしかなかった。



ポピコーーーン♪


_________________________________


(`_´)ゞ主格《田崎 蓮人》は固有能力パーソナルスキル〈王桃の系譜「真名・太上老君」〉(NEW)を獲得しました。


_________________________________



そんな固有能力パーソナルスキル獲得の報告を聞きながら、俺の意識は夢から戻る。


「あっ。枕が消えたな。」


あの枕がマレーバクだったとは驚きだな。

それともっと驚いたのは、いつの間にか黒白猫のミチが俺にくっ付いて寝ていたことだ。


『ブニャ。』


うちの母にしか懐かなかったのに、正直、涙がこぼれちゃうぜ。



ポピコーーーン♪


_________________________________


〈報告〉(`_´)ゞ


主格《田崎 蓮人》と契約可能な個体が発生しました。


契約可能個体名〈ミチ〉


_________________________________



このタイミングかぁ。

ある意味、感慨深い俺だった。


◆ ◆ ◆


田崎 蓮人

種族〈竜脈種(亜人??)〉

階級〈主格〉

所属国〈災害竜脈の地〉


カテゴリー〈4.4+〉

戦闘力 67+6

防御力 75+6

生命力 61+6

回避値 87+6

知能値 26

器用値 25

魔力値 97+7


無属性ウーデニア83+6

地属性(テラ70+7


固有能力パーソナルスキル

竜脈適正「高位」

幸運の加護

雷霆の守護

世界卵の選別

蓬莱の恩恵

王桃の系譜(NEW)


能力スキル

打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子


召喚系インウォーカティオ術式

契約

契約破棄

契約鑑定

召喚

送還


眷属ファミリア

E5(エコ)さん

DS (ディス)さん

4R (シリュウ)


契約

ルル君

金さん

チョメ君

ミミちゃん

シーちゃん


称号

召喚士


装備

中炭素鋼バール(中)〈打撃武器〉

属性:中炭素鋼カーボンスティールLV60〈特殊兵装ユニーク級〉

付与効果:物理強靭化・打撃強化

耐久値:100


E5(エコ)

種族〈電子の妖精〉

階級〈緑の蝶妖精フェアリ?〉

属性:電子属性エレクトロン20

カテゴリー〈1.5+〉

耐久値:500


柄Yシャツ〈服〉(NEW)

属性:リネンLV15〈通常ノーマル級〉

付与効果:物理防御

爽快感+

耐久値:40


ジーンズ〈服〉

属性:厚地織布デニムLV18〈通常ノーマル級〉

付与効果:物理抵抗

耐久強化

耐久値:60+α


◆ ◆ ◆


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