第162話「蟻たちの入植…その1・クリスマスに向けて」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属 …育成計画中なのですw
第162話「蟻たちの入植…その1・クリスマスに向けて」
竜脈生活111日目。
朝からE5(エコ)さんが愚痴を言っている。とは言っても、E5(エコ)さんの愚痴は独り言のようなもの。ノーカウントである(え)。
で、俺は朝からG3(ジザ)さんの工房に入り浸っていた。鬼の居ぬ間の何とやらで、E5(エコ)さんを「白ねこ島」に先行させて、枯れそうな苗に苔精の薬丹を掛けるよう厳命している。
だって、昨日だけではE5(エコ)さんの魔力が足りなかったからだ。少なくとも、あと2日はかかる見通しだよ。
そんなわけで、俺が工房に来た理由は、G3(ジザ)さんからは「白ねこ島」の海洋資源の調査結果と、芍薬からは白ねこ富士山の調査結果を聞く為である。
「んじゃ、先に芍薬から聞こうかな。白ねこ富士山の地質調査はどうだ?」
『そうだネ。専門的な分野で説明しても地祇様には分からないだろう。なんで、大雑把に言うと、火山噴出物によって外殻が構成されているネ。とは言え、霊峰とはよく言ったもので、解析不明な霊子が内部から発生しているんダ。多分に、活火山やそう言う類いのものとは根本的に違うのだろう。』
…ポカーンである。大雑把に言われても俺には意味がわからない結果となった。
『つまりだネ、この白ねこ富士山に鉱産資源適応がされた場合、まさに期待大と言うことだヨ。』
眼鏡をクイッと指で持ち上げて、マッドな目を輝かせて芍薬はそう言う。これで白衣の美女なんだから、もう困ったもんだ。危険な匂いがするよ。
「…なるほどねぇ。期待が出来ると言うことだけは分かったな。」
音声《ならば、儂の方の成果と照らし合わせてみて欲しいのじゃが。白ねこ島の海底資源の比率はメタンハイドレート9:鉱石資源1の状態じゃな。重要なのは鉱石資源の方じゃ。》
そうね。でも問題は海底の底ってことでしょ?どうやって採掘するか?と言う問題もある。
俺の原案としては、海中に適応したオートマトンを作成して、専属作業をさせるとか?
「…そうだなぁ。漫画とかでは、こんな時はゴーレムとかで対応するけど、ゴーレムとかファンタジーすぎてヤバいもんな。そんなもん作れないし。」
さすがに、興味はあるけど無い物ねだり過ぎるだろ。
音声《ふむ?何を言っておるのじゃ?人造兵ならば錬金術で作れよう?儂の神仙術でも「神兵」がそれに当たるが、さすがの儂もまだまだそこまでは習得できておらんのじゃ。》
「えっ!?そうなのっ!?」
ゴーレムって錬金術で作れるらしい…。で、我が家で錬金術を使えるのは確か…DSさんと2L (トゥエル)、芍薬と鳳来ぐらいのもので。
『残念だがネ、私は使えないよ。使えるとしたら、DS様か2L (トゥエル)ぐらいじゃないかナ?』
芍薬が言うなら、そう言う事なのだろう。
音声《しょうがあるまい?ここはDS殿に素直に相談するしかあるまいな?》
そ、そうだよね…結局、そうなっちゃうんだよね。2L (トゥエル)の奴なら気軽に尻を叩いて命令できる(?)んだけどもっ!
「ふぅ。気が重いなぁ。成果も怪しいし。」
音声《そうでもあるまい?現にな…見てみるがよい、この原石をっ!!》
おっと、G3(ジザ)さんが奥から取り出したのは、50㎏はありそうな岩の塊り?それが作業台の上にドーーーン!と置かれた。赤茶色っぽい石だ。
「…これ運ぶの、BM大変だったろうなぁ…もう少し、小さいので良かったんじゃない?」
音声《そこじゃないのじゃっ!!これは勿論、白ねこ島の海底から発掘した鉱石なのじゃ!で、問題なのは…コレは鑑定の結果、地球上の鉱石では無かったのじゃ!!》
ああ、そこ?アレですか?ミスリルとかオリハルコンとか、ファンタジー世界の鉱石ですか?いや、それは俺も興味津々だけどね?
音声《これは海深紅玉と言うようじゃ。海の霊子を吸収した鉱石じゃな!》
「アメロ…ウス?なんだよ…ミスリルとかじゃないのかよ?そんな金属、聞いたことねぇよ。」
音声《な、な、な、なんじゃとぉぉぉ!!??まだ解析結果も途中じゃぞい!!つまりは、霊子が反応して鉱物が異世界化する可能性が高いのじゃぞっ!!》
ガッカリしたけど、この後、烈火のごとく怒るG3(ジザ)さんを宥めるのに時間が掛かったことは言うまでもない。
『年寄りはキレやすいから面倒だネ。私は2階へ戻るヨ。』
我存ぜぬで芍薬はフラッと行ってしまった。
だって、ファンタジー世界の金属って言ったらミスリルでしょ?ミスリルの剣とかさっ!
で、後々判明したのは、ミスリルよりもこのアメロウスの方が希少性が高いということだが、それは後のことだ…。
◇ ◇ ◇
さて、不機嫌なE5(エコ)さんは放置して、俺は頭にココちゃんとリリ君、トト君を乗せて調理を開始していた。ヒヨコ三兄弟である。
今日の昼食はお手軽に済ませたい。何故なら、つい先程にメールが届いたわけで。
まあ、相手は大黒天様だ。広目天様の紹介?で知り合ったのだが、話しの途中で消えちゃったんだよねっ。
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2020/12/07
差出人:大黒天
宛先:田崎 蓮人殿
待たせたなぁ!
大黒屋の倉庫から温風機を5機引っ張り出したんで、送風機、照明機やら発電機やら、一式送り込んでおいたぜっ。
儂の眷属も数匹、行ったんでヨロシクな!
返信する:YES・NO
メーラに登録する:YES・NO
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いや、別に添付でも良かったんですけど。それに大黒天様の眷属って何ですか?もう、本当に怖いんですよねっ。爬虫類はやめて貰いたいです。
フライパンで豚バラキャベツを次々に生産しながら、俺は頭の上の暖かさに心を癒されていた。ああ、幸せだ。そんな幸せに包まれながら、コレっていつ来るの?と言う不安に苛まされていたわけだ。だって、時間指定ないのよ?これで大企業のCEOとか意味が分からないよね。
「みんな、出来たよ〜〜。」
俺は大皿を持って食卓へ。キャベツはシャキシャキ感を残しつつ、タレの染み込んだ豚バラの甘みが最高の一品だ。大皿は4R (シリュウ)の分だけど。
『今日も美味しそうニョロなっ!!』
大口を開けて喜ぶ4R (シリュウ)…見た目は青い小蛇なんだよねぇ。だけど、俺の眷属だからなのか?爬虫類っぽい感じがしないのが不思議?
『何だニョロか?』
「んにゃ、別に…。」
弟たちがワイワイと食器を持ち寄る。ビビさんが作ったお味噌汁は、玉ねぎと油揚げの具だ。相変わらず、味付けがうまい。
『兄上、油揚げは好きですが、玉ねぎはどうかと思うんですよ!』
いや、それは俺もお味噌汁に玉ねぎはちょっと違うでしょ派なんだけども、菅原くんのように面と向かって言っちゃダメなやつなんだよね。
『ちゃんと野菜を食べなさいよね!菅原は魚ばっかり食べてると、ビタミン不足になるわよっ!!』
『野菜は食べるけど、僕もタマネギは違うと思うよっ!!』
おっと、ここで姉に逆襲の橘花くんである。
『な、何ですって〜!?玉ねぎは甘くて美味しいじゃないのっ!!』
ってよく言いますけども、それは俺も分からないな。
『お前たち、食事前に喧嘩をするんじゃないっ!!』
クロちゃん弟が怒った。あっ、止めなかった俺も悪いんで、俺もシュンとしてみた。
副音声〔よく分からないけど、このお味噌汁って言うものは美味しいよね…ズズズッ。〕
ああ、あやっちが美味しそうにお味噌汁を飲んでいる。
「あやっちも、すっかり我が家に慣れたなぁ。」
『今度、僕が屋上を案内することにしたよっ!!』
おお、そうかそうか。俺は橘花くんの頭をイイコイイコと撫でてみた。ポカポカの笑顔が最高だな。
『あら?じゃあ、私は2階を案内してあげても…イイわよ?しょうがないわねっ!』
乙女ちゃんのそれは、どう言うツンデレなの?まあ、仲良きことは良い事だけど。
副音声〔嬉しいけど、僕は仕事があるからね。〕
『ちょっと、兄さん!たまには亜弥に休みをあげなさいよっ!!』
ええぇぇ。何で俺がキレられるの?
「んじゃ、日曜日は2L (トゥエル)に交替してもらう?」
音声【ちょっと、閣下!!僕にあんな重たいバケツを持てるわけが無いでしょがっ!?】
はぁぁぁ。最近、2L (トゥエル)は役に立たないのに文句ばかり言うんだよな。
『兄上!…その、僕が仕事…しましょうか?』
え?菅原くんの気持ちは有り難いけど、一体、急にどうしたの?
「いや、2L (トゥエル)が無理なぐらいの重労働だから、菅原くんでも無理だと思うよ?」
副音声〔そうだね。僕は念動力があるから良いけど、あとはアドムぐらいの怪力がないと無理かな?〕
鉄腕なアドムの怪力、アレはヤバいよね。ビニールハウスとか、アドムとあやっちが居なかったら1日じゃ建たなかったよ。はあ、無計画すぎて焦る。
『そう…ですか…。分かりました。』
『お兄ちゃん!!菅原はクリスマスプレゼントをお兄ちゃんにあげたいから、仕事をしたいんだよっ!!』
『こ、こら、橘花はうるさいぞっ!!』
え?俺は我が耳を疑った。クリスマスプレゼント?それはサンタさんがくれるものであって、弟の口から聞くとは思わなかったよ。でも、顔を真っ赤にした菅原くんとか珍しいな。
『兄上殿、橘花がバラしてしまいましたが、何かプレゼントが出来ないかと色々と考えているんですよ。大したものは準備できませんが…。』
「クロちゃん弟よ…俺は…今、猛烈に感動しているっ!!最高だよ、お前たちっ!!」
だが、俺はその後に説教をした。そもそもクリスマスとは、良い子にしてた子供の元にサンタさんがやって来てプレゼントをくれるのだ。良い子のお前たちがプレゼントを用意する必要なんて、何も無いのだとっ!!そう俺は力説していた。魂の叫びである(?)。
副音声〔1つ聞いてもいいかな?サンタさんって実在するの?〕
いや、あやっち。それをココで聞いちゃダメじゃない?その大人な発言はダメだよね。
「…そうね?いるんじゃないかなぁ?…ところで乙女ちゃん、何か食べたいものある?」
『え?何なの、兄さん。藪から棒に??』
『僕、ステーキが食べたいっ!!』
いや、橘花くんのステーキ好きはもう知ってるからっ!!俺だって分厚いシャトーブリアンとか食べたいよっ。
「え〜と、ほら?野菜というか、フルーツ的な?赤いツブツブの?」
『ちょ、随分と具体的ね?…それってイチゴのこと?』
困惑気な乙女ちゃんだったが、答えには辿り着いた。
「そう!!ソレっ!!イチゴ、食べたくない??」
『…兄さん、ソレ、自分が食べたいだけじゃないの?』
ガーーーーン!!図星を突かれた。だって、食べたいんだもの…。
『別に私はイチゴは食べたくないわね。むしろ、イチゴの鉢植えを育てたいわね!』
「なに…その斜め上の発想??」
『何よっ!?イチゴの花って可愛いじゃないの!!白くてっ!!』
ああ、俺は頭を抱えた。上手くいかないもんだねぇ。
我が家のクリスマスイベントは…さてさて、どうなるものやら?
「だけどっ!!クリスマスケーキはイチゴのケーキだからねっ!!」
これだけは言っておきたかった俺なのであった。
『わぁ〜い!イチゴのケーキだぁ。』
『イチゴ、丸飲みだニョロよぉ〜。』
音声【閣下、日本からの逆輸入でクリスマスシーズンともなれば、かなりお高いのでは?】
「……。」
それは言わないでくれ。それとイチゴは飲み物じゃないっ!その2へ続く。
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈秘匿種(真人)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈41.6+〉
戦闘力 978+12
防御力 896+12
生命力 892+12
回避値 802+10
知能値 22+2
器用値 25
魔力値 1382+20
無属性876+10
地属性908+10
固有能力
竜脈適正「最高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名 還元 猫愛
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属召喚
眷属送還
眷属探知
眷属鑑定
竜脈の盾
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
リコピン
JOL
葉蘭
水引
葛葉
榊
千歳
鳳来
八手
蒼原
不知火
漁火
八重波
白波
鳴海
夕潮
芍薬
称号
竜脈使い
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
小型「電子情報枠」
種族〈電脳媒体〉
階級〈生命樹分体〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈2.5+〉
耐久値:500
ジャージ(DANROOP)〈服〉
属性:化学繊維LV32〈通常級〉
付与効果:厚手生地+
物理抵抗
保温・耐寒
耐久値:60
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