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第297話「忘却の彼方へ…その2・この温もりと暴走を」

我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw


第297話「忘却の彼方へ…その2・この温もりと暴走を」


麻黄まおちゃんじゃないけど、恋愛は自由だと思うんだ。

まあ、常識の範囲で。常識の…範囲ってなんだ?   


むしろ、好きになった相手の家族兄弟にも好かれたいと言う気持ちは、これは当然だろう。

しかし、幼児な妹のみならず、その兄?2名とも交際宣言を誓う小学校高学年?がいるのですが、これは如何に?


とは言え、O1 (オーヴァン)の受けたダメージは大きい。

すぐに直ぐ、動き出すのは難しいようだ。


どうしよっかなぁ〜と思ったのだが、見渡してみたら、ここはスポーツジム前の区画で、昨日まで建設途中だったコンビニ?が既に完成していた。

え〜と?店の名前は…3Gマート?


「これは、G3 (ジザ)さんの名前を反転させただけの?なんて読むんだ??」


『兄上殿。これがコンビニエンスストア…ですか?』


クロちゃん弟、コンビニ初体験か?コンビニ特有の平屋建てって、なんか特殊な空間だからねぇ。

競技場の内部には確か、売店があって〈L弍〉が対応していた筈だし、ヴィゾフニルランドはお土産やさんも並んでいるんだけど。


そしてだね、忘れてはいけないのは、俺が好んで行っていたコンビニ…ミニストックの大盛りマンゴーパフェですよ!!

多少の陳列商品の見劣りは気にしない(え)。とにかく、その場で作ってくれるソフトクリーム系のデザートの豊富さ。夏最高ぉ!!


「ま、まさかぁ…2L (トゥエル)のやつ…ここまでこだわるとは…。」


入口の自動ドアを潜った瞬間、俺は気付いた。

明らかに、これはミニストックじゃね?レジ奥に並べられた看板には、大盛りマンゴーパフェを始め、各種ハロ◯ロなど、季節限定の商品が表示されている。


副音声《いらっしゃいませ…3Gスリージーマートにようこそ!!》


あ、3Gと書いて「スリージー」と読むのか?

どっかの勇者軍みたいな名前だなぁ…まさか、秘密基地の入り口とかになってないだろうな、ここ?


で、店員は田崎家業務専従L型の…胸の番号を見るに〈L弐拾参〉だな。

コンビニ店員の服装でバッチリ接客している。見事だな!!


『兄上殿。すごい品揃えですねっ!?』


まあ、それでもセブンなんちゃらとかと比べたら、品数は少ない方だけどね!

基本、コンビニって何でも揃うというか、浅く広く揃うわけでね。

あと、週刊誌。今まで断念していたジャ◯プとか、まさかまさかの気持ちで確認してみたら…ありましたぁ(驚)。


「…これは1週間前の…だな。」


仕入れのシステムとかどうなってんだ?多分、また「家具の神山」の久延毘古くえびこさんあたりに無理を言って仕入れさせたのかなぁ?


とは言え、一週間遅れでも毎週ジャ◯プを読める。電子書籍は味気ないからねっ!

で、買うかどうかと言えば、これ他にお客さんいないから立ち読みで十分な気がするのだが?

あと、サ◯デーの将棋の漫画の続きはどうなった…?


ひとしきり週刊誌を堪能した後、あ、O1 (オーヴァン)とか外に放置したままだったの忘れてた(汗)。

熱中すると時間を忘れるよねぇ…。


「え〜と、クロちゃん弟ぉ?」


『は!?あ、兄上…殿。』


クロちゃん弟、買い物カゴにドッサリと…それって猫ちゅーる?

2足歩行になったクロちゃん弟でも、ペットフードコーナーに興味津々のご様子。品数は少ないけどもね。


「…そうね。じゃあ、2月からお小遣いUPしま〜す。長男であるクロちゃん弟は毎月1万円にしま〜す!!」


『えぇぇぇ!?』


そこはそれ、日頃の感謝を込めて大幅UP(笑)。

コンビニまで増えちゃったら、出費も嵩むだろうし。何よりマタタビって高いんだよねぇ(え)。


「クロちゃん弟はちゃんと計算してお金を使ってくれるだろうし、ね?」


『申し訳ないです、兄上殿ぉ(照)。』


照れるクロちゃん弟が最高です(え)。人目も憚らずにギュってしたい。モフモフしたいです。

でも今は、先にすべきことがあるのだっ(?)。


「へい、店員さん。大盛りマンゴーパフェを3つ、大至急!!」


副音声《はい…1番の番号札をお持ちになって…しばらくお待ち下さい。》


お、なんか感動。ちゃんと同じ仕様だなぁ(笑)。

だけど締まらないのは、お小遣いU Pと言った矢先から、俺がお金を普段から持ち歩いていない件な(汗)。


「ごめんなさい、クロちゃん弟。お金返すから、ちょっとだけ貸して下さいな(涙)。」


『大丈夫ですよ。今月支給されたばかりですから…。』


兄の威厳がぁ…。


むしろ、このまま3階の自室に戻って通帳類の入ったバックからお金を回収してきたい(汗)。

あと、神貨の流通がある我が家だが、日本円の需要が今まで無かったので心許ないという事実が浮上。これは何とかしなければならない案件である。


『お待たせしました…大盛りマンゴーパフェ3つです。店内でお召し上がりになりますか?お持ち帰りされますか?』


そう。店内にはイートインスペースも完備されているのだっ!


「ごめん。店の外で食べてもいいかなぁ?」


俺は店員である〈L弐拾参〉に許可を取り、お金を支払ってコンビニを出た。

手には3つの「大盛りマンゴーパフェ」。早くしないと溶けちゃうよぉ。


「え〜と、O1 (オーヴァン)は…あ、いたいたぁ。」


O1 (オーヴァン)はといえば、草むらで寝っ転がっていた。

ホントに寝るのが好きな子である。これ、本当にダメージを受けているのだろうか?


まあ、日差しはポカポカで程よい感じであることは否めないが(え)。


「O1 (オーヴァン)、起きてぇ。」


音声〔むにゃむにゃ…ぐ〜。〕


ダメだな、これ。気持ち良さそうな顔でスヤスヤ寝てやがる。

寝顔だけは年相応な感じで微笑ましいけど(え)。

そんなほっぺたに俺は大盛りマンゴーパフェをピタリとくっ付ける。


音声〔うひゃぁぁぁ。冷たぁぁぁ〜い(驚)!?〕


俺が予想していた以上の驚きを以って、飛び起きたO1 (オーヴァン)である。


音声〔と、父さん、やめて下さい(怒)。今の僕は心にダメージを負っているんですから…。〕


その割にはグ〜スカ寝てましたけどぉ(?)。


「それはともあれ、これを食べてみてくれ。美味しいからね!」


俺はO1 (オーヴァン)に大盛りマンゴーパフェを手渡した。

そしてカップを外して俺は自分の分を我先にと食べ始める(え)。


「うまぁぁい!!やっぱりコレだねぇぇ。」


コレの予備は3階の冷蔵庫に保存してあるんだけど、やっぱり作り立てが最高に美味しいのは言うまでも無い。スプーンが止まらないのである。


音声〔あ…美味しいですね。〕


「でしょでしょ!?」


O1 (オーヴァン)も気に入ってくれたかなぁ?パクパク口に運んでいるのを見ながら、俺も草むらに寝っ転がってみた。草の香りが心地よいねぇ。


「いやぁ、平和だなぁ…(?)。」


クロちゃん弟も合流して、俺の隣に寝っ転がり、こちらも大盛りマンゴーパフェを美味しそうに食べている。

猫舌のクロちゃん弟だけど、冷たくて甘いものが大好きなのだ。彼の尻尾は上機嫌でブンブン振られている。


こんな日があっても良いよねぇ…ちょっとウツラウツラしそうになったけど、3Gマートの隣の空き地に新たな建築現場があってだね…トンカントンカン!とうるさいんですけどぉ(汗)。


「おい、ロッキー!?今度は何を作ってんだぁ??」


というか、この騒音の中で寝れるO1 (オーヴァン)がすごいねっ(?)。


『うっせぇな!俺様、依頼されたもんを作ってるだけだぜぇ!!』


ぶっきら棒な物言いはロッキーのオハコである(え)。

だけど見た目は小っさい金髪のお兄さんだから、全然怖くないわけでね!


そんなちっこいロッキーなのに我が家唯一の修繕担当である。ねじり鉢巻だし、服装なんて大工さんっぽいし(笑)。

しかし、錬金術で精製したパーツを組み立てるだけとはいえ、わずか数日でコンビニまで作れるのだから凄い…のか?


「…これ、2階建てか?」


でもって、1階部分は倉庫みたいになってんな?スーパーでも作る気か?


『レンタカー屋?ってのを作る気らしいぜぇ?』


はぁぁ?


いや、何のためにぃ?俺には真っ赤なスイスポ…赫號かくごうがあるっちゅうねん!?意味不明すぎる…。

 

『あの天使が言うには、車検?ってのが出来るようにって言ってたがなぁ?後、ガソリンスタンドのタンクがどうのこうとなぁ?』


…うっ。そうかぁ。日本には車検制度と言うものがあったのだった(汗)。

いや、それ必要か?


そして、確かにそろそろガソリンの残量が怪しくなり始めて…いる訳でも無いんだよねぇ、これがぁ(?)。

何故か、赫號かくごうを「宝物庫〈Ω〉」に収納すると、使った分のガソリンが補充される謎現象である?常にガソリン満タンなんですけどぉ…。


音声〔父さん。僕も車が欲しいです。〕


「…その前に免許じゃね?」


そもそも、教習所以前に年齢制限があるんじゃね?O1 (オーヴァン)、0歳じゃね?

そして、あかねを乗せてドライブしたいとか、そんな不純な動機じゃあるまいなぁ(怒)?


『兄上殿…車、増えるんですかねぇ…?』


む?あらま…クロちゃん弟、不安そうな顔で。


「実質、運転できるのは俺だけだから…大丈夫だよ、クロちゃん弟。基本、安全運転だからねっ!!」


クロちゃん弟の気持ちは分かる。と言うより、クロちゃん弟は車に轢かれて死んでしまった経緯があるからねぇ(涙)。

多分、トラウマになってんじゃないかな?


ああ、これは何とかして話題を変えたいなぁ。どうしよっかなぁ?


「…そういえば、O1 (オーヴァン)のカラスさぁ、アレどうなの?」


音声〔え?唐突ですね、父さん?夜鷹カラスは呼び出せますけど、太陽があるので長く保たないと思いますよ?〕


は?


事はO1 (オーヴァン)の「死操系サクリフィキウム術式」の件である。

字ズラからして嫌な予感はしてたんだけどね。


音声〔じゃあ、夜鷹カラス召喚!!〕


O1 (オーヴァン)の前に黒い紋章が浮かび上がり…これが魔法陣ってやつかぁ?俺のなんか、召喚とか送還とか、そんな演出ないもんなぁ?ただ空間が歪んでポトン!と2L (トゥエル)とか出てくるだけなんですけどぉ?

ちきしょう、なんか羨ましいな(妬)!!


だけども、そこから出てきたのは…?


「骨じゃねぇかぁ(え)!?」


それはカラスの骨格標本のような、動く骨であった。骨だけなのに飛んでる。どういう理屈で飛んでんだ?


音声〔夕方とか夜なら6時間は保ちますけども…。〕


あ、夜鷹カラスは空中でバラバラに分解して消滅してしまった。脆いなぁ…。


「しかし、ヤバくね?」


『…兄上殿、死操系サクリフィキウム術式はアンデットを召喚して操る魔法ですね。あんまりお勧めはしませんよ。』


…これぞまさにリアルバイオハザード的な?この流れでゾンビとか呼び出されちゃたまったもんじゃないぞ(汗)。

感染拡大とか…田崎家全滅の危機である。

にしても、クロちゃん弟、詳しいな…?


音声〔僕はまだ夜鷹カラスぐらいしか召喚できませんが、レベルが上がったらもっと凄い幽霊とか呼び出せると思いますよ。〕


「いや、呼び出さないでぇ!!というか、O1 (オーヴァン)のアンデット召喚禁止なっ(断言)!!」


音声〔えぇぇ!?そ、そんなぁ…。〕


これだけは、もはや決定事項である。O1 (オーヴァン)には悪いが、危険を野放しには出来ない。

そもそもが、菅原すがわらくんと橘花たちばなくんのトラウマが再発するから、あり得ない選択である(え)。


「如何な息子と言えども、これだけは禁止です!!お父さん、マジで怒るからねっ。」


音声〔わ、分かりましたよ、父さん…。〕


分かってくれたようで、父さん嬉しいよ(え)。

しかし、レベルが上がったらって…レベルの概念とか、やっぱりあんの?

我が家の身体情報ステータスって、レベルの概念がなかったような?


◇ ◇ ◇


O1 (オーヴァン)を慰める事が出来たのか?出来なかったのかよく分からないが、男3人、草むらで寝っ転がってゴロゴロしながら、大盛りマンゴーパフェを食べることで親睦を深めた気はする(え)。


さてさて、再び俺は赫號かくごうに乗り込み、バビュ〜ン!と車道をカッ飛ばす。極めて安全運転でね!!


ちなみに、O1 (オーヴァン)とクロちゃん弟は置いてきた。


クロちゃん弟はスポーツジムを案内したいそうだ。あんまり筋肉ムキムキにはなって欲しくないです(汗)。

で、コンビニで買ったマタタビとか、スポーツジムの個人ロッカーにしまいたいらしい。他のみんなには内緒でって。

ロッカールームまであるんだなぁ(え)?って今頃知った俺である。


俺はと言えば、向かう先は昨日と同様、「シャクヤク・ホスピタル&錬金術本舗」だ。

正直、途中でコンビニなんかに寄ってる場合じゃないんだよぉ(汗)。


俺は大慌てで駆け込んだ。どこにって、そりゃ勿論、治療室にだよぉ!!

こんだけ時間を浪費しておいて、今更って言わないで(涙)。


「ルル君、ごめんね〜〜っ(涙)!!」


『フニャ〜(怒)!!』


衝撃。ルル君が怒ったぁぁぁ。


子猫時代から、一度も怒った事のないルル君である。人間大好きっ子で、怒ることを忘れてきたかのような優しい子だ。

そんなルル君を怒らせてしまった俺は、ああ、もう取り返しのつかない事をしてしまったのだっ(涙)。


『何をやってんだイ?天使猫風邪ウィルスは完治したんだヨ。』


おお、女医の芍薬しゃくやくか…ともあれ、ルル君の風邪を治してくれた事は嬉しいぞ。涙が溢れてくるよぉ。


『床に這いつくばって泣いてるとか、意味不明だネ?』


「ありがとう、芍薬しゃくやく!!ルル君を治してくれてありがと〜ぅ(涙)。」


何と言われようと関係ない。俺はガバリ!と起き上がり、心から芍薬しゃくやくに感謝の意を述べた。

そんな俺の心が通じたのだろうか?


『フ〜ニャ〜(涙)。』


ああ、ルル君…こんな俺を許してくれるのかぁ?

昨日から丸一日、放置してしまったというのに。それを忘れて、みんなで無礼講で飲んで食べて騒いでいたというのに…いや、確かにそれは酷いな(え)。


だがしかし、ルル君はそんな俺の胸に飛び込んで来てくれたのだっ。

治療してたベットから、俺の元へフワリと飛んで。この温もり、もう離さないよぉ(涙)。

ギュっと抱きしめ、モフモフ感を堪能。最高の猫天使だよぉぉぉ。


『さっさと退院するんだヨ。手続きを頼んだよ、雪玉姫。』


『はい、先生ぇ。』


んん?ナースですかぁ?ナース服の…こいつ、なんだ?

水晶で出来た彫像のような?


そう言えば、芍薬しゃくやくの奴、雪玉…姫とか言ってたか?


『聖域主の主様…こちらの書面にサインをお願いしますねぇ。』


「いや、お前って…雪玉族なの?」


雪玉族と言えば、雪の塊に竹で出来た腕が生えてるヤツだよねぇ?

これ、全然違くね?むしろよく分からないけど、美少女だぞ。


『はい。初めましてぇ、聖域主の主様。私は雪玉族の雪玉姫と申しますぅ。』


『その子は今日から雇った見習いナースだヨ。』


見習いナースってあんた(え)。

まあ、確かにナースが居なくて人手が足りなさそうだったもんね、昨日はさ。受付嬢の〈L壱〉がナースみたいな仕事してたし…。


しかし、ここで気付いた俺。やっぱり、雪玉族…姫?とは会話可能な俺の「異世界言語LV2」である事実!?


「ふ〜む。まあ、何はともあれ頑張ってくれ。それと、聖域主ってハッピーか?ハッピーの飼い主って意味なら、確かに主ではあるなぁ…。」


G3 (ジザ)さんも俺のことを「主」とか言うし、違和感はそんなに無い(え)。


で、サラサラっと退院手続きのサインをしながら、雪玉姫を万能鑑定してみた。


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〈万能鑑定〉


雪玉姫

種族〈雪玉族姫〉

階級〈高位氷霊族グラキエース


カテゴリー〈2.2+〉


氷属性プルイーナ

聖属性ボヌム

風属性エア


固有能力パーソナルスキル

精霊体〈氷〉

氷武器精製

聖域〈西竹林〉の加護

高貴なる魂〈精霊系スピリトイド術式倍化〉

姫の抱擁〈治癒強化〉


能力スキル

精霊 雪 氷 聖 風 超再生 杖 煽動 高貴 姫 看護婦(NEW)


精霊系スピリトイド術式


称号

聖域〈西竹林〉の精霊

見習いナース(NEW)


装備

ナース服〈服〉


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


こいつ、なかなか強いぞ?もしかして、雪玉王より強くね?

そして雪玉族が進出し始めてやがる(汗)。


「なんでココで働こうと思ったんだ?」


『私も芍薬しゃくやく先生みたいに、なりたいんですぅ!』


…え?マジで言ってんの?狂気マッドな感じになりたいの?


『なにか言いたそうだネ?邪魔だから、さっさと出て行ってくれヨ。』


追い出されたぁぁぁ。


なんて酷い病院だ(え)。

ルル君を抱き抱えたまま、治療室から叩き出された俺を雪玉姫は笑っている…のか?水晶の彫像みたいだから、イマイチ表情が分からんぞ。くすくすと、悪い感じじゃないけど。

出来れば、芍薬しゃくやくに染まらないでくれ…(?)。


「世話になったな、〈L壱〉さん。」


『お大事に…今回は初回サービスでこちらの治癒型魔法薬ヒーリグ・ポーションを進呈します。』


おっと、ここでまさかの…ポーション!?受付嬢の〈L壱〉がさりげなく、俺に手渡してきたけどさぁ(え)。

それっぽい瓶詰めの容器の中に青い液体が収められている。


「まさにファンタジーの代名詞!?やばいもの貰っちゃったぞ…。」


…遂に我が家にもポーションがやって来た。

既にファンタジーだろうって?いやいや、未だに実感ないんだよねぇ。なんせ、ある意味引きこもりだからっ(汗)。


ともあれ、これも万能鑑定だ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〈万能鑑定〉


治癒型魔法薬ヒーリグ・ポーション〈シャクヤク・ホスピタル製薬〉

種族〈苔霊族モースロイテ種〉

階級〈液状剤〉


カテゴリー〈1.8+〉


木属性アルボル


固有能力パーソナルスキル

再生細胞〈苔霊族モースロイテ抽出〉

治癒増幅〈苔霊族モースロイテ抽出〉

遺伝子強化〈苔霊族モースロイテ抽出〉


能力スキル

再生 治癒 回復 樹霊 薬効 即効


称号

治癒薬〈苔霊族モースロイテ抽出〉


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


う〜ん。正直、よく分からないなぁ。

これも芍薬しゃくやくが作ったのだろうが、どんだけの効果があるのだろうか?


「…再生細胞とか、手足が生えちゃう的な?流石にそれは無いでしょ〜?」


音声【それ、生えちゃいますよ、閣下?】


「はいぃぃぃ〜??」


衝撃の事実だった。


音声【まあ、生えるとは言っても、トカゲの尻尾みたいに時間がかかりますけどね?でも閣下、練丹バカスカ使っているじゃないですかぁ?今更ですよねぇ?】


え?錬丹?


いきなり登場の2L (トゥエル)は何を言うのかと思えば、だって錬丹はG3 (ジザ)さんが補充してくれる回復薬みたいなものでね。原材料は風邪薬だよ(え)。


「いや、お前ばか。生えるとか大問題じゃねぇか(汗)。」


音声【いやいや、アレですよ。大して性能変わりませんからね。ただ製法が錬金術か、神仙術かの違いだけですってば。】


…聞かなきゃ良かった。もはやドップリと俺はファンタジー世界に染まっていたらしい。別にいいけど(え)。


「まあ、いいや。それはそれ、ところで2L (トゥエル)。今すぐに作って欲しいものがある!」


音声【はぁ。閣下の頼みは断れませんからねぇ…では錬金術区画へどうぞ。】


おっと、ついでだからG3 (ジザ)さんを呼んでおこう。

廊下を歩きながら、「眷属召喚」でG3 (ジザ)さんをポチッと選択してみた。


音声《おい、やめぇい。すぐ隣じゃろうが!!いちいち、呼び出すんじゃない(怒)。》


呼び出されて開口一番、文句しか言わないG3 (ジザ)さんである。ヤレヤレだな(え)。

今は錬金術本舗のフロアとは言え、隣は病院なのに…大きな声で話してはいけませんって。これだから老害はぁ…。


「別に暇だろ?」


音声《暇なわけあるまいがっ!?儂は浮島の地層解析やら、新金属の開発やら、亜空間技術の構築やらと、やることは山ほどあるのじゃ!!》


あらま、それはご苦労様で…。


「でもG3 (ジザ)さんには渡したいものがあってだね…ほら、この間、ホチョさんの羽がうんたらかんたら言ってたろ?昨日、100枚近く収穫したんだよね!!」


正しくは、ユキヲとO1 (オーヴァン)がね!


音声《何じゃとぉ!?それを早く言わんかぁ!!》


風向きが変わった?


音声《100枚もあれば、自前の転移ゲートの完成も夢ではないぞっ!?》


「それそれ!!ともかく、転移ゲートを白ねこ島の浮島に設置できない?」


浮島への移動手段は、今のところ天使飛行しか目処が立たない。

しかしその結果、俺に抱きついて離れないルル君が風邪を引いてしまったのだから、本末転倒である(汗)。


「これ以上、ルル君に負担を掛ける訳にはいかんだろっ!」


音声【だから閣下!僕にもっと密着すれば良いんですよぉ(断言)!!】


「うるさい、黙れっ(怒)。」


どいつもこいつも、話しが進まないじゃないか(怒)。現在、ルル君と密着しているのでお呼びでは無い(?)。


音声《ともかく、転移ゲートの設計が先じゃな!今すぐ羽根を出すのじゃ!!》


うぉ。G3 (ジザ)さん、鼻息荒くグイグイ来やがるぞ!?


『フニャ(汗)。』


ルル君がちょっと困惑気味だ。圧が強いから。


「ちょ、下がれって。今、出すからぁ!!」


仕方ない。俺は確認の為、「宝物庫〈Ω〉」を展開した。


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《宝物庫〈Ω〉展開》


在庫:29種類


◯167万845神貨

治癒型魔法薬ヒーリグ・ポーション

◯ホチョさんの羽根(×98)

◯田崎家秘匿種・竜脈結晶(×2)

◯ニンジン田崎家固有種(×2)

◯抗 次元属性ウロボロス剤〈注射器タイプ〉(×6)

◯スイフ◯スポーツ〈赫號〉

◯仙桃詰め合わせセット〈神桃1個・王桃38個〉

◯猫の千両箱〈500円玉等価交換 SRスーパーレア〉(猫の小判×114)

◯猫のへそのゴマ〈五百円玉等価交換 UCアンコモン

◯猫のダイヤモンド〈五百円玉等価交換 URウルトラレア

◯グチャグチャ折り鶴〈業務中…お茶出し係〉

◯ポイントカード「万華月」〈異世界産業クレセント35ポイント〉

◯損害賠償目録〈八幡宮総括本部対応残りポイント80〉

◯竜宮城割引チケット×5〈お得な割引チケット〉

第六周期複合セシウス鋼製の針(×8)

第六周期複合セシウス鋼の扇子〈菊華模様〉

◯水風船〈神の遊具〉

◯練丹〈下級仙薬〉×15

◯大黒天の福札〈福を呼ぶ御札〉

◯毘沙門天の武札〈武勇を助ける御札〉

◯弁天の楽札〈楽の才を導く御札〉

◯福禄寿の寿札〈寿を司る御札〉

◯寿老人の命札〈命を延命する御札〉

◯布袋の運札〈運命を超える御札〉


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うんうん、あるね。ホチョさんの羽根は全部で98枚だ。


音声《ほほう…鳥居ゲートのレプリカを解体して、一から転移ゲートの作成を目指すとするかのう…腕が鳴るのじゃ!》


やる気は十分のようで、早速、G3 (ジザ)さんは俺から奪うようにして、ホチョさんの羽根を自前の「収納空間ストレージ〈Ω(オーム)〉」に収納してしまった…。


なんだかんだと言って、ちゃんとG3 (ジザ)さんも成果を出すわけだから、ここは任せておいて間違いは無いだろうけど。 

さて、どんな転移ゲートが出来ることやら?それは神のみぞ知る、だな。


音声【え?閣下、あのぉ?僕の仕事は…??】


あ、そうだった。喜び勇んで、暴走気味に去って行ったG3(ジザ)さんを見送り、なんか一仕事終わった気になってたよ(?)。


「そうだった。2L (トゥエル)…お前には大根ちゃん(仮)とリコピンの鞍を頼みたい。」


音声【あ〜。アレですかぁ。人参一角獣ユニコーンのキャロと同タイプの第六周期複合セシウス鋼の鞍なら、材料と錬金炉に設計図データがありますから、すぐに作れますよ?】


うん。いいんじゃない?


「それで構わないと思うぞ?」


音声【本当に良いんですかぁ?大根ちゃん(仮)はともかく、リコピンって乙女さんの騎乗精霊ですよねぇ?本当に普通の汎用型の鞍で…妹さん、満足すると思いますぅ??】


うっ(汗)。ルル君も不安そうに俺を見上げるし。


俺の脳裏に、烈火の如く怒る乙女ちゃんの姿が浮かび上がる…。


『なんでクロの號竜ちゃん、あんなに金ピカで高そうな鞍なのに、私のリコピンの鞍ってショボいのよぉぉ(怒)!!』とか叫び声が聞こえる…。


幻聴だな、これ。


2L (トゥエル)がドヤ顔でそんな事を言うもんだから、ちょっと嫌な汗をかいちゃったじゃないかぁ(震)。


菅原すがわら橘花たちばなの鞍より性能悪いじゃないのぉ!?兄さん、ちょっと死にたいのぉ?』とか逆ギレが頭から離れない…(汗)。


いや、だけど、どうしろって言うのさぁ??


音声【そこは閣下、僕に任せて下さいよぉ!!】


こいつも何か、暴走しそうな勢いなのだが?俺の気のせいか?


◆ ◆ ◆


田崎 蓮人

種族〈秘匿種(真王)〉

階級〈権現〉

所属国〈災害竜脈の地〉


カテゴリー〈78.1+〉※変化無し


戦闘力 1776+15

防御力 1694+15

生命力 1720+15

回避値 1573+15

知能値 660+5

器用値 25

魔力値 2693+25


無属性ウーデニア1646+15

地属性(テラ1678+15


固有能力パーソナルスキル

竜脈適正「最高位+」

幸運の加護

雷霆の守護

世界卵の選別

蓬莱の恩恵

王桃の系譜

全能神の祝福

異世界言語LV2

宝物庫〈Ω〉

聖者の贈物ギフト

麒麟の安寧


能力スキル

打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子

統治 隠密 命名 返還 猫愛 権現 免疫 鑑定 言語 鬼


召喚系インウォーカティオ術式

契約

契約破棄

契約鑑定

召喚

送還

眷属召喚

眷属送還

眷属探知

眷属鑑定

竜脈の盾

竜脈結晶化

次元結晶化

万能鑑定

化石解放


眷属ファミリア

E5(エコ)さん

DS (ディス)さん

4R (シリュウ)

G3(ジザ)さん

2L (トゥエル)

O1 (オーヴァン)


契約

ルル君

金さん

チョメ君

ミミちゃん

シーちゃん

ミチ

花子さん

タロさん

ロンちゃん

クロちゃん

ハナちゃん

ハッピー

シマ

カア君(若彦)

乙女ちゃん

ユズリハ(野良ネズミさん)

紅葉

菅原すがわらくん

橘花たちばなくん

リコピン

JOLジョリュ

葉蘭はらん

水引みずひき

葛葉かずらは

さかき

千歳ちとせ

鳳来ほうらい

八手やつで

蒼原あおばら

不知火しらぬい

漁火いさりび

八重波やえなみ

白波しらなみ

鳴海なるみ

夕潮ゆうしお

芍薬しゃくやく

水楢みずなら

かしわ

なぎ

あかね

白妙しろたえ

牡丹ぼたん

鬼蕗おにぶき

BMベム

BLベラ

ユナイゼス

キュライアー

ビビアンナーシェ

イシヒメ

麻黄まおう

ココちゃん

リリ君

亜弥あや

葦原あしはら

ロッキー

ユッキーナ

BRベロ

ユキヲ

BPベプ

キャロ

カロテン

ナスニン

號竜

アドム

トリントン

ハッチ


称号

竜脈使い


装備

魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉

属性:中炭素鋼カーボンスティール改LV220〈秘跡武具サクラメント級〉

付与効果:神の遊具〈風属性エア

月光核〈新月〉増幅20%

耐久値強化〈合金マテリアル

耐久値:400+α


小型「電子情報枠ウィンドゥ

種族〈電脳媒体〉

階級〈生命樹セフィロト分体〉

属性:電子属性エレクトロン20

カテゴリー〈2.5+〉

耐久値:500


愛ゆえにTシャツ〈服〉

属性:化学繊維レーヨンLV25〈通常ノーマル級〉

付与効果:人類皆兄弟〈微〉

物理抵抗

耐久値:30


ジーンズ〈服〉

属性:厚地織布デニムLV18〈通常ノーマル級〉

付与効果:物理抵抗

耐久強化

耐久値:60+α


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