表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

332/487

第332話「地下室家具妖怪化の傾向その2・息子7(セブンズ)」

我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw


第332話「地下室家具妖怪化の傾向その2・息子7(セブンズ)」


大慌てで俺たちはお土産置き場フロアへ向かった。


えらいこっちゃぁぁ(慌)。


遂に、遂に、妊娠中だったユズリハが子供を産むのだっ!!


「ユズリハぁぁぁぁ!!??」


『ちゅ?』


あ、なんかユッタリと、寝床のダンボールの中でぬくぬくしている(え)。

ダンボールの中は毛布がいっぱい敷き詰められて暖かそうだ。

見た感じ、お腹はプックリ膨れてるけど、なんか余裕そうだなぁ?


副音声『旦那様。妊婦がいるのです。落ち着くのです。』


そ、そうでしたぁ。


看病していた地下室担当メイドのイシヒメに怒られちゃった(テヘ)。

肩車していたなぎもホッと息をついている。頭の上の夜雀よるすずめちゃんもチュン♪と。


『ちゅちゅ〜ちゅ。』


ん?なになに、『みんな大袈裟なのよぉ。あたい、そんなやわじゃないでちゅよ〜。』とか言ってます。

顔色も良いし、いやネズミの顔色とか分かってしまう俺もアレだけどさぁ(汗)。


「ごめんごめん。でも、産まれそうなのは確かなんでしょ?」


副音声『産気が短くなっているのは確かなのです。』


クロちゃん弟の報告に間違いは無い。うん、絶対に(え)。

で、クロちゃん弟はそのまま、シャクヤク・ホスピタルに行って看護士を呼んで来るって行ってしまったな。看護士…え、まさかの雪玉ナースとかぁ?


『でもネズミは古来から安産でござるよ。安心するでござる。』


「おい、水楢みずなら。お前が言うとイマイチな…」


そうだろうけど、流浪人風の水楢みずならが言うと、コイツ適当臭ぇって感じてしまうのは仕方がない(え)。存在自体が適当臭いし(?)。    


『何ででござるかぁぁぁ(涙)。』


副音声『そこ、うるさいのです。いい加減にするのです(怒)。』


イシヒメは無表情な子だけど、これ完璧にキレてんな(汗)。

俺と水楢みずならはシュンとする。

ちっさいけど、怒らせると怖い子なのだ。だって、忍者にして暗殺者設定だからねっ(え)。


でもま、そんな水楢みずならも、蜘蛛な白妙しろたえも揃ってユズリハを看病していたらしい。

みんな仲間って雰囲気が良いねぇ(笑)。


で、そんな最中であると言うのに、空気を読まない事態が…。


音声〔あかねちゃん!!〕


『ダ〜リンっ!!』


1日ぶりの再会…(?)、赤鬼なあかねもそりゃ当然いるわけだよね。

地下室が住処なわけだし。


で、俺に続いて入ってきたO1 (オーヴァン)と鉢合わせして、この展開になったわけだけど、感動のハグみたいな流れになったけど、コイツら本当に反省していないみたいだな(え)。監禁生活の意味ねっ!?


副音声『へい、そこまでだぜっ!おれの目が黒いうちは、んな不純異性交遊は認めないんだぜっ!!』


颯爽と、まさに俺が思い描いていたかのごとく、黄色い影が双方の間に降り立ち、そのハグを妨害したのだ!!


そう、それこそが安全策…黄鬼キキの分身体、田崎家ENTJ型ゴーレムPG・FT〈E0F-1〉即ち、キーくんの登場であった!?


音声〔うっ!?〕


副音声『おれとやるってんならぁ、手加減しねぇぜ!!』


O1 (オーヴァン)、絶句。


キーくんはあかねよりも小さい。マントを羽織った小鬼型のゴーレムであるが、三身合体した黄鬼キキは馬鹿でかいし、戦闘力もある。

実質、O1 (オーヴァン)では勝てないのだ!しかも好戦的とかっ!?


そして理屈は分からないが、亜空間だろうが何であろうが(?)、『EOFチェ〜ンジ!!』の合言葉で集合してしまうのであるっ(え)。


『いや〜〜ん!!離してダッチャャャ(涙)!?』


一方、あかねは、駆けつけた兄であるかしわによって羽交締めの上、ジリジリと引き離されていく(笑)。懲りない奴だ。


『あなた達、いい加減にするのでしゅ!御子様も御子様でしゅよっ(怒)。』


あ、遅れて来た紅葉もみじが怒ってる。歩幅が幼児だし(?)。

でも紅葉もみじが怒ってる姿なんぞ、初めて見るんじゃない?


ま、顔を赤くして怒っている紅葉もみじも可愛いけど(え)。


音声〔うっ…すみません。〕


紅葉もみじに怒られ、素直に謝るO1 (オーヴァン)。

素直なところがこの子の良いところだけど、まだ子供だし、人生経験も少ないから(?)。


『ちゅ、ちゅちゅ〜〜(汗)!?』


副音声『ユズリハ!?』


こっちでハプニングをこなしていたら、あっちはあっちでイシヒメが声を上げていた(え)。そして、まさかの産気付きであるっ!?


白い毛並みのユズリハが、苦しそうにお腹を抑えているではあるまいかっ。


「えっ!?産まれんの!?生まれちゃうのぉぉ!?」


『落ち着くのです、家主しゃま!まだ大丈夫でしゅ…家主しゃまは、チョメさんを呼んできて欲しいのでしゅ。』


あああ、男の無力さよ(え)。小ちゃい女の子の紅葉もみじに諭され、俺は正気を取り戻した。


「…っていうか、チョメ君いないのっ??」


『チョメさんは精霊化しているから、長時間地下室にはいられないのでしゅよ…。』


つまり、逆もまた然りで、妖怪達は2階の聖域に足を踏み入れる事が出来ないのだと言う。

なんか我が家、ややこしくなって来たなぁ(汗)。


「…わ、分かった。確かに、このメンバーだと俺しかいないよな…。」


イシヒメはいざとなったら、ここに居てもらわなきゃならんし、男の俺が一番役に立たない気がするぅ(汗)。

そうとなったら善は急げだ!!


「すまんな、なぎ。緊急事態だ。」


『ダッペ、ダッペ。』


肩車から大人しく降りてくれたなぎは、キーくんと合流し、壁役に徹している(笑)。可愛いな。


ま、O1 (オーヴァン)も置いていくことになるけど、紅葉もみじとイシヒメがいるから大丈夫でしょ?

そして俺は、きた道を戻ることにした。夜雀よるすずめちゃんはチュンチュン♪鳴いてるけど、俺の頭から降りる気はないのかな?大丈夫かな?


◇ ◇ ◇


お土産置き場フロアを出た途端、何でこんな事態なの?


『家主様、穏健派ばかり優遇されては困るのです。』


『そうでごわす。我々、武闘派妖怪にも新人が生まれたのでごわす。』


ああ、武闘派ね。確かに、武闘派の筆頭とも言える牡丹ぼたん…は元、京都土産の5重の塔のレプリカ。

そしてその側近の鬼蕗おにぶきは破壊僧みたいなナリだが、元は浅草土産のダルマの置き物である。


この2名、ますます義経と弁慶に似てきたなぁ(え)。姿衣装もそれっぽいし。


「う…でも今、急いでるんだよねぇ…。」


しかし無碍にするのもどうか?


まるで殿?を待ち受けるかのように、膝をついて勢揃いしている妖怪達。俺の御沙汰を待つような状態で(汗)。

まあ、彼らの言い分もわかる。俺がふわふわしてるから、ふわふわ派の穏健派?が好きなだけでね(え)、この子たちの方が妖怪っちゃあ、妖怪らしいのだ。


それに、武闘派のユズリハが産休中で穏健派入りしてるし、あかねもO1 (オーヴァン)に傾倒してから穏健派入り(?)してるから、武闘派のメンバーは急激な減少となっているのだ。

むしろ、牡丹ぼたん鬼蕗おにぶきしかいなくねぇ?


って思ったら、女王蟻の百葉(ももは)も加わってた。

お雛様の女雛の見た目だから、小ちゃくて気付かなかったよね(え)。っていうか、地下室に雛人形とか素直に怖い(汗)。


あ、でも、っていうことは…百葉(ももは)配下の蟻たち、100匹近くも武闘派入りしたってことか?

なら数の上では穏健派を上回るわけで…でも蟻だしなぁ(笑)。


『チュンチュン♪』


「あ、夜雀よるすずめちゃん?」


頭の上から飛び立ち、俺のポケットをつつく夜雀よるすずめちゃん。これってば…。


「はっ!?そうかっ、こういう時こそ、緊急通信だよねっ!?」


ましてや、2階の聖域を管理しているのはE5 (エコ)さんだし。


俺は急いでポケットから小型「電子情報枠ウィンドゥ表示」を取り出した。ちなみに、この緊急通信は眷属だけと言うのがネックである。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


所有者《田崎 蓮人 》

召喚系インウォーカティオ術式専用・小型「電子情報枠ウィンドゥ表示」


MENU〈竜脈使いVr〉


○契約

○契約破棄

○召喚

○送還

○契約鑑定

○眷属召喚

○眷属送還

○眷属探知

○眷属鑑定

○竜脈の盾

○竜脈結晶化

○次元結晶化

○万能鑑定

○化石解放

○信仰昇華

超大型転移ウィンドゥミル制御


魔力値 3068/3068


◎緊急通信〈眷属選択〉


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


こういう時の為にも、超大型転移ウィンドゥミル制御の転移先を増やさないと駄目だって実感するよね。

でも竜脈結晶が必要とか、なかなかね(汗)。


通話中「あ、お〜〜い、E5 (エコ)さ〜〜ん?」


こちとら急いでんだ。早く、早くぅぅ。


通話中{……何です?相当、重大な案件なんでしょうか?勿論、御主人様の名誉挽回、ロリ疑惑を払拭するショタ騒動ぐらいの大衝撃をお待ちしておりますが?}


「………。」


うっ。そうだった…。

昨日の今日で、E5 (エコ)さんの機嫌は最悪だったの忘れてたぁぁ(汗)。


通話中{むしろ、おとこの娘とできちゃったぐらいがご主人様にはお似合いですね?おめでとうございます?}


「え?…いや、それは…(汗)。」


ど、ど、ど、どうしたもんか?

何故かE5 (エコ)さんは俺とおとこの娘なアンちゃんをくっつけようとする傾向があるのだが、何なのっ!?


通話中{聴こえてます〜?もしかして、既にイチャついてますぅ?でもロリだけは絶対許しませんからね!あと、2L (トゥエル)さんなら…いや、アレも無理です、生理的にっ!!}


だが黙っていたら続く罵詈雑言の数々。まさにマシンガントーク!!


あのねぇ、俺にだって言い分はあるけどさぁ…ここはそんな場合じゃないし(え)、俺の心よ静まれぇ。怒りを鎮めたまへぇぇ。そして意を決して言うしかあるまい…。


通話中「いや…あの、その…ユズリハの子供が産まれそうなんだよね。だからチョメ君呼んでくれない?」


通話中{………な、何ですってぇぇ!?何でそれを先に言わないんですかぁ(怒)!クソバカ御主人様わぁ(怒)!!}


何、この理不尽?


通話中{すぐ確認させます!!…ブチっ!!}


一方的に切られました(汗)。あまりに酷い。


だが、まあこれで大丈夫だろう。大丈夫だよね?


「……という事で、待たせたな…。」


不安。ちょ〜不安。眷属に罵詈雑言を喰らった俺を、武闘派の彼らは呆れはしないだろうか?と。

でも、彼らは変わらずその場に控え、頭を下げている。もしかして、聴こえてなかった?ラッキ〜?


『…眷属にさえ平等に接する家主様に、平伏以外ないのでございます。』


『まこと、素晴らしき御仁でごわす!!』


あ、ちゃんと聴こえてたみたい(汗)。


それでも、なんか誤解して良い方向に捉えているみたいな?ま、俺のプライドは守られた…?


「そ、そうなの?まあ、お前達がそう思うなら止めないけど…(え)。」


『では家主様、我ら武闘派に加わった付喪神つくもがみ達を紹介いたしましょう。3名、前へ。』


牡丹ぼたんに促され、3名の新人?が進み出る。

ふむふむ…いや、穏健派を上回るけったいなメンバーである(?)。


『この者、この地下室そのものたる付喪神つくもがみ…倉ボッコでございます。』


『ボッコ、ボッコ〜。』


なんか、でかい納豆の藁人形みたいなやつ。

デフォルメされたそれが嬉しそうにジャンプを繰り返す。ふ◯っし〜とか納豆みたいなやつのゆるキャラ系アレンジにしか見えないのだが?


「もしかして…地下室の壁が傷付いても直ってたのって…?」


『ボッコ〜〜♪』


『そうですね。倉ボッコが自動修復していたのでございましょう。』


倉ボッコ自身もそう主張しているように見える。


っていうか、この地下室自体が付喪神つくもがみ化ぁぁ!?

それ、もしかして俺たち倉ボッコの体内にいるってことか?むしろ胃袋?


『産まれたばかりとは言え、この倉ボッコは地下室の化身…将来有望でございます。これで我が武闘派も安泰かと…。』


いや、そうなの?このゆるキャラが?

だが確かに、地下室自身が妖怪になったってんなら、こんな見た目でも強い…のか?疑問。


で、倉ボッコのお隣はたまに姿を見ていたタイヤだなぁ(え)。


「タイヤ…だよな?」


実はこのタイヤ、兄が破損した車のタイヤである。


かつて俺が高校生時代、オープン的なスポーツカーが我が家にはあったのだが、親のこのスポーツカーを彼女に良い姿を見せたいと兄が借りて行った矢先、追突されて全壊の憂き目。

で、彼女さんも首をむち打ちと言う有り様で(笑)。ザマァ。


『その者は車輪の付喪神つくもがみ朧車おぼろぐるまでごわす。』


『ぶるるる〜ん。』


はぁ。なるほど、そうね。むしろ見た目、タイヤでしかない(え)。

で、解説役は鬼蕗おにぶきか。


「俺が免許取る前におオシャカになった車のタイヤが妖怪化するとか、なんたる皮肉…。」


『何か、この者も家主様の兄上に因縁がある様子でごわす?』


え?そうなの?


『ぶるん!ぶるる〜〜ん(怒)!!』


訳しちゃいけない言葉を言ってる気がする(汗)。

だが俺には分かる。俺はお前の味方だよ、戦友ともよ…(え)。


そして3体目…うん、ミミズだよね?


「さすがにデカいミミズは…。」


グロテスクだなぁ(汗)。

だって、50㎝ぐらいはあるよねぇ?ニョロニョロとピンク色で。ちょっとした蛇サイズの大きさだよ?


「っていうか、ミミズが紛れ込んでたのも初耳なんだけど?」


『どうやら、ずっと隠れていたようでして、百葉ももはの配下の蟻が発見いたしました。』


え〜。それ、どんな経緯よ?


ま、地下室ってコンクリートで覆われてるから、入って来れなかったってのもあるんだろうけど?

実際、どうなの?家の基礎ごと竜脈に浮かんでいる田崎家である…確か土も何も無かった筈だよ?


『発見時…栄養失調で餓死寸前になっていたのでございまするぅ。』


マジかぁ(汗)。慌てた様子で経緯を報告する女雛の百葉ももはである。


つまり、我が田崎家が孤立してから約半年近く、飲まず食わずで過ごしてたってこと?おいおい〜。


『とにかく食糧が必要となった為、急いで乙女様から肥料を分けていただき、一命を取り止め…いきなり大きくなったのでございまするぅ(汗)。』


それあれか?確かにミミズって土を食べるらしいけど?

俺はハッと気付いたのだが、まさか神界高級肥料である「天元突破∞」の残りをやったのか??

乙女ちゃん、やりやがったなぁ(え)。


『と言うことでして…この者は進化して加夫羅太伊かふらたいという妖怪に進化しております。』


からふたい?聞いた事も無いが、しかし話を聞いていたら死ななくて良かったなぁ…と思ってしまう俺がいる(え)。


「ま、生き残ったからには、我が家の一員。妖怪グループのメンバーとしてがんばってくれ?」


それに、なんか見てたらピンク色の色合いも可愛くね?むしろ、4R (シリュウ)より蛇っぽくないし(え)、愛嬌があるんじゃない?目も…目か?これ?つぶらな瞳が綺麗だよ?もしかしたら、この子は女の子かも知れないよ。


『……(嬉)。』


ミミズがお辞儀をした。すごいね!さすが妖怪である(え)。


とりあえず、将来有望そうな倉ボッコだけ万能鑑定してみた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〈万能鑑定〉


地下室の付喪神つくもがみ

種族〈 くらボッコ(倉庫番)〉

階級〈付喪神つくもがみ


カテゴリー〈1.5+〉


無属性ウーデニア

闇属性テネブライ

土属性テラ


固有能力パーソナルスキル 

あやかし再誕〈倉庫番〉

蓮乃人社の祝福


能力スキル

地下室 倉庫番 妖怪 物質再構成 頑強 再生 頑固 守護


称号

田崎家百鬼夜行


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


こうして、武闘派妖怪の新人紹介が終わった。


穏健派も5体の追加だし、計8体の付喪神つくもがみが増えたわけである。

『チュンチュン♪』と頭の上の夜雀よるすずめちゃんも嬉しそうだ(笑)。この子も新人だし。


で、終わったと同時に騒がしくなったわけで(え)。


『アンタたち、何をやっているんだイ!?邪魔だヨ。どきナっ!!』


あわわわ。武闘派妖怪たちが蹴散らかされていく(汗)。


雪崩のように向かい来るのは…あ、先頭は白衣の芍薬しゃくやくとその助手の雪玉姫か。雪玉ナースも1人いる。つまりは医療班の突撃である(え)。


そして彼女達を呼びに向かったクロちゃん弟と、遅れてユズリハの亭主であるチョメ君も参戦だっ。


「おっ、チョメ君!!」


『来たでチュよ!呼んでくれて助かったでチュ!!』


こんな時、男は無力である。それでも新たな命、しかも自分の子供ともなれば、近くで見守るべきなのだ!ああ、でもチョメ君歩くの遅いなぁ(え)。


「ちょっと、チョメ君。よっこらしょっと…。」


『な、なんでチュ!?肩車でチュか??』


そう。肩車である。


肩車に味を占めたわけではないが、やっぱシックリ来るね!?

体力ないけど、俺が走った方が早いし(え)。


「急ぐぞ、チョメ君!!」


急げ急げ〜。


そうして駆け込んだ「お土産置き場フロア」では…。


『産まれるゾ。出血があった場合、私の苔精モース薬丹メディックを使用するが、基本的には治癒型魔法薬ヒーリグ・ポーションを投与すル。』


『はい、先生ぇ。準備は出来ていますぅ。』


芍薬しゃくやくの指示の下、医療鞄を広げて様々な機械を準備するのはナース姿の雪玉姫だ。

そして注射器もズラッと並ぶ…あ、俺無理っ(え)。


『ユズリハぁぁ。気をしっかり持つでチュ〜〜ッ(慌)!!』


いや、お前が落ち着け。って痛い。チョメ君の慌てっぷりが酷い。


肩車から脱したかと思えば、ユズリハの回りをグルグルと…ユズリハの目がマジヤバいし(え)。あれ、気付いてないな?


『うるさいヨ。そいつを追い出すんだヨ。』


『や、やめろでチュ〜。離すでチュ〜〜(慌)!?』


ああ、無惨。芍薬しゃくやくの指示で、亭主であるチョメ君はクロちゃん弟と水楢みずならによって追い出される始末。な〜む〜(祈)。


『いや、男がいても役に立たないんだヨ。大権現様も出て行ってくレ。』


ヒィィィ(叫)。


結局、俺もO1 (オーヴァン)もろとも外に放り出される始末で(汗)。

ま、しょうがないよね。確かに男って出産現場じゃ役に立たんし。ましてや他所の奥さんの出産現場とか、見る方も見られる方もね(?)。


で、追い出された男どもは各々、手持ちぶたさ。

夜雀よるすずめちゃんは中ってことは、あの子は女の子かな?


いやしかし、ただ待っているのもアレなので、今度はかしわを肩車しながら時間を潰すとする。男同士のスキンシップだぜ(え)。


『フムフム〜〜(嬉)。』


かしわもまんざらでも無いようだ(笑)。


『ユズリハぁ。ユズリハぁぁ(涙)。』


チョメ君は相変わらず、扉に縋り付いている…。

心配なのは分かるけど、多分、後で嫁さんにぶん殴られると思う(え)。

ま、立ち会い拒否された旦那の末路である…。


『ダッペ!ダッペ!!』


「お、交代か?」


再びなぎが肩車をせがんで来る。俺ってモテモテだなぁ(?)。


音声〔くっ。羨ましい…嫉妬です、嫉妬しかないです、父さん…(妬)。〕


キーくんに監視されてるO1 (オーヴァン)はこの有様だし…。


ってやってたら、『『『『『『『おぎゃ〜〜。』』』』』』』って鳴き声が!?


「う、産まれたのかぁぁ!?」


『ユズリハぁ。ユズリハぁ〜。出てきておくれよチュ〜(涙)。』


ちょ、チョメ君、なんか可哀想だなぁ(汗)。でも扉は開かない。中からこれ、鍵かけられてんなぁ…。


ガチャリ!!と扉が開き、ビニール手袋をし、女医然とした芍薬しゃくやくが入り口に立ちはだかる。


何だ、どうした!?まさか、何かあったのか!?その沈黙はなんなんだ!?


『…安産だヨ。母体も子供も健康体だヨ。』


あっ、そう。


「いや、だったら普通に報告しろやっ(怒)!」


勿体ぶりやがってぇぇ。


で、真っ先にチョメ君が駆け込んで行った。まあ、パパになったチョメ君だ。正直、俺も嬉しい。

チョメ君と俺はお風呂仲間だ(え)。いつか、チョメ君の息子?ともお風呂に入りたいな。娘は駄目だな、うん(断言)。


『兄上殿。今夜は地下室でお祝いでよろしいですか?』


「さすが、クロちゃん弟!!ビビさんに言って手筈を頼んでおいてくれる?」


『了解です。』


仕事が早いクロちゃん弟だ。ホント、頼れる我が弟だよ。

そして今夜は出産祝いを兼ねたお祝い会だぞ!!


『あと、それとだネ…』


「あん?」


あっという間にクロちゃん弟は行ってしまった。


『7つ子だネ…。』


「へ?…7つ子ぉ?」


7つ子とか、ユズリハ頑張ったなぁ(え)。


ネズミって多産とは言うけど?

確かに『オギャ〜。』の声が重複してたもんねぇ。


その後、俺も様子を見たけど、もうほんとに小ちゃくて可愛い玉のような赤ちゃんが7匹、す〜す〜と寝息を立ててユズリハのお腹の上で丸まってたよ(笑)。毛玉にしか見えないよね?でもまたこれがカラフルでね(汗)。


ちなみに、チョメ君はぶっ倒れていた(?)。それには触れない。


「…赤色とか水色とか、こんな色合いのネズミいないよね?」


『この子たちは精霊と妖怪のハーフだからネ…。』


そうだった(汗)。チョメ君は土霊族ノームだし、ユズリハは妖怪だった。

つまりはハーフなのだが…そんなハーフ聞いたことないな?


で、芍薬しゃくやく自身も分からないって言うんで、ユズリハの許可を貰って1匹だけ鑑定してみたよ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〈万能鑑定〉


狙如そじょ

種族〈田崎家新種・精怪ネズミ 〉

階級〈混成ハブリット狙如そじょ


カテゴリー〈0.2+〉


雷属性トニトルス

光属性ルーメン

闇属性テネブライ


固有能力パーソナルスキル

純正精怪〈混成ハイブリット幼体〉

蓮乃人社の祝福


能力スキル

妖怪 精霊 幼体 ヤンチャ 鼓舞 ハイブリット  


称号

チョメ君の息子

田崎家百鬼夜行


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


えっと、なんか分からんな。精霊と妖怪のハーフだから…精怪?


それ、妖霊じゃ駄目だったんですか?

妖霊ならなんとなく聞いたことがあるような気がするけど…またしても田崎家新種とか言ってるから、こんなネーミングになってんの?


ま、とにかく分かったのは、全員男の子だった…。


「…つまり、息子7(セブンズ)である(え)!!」


さあ。息子7(セブンズ)の誕生を祝い、今夜は寝ないぞぉぉ〜(笑)。


◆ ◆ ◆


田崎 蓮人

種族〈秘匿菩薩(蓮乃人)〉

階級〈大権現〉

所属国〈田崎家竜脈の地〉


カテゴリー〈109.2+〉※変化無し


戦闘力 2021+20

防御力 1939+20

生命力 1965+20

回避値 1818+20

知能値 785+10

器用値 25

魔力値 3068+30


無属性ウーデニア1891+20

地属性(テラ1923+20


固有能力パーソナルスキル

竜脈適正「最高位+」

幸運の加護

雷霆の守護

世界卵の選別

蓬莱の恩恵

王桃の系譜

全能神の祝福

異世界言語LV2

宝物庫〈Ω〉

聖者の贈物ギフト

麒麟の安寧


能力スキル

打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子

統治 隠密 命名 返還 猫愛 権現 免疫 鑑定 言語 鬼

天眼 転移 人類愛


召喚系インウォーカティオ術式

契約

契約破棄

契約鑑定

召喚

送還

眷属召喚

眷属送還

眷属探知

眷属鑑定

竜脈の盾

竜脈結晶化

次元結晶化

万能鑑定

化石解放

信仰昇華

超大型転移ウィンドゥミル制御


眷属ファミリア

E5(エコ)さん

DS (ディス)さん

4R (シリュウ)

G3(ジザ)さん

2L (トゥエル)

O1 (オーヴァン)


契約

ルル君

金さん

チョメ君

ミミちゃん

シーちゃん

ミチ

花子さん

タロさん

ロンちゃん

クロちゃん

ハナちゃん

ハッピー

シマ

カア君(若彦)

乙女ちゃん

ユズリハ(野良ネズミさん)

紅葉

菅原すがわらくん

橘花たちばなくん

リコピン

JOLジョリュ

葉蘭はらん

水引みずひき

葛葉かずらは

さかき

千歳ちとせ

鳳来ほうらい

八手やつで

蒼原あおばら

不知火しらぬい

漁火いさりび

八重波やえなみ

白波しらなみ

鳴海なるみ

夕潮ゆうしお

芍薬しゃくやく

水楢みずなら

かしわ

なぎ

あかね

白妙しろたえ

牡丹ぼたん

鬼蕗おにぶき

BMベム

BLベラ

ユナイゼス

キュライアー

ビビアンナーシェ

イシヒメ

麻黄まおう

ココちゃん

リリ君

亜弥あや

葦原あしはら

ロッキー

ユッキーナ

BRベロ

ユキヲ

BPベプ

キャロ

カロテン

ナスニン

號竜

アドム

トリントン

ハッチ

白熊はぐま

百葉ももは

五郎ちゃん

雪玉王


称号

竜脈使い

蓮乃人社の祭神


装備

魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉

属性:中炭素鋼カーボンスティール改LV220〈秘跡武具サクラメント級〉

付与効果:神の遊具〈風属性エア

月光核〈新月〉増幅20%

耐久値強化〈合金マテリアル

自我++

耐久値:400+α


小型「電子情報枠ウィンドゥ

種族〈電脳媒体〉

階級〈生命樹セフィロト分体〉

属性:電子属性エレクトロン20

カテゴリー〈2.5+〉

耐久値:500


安産祈願シャツ〈服〉

属性:化学繊維レーヨン LV20〈通常ノーマル級〉

付与効果:鎮痛+

祝福+

耐久値:40


ジーンズ〈服〉

属性:厚地織布デニムLV18〈通常ノーマル級〉

付与効果:物理抵抗

耐久強化

耐久値:60+α


◆ ◆ ◆


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ