第186話「我が家のクリスマスイヴ…その3・サプライズを計画したらサプライズ返しに幸せを感じた」
m(_ _)mクリスマスイブ恐るべし。終わらなかった…。
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw
第186話「我が家のクリスマスイヴ…その3・サプライズを計画したらサプライズ返しに幸せを感じた」
「…クリスマスケーキのセッティングは?」
音声【完了していますよ。ケーキ①を地下室から屋上に変更。ケーキ②を2階へ配置。ケーキ③を店舗エリアに配置。ケーキ④はコテージのラウンジです。】
そう。誰がクリスマスケーキを1つだけ買うと言ったのか?4つとも買っちゃいました(笑)。
現在、弟たちが俺が揚げたそばから、鳥の唐揚げを運んで行く。大皿にてんこ盛りの鳥の唐揚げだ。旨そうぉ。
「…1階に食材が並ばない件は?」
音声【いや、もう分かってるでしょう?弟さん達の発案で、屋上でクリスマス会やるって?】
まあ、そんな気はしてたけど。
『2L (トゥエル)。それをここでバラして良いニョロか?』
音声【僕が言った事は内緒にしておいて下さいね。】
ふぅ。とりあえず、俺の鳥の唐揚げ増産計画は終了した。今回は4R (シリュウ)も手伝ってくれたし、生姜が甘辛く効いた絶品に仕上がっている。途中で摘み食いしてたみたいだけど?
まあ、食材に関してはソレだけではない。コテージに持ち込んだ冷凍食材で、白ねこ島由来の野菜を使ってアレンジ料理をビビさん達が朝からせっせと作成中なのだ。
そっちの方は、あやっちとアドムが順次、輸送している頃合いだろう。
「片付けも終わって…さあ、ココちゃん達!俺を癒してくれっ!」
『ピィ❤︎』『ピュ♡』『ピッ☆』
あっ。白と黒と金色の綿毛が俺に舞い降りた。パタパタと。
暖かい。この温もりは何物にも代えられないわぁ。天国だなぁ。
「あ〜。幸せ。」
『今日はココ達を連れて行くニョロよ。』
「あれ?いいの?」
過保護な4R (シリュウ)は、ヒヨコ3兄弟がキッチンを離れることを嫌がっていた筈だけど。
『社会科見学みたいなものニョロよ。親方様の言うことを良く聞くニョロよっ!』
『ピィ❤︎』『ピュ♡』『ピッ☆』
仲良くお返事をするヒヨコ3兄弟が、3匹まとめて俺の頭の上に居座った。
え?そこ?ちょっと重いけど、まあ良いか。何より癒されるし。
「そろそろ各フロアの巡回時間なんだけど、E5(エコ)さんは…。」
音声【では閣下、行きましょう。E5(エコ)先輩からは、僕が護衛役に任せられていますからね!】
えぇぇ。2L (トゥエル)の奴、妙に張り切ってやがるなぁ。
『ピィ❤︎』
え?『アタチがいるわよ❤︎』ってココちゃんが鳴いた。ああ、今日のアイドルはココちゃんだよね。うん。
…地下室。
「…誰も居ないじゃないの?」
地下室は静寂が支配していた。普段は妖怪同士で喧嘩?試合をしているんだけどね。
今日はシ〜〜ンとしてる。一応、鳥の唐揚げも持ち込まれてる筈なんだけど?
『ピィ❤︎』『ピュ♡』『ピッ☆』
「あっ。大丈夫だよ。ちょっと暗いけどねぇ?」
俺の頭の上のヒヨコ3兄弟が不安気?に鳴いた。不安気か?なんか興味津々でキョロキョロしてる気がする?だって頭の上だから見えないからね。
音声【閣下。迎えが来ましたよ?】
え?迎えって…ああ、お化け提灯の麻黄か。
『ぽっ…。』
「おっ!お出迎えありがとさん。麻黄は屋上に行かないのか?」
『ぽっ…。』
え。一緒に行くって?まあ、たまには良いよねぇ。
音声【閣下、なぜ彼に麻黄と?】
「ん?カッコいいだろ。学名の訳は上の座…なんか提灯っぽいだろ。」
いやぁ。俺ってハイセンス過ぎるよねぇ。
音声【なるほど…絶対、魔王化すると思うのですが…ゴニョゴニョ。】
「おい。おいてくぞ〜〜。」
なんかゴニョゴニョ言ってる2L (トゥエル)を放置して、俺は麻黄の案内で…お土産物置き場の区画に足を踏み入れた。
「あれ〜?ユズリハだけかぁ?」
『ちゅ。』
段ボール箱の中でまったりとしていたのは、お腹も大きくなった元野良ネズミのユズリハであった。いや、もう段ボール箱からはみ出るぐらいデカイし。もっと大きな箱を今度、持って来ることにしよう。うん、そうしよう。
真っ白な毛並みになったユズリハだけど、大きさはチョメ君の約1.2倍ぐらいかな?まあ、言ってもバスケットボール大だけども。
「ちゃんと唐揚げとかも届いてるな。ユズリハは妊娠してるし、無理しないでゆっくりしてろよ。」
『ちゅ〜ぅ。』
え?私だけじゃないって?ああ、そういえば、置かれた大皿には鳥の唐揚げだけじゃなくて、色取り取りの野菜や冷凍食材の凝った料理がてんこ盛りなんだけど、女郎蜘蛛の白妙や女王蟻の藜が御相伴になっていたわけで。
「お前達も居残り組かぁ。まあ、他の連中は酒目当てなんだろうけどさ?」
そんなわけで、俺はユズリハたちにヨロシクして地下室をお暇することにした。んじゃ、メリークリスマスだ。
…1階店舗エリア。
海産物軍団はオールメンバーが揃っていた。
まあ、こっちは仮設のテーブルが置かれており、大皿にてんこ盛りの料理が並んでいる。
そして目玉は…クリスマスケーキ7㎝×12㎝ホール チョコレート風がドーン!!と置かれていることだなぁ。
「みんなぁ。メリークリスマ〜ス!」
『アラ…イラッシャイカメ。』
既に鳥の唐揚げに飛びついている亀姫の花子さんが首だけを曲げて応えた。
他は、みんな大人しいメンバーばっかり?だから、俺を見て礼儀正しくペコリとしている。
これはタコ兄こと不知火の教育方針かな?
って言うのも、問題児の金さんが未だに金色の卵だってせいもあるけどね。
「金さん、まだ復活しないのか?」
『ピィ?』
『ぽっ…?』
いやいや、違うよ。デッカい鳥の卵でもないし、目玉焼きにもしないからっ!
ココちゃん達や麻黄は物珍しげにキョロキョロしている。まあ、俺も最近はトラブル絡みじゃないと地下室と店舗フロアに顔を出さない始末だからなぁ…。
「みんな、ケーキ食べないの?」
テーブルの周りに集まってはいるものの、エビの八重波もイカの白波も、それにタコ兄の不知火やタコ君の漁火も小食気味。
ハマグリの夕潮やサザエの鳴海なんてそれ以下だ。
『タベテ…イイカメ?』
「いや、花子さん1人で食べちゃダメだよ。今、包丁を持ってくるからさぁ。」
音声【閣下。ここは僕にお任せくださいっ!キラ〜ンっと。】
キサマッ!?いつの間にキッチンからミスリル製の包丁を持ち出したっ!?
ケーキは綺麗に8等分された。見事な切り口である。く、くやしいぃ。
「で…え〜と、8人?ホチョさんの分を入れて…あれ?蒼原の分は?」
音声【蒼原…ああ、あの光霊族なら、橘花くんが連れて行きましたからノーカウントですね。】
なぬっ。ああ、そう言えば昼にガン泣き寸前で許可したっけ。
え?それってお泊まり会でしょ?まあ、いいか。俺は紙皿にそれぞれの分を取り分け、各自に行き届いたのを確認する。生チョコたっぷりのケーキだ。
「お〜〜い。ホチョさん、持ってきたよっ!!」
1人、檻に引き篭もったままのホチョさん。このヒネクレ具合は誰に似たんだろうね?
「ねぇねぇ。ねぇねぇねぇ!」
『……置いといて。』
ムスッて言うから、ちょっと怖いんで(え)置いておこう。
しっかし、我が家最強伝説?のあるホチョさんは、もはや九官鳥の面影皆無だな。筋肉バキバキだし(汗)。
「ここに置いておくからちゃんと食べるんだぞ?金さん、アレは大丈夫だからさぁ。気にすんなって。」
さて、こうして海産物軍団に別れを告げ、メリークリスマス!っと俺たちはその場を退散するのだった。頭の上のヒヨコ3兄弟が静かだと思ったら、ホチョさんにビビってたらしい。
まあ、致し方ないよね。俺もちょっとビビるし。
…2階居間。
ちょっと面倒い。あんまり顔を出したくない気がする。
「なぁ、2L (トゥエル)?お前がちょこちょこ〜〜ってメリクリしてくれば良くね?」
音声【それでも良いですけど…後々、面倒なことになりません? 】
そうね。まさかお前の口からド正論が出るとも思わなかったが。
『ぽっ…?』
「いや、何というか、女の花園に男が飛び込むのは勇気がいるんだぞ?はっ!?まさか麻黄、お前って女じゃあるまいなっ??」
『ぽっ…。』
音声【妖怪に性別とかあるんですか…?あ、うちの場合、ハッキリしてますもんね。】
ふぅ。お化け提灯の麻黄は、自己申告では男のようだ。ホッとしたよ(え)。
「…仕方ない。今日はクリスマスだからなぁ。ここは覚悟を決めよう。」
俺は覚悟を決めて飛び込んだんだけども。開けた瞬間に手首を掴まれ、ああ、何という貧弱な俺は…何故かカウンターテーブルで千歳と鳳来に挟まれてクリスマスケーキを食べさせられていた。何だコレ?
『地祇様、このベリータルトのクリスマスケーキは絶品ですわ。さあ、もう一口、どうぞっ。』
「いや、これは俺が食べるためじゃな…モゴモゴ…旨いね。いや、確かに旨いけど。」
『あたしの特製クリスマスvrの樹酒だよ。ほらほら、遠慮するんじゃないっす!』
「いや、まだ酒を飲むには早い…ゴクゴク…飲みやすなコレ。いや、飲みやすいけどもっ。」
何だろ、この接待みたいな感じ。双方、対照的ではあるが美女そのものだからなぁ。
『ピィ❤︎』『ピュ♡』『ピッ☆』
「あ、ココちゃん達はダメだよ。お酒は禁止っ!」
ショボ〜〜ンと俺の頭の上のヒヨコ3兄弟が沈んだ。いや、可哀想だけど樹酒はダメでしょ!
『お、地祇様。カワイイひよこっすね?』
「お?鳳来、分かる?癒されるだろ?」
うんうん。分かる人には分かるんだよねぇ。
そんな時だ…ちょうど通りがかったのは樹霊6姉妹の長姉、葛葉その人だった。
葛葉って6姉妹の中でも飛び抜けた美貌の持ち主である。だけど長姉として自他共に厳しいイメージがあるし、いつも鳳来とか叱られてる感じだ。なもんで、今回もそうかと思ったんだけど…。
『はっ!?ち、地祇様…そ、その頭の上の…そのひよこさん…は…?』
「え?いや、どうしたの?そんなプルプルして?大丈夫か?オシッコか?」
だって葛葉のやつ、手を握りしめて、妙な眼差しで近付いてくるもんだから。
『ち、違いますっ!樹霊はオシッコなんてしませんっ!』
え?じゃあ、何なのさぁ?その生まれたての子鹿のようなプルプルは?ちょっと怖いんですけどっ??
『だっ…抱っこを。』
「え?抱っこぉ?」
『そのひよこちゃんを抱っこさせてくださぁぁぁいっ!!可愛い過ぎますわぁぁぁ!!』
まさかの、葛葉の可愛いもの好きが発覚。ココちゃんは嫌がったので、リリ君とトト君を派遣して、ポヨポヨとした肌触りを体験して貰った。まあ、これは味合わなければ分かるまい、この癒しの世界をなっ!!
『はぁぁぁ。幸せですわぁぁぁ(幸)。』
葛葉は溶けてしまった。そう、この癒しの世界にどっぷりとはまってしまったのだ。ふふふ。
それを千歳と鳳来がドン引きして見ていたけども。まあ、葛葉の新たな一面が見れたと思えば儲けものだ。
で、奥の座卓では4種のベリータルト☆猫模様〈福天ちゃんvr〉のケーキを囲んで、八手と榊が麻黄を接待していた。困惑する提灯とか、なかなかお目にかかれないと思う。
…屋上。
やれやれ、結局かなり樹酒を飲まされた俺と麻黄である。
「おい、麻黄。お前、大丈夫か?フラフラしてるぞ?」
『ぽっ…。』
大丈夫って言うけれど、ちょっと怪しいな。いつもより多くフラフラしているぞ?
音声【芍薬が居ませんでしたね?クリスマスも工房に閉じこもっているんでしょうか?】
G3(ジザ)さんと一緒に色々やってんだろう。なもんで、3階には用は無い。
で、残る場所は屋上だけなのだが…お?きたきた。
『兄上っ!!』『お兄ちゃん!!』
「ん?…菅原くん、橘花くん。どうしたの?」
ごく自然風に、俺は何も知りませんよ風で対応してみた。俺は大人なので。
『今日はサプライズだよっ!お兄ちゃん、屋上に来てっ!!』
「え?サプライズぅ??」
菅原くんに右手を、橘花くんに左手を引っ張られ、俺は屋上に連行された。ああ、これは楽チンだぞ(笑)。
そして屋上の扉は開かれた。既に宴会が開始されている。どんちゃん騒ぎである。
増産した缶ビールも既に3割がた開けられているようだ…早ぇなぁ。
グループで分けると紅葉を始めとした妖怪グループ、G3(ジザ)さん以下の妖怪仙人と芍薬、カア君を始めとする屋上のメンバーは、號竜とかリコピンだな。それに乙女ちゃん席?にはあやっちも座ってる。ツチノコの葦原と秋刀魚の蒼原も座ってる?から、あそこは俺の弟たち席って感じかな?
「みんな、メリークリスマスっ!!」
俺は引っ張られながら、もう一人一人挨拶なんか出来ないんで、まとめてメリクリで済ます所存。まあ、いつもの無礼講だ。
『ピィ❤︎』『ピュ♡』『ピッ☆』
俺の頭の上のココちゃん達も嬉しそうに鳴いているしさ。頭上のクツグァさんも良い感じの明るさだよ。ナイス!
『ぽっ…。』
お化け提灯の麻黄も俺の尻尾のように千鳥足?で付いてくる。面白いな。
で、俺をどこまで引っ張っていくのやら?と思ったら、まあ案の定の上座だったんだけど…えっ?これが…サプライズっ!?上座の席にはうちの猫たち…猫八部衆がズラリと並んでおり。
『兄上殿。この日の為に、E5(エコ)さん監修vr猫八部衆ぬいぐるみ〈福天モデル〉を完成させました。ちょっと恥ずかしいですが、どうぞっ!!』
クロちゃん弟が、代表して自分のぬいぐるみをそっと俺に差し出した。ディフォルメされながらも忠実に再現されたクロちゃん弟がそこに存在した。何という愛くるしさ。何という柔らかな手触り。まるで本物のようだ!?
『ミャ。』『ブニャ。』『キャニャ。』『ニャビャ。』『ミャフ。』『ニャ。』『フニャ。』
そして、各々、自分のぬいぐるみを出して俺に見せる。まさに昇天するかと思ったぜ。
シーちゃんの猫又っぽさ。ミチのぐうたら?っぽさ。ロンちゃんの神々しさ。ハッピーのダメさ加減。ハナちゃんの植物っぽさ。ミミちゃんの招き猫な感じ。ルル君のラブリーな天使さ。その全てが再現されているではないかっ!?
「ああ、俺は幸せだ…そして、E5(エコ)さんありがとう…。」
E5(エコ)さんが何やらやっていたのは知っていたが…まさか、ネコ女王とやり取りして商品の試作品を横流していたとはっ!?まさにグッジョブ!である。
音声{御主人様ってネコ馬鹿ですからねぇ。商品版はその簡易型が流通する予定になっていますよ。流通価格は400神貨です。}
「…え?うちの秋刀魚とどっこいどっこいの値段設定じゃない?買う人いるの?」
でもまあ、今はこのぬいぐるみに囲まれて、俺は幸せな気分なのでどうでも良いですね。ああ、幸せ。何も言うことは無い。このまま快楽に溺れて寝てしまいたい。最高ですね。だってここには弟達と、それにあやっちも参加してるしさぁ。で、麻黄はフラフラ踊ってる。
「はっ!?こんな場合じゃなかった。ちょっとDSさん達、呼んでくれるっ?」
音声{もう、急ですね〜。あっ、ビビさん達はあちらに居ますよ。}
ビビさんを始めとしたメイド5人衆は屋上入り口付近に控えていた。ちゃんとタロさんもお座りして待機してるね。あれは相当、先に摘み食いしていると見た。まあ、今日は許そう。
「お〜い。ちょっとそこのメイドさん達、こっちに来てくれる〜?」
俺が大きな声を出したもんだから、一斉に注目の的となった彼女たち。どうしたものか?と狼狽える姿も、これまたレアだ。イイネ。
音声『さあ、旦那様がお呼びです。ユナイゼス以下、拝命しなさい。』
おっと。ここで我が家の執事長、DSさんが登場。空気がビシッと引き締まるねぇ。で、上司の命令でおずおずとメイド5人衆が俺の前に並んだ。
別に叱るつもりじゃないから、そんなにオドオドすること無いと思うのだが。
「今日は…いや今日だけじゃなくていつも、こういう時には君たちメイド5人衆は無くてはならない人材だと思う。いつもありがとう!!」
俺は心からそう思う。あ、タロさんは除外するけどね。
副音声『旦那様、ありがとねっ!』
副音声『任務を遂行しているだけです。だけど、そう言ってもらえると嬉しい…。』
副音声『いや、私こそありがとうだ!ミスリルの包丁、感謝しているぞっ!』
副音声『これからも一層、努力するのです。』
『ガフゥ〜〜ン。』
ユナさん、キュラさん、ビビさん、イシヒメ、そしてタロさん。
三者三様、照れ隠しだったり、素直な感情だったり、面白いなぁって思う。
「…で、ここに感謝の意を込めて、ユナさん、キュラさん、ビビさん、イシヒメに第五元素循環回路を贈呈する。で、コレを埋め込んだらどうなるか?えっと、ご飯を食べられるようになります。以上!」
そう。主目的は食べられるようになることだけですが、何か?むしろ、ビビさんには必須だと思うのですよ。
俺は「宝物庫〈Ω〉」から第五元素循環回路を取り出した。残りはジャスト4つだ。
『ちょっと待ったぁぁぁ!!オイラにもチャンスが欲しいんだぞっ!!』
え?まさかの名乗りを上げたのは…はい、紫色のタヌキ、BRでした。却下です。
『BM兄ちゃんと、BL姉ちゃんがご飯を食べれるようになってたんだぞっ!?オイラだけ仲間ハズレなんだぞっ!!』
ああ、そうねぇ。確かに今日、BMとBLに第五元素循環回路を組み込んだもんね。そりゃ、我を忘れて美味しそうに唐揚げを食べるよねぇ。で、はっ!?と気付いて、駆け寄って来てBRを羽交い締めにしていた。
『あっ!?く、苦しぃんだぞ〜。BM兄ちゃん、離せだぞぉ〜。あ、BL姉ちゃん、やめてぇぇぇ…。』
BRが遠ざかって行く…簀巻きにされて…。
「…ちょっと邪魔が入ったが、問題なければ埋め込みたいんだけど…いいかな?」
副音声『よく分からないけど、私はOKですよ!』
副音声『状況を精査するに、大幅に能力が強化されると思しいので肯定します。』
副音声『なに!?味見ができるようになるなら好都合だぞ!ドンと来い!』
副音声『興味深いのです。支障は無いと思うのです。』
ふむ。軒並み、了承ってところだな。まあ、邪魔が入らないうちにちゃっちゃと済ましてしまおう。
「ん。じゃあDSさん、頼める?」
音声『はっ。では旦那様、触媒として猫の小判を頂きたいのですが。』
ふっふっふっ。それこそ、我が家の招き猫…ミミちゃんがSRな千両箱を出したばっかりですよぉ!!
「勿論だっ!!猫の小判を4枚だ…はいっ。」
出し惜しみ無しだ。そんな様子を一堂、何が始まるのかと不思議そうに、興味深げに、楽しそうに見詰めている。ここで俺が無様な恰好は出来ないだろ?頭の上のココちゃん達に恥ずかしい態度は見せられない。うん、威厳を持ちたい今日この頃だ…。
音声『確かに。では3階担当…ユナイゼス。前へ。』
副音声『は、はいっ!』
ユナさん、緊張してるなぁ。頑張れ!俺は心の中で応援してみた。
一歩前に出たユナさんに、DSさんが「第五元素循環回路」を差し出し、それをユナさんが受け取る。と同時に、DSさんの持つ「猫の小判」が金色の糸となり、ユナさんと「第五元素循環回路」を結びつけていた。
もうDSさんも慣れたもので、ササッと埋め込み作業を完遂していた。
ユナさんの身体の中央部分に埋め込まれた「第五元素循環回路」が白く鈍い輝きを放ちながら、ドクンドクンと脈打ち始め…あっ、コレってもしかして?
俺は小型「電子情報枠表示」を開いて確認する。
音声{御主人様、早く契約しちゃってください。}
E5(エコ)さんめ、俺を急かすんじゃない(汗)。って言うか、ユナさん達とまだ未契約だったの忘れてたよ。このタイミングかぁ。
「ユナさ〜ん。契約しちゃうよ?いいか〜い?」
副音声『は、はいっ!ちょっと出力が安定しないので、早くお願いしま〜す。』
えっ。そうなの??
「は、はいっ!!すぐに契約します。ポチッとな!!」
あ…契約したら安定したみたいで、ユナさんはいつもの向日葵の笑顔を俺に向けた。はぁ、良かった。
「だけどこれ、他の3人も同じパターンじゃないか??」
音声『さあ、旦那様。素早く済ましてしまいましょう?』
DSさんに、そんな清々しい顔で言われたら断れないもので。
俺は順次、第五元素循環回路を埋め込まれたキュラさん、ビビさん、イシヒメと契約を行なった。
ちなみにユナさんの身体情報は以下の通りだ。
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〈契約鑑定〉
ユナイゼス♀
種族〈電子の人形〉
階級〈メイド〉
カテゴリー〈1.5+〉
戦闘力 20
防御力 15
生命力 25
回避値 15
知能値 10
器用値 15
魔力値 10
電子属性15
火属性10(NEW)
戦技
正拳〈破戒突き〉
練武〈波動拳〉
固有戦技(NEW)
獄炎拳〈火属性〉
固有能力
霊子核〈アメジスト心臓〉
伝達経路回路「超反応タイプ」
第五元素循環回路「生体循環補助〈火〉」(NEW)
竜脈補正効果(契約)(NEW)
能力
格闘 破壊 空間認識 超反応 動体視力 愛嬌 礼儀作法 火 飲食(NEW)
魔力系術式(NEW)
下位(基本三原理)火属性付加
下位(基本三原理)火属性魔道弾
下位(基本三原理)火属性誘導波動
称号
破壊皇女
メイド5人衆「紫」
装備
メイド服「紫紋様」〈洋服〉
属性:絹LV50〈特殊兵装級〉
付与効果:物理耐性+
給仕事着〈反射率〉
耐久値:120
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う〜ん。設定に忠実だよねぇ。そして何故かユナさんは火属性となってしまった。内に秘めた闘志って感じか?
しかし、クリスマスイヴに一気に契約しちゃったなぁって感想である。まあ、クリスマスの本番はこれからだけどね…夜は長いんだぞっ。
そしてまさかの…その4に続く!!
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈秘匿種(真人)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈49.3+〉※変化無し
戦闘力 1146+12
防御力 1064+12
生命力 1060+12
回避値 942+10
知能値 450+2
器用値 25
魔力値 1662+20
無属性1016+10
地属性1048+10
固有能力
竜脈適正「最高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名 還元 猫愛
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属召喚
眷属送還
眷属探知
眷属鑑定
竜脈の盾
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
リコピン
JOL
葉蘭
水引
葛葉
榊
千歳
鳳来
八手
蒼原
不知火
漁火
八重波
白波
鳴海
夕潮
芍薬
水楢
柏
梛
茜
白妙
牡丹
鬼蕗
BM
BL
ユナイゼス(NEW)
キュライアー(NEW)
ビビアンナーシェ(NEW)
イシヒメ(NEW)
称号
竜脈使い
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
小型「電子情報枠」
種族〈電脳媒体〉
階級〈生命樹分体〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈2.5+〉
耐久値:500
ジャージ(DANROOP)〈服〉
属性:化学繊維LV32〈通常級〉
付与効果:厚手生地+
物理抵抗
保温・耐寒
耐久値:50
◆ ◆ ◆