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第180話「ポイントカード万華月その1・包丁が折れたんだよ」

我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw


第180話「ポイントカード万華月その1・包丁が折れたんだよ」


竜脈生活122日目。


朝から野菜の収穫である。汗水垂らして仕事をすると気分が良い。日頃からダラダラ生活していると駄目人間になってしまうぞ。さあ、土と共に生きようっ!!


音声【収穫は終わりましたよ?】


えっ!?なんて事でしょう?あっという間に野菜の収穫が終わってしまった。

トマトにキュウリ、ナス、カボチャ、ピーマン。我がビニールハウス菜園で丹精込めて育てて来た野菜たち。


この時期に野菜がここまで実ったのは、それは白ねこ島の「菌類適応」による栄養過多でもあるが、移住してくれた蟻たちの地道な受粉活動が大きいだろう。

女王蟻の葉蘭(はらん)には感謝だよ。あと親衛隊長蟻の水引(みずひき)にもな。


まあ、今日は2L (トゥエル)以下、お手伝いさんがいるわけで、俺が収穫したのはカボチャ1つだけ。だって、蔓が硬くてなかなか切れなかったわけです。

格闘すること30分。泥だらけですよ?で、どうやって切ったかと言うと、お久しぶりの「魔銃・オレイカルコス」で焼き切りましたからっ。


音声【閣下。トマトは32個ですね。どれもタワワに実ってますよ?フフフ…。】


「おお、10株からそれだけ取れれば上出来じゃね?」


天使の2L (トゥエル)でさえ、この程度の蔓は造作も無くブチ切れるわけだ。羨ましい。

羨ましいけど、なんか言い方が腹立つな(怒)。


副音声〔キュウリは25本だよ。大きいね。〕


おっと、あやっちはキュウリ担当である。俺から見ても大きく瑞々しいキュウリを腕に抱えている。朝日を受けてキラキラ輝いているな。


「キュウリは浅漬けが美味しそうだなぁ。」


まあ、キュウリを使った料理ってのも限られているわけで、サラダとかに使うのが普通かなぁ。


副音声〔博士。ナスは28本収穫しました。〕


アドムはナス担当だ。ナスも黒々として実が締まって旨そうだ。

ナスは煮浸しにショウガ焼きに、バター焼きと用途は広い。俺の大好物だよ。


「アドム!良くやった!こっちを手伝ってくれ!!」


もはや、こうなればアドムに丸投げである。カボチャとか、ハナから俺には無理やったんやぁ…。


『ボフッ!!』


お?手伝いましょうか?と名乗りを上げたのは妖怪仙人のBM(ベム)である。青と黄色のモフモフボディが魅力的なクマさんだ。


「さすがはBM(ベム)。仕事が早いなぁ〜〜。」


『ボフッボフッ!!』


え?何々?ピーマンは大量に取れました?全部で150個!?

何でピーマンだけそんなに取れたのっ??意味が分からない。あ、でも。ピーマンだけ登録野菜じゃないからかな?


「今夜はピーマンの肉詰めだなっ!!」


食材が決まった。そして俺がパイプ椅子に腰掛け、監督?しているうちに、カボチャも14個を収穫出来た。よし、これにて終了である。

しかし効率が悪い。人力なので致し方無いが、備品もお粗末過ぎるでしょ〜?

これはどうにかするべきか?コテージ備え付けのスコップやハサミでは強度が弱いのだ。


副音声〔じゃあ、野菜を輸送するよ?〕


我が家から持ち込んだ段ボール箱にギュギュッと押し込み、入りきらない分は各々で持ち運びながら、俺たちはビニールハウス菜園を出ることにした。

段ボール箱の方は、あやっちがヒュン!と念動力で浮かせている。便利だよなぁ。


「んじゃま、葉蘭(はらん)。今後ともよろしくな?」


『……!!』


俺の頭の上で飛び跳ねながら、ダンスを踊る葉蘭(はらん)。ちょっと派手なヘラクレスオオカブトみたいでカッコイイよなぁ。アレが元、普通の蟻だったなんて信じられるかい?

他の働き蟻たちも手を振って見送ってくれた。なんか、恥ずかしいな。


音声〔みんな、喜んでいるね?嬉しそうだよ。〕


まあ、おすそ分けしてきたからね。蟻たちはカボチャを所望されたので、4つほど置いてきたのだ。


「喜んでくれて何よりだよな。…それにしても、このカボチャ重いな。」


俺はと言えば、カボチャを1個持ってオッチラオッチラと道を進んでいた。

はあ、コテージまでまだまだあるけど、田崎家の主人としてこんな事じゃいかんな?


音声【…閣下?】


「ん?なんだ?カボチャ持ってくれるのか?」


トマトを抱えた2L (トゥエル)が、何やら不審げな顔で俺に振り向いた。何だよ、余計な体力を使わせるなよ?


音声【…川なんてありましたっけ?】


川?何を言ってんだよ?川なんてあるわけ無いだろが?どんな幻を見てんだよ…って、川があったぁぁぁーーーー!!??


副音声〔あ。本当だ。いつの間に?〕


ビニールハウス菜園を横目に、穏やかなせせらぎが流れて行く。川と呼んで良いかも分からない小さな流れが、海岸の岩場方面へと続いているのだ。だけどあそこって、昨日、蟹を放流した場所だよな。


「…いつの間にか川が出来るって事も…あるんだねぇ?すごいねぇ。」


いや、俺の言葉に嘘は無い。だって、俺は白ねこ富士山の中腹に「源流」を設置しただけだからっ!!ってことは、たった1日で白ねこ富士山から蟹の岩場まで川が出来たと言う結論だ。


音声【閣下?】


「何さ。俺は知らないです。ああ、知りませんともさっ!!」


音声〔博士。昨日、白ねこ富士山で作った源流からの川でしょうか?〕


うっ?!アドムめ、空気を読まないコ。そう言えば、あの場にアドムも居たんだっけ。アドムの口止め忘れてましたっ!!こうなったら仕方あるまい。蟹計画の全貌を解説するしかあるまい?


蟹が食べたいと言う4R (シリュウ)の訴えから始まり、海藻類適応からの蟹を物質再構成(マテリアライズ)化、生き返った蟹を岩場に放流。そして川を繋げて、川に適合した蟹も食べたいと言う、一挙両得作なのだ!!


「まあ、色々あった結果、当初の計画通りになったわけだなぁ。」


音声【…なるほど、さすがは閣下!!天才ですねっ!もう、一生涯ついて行きますからねっ!!】


なぜ、その結論になった?まあ、駄目天使のこいつの言うことは無視しておこう。


副音声〔川に適応とか、そんな簡単に出来るのかな?〕


『ボフッ?』


BM(ベム)まで懐疑的な目を向けないでくれ。昨日、コレはイケるって思っちゃたんだからさ。後の祭りである。


◇ ◇ ◇


こうして、1日遅れの野菜を収穫した俺たちは、ゾロゾロとキッチンに突入し、1階担当メイドのビビさんにお許しを頂くべく、野菜を献上していた。

本来であれば昨日、この野菜で野菜炒めを作るはずが、結局はミートスパゲティっと成り果ててしまったわけで。


「どうでしょう、ビビさん。このカボチャの出来栄えは?カボチャスープにしたいと思っていますがぁ?」


音声『ああ、旦那様。これは上質なカボチャだなっ!!だが、今後は約束を破ることはやめてくれよっ!』


「は、はぁ!!」


俺はひれ伏した。もうこればっかりは俺が全面的に悪い。野菜炒めを期待していた乙女ちゃんの機嫌は極悪になるし、変わって菅原(すがわら)くんは大喜びだったけどさっ。


「じゃあ、みんな。野菜を野菜置き場に配置後、解散ね。」


『ボフッ!』


副音声〔あとは僕に任せておいていいよ。置くだけでしょ?〕


力持ちなBM(ベム)は頼り甲斐がるし、あやっちも気が効くし、俺が何もしなくてもトントン拍子にことが進む。ああ、こんなに楽で良いのだろうか?結局、俺のカボチャはアドムに持って貰ったしさ。カボチャ無理ッ。


音声【了解しました。皆さん、今日は大変、ご苦労様でした。】


2L (トゥエル)め、勝手に締めやがった。まあ、良いけどね。


副音声『あっ!?』


んあっ!?これはビビさんの声か?


「どうした?ビビさん。」


俺はキッチン台に立つビビさんを振り返った。ビビさんは昼食の下準備…即ち、野菜炒めの野菜の千切りを作っていた。だが、右手に持つ包丁が…ポッキリと折れていたのだ。


「大丈夫かっ!?ビビさん、怪我はしてないかっ!!」


副音声『あ、ああ。私は何ともないが…包丁が折れてしまった。すまない…。』


いや、包丁なんてどうでも良いよ。だけど、ビビさんが切っていたのは、白ねこ島から持って来たピーマンやナスだった。

さすがに田崎家固有種の大根とニンジン程ではないけれど、まさかのコレもなかなかの硬度

。ちょっとヤバイ気がする。


「包丁なんて、また買えば良いんだよ。気にするな。」


音声【さすがは閣下。カッコイイですね。惚れ惚れしますよ、いや本気でっ!!】


2L (トゥエル)め。こんな時に茶化しやがって。しかし、ビビさんの落ち込みようがヒドい。こりゃ、なんとかせねば。


「2L (トゥエル)!すぐにE5(エコ)さんを呼んで来てくれっ!!」


音声【え?僕がですかぁ?仕方がないですねぇ…行って来ますよ。】


グダグダ言ってないで早く行けぇ〜い。

さて、E5(エコ)さんがどこにいるか知らないが、落ち着ける場所に移動しよう。


「ビビさん、新しい包丁を購入するから待っててね?ところで、その包丁は物質再構成(マテリアライズ)するの?」


副音声『いや、分からんな。とりあえず、12時間放置してみるが、予備の包丁でも同じ結果になるだろうな。』


って事は、またして野菜炒め延期の悲報。乙女ちゃん逆ギレ警報である。


「エライコッチャ。こりゃ、なんとかせねばぁぁぁ。」



俺は白ねこ島のコテージに逆戻りした。落ち着ける場所って言ったら、最近はコテージ2階の居室で、アドムの入れてくれた紅茶を飲んでマッタリと過ごすぐらいだな。

なので、ここでE5(エコ)さんが来るのを待つとしよう。


副音声〔博士。チェリーティーが出来ましたよ。どうぞ。〕


う〜〜む。この芳醇で甘酸っぱい香り…たまに飲むにはちょうど良い。一口、カップをすすると、爽やかな味わいが広がって行く。絶品ですねっ。


「いやぁ。腕を上げたね、アドム?」


副音声〔情報を蓄積していますからね。博士の好きな濃さと、お湯の配分、砂糖の量を研究しています。〕


俺、研究されてた(笑)。


音声{慌てて来てみたら…随分、優雅ですねぇ?}


収納タンスからE5(エコ)さんが飛び出た。そして開口一番、そんな文句を言う。ふ。E5(エコ)さんには分かるまい?紅茶を飲めないE5(エコ)さんにはなっ!!


「気分を落ち着かせるには、紅茶のタンニン、カフェインが有効的なのだよ?慌てても良い結果にはならないからね。2L (トゥエル)も飲む?」


音声【あ、僕も頂きます。これはサクランボですね?】


そうそう。遅れて顔を出した2L (トゥエル)も、匂いだけで茶葉の種類を当てるとは、なかなか大したものだ。


音声{もうっ!男2人でサクランボとかチェリーとか、何なんですかっ!?変態ですかっ??}


いや、何なんですか?って言われてもねぇ。そこはサクランボとかチェリーに謝れ。

ちなみに、俺は日本産のサクランボよりアメリカンチェリーの方が大好きだっ!


音声【まあまあ、E5(エコ)先輩。怒るとシワが増えますよ?フフフ。】


音声{は?言ってはいけない言葉を言いましたねぇ〜〜(怒)。}


おいおい、何をやってるんだ、こいつら。


「ストップゥ!!いいか、喧嘩してる場合じゃないぞ。事は一刻を争うのだ。こうしている間にも、乙女ちゃんの機嫌がレッドゾーンに突入するからなっ!!」


音声{え??それはどういう展開で、そんな事にっ??}


食卓に着かないE5(エコ)さんには分かるまい。このくだり、何回目だ?まあ、いいや。


音声【確かに、これは由々しき事態ですね。E5(エコ)先輩、ごめんなさい。】


音声{まあ、そう素直に謝られたら、許しますけど…。}


落ち着いたか。落ち着いたのを見計らって、俺はE5(エコ)さんにお願いをする。


「E5(エコ)さん。JUKAIで包丁を検索してくれるかなぁ?素材は…最低でもミスリルね。」


音声{え?包丁ですかぁ?それは構いませんけど…。}


確かに、JUKAIで包丁を検索し、購入するだけなら2L (トゥエル)でも良いのだ。

ここにE5(エコ)さんを呼んだ理由は…?それは今日の朝、届いたメールが理由である。


それは何時ぞやの、「異世界産業クレセント」からの定期メール?であった。

下記、文章にはこんな事が書かれていた訳で。


__________________________________


2020/12/21


差出人:異世界産業クレセント

宛先:田崎 蓮人殿


我が社、「安全安心・異世界産業クレセント」を御利用のプレミアム会員様当てに定期メールを送らせて頂いています。


田崎 蓮人様のポイントカード「万華月」の点数は80ポイントとなっております。


ポイントは弊社ホームページにて豪華景品と引き換えが可能となります。以下、お得商品が続々掲載中。


今月のお得商品は画像//プレミアム「妖銀鉱(ミスリル)製包丁セット」40ポイント


尚、我が社のホームページは下記を御参照して下さい。また、我が社の本拠地は異世界「シンナヴァル」となります。

我が社はシンナヴァルと地球神界との物流販売提携をしておりますので、必要な際には御利用を心待ちしております。


以上。



異世界産業クレセント 代表取締役 シン・ナンナル


ホームページ:KURESENT.shin@co.jp


返信する:YES・NO


メーラに登録する:YES・NO


__________________________________


俺はいつの間にプレミアム会員になってんの??いや、まあ、ちょくちょくクリスマスプレゼント用に利用してたけど、そんなに高い物を買ってないんですけどぉ?


だけども注目は…今月のお得商品だよね!!そう、ミスリルの包丁です。これさえあれば、大根もニンジンもスパスパ切れるんだよ。

その度に、霊刀の水楢(みずなら)を呼び出す必要が無いと言うお墨付き!!


ここは是非とも、ビビさんにプレゼントしたいわけで。その2へ続く。


◆ ◆ ◆


田崎 蓮人

種族〈秘匿種(真人)〉

階級〈地祇〉

所属国〈災害竜脈の地〉


カテゴリー〈48.1+〉

戦闘力 1110+12

防御力 1028+12

生命力 1024+12

回避値 912+10

知能値 44+2

器用値 25

魔力値 1602+20


無属性ウーデニア986+10

地属性(テラ1018+10


固有能力パーソナルスキル

竜脈適正「最高位」

幸運の加護

雷霆の守護

世界卵の選別

蓬莱の恩恵

王桃の系譜

全能神の祝福

異種言語LV1

宝物庫〈Ω〉


能力スキル

打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子

統治 隠密 命名 還元 猫愛


召喚系インウォーカティオ術式

契約

契約破棄

契約鑑定

召喚

送還

眷属召喚

眷属送還

眷属探知

眷属鑑定

竜脈の盾


眷属ファミリア

E5(エコ)さん

DS (ディス)さん

4R (シリュウ)

G3(ジザ)さん

2L (トゥエル)


契約

ルル君

金さん

チョメ君

ミミちゃん

シーちゃん

ミチ

花子さん

タロさん

ロンちゃん

クロちゃん

ハナちゃん

ハッピー

シマ

カア君(若彦)

乙女ちゃん

ユズリハ(野良ネズミさん)

紅葉

菅原すがわらくん

橘花たちばなくん

リコピン

JOLジョリュ

葉蘭はらん

水引みずひき

葛葉かずらは

さかき

千歳ちとせ

鳳来ほうらい

八手やつで

蒼原あおばら

不知火しらぬい

漁火いさりび

八重波やえなみ

白波しらなみ

鳴海なるみ

夕潮ゆうしお

芍薬しゃくやく

水楢みずなら

かしわ

なぎ

あかね


称号

竜脈使い


装備

魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉

属性:中炭素鋼カーボンスティール改LV220〈秘跡武具サクラメント級〉

付与効果:神の遊具〈風属性エア

月光核〈新月〉増幅20%

耐久値強化〈合金マテリアル

耐久値:400+α


小型「電子情報枠ウィンドゥ

種族〈電脳媒体〉

階級〈生命樹セフィロト分体〉

属性:電子属性エレクトロン20

カテゴリー〈2.5+〉

耐久値:500


お月様シャツ〈服〉(NEW)

属性:化学繊維レーヨンLV25〈通常ノーマル級〉

付与効果:闇に隠れて+

保温効果

物理抵抗

耐久値:40


ジーンズ〈服〉

属性:厚地織布デニムLV18〈通常ノーマル級〉

付与効果:物理抵抗

耐久強化

耐久値:60+α


◆ ◆ ◆


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