第158話「海への放流…その2・自由を謳歌して欲しい」
(^ ^)あけましておめでとうございます。本年も頑張って毎日投稿できるように…頑張ります(汗)
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属 …育成計画中なのですw
第158話「海への放流…その2・自由を謳歌して欲しい」
冬はやっぱりミルクココアだった。と、再認識した今日この頃。
本来の目的を喪失したまま、俺はあやっちと共に我が家に帰還していた。
「今日のお昼はチキン南蛮だよ!」
『兄さん、またチキンなのっ!?チキンが多過ぎるわよ?』
言ったそばから文句が出ました。だってしょうがないじゃないか?チキンの在庫が1番多いのだからっ!
『そんな事より、私、また金の大根と銀の人参が食べたいわ。』
ん?金の大根…銀の人参って、白ねこ島の菜園で生産したアレですか?
「…悲報。白ねこ島に冬が来ました。他の苗も枯れそうです(哀)。」
食卓が凍りついた。野菜好きの乙女ちゃんのみならず、クロちゃん弟や橘花くんも箸を止めた。菅原くんは…あんまり野菜が好きじゃないのでマイペースである。
『な、な、な、何ですってぇぇぇ!!??』
『お兄ちゃん、枯れちゃうのっ??可哀想だよっ!?』
あっ、忘れてた。この子たち、苗木から産まれたんだっけ。いわば植物の化身なのだ。
「…でもなぁ。冬だからどうしようも無いだろ?」
音声〔残ってる苗をこちらに移動させるのはどう?〕
あやっち、それは屋上が苗で占領されてしまうじゃないか。我が家に余剰スペースは無いのだよ。
「白ねこ島の四季設定は、冬もまた楽しむ為のものだから、春先に復活するのを待つしかないと思うんだよねぇ。」
『枯れたら死ぬと思うニョロよ?』
うわぁぁ〜ん。どないしろって言うのさ?そこには触れないで欲しかったよ(涙)。
音声【あっ、ちょっと良いですか?】
黙々とチキン南蛮を食べていた2L (トゥエル)が何かを思いついたようだ。でも2L (トゥエル)は駄目天使なのであまり期待はしていない。
「…一応、聞いておこうか?」
音声【ビニールハウスを使ったらどうですか?最新型のビニールハウスって温度管理も出来るようですし?モーツァルトを聴かせて育てるってパターンもあるそうですよ?】
…な…なんだって!!??
『兄上、モーツアルトって何ですか?』
「いや、そこじゃないよっ!?って言うか、ビニールハウスだよっ!!」
まさかの提案に俺は驚愕の表情のまま凍り付いた。何故に、それに気付かなかったのか!?だって近くではイチゴ狩りが盛んだし…あっ。イチゴ食べたいなぁ。もう3ヶ月近く食べてないよ。
『ビニールハウス?があれば冬でも大根が育つニョロか?』
『兄さん、それよっ!すぐに買って!!』
えっ…買うの?ああ、そうね。我が家にはネット通販がありました。羽の生えた蛇さんが運んでくれるやつだ。
「た、確かに、これは1つ買って持ち込めば増産可能なわけで、そう考えると悪くは無い。悪くは無いなぁ。」
そう言いながら、俺は周囲を見渡した。食卓にはいつものメンバーしかいない。ちょっと離れた仏壇の上でシーちゃんが丸くなっているけどね。だからこそ、俺はみんなに尋ねる。
「我が家に今、必要な物…これは必要経費だ。そう考えるならば、買わねばなるまい!だが、分かっているな?今、ここにいるメンバーは共犯者だからな。」
『…じゃあ、僕はステーキが良いなっ!』
え?おいお〜い。違うよ。必要な物って言ったんだよ?橘花くんのは、食べたい物じゃないの?
『兄上殿、必要な物なら砥石が欲しいですね。』
『僕はツチノコ狩りが必要だと思うんだけど…。』
クロちゃん弟の砥石って何よ?マニアックな要求だね?でもクロちゃん弟が言うなら必要な物なのだろう、確実に。
で、菅原くんのツチノコに対する情熱は意味不明すぎる。それは物以前に、行事的なアレなのでは?
「いや、君たち、自由なの?欲しいものじゃないんだよ…まあ、でもそうだよな。欲しいものって言ったら、今、我が家に足りない物ってことだもんな?」
音声【では閣下、今すぐ錬金炉をっ!!】
分かってるよ!?それは大きな声で言うんじゃないよっ。ねだんが段違い過ぎるんだよ。
「あ〜。あっ、あやっちは何か欲しいものはないの??」
副音声〔え?僕?僕は…文房具が欲しいかな?〕
な、なんて控えめな回答。そんな控えめな物が欲しいだなんて!!ああ、勿論、購入しようではないかっ!!
こうして俺たちは、食事中にも関わらず、2L (トゥエル)に「電脳世界通販JYUKAI」を開かせて情報収集に勤しんだ。初めて電子情報枠に表示された商品を目にした弟たちは、あーでもない、こーでもないと興奮していた。いや、ちょっと落ち着きなさいよ。
「待て待て、DSさんやE5(エコ)さんに知られたら計画が破綻するからね?もっと小さな声でっ!!」
『親方様の声が1番大きいニョロよっ?』
『兄さん、もっと静かに喋ってよっ!』
えっ!?そうなの?口にチャックだねっ!
で、まず「ビニールハウス」だけども。
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画像//〈地球〉日本国製 四季対応タイプVS3-41 【 ビニール 温室 ガーデンハウス ガーデニングハウス 菜園 園芸温室 家庭菜園 雨よけ】〈輸入品〉
〈安全安心・異世界産業クレセント〉
250神貨〈25億円〉★★★★☆
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やはり逆輸入品の日本国製だね。しかも安全安心?な異世界産業のクレセントである。卵を購入した前歴があるし、比較的にお安い値段設定?と思われ。いや、他のと比較したらだよ?
「これが第1候補だな。」
『いや、これはもうコレで良いんじゃないかしら?』
『画像を見る限り、かなり大きいようですが…あ、でも兄上殿の宝物庫〈Ω〉なら関係ないですか。』
そうね。大きさ関係なくシュルッて収納出来るからね。宅配便で届いたそばから収納しちゃおう。
「んじゃ、これを買っちゃおうか。」
250神貨とか言われると、価値観崩壊してるから気にならなくなってきてるよね。
俺はポチッと選択してカートに送り込んだ。
『次は僕のステーキかなぁ?』
ああ、それは…ステーキと言うよりも肉だよね?
「そもそも、生肉とか売ってるの?生卵は売ってたけどさ…?」
音声【検索してみないことには、何ともですね?】
そう言うことなら検索してみよう?正直、なんかワクワクしている自分がいる。
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〓 JYUKAI.co.jp. 田崎 蓮人さん cart [1]
Prime
検索 【生肉 】sa-chi
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結果
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画像//オーク肉600g ステーキ贈呈用 品質保証
〈妖精騎士団 本舗〉
15神貨〈1億5000万円〉★★★☆☆
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画像//マーマンの肉500g 刺身用〈冷凍品〉お早めにお召し上がりください
〈深海の王国(有)〉
10神貨〈1億円〉★★★☆☆
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画像//毒蛇の切り身1000g〈瘴気洗浄済み〉 長期保存魔法
〈月兎商店〉
8神貨〈8000万円〉★★★★☆
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画像//ミノタウロスの生肉800g 〈赤身〉肩ロース
〈安全安心・異世界産業クレセント〉
20神貨〈2億円〉★★★★★
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「…生々しいな…。」
しかし、オークとかミノタウロスとか、本当に居るってことか。いやぁ、ちょっと恐ろしいです。異世界怖いですねぇ。行きたくないです。
音声【しかしながら、圧倒的に異世界物の方がお手軽値段ですね?地球からの逆輸入とか、神界産の商品は桁が1つ違いますから。】
う〜む。確かにそうだけど、この生肉って、いわゆる異世界の魔物の肉ってことだろ?
「その前に、魔物の肉って食べれるのか?と言うか、病気とか大丈夫か?」
副音声〔確かに、地球にない病原菌や疫病が含まれているかもね?〕
そう。あやっちの言う通り、買って食べるのは良いけれど、万が一、俺たちには抵抗力無しの細菌とかにやられたら目も当てられないよ。田崎家全滅とかヤバいよ。
『じゃあ、ステーキ食べれないのっ!?』
『こ、こら。橘花、落ち着けって!』
菅原くんが宥めるけど、橘花くんは呆然自失の状態です。
「我が家にちゃんとした牛肉があれば良かったのだが…申し訳ない。」
あるのはサイコロステーキの冷凍品ぐらいなので…。
音声【あ、閣下。信仰系術式の中位級に病原菌焼却と言うものがありましてですね…。】
「え…?」
音声【病原菌焼却と診断を併用すれば、ほぼ100%病原菌の感染は抑えられると思いますよ?】
な、何だとっ!?
「何で、それをもっと早く言わないんだっ!?」
『お、お肉…お肉食べれるのっ!?』
おお、橘花くんが復活したぞっ!
音声【信仰系術式が使えるのは、僕と榊だけでして…でも、使えないんですよねぇ?僕はあと1つ進化したら使えるようになると思いますけどもっ?】
ガビーーーン。であった。橘花くんがドデーーンとひっくり返った。
『しっかりしろーー!橘花っ!?』
「た、た、た、橘花くんっ!?」
『全く、大袈裟なんだからっ!』
1人、乙女ちゃんがプリプリ怒っていた。そんな最中にE5(エコ)さんがフラリと現れたもんだから、俺たちの機密会議は終了した。
音声{楽しそうですね?何をやっていたんですかぁ?}
『『『『なにもっ!!』』』』
音声{…怪しい。}
だが俺は片付けがあるので、無言でキッチンへと向かうのだった。
◇ ◇ ◇
さあ、気を取り直して「白ねこ島」に戻ってきました!
白ねこ島の「秋刀魚飼育 工場」の方だ。
音声{怪しいですね…。}
「怪しくねぇよ。しつこいぞっ!」
ここは隙を見せるわけにはいかない。証拠は無いのだ。いや、2L (トゥエル)に言ってビニールハウスは購入させておいたけどねっ!!生肉は保留だ。
副音声〔もう1度、確認するけど、本当に良いのかな?〕
あやっちがそう尋ねるもんだから、俺は当然のように言ってみた。それは自分に言い含めるように。自分を正当化するように。俺は悪くないと!
「勿論だよ。これは試金石だからね…成功しても失敗しても、試す価値は十二分にあるんだよね。さあ、始めよう。」
大型水槽が収納されたプレハブ小屋に上がり込み、5つ目の水槽に集められた白ねこ島の秋刀魚新種〈シルバーサマナー〉は…もはやマグロ、いや、カジキマグロなみに巨大化していた。餌のシーフードミックスが栄養満点だからだろう。
ソレが全部で10体ほど、ギュウギュウですし詰め状態。
「重そうだな?イケるか、あやっち?」
副音声〔大丈夫、余裕だよ?〕
そこは超能力少年のあやっち。余裕のよの字で持ち上げた。念動力でである。で、これからどうするかと言えば?俺は振り返って大型水槽を覗き込んだ。
「秋刀魚たちよ…お前たちには自由を謳歌して欲しい。これから白ねこ島の海に放流する!!」
この秋刀魚たちが、俺の言葉をどこまで理解しているのか?それは定かではない。だが、生き延びて欲しいと心から切に願うのだ。
「そして自由と引き換えに、自分で餌を獲得せねば生きてはいけない。それこそが自由!自由の代償なのだ。」
餌は…海藻類適応で生まれたと思われる藻類だな。栄養的に大丈夫かなぁ?不安だな。
こうして、この秋刀魚たちは水槽から解き放たれた。眼下の海はリアス式海岸の下にあるわけで、ピューンと水槽が飛んで行き、バシャーンと中身を海にぶち撒けたわけである。
音声{結構、雑ですね?}
俺もそう思った。
「にしても…この海岸、不便だなぁ。」
リアス式海岸…景色的には良いけどねっ!あと、足を踏み外したら大惨事になる。
副音声〔僕はこの風景、好きだよ?〕
音声{あっ、私もそれ分かります。白ねこ島って自然が溢れてますもんね。}
そうだなぁ。不便もまた自然の一部。そこに住む者も自然の一部なんだよね。
と言うことで、俺は改造MENUをポチッてみた。E5(エコ)さんも風景を楽しんでいる事だしねっ!!
音声{ちょ!?今、何を押しましたっ!?}
「ほら、E5(エコ)さん見てごらん?白ねこ山改め、白ねこ富士山だよ?」
副音声〔うわぁ!すごい綺麗だね〜。〕
青い山が忽然と出現していた。山頂は白く輝いている。あれ、雪だよね?
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箱庭システムVr01「白ねこ島」改造MENU+
>地形改造LV1>>
>山岳>>
>一般山〈必要霊子40〉
>休火山〈必要霊子50〉
>活火山〈必要霊子100〉
>霊峰適応〈現在選択中〉
>鉱山資源適応〈必要霊子1000〉
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「霊峰適応」の必要霊子は500だ。
「E5(エコ)さんの疑心暗鬼も、あの白ねこ富士山の景色が洗い流してくれるよね?」
音声{…超怪しいですねっ!?}
あ、ダメだった。しかし、もはや賽は投げられたのだ。俺たちは止まらない。いや、止まれないのだ。止まったら死んじゃうマグロのように。それが自由の代償…。
「ブヘックショ〜〜ンッ!!…寒いんで、戻ってミルクココア飲もうか?」
音声{また飲むんですかっ!?自由過ぎますよっ??}
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈秘匿種(真人)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈40.7+〉※変化無し
戦闘力 954+12
防御力 872+12
生命力 868+12
回避値 782+10
知能値 18+2
器用値 25
魔力値 1342+20
無属性856+10
地属性888+10
固有能力
竜脈適正「最高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名 還元 猫愛
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属召喚
眷属送還
眷属探知
眷属鑑定
竜脈の盾
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
リコピン
JOL
葉蘭
水引
葛葉
榊
千歳
鳳来
八手
蒼原
不知火
漁火
八重波
白波
鳴海
夕潮
芍薬
称号
竜脈使い
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
小型「電子情報枠」
種族〈電脳媒体〉
階級〈生命樹分体〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈2.5+〉
耐久値:500
ジャージ(DANROOP)〈服〉
属性:化学繊維LV32〈通常級〉
付与効果:厚手生地+
物理抵抗
保温・耐寒
耐久値:60
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