第166話「階段室警備部の増員その2・オチはUMAだった」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属 …育成計画中なのですw
第166話「階段室警備部の増員その2・オチはUMAだった」
「寒いなぁ…。」
音声【寒いですねぇ。】
冬の海も良いんだけどね。何が悲しくて男2人で冬の白浜を見てるかって?
それは白浜を囲む岩場の調査の為ですが。
「…ちゃんと藻が生えてるな。この分なら、海中は昆布とか生えてんじゃないか?」
音声【海の中は4R (シリュウ)先輩に頼んでくださいね?僕は無理ですから。】
さすがの俺も、そこまで鬼じゃないよ?どう言う目で俺を見てるの?
で、見たんだけど、その押して押して!アピールのドヤ顔されても押さないからね?お前は俺に何を求めてるの?この駄目天使は…。
「ところで2L (トゥエル)…お前って、白ねこ島の霊子を感じるか?」
音声【いきなりですね?まあ、感じると言うより見えますよ?だからある意味、白ねこ島は閣下の息子で間違いないでしょうね。なんか嫌ですけど。】
嫌なんだ。そう言われても、どうにもならないんだけどねっ!
さて、海に背を向けて見上げてみれば、コテージの向こうに巨大な青い山…「白ねこ富士山」が聳え立っている。う〜ん、壮大だねぇ。
音声【いきなり風景が変わってるとか、もうぶっ飛んでますね。このイカれ具合、八幡様はヤバいですよ?】
「お前が言うの?天使たちのトップの人 (神)でしょ?」
音声【まあ、そうですけど、今の僕は閣下の眷属として切り離されていますからね?むしろ、離しませんけどね!絶対にっ!!】
何だよ、その意気込み。鼻息が荒過ぎるだろ。
「さて…ここで改造しちゃおうかな?今の俺の魔力値って確か…。」
音声【閣下の魔力値は今朝の時点で1422ですね。そら恐ろしい数値ですよ。】
「お?ってことは、普通に1000霊子を消費しても、余裕で30%は残るんじゃないか?いやぁ、頑張って我慢してて良かったなぁ!!」
と、あえて俺は大きな声で言ってみた。聞こえるようにだよ?
音声【誰に言っているんですか?】
「別に…。」
ココでも良いんだけど、俺は気分を切り替えてビニールハウスへ向かうことにした。だって寒いんだもん(涙)。
コテージの裏側と言っても、距離はまあまあある。ちょっと駆け足になるのは止むえまい。
「お邪魔するよぉ〜。」
一声掛けて、俺はビニールハウス菜園に突入した。ふわぁ、暖かいねぇ。と思ったら、ブーーーン。と何かが飛んで来た。
『…!!』
おっ?俺の頭の上に止まったのは…女王蟻の葉蘭だな。
「おう!葉蘭、元気にやってるか?必要なものはないか?」
『…。』
ふむ。特に無いか。仮設水飲み場も1つ、ビニールハウス内に増設したしな。生活環境としては申し分ないようで、ここ最近は夜食におにぎりの差し入れをしている。あ、蟻にだぞ?俺は門限があるんで、アドムに頼んでいるけども。
「と言うか、内部に居住スペースを作ったら過ごしやすくない?」
音声【冬は良いですけど、夏は暑いんじゃないですか?】
そりゃそうだ。でもテーブルと椅子ぐらいはあっても良いだろう?
「え〜と、テーブルと椅子は建設項目の…っと。」
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箱庭システムVr01「白ねこ島」改造MENU+
>建設項目LV1>>
>家具>>
>折りたたみ椅子〈必要霊子3〉
>長テーブル〈必要霊子5〉
>カラーボックス〈必要霊子5〉
>業務用机〈必要霊子7〉
>ステンレス洗面台〈必要霊子10〉
>簡易ベット〈必要霊子10〉
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折りたたみ椅子を2脚と長テーブルを1台設置してみた。座ってみたけど、なんか受付みたいだな。これは2組必要と思われ。
音声【11霊子の消費ですよ?え…また増やしたんですか?大丈夫ですか?】
「何が?まあ、ちょっと座りなさいって。」
ちょうど良い感じでテーブルが完成した。長テーブルを2つ合わせたら良い感じになったわけで。ホラ、葉蘭もテーブルの上に座って嬉しそうだ。
「あれ?そう言えば、水引は?」
親衛隊長の水引の姿が見当たらない。別のビニールハウスの棟に行っているのかな?菜園は計3つのビニールハウスから成っており、それに伴い菜園の規模は大きくなった。まあ、まだ2つ目の半分にも大根とニンジンは植えられてないけど。
3つ目のビニールハウスなんて手付かずだ。機材は揃ってるけど、まだ動かしていない。
『……!!』
ふむふむ。なるほど…な。
音声【何と言ってるのですか?】
「ああ、どうやらこの周辺の地理の調査と、他に移住出来る場所がないか?つまり食料がないかを調べに行っているようだな。蟻も数十匹連れて行った…らしいぞ。」
音声【こんな冬の時期にですか?】
そんな事より、俺ってスゴいね!?蟻っていうか、まあ契約したからなんだろうけど?葉蘭の言葉が何となく分かるのだ。今までは何となくの感情しか分からなかったのに、白ねこ島に来てからだよね…あっ、そういうことね。
「白ねこ島もお父さん想いすぎて困っちゃうね。はっはっはっ。」
音声【大丈夫ですか?急にびっくりするのでやめてください。まあ、閣下なら許しますけども。2人だけの秘密としてっ!】
だけども、確かに日中とは言え、今は冬だ。水引のヤツ、大丈夫か?この周辺たって、俺が植えた松の木だけしかないないわけだし…冬じゃキノコも生えないだろう?
「…心配だなぁ。花だって生えてないはず…?あれ?そう言えば、タンポポ植えたっけ?」
音声【あ、僕が召喚されて、迷子の閣下を…】
シャラップ!!迷子じゃないよっ!?制限時間があっただけだよっ!?
◇ ◇ ◇
予想外にマッタリと過ごしてしまった俺たちは、急いで水やりを開始した。勿論、2L (トゥエル)にもジョウロを持たせて、尻を叩いてみた。
「終わったかぁ?」
音声【僕もホースの方が良いんですが?】
甘いっ!ホースで散水するにしても、技術が必要なのだよ!?ホースの先を指で潰し、ちょうど良い角度からの放水は柔らかくもあり勢いもあり、玄人の業なのだから!俺はこれを小学校高学年の頃からお店の片付けで鍛えてきたんだよっ!!
「簡単に出来ると思うんじゃないよぉぉぉ!!!」
音声【さすがです。メッチャ、カッコ良いです!!】
フッ。ならば良し。そのうち、お前も鍛えてやろう。ホースで水やりをする天使の画…これはヤバい。
「そして本来ならば…ここで田崎家固有種なる大根とニンジンを植えたいところであるのだが…ここで一気に鉱山資源適応を。」
だが、そこで俺は固まった。ヤツがいる。ビニールハウスの外から…。
音声【ギャーーーーース!!??】
2L (トゥエル)の悲鳴。っていうか、天使も厳密に言うと幽霊みたいなもんだと思うのだが…。
「…E5(エコ)さん、何やってんの?」
ビニールハウスに張り付いたE5(エコ)さんは、アレは映像投射なんで、ビニールハウスの外壁に溶け込んでワケがわからない状態になっているのだ。面倒臭い奴だよ。
音声{決定的な瞬間を捉えましたよっ!!今、鉱山資源適応って言いましたよねっ??}
「…言ったけど何か?と言うか、ミミちゃんに付いてなくて良いの?」
音声{グッ…。}
音声【知られたからには仕方ありませんね…ここはどうにかして、E5(エコ)先輩を再起不能にしましょう。閣下と僕だけの秘密の花園…誰にも邪魔させませんよっ!】
勝手にやって欲しいけど、ここはただのビニールハウス菜園だからね?それに葉蘭も戸惑ってるみたいだ。迷惑この上ないよなぁ。
「蟻たちの迷惑になるだろっ。やるなら外でやって来いっ!!」
音声【ならば、外へ出て頂きましょうか、E5(エコ)先輩!!】
音声{ちょ、なんで私が…意味が分かりませんっ!!??}
ふぅ。無事に叩き出せたか…うるさい虫を叩き出して、ようやく静かな時間が出来たな。さあ、今のうちに…他所の目が無いうちに改造MENUの…備品を開いてっと。
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箱庭システムVr01「白ねこ島」改造MENU+
>建設項目LV1>>
>備品>>
>雑巾〈ナイロン製〉〈必要霊子5〉
>ゴムホース5m〈必要霊子10〉
>バケツ〈プラスチック製〉〈必要霊子10〉
>照明器具〈必要霊子40〉
>超能力少女「絢彌」フィギュア〈某アニメ化記念作品〉〈必要霊子50〉
>怪力無双「アドミターナル」フィギュア〈精密技巧シリーズ〉〈必要霊子50〉
>大型水槽〈必要霊子50〉
>送風機〈必要霊子50〉
>発電機〈必要霊子50〉
>温風機〈必要霊子60〉
>大型ビニールハウス四季対応タイプVS3-41〈必要霊子80〉
>ダンブライト〈白色の原石〉〈必要霊子100〉
>竜宮城割引チケット〈必要霊子250〉
>猫の小判〈必要霊子500〉
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よく見たら、温風機も登録されてた(笑)。
…正直、鉱山資源適応なんて、急ぎじゃないんです。俺が欲しいのは…え〜と、ダンブライト原石を5個、霊子購入しておく。計500霊子の消費だ。あと、猫の小判も1枚で計1000霊子の消費だね。
竜宮城割引チケットも欲しいけれど、これが案外、消費量が多いんだ。明日にするか。
「あっ、ちょっと眩暈が…。」
でもまあ、だいぶ魔力値が増えた事もあり、前よりも大丈夫だ。クリスマスまでには揃えておきたい物があるんです!サプライズの為だ。
「あ、葉蘭。支えてくれてありがとう。」
蟻というより、甲虫っぽい葉蘭が俺の身体を支えてくれていた。肩を引っ張り上げてくれていたのだ。結構、力があるよ。ビックリだ。
俺は葉蘭に御礼を言って、ビニールハウスを何気ない顔で出た。ああ、そこでは不毛な文句の言い合いが続いていた。まあ、内容は推して知るべし。駄目天使がっ!とか、ポンコツ樹霊がっ!とか言ってる。そのまんまやないかっ!
「お前たち、もう少し捻った悪口言えないの?例えば、天使なのにドM気質なキショイ奴とか、映像ぺったんこで魅力値ゼロな樹霊とかどうよ?」
音声【閣下は僕をそういう目で見ているんですね…その通りですよっ!!】
音声{ぺったんこじゃないですっ!!キィィィーーー!!}
放っとこう。もう関わるだけ損な気がしてきた。やる事やったから帰ることにしよう。
そう思った矢先、衝撃と共に人影が俺の足元に着弾?していた。ドゴーーン!と。
「うわっ。砂煙が…あ、DSさん?」
煙が晴れると、そこには我が家の執事長、DSさんがスクっと立っていた。
音声『旦那様、超電導の加速を使用して参りました。御報告を。』
超電磁砲の要領ですか。ちょっと危ないです。DSさんの周囲がチリチリと、ちょっとイオンが焦げてるくさいです。
「そんなに急いでどうしたの?…まさか、ミミちゃんが??」
俺は「はっ!?」と気づいた。
音声『はっ。その通りです。既に孵化しております…。』
な、何だってぇ!?大当たりのエフェクト場面が見れないとか、課金勢の俺にとっては掛け損なだけだぞ。ギロリと俺はE5(エコ)さんを睨んだ。言わんこっちゃない!
音声{で、でも、でも、御主人様は鉱山資源適応を使ったんですよっ!!}
「え?使ってないよぉ〜?」
そう使ってない。まんまとダミーに引っ掛かったE5(エコ)さんを尻目に、俺は大急ぎで我が家へ戻るべく、走り始めた。背後では、DSさんに言い訳をするE5(エコ)さんの声が…まあ、許せよ。さらばだっ!!
コテージの玄関を潜り抜け、ラウンジから螺旋階段を駆け上がる。ふぅふぅ…もう限界だ。また眩暈が…だが、もしヤバいのが孵化してたらどうしよう?そんな不安に苛まれるわけで。
「…何てったって幻獣だからな。ドラゴンの子供とか、どこで飼うの?屋上?いや、地下室が良いかもねっ?」
副音声〔博士。白ねこ島に連れてきたらどうですか?〕
アドム、ナイスアイディアだけど、あくまで俺の独り言なんで聞かないで。恥ずかしい。
あと、子供なら浴槽通れるけど、成長したら出れなくなるからねっ!!多分ね。
「じゃ、アドム。また夕方、おにぎり持ってくるからヨロシク!あと菜園の水引が戻って来たら報告を頼む。」
副音声〔了解です、博士。〕
2階の中央の部屋の収納ダンスに頭から突っ込むと、ザバーン!と浴槽から飛び出た。戻って来たぞ、我が家へ!
「ミミちゃん!ミミちゃん!ミミちゃんはどこっ!?」
1階の居間にはいない。ビビさんは…?いや、この際、誰でも良い。俺は仏壇の上のシーちゃんに縋りついた。
『ミャ。』
要約すると『1階じゃないわ。』とのこと。じゃあ、3階?ミミちゃんは2階には行かないし、あと行くとしたら日向ぼっこで屋上ぐらいだ。
「ともかく3階へGOだっ!!」
歳なので階段を走るのはシンドい。それでも、ミミちゃんの為だ!俺は負けない。
階段室に飛び込む。階段室を無我夢中で駆け抜ける…そんなイメージだ。実際は膝がガクガクしているんで、ようやく2階前だよ。
『…3階ダゾ。急ガナクテモ大丈夫ダロウ。千寿姫ガ付キ添ッテイルカラナ…。』
おっ。こんなところでカボチャ頭のJOLと遭遇した。そしてナイスな情報だ。
「はぁはぁ…竜か?ドラゴンか?」
『…ソウダナ…ソンナ感ジダッタナ…。』
なんか曖昧な返事だが、元々、JOLはそんな話し方だからな。
「で、でかいのか?」
『ソレナリニ大キイゾ?』
やっぱり。でもなんか期待に胸膨らませる俺もいるんだよね。だってドラゴンでしょっ!?
ファンタジーの王道だからねっ!4R (シリュウ)が竜種って言われても、あれはただの大食漢の小蛇でしかないし。
「3階だな!!よし、あと一踏ん張りだっ!!」
膝がガクガク言いながら、俺は先に進んだ。3階の…扉を開け放ち、滑り込むように廊下を駆け抜け、そして寝室のふすまをパン!って開いたら、ああ…そうか。そう言うオチか。
「ミミちゃん…頑張ったなぁ。」
俺はミミちゃんを抱き上げて、そしてギュッと抱きしめた。
『ニャ。』
ニッコニコの笑顔だ。きっと大当たりのエフェクトで光の演出が凄かったんだろうなぁ。次こそは見逃さないぞ!と心に誓う俺である。
「それと、千寿姫もサンキューな。」
『アイッ!』
小さい女の子姿の千寿姫が嬉しそうに応えた。折り鶴から生まれた霊鶴だ。
本来ならE5(エコ)さんがミミちゃんに付き添うところを、あのポンコツの代わりにどういう経緯でか、千寿姫が付き添ってくれたんだな。いやぁ、本当に良い子だよ。
で、オチだ。
「…ツチノコ…だよな?」
それは日本のUMA…だった。ずんぐりむっくりした蛇?
あ…やっぱ、幻獣だったんだね、ツチノコは…?ってそうじゃないっ!?
「…ツチノコだけど、君、魂は邪神なんだよね?」
『…?』
え…なんだろ、この反応。ニャイとか、擬似太陽さんとは、また違った反応だなぁ。それが俺の第一印象と違和感だった。
違和感の正体だけど、後々で判明したのは、このツチノコの種族が〈幻獣ツチノコ風〉であり、 階級が〈竜原種ジャヴァヲック科〉なるものと判明したからだ。…邪神?疑惑のアレである。
はい、階段室警備部行きの決定である。
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈秘匿種(真人)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈42.7+〉※変化無し
戦闘力 1002+12
防御力 920+12
生命力 916+12
回避値 822+10
知能値 26+2
器用値 25
魔力値 1422+20
無属性896+10
地属性928+10
固有能力
竜脈適正「最高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名 還元 猫愛
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属召喚
眷属送還
眷属探知
眷属鑑定
竜脈の盾
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
リコピン
JOL
葉蘭
水引
葛葉
榊
千歳
鳳来
八手
蒼原
不知火
漁火
八重波
白波
鳴海
夕潮
芍薬
称号
竜脈使い
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
小型「電子情報枠」
種族〈電脳媒体〉
階級〈生命樹分体〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈2.5+〉
耐久値:500
ジャージ(DANROOP)〈服〉
属性:化学繊維LV32〈通常級〉
付与効果:厚手生地+
物理抵抗
保温・耐寒
耐久値:60
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