第157話「海への放流…その1・冬はやっぱりココアなので」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属 …育成計画中なのですw
第157話「海への放流…その1・冬はやっぱりココアなので」
竜脈生活108日目。
俺は我が家の家主である。忘れていない。約束は守る。
海産物軍団にも名付けが終わり、屋上の精霊馬たちも名付けが終わった。
海産物軍団の時は損害賠償目録でポイントが入ったんだけど、精霊馬のカロテンと精霊牛のナスニンを命名してもポイントは入らない。基準が分からないなぁ。
「とは言え、過ぎたことを言っても始まらない。今日も今日とて、俺は淡々と日常業務をこなすのだった…。」
音声{なんですか、急に?自分語りですか?}
E5(エコ)さんが白い目をしている。だがしかし、俺は膝の上のハナちゃんを撫でながら、それを無視してコーヒー牛乳を一気に飲み干した。
ハナちゃんは猫鬼にして半分植物。そしてアロマの香りが心地よく、俺の荒んだ心を癒してくれるのだ。多少の侮蔑の言葉など、完全無視である。フッ。
数日ぶりに今日は「白ねこ島」に乗り込むぞ。何んてったって、予定は過密状態だ。3月頭までに出来ることはやっておきたい。弟たちとの約束を守るんだ。キリッ。
「ソフトモヒカン…さすがに寒い。早く伸びないかなぁ。」
白ねこ島は12月に入った事もあり、急に寒くなったらしい。冬はジャージのお世話になります。ジャージがあれば俺は戦えるのだっ!
「無駄口は以上。さあ、行くぞ。」
俺はソフトタッチでハナちゃんを横にのけて、そして立ち上がった。
『旦那様。行ってらっしゃい。』
3階担当メイドのユナさんが、いつもの向日葵の笑顔で俺を送り出してくれた。暖かい笑顔に、俺は俄然やる気が出てきたぞ!!
って思ったのも束の間…白ねこ島の菜園に着いたら驚愕の事態が発生していた。
なんと…野菜の苗が枯れ始めていたのですっ!?
「ブヘックショ〜〜ン!!どういうことだっ!?」
音声{どう言うことも何も…ただ普通に寒いだけなんじゃないですか?}
…冬だからね?12月だし…。
「そうね。E5(エコ)さんは映像だから良いよね。寒さとか関係ないもんね?」
だが、このままではせっかく作った菜園が台無しである。どうしたものか?ここで南半球タイプに切り替えるのは違うと思うんだよ。
「…E5(エコ)さん的に、何かアイデア無いの?」
音声{…私は映像投射で寒さとか関係ないので。}
嫌味を嫌味で返された次第。ぐうの音も出ないな。
「…俺は魚屋の息子であって、農家の息子じゃないんだよなぁ。」
NOアイデアである。風も冷たいし、鼻水が出るよ。一旦、コテージに戻る方が良いんじゃないかと思ったそんな時、おや?白ねこ山の向こう側から何かが飛んで来たぞ?
「あっ。お〜〜い!!ア〜ド〜ム〜!!」
脚先からのジェット噴射で空を飛ぶその姿は、間違いなく、白ねこ島の侍従である鉄腕アドムであった。午前中のパトロールと思われる。
副音声〔あれ?どうしたんですか、博士?〕
ヒューンと菜園の傍に着地したアドムが、不思議そうに俺を見た。そして菜園を見るが、あれは何の感想もない感じだなぁ。表情に変化は無いし。
「菜園の苗が寒さで枯れそうなんだよね。何かアイデアないかな?」
副音声〔なるほど。では、僕の逆噴射で温めますか?〕
え?脚先のジェットで?
「いや、焼けちゃうやんけっ!!それは却下だよっ!!」
いかん。アドムってば常識の欠片も無い疑惑が発覚。もはや思考回路がロボットそのものだ。
音声{でも、アドムさんの逆噴射で空気を温めるって方法はありますよ?}
そうは言うけど、どうやって菜園だけを温めるのよ?
「空気を温める…か。」
ともあれ、保留だな。解決策が見当たらない。俺はグッと涙を飲んだ。ああ、我が菜園よ。冬が終われば蘇るのだろうか…と。
アドムと別れた俺たちは、コテージの対極に位置する秋刀魚の養殖 工場に向かった。
勿論、向かいがてら、100本ぐらいは杉の木を松に変えながら、である。
「今となっては植樹も、1本あたり1霊子だから…ウンともスンとも響かないな。」
音声{御主人様がそう言う事を言い始めたら、それはもうフラグですよね?絶対、目を離しませんからねっ!}
…何ですか?その疑心暗鬼は。
俺を何だと思っているんだろうか?俺にだって理性と言うものはあるんだよ?
「海洋資源だって、回り回って希少金属の入手が出来るようになるかも?…と言う憶測も含めて、未来予測ですよ?」
だもんで、ちょこっと地形改造で気になる記述を発見したんですよね。それがこれだっ!
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箱庭システムVr01「白ねこ島」改造MENU+
>地形改造LV1>>
>山岳>>
>一般山〈必要霊子40〉
>休火山〈必要霊子50〉
>活火山〈必要霊子100〉
>霊峰適応〈必要霊子500〉
>鉱山資源適応〈必要霊子1000〉
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山岳MENUに「鉱山資源適応」とか、これはもうその為にある様なものでは?
ちょっと想像してみよう?白ねこ島の中央に存在する「白ねこ山」…霊峰って何だかよく分からないな?富士山みたいな形状に変化するのだろうか?
まあ、それも良いかもね?富士山みたいな青い山がドーン!と見えるなら、弟たちには見せてやりたいよ。だって、日本に帰る目処は立っていないし…。
で、その山が鉱山でもあるならば、霊峰的な鉱物が採取できるのではっ?と言うのが俺の憶測である。多分、今の白ねこ山はただの土盛りの山なんだろう。で、一般山からグレードアップするごとに、この鉱山資源が適応されると思われる。
音声{…その悪意に満ちた顔はなんですかっ?ちょっとそのMENUを見せて下さいっ!}
「おいっ、やめろっ!!何もしてないって!!」
危ねぇ。もうちょっとで見られるところだったよ。気をつけなきゃならんな。
しかし、悪意に満ちた顔ってなんだよ?ちょっとニヤついただけなのに(怒)。
だが、もうこれは確定事項だな。霊峰適応と鉱山資源適応で1500霊子の消費だ。
勿論、俺の現在の魔力値を越える数値である。枯渇どころか衰弱死すると思われる。2回に分けてポチる必要があるわけだ。
隙を見つけなければ…E5(エコ)さんから離れるチャンスとか、E5(エコ)さんが気絶するとか、E5(エコ)さんの不祥事があれば…いや、ここはあえて不祥事を作るべきか。
音声{さっきから、なんですかっ!?その顔がキモすぎますよっ!!}
「ヒドい言い草だなぁ!?俺の顔って生まれつきだからぁ!!」
ぎゃ〜ぎゃ〜言い合いながら、いつの間にやら石造りの鳥居に到着である。
冬になって、ちょっと薄暗い。そして鳥居を抜けてしまえば、そこはもう工場のエリア。プレハブ小屋が達ち並ぶ区画となっている。
「お〜〜い。あやっち?」
今日、行くことは既に伝えてあったから、プレハブ診療所の方の入り口を潜ると、あやっちこと亜弥は中で待機していた。〔やぁ。〕と軽く手を振って応えた。
「あ〜。寒い寒いっ。凍っちゃうよぉ。」
ちゃんと電気ストーブも付いてるし、大助かりだ。冷えた身体を温めていると、コーヒーの香りが漂い始めた。
副音声〔インスタントのコーヒーだよ。良かったら飲んでね?〕
「おっ?いいね。いつの間にコーヒーなんて持って来たんだ?」
音声〔食器はコテージの物をいくつか拝借してるけどね。インスタントコーヒーはビビさんが持って行くように言ったんだ。」
なるほどぉ。さすがはビビさんだな。我が家の方は物質再構成で補充されるし、こっちに持ち込んだ物は記憶されて霊子購入できる効率性だ。
「んじゃ、ちょっと多めにインスタントコーヒーを購入しておこうかな?あやっちもコーヒーは飲むんでしょ?」
副音声〔う〜ん。たまに飲むけど。〕
なら決定だな。俺はMENUを開いて食料項目を確認した。
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箱庭システムVr01「白ねこ島」改造MENU+
>食料項目LV1>>
>シーフードミックス1袋〈必要霊子2〉
>砂糖1袋〈必要霊子2〉
>ミルク1袋〈必要霊子2〉
>ダージリンティー1箱〈必要霊子3〉
>アップルティー1箱〈必要霊子3〉
>烏龍茶1箱〈必要霊子3〉
>ミルクココア1箱〈必要霊子3〉
>インスタントコーヒー1袋〈必要霊子3〉
>大根 田崎家固有種1本〈必要霊子50〉
>ニンジン 田崎家固有種1本〈必要霊子50〉
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インスタントコーヒーは…3霊子の消費か。なら3袋ぐらい保管しておいても良いだろう。
でも、ミルクココア?これ、誰が持ち込んだのかな?なんか、ミルクココア飲みたくなって来たぞ。冬はやっぱりミルクココアだろっ??
「あやっち、ミルクココアを飲もうっ!!」
副音声〔えっ?急にどうしたの?コーヒー飲んでるけど?〕
「いやいや、インスタントコーヒーはいつでも飲めるでしょっ!冬に飲むミルクココアが最高なんだよねっ!」
それでも、普通にインスタントコーヒーは3袋と、砂糖、ミルクも2袋づつ購入したけどね。計17霊子の消費に加え、ミルクココアを2箱購入だ。
副音声〔ミルク…ココア?って美味しいの?〕
そう!!それは勿論さっ。甘さが違うよねっ!
「そうかぁ。あやっちはミルクココア初体験かぁ。甘くてビックリすると思うぞ?」
ミルクココア初体験とか、初々しくてドキドキするな(え)。
多分、我が家の弟たちも飲んだことないんだよね。多分。
「あやっち、お湯は?」
副音声〔コテージから持って来た電気ポッドを使ってるよ。〕
そうか。電気製品もレベルが上がれば品揃いが増えると思うのだが、未だにレベル1のままだからな。これっていつになったらレベルが上がるのだろうか?
さてさて、コップを拝借し、ミルクココアの箱を開けてスティックを2本取り出してみた。
スティックの封を切り、サラサラッと中味をコップに入れて、ポッドのお湯を注いでみる。
ああ、とても濃い芳醇で甘い香りが漂い出す。
「はい、あやっち。スプーンでかき回して飲んでみて。」
副音声〔うん。え〜と、あっ!?すごい甘いね!〕
目が点になったあやっちだが、すぐにミルクココアの魔力に魅了されたようだ。ミルクココアは心も身体もあったまるし最高だ。
「どれどれ?う〜〜ん、冬だねぇ。甘くて美味しいよ。」
俺も甘さを堪能する。ちょっとパイプ椅子に腰掛けてみたんだけど、なんだか眠たくなってきちゃうよねぇ。パイプ椅子でちょっと尾骨が痛いけどっ。
副音声〔もう一杯、飲んでもいかな?〕
「いいともいいとも!!好きなだけ飲みたまえよっ。」
俺は微笑ましくもそれを見守った。ああ、プレハブ小屋だけど、こんなこじんまりとした幸せもあるんだなぁ…と噛み締めながら、刻は過ぎ去って行くのであった…。
音声{御主人様…目的忘れてますよねっ??}
「……忘れて…ないよ?」
そうだった。今日は成長しすぎた秋刀魚を海に放流しに来たんだっけ?海で養殖計画だったよっ!テヘッ。
…その2へ続く。
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈秘匿種(真人)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈40.7+〉
戦闘力 954+12
防御力 872+12
生命力 868+12
回避値 782+10
知能値 18+2
器用値 25
魔力値 1342+20
無属性856+10
地属性888+10
固有能力
竜脈適正「最高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名 還元 猫愛
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属召喚
眷属送還
眷属探知
眷属鑑定
竜脈の盾
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
リコピン
JOL
葉蘭
水引
葛葉
榊
千歳
鳳来
八手
蒼原
不知火
漁火
八重波
白波
鳴海
夕潮
芍薬
称号
竜脈使い
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
小型「電子情報枠」
種族〈電脳媒体〉
階級〈生命樹分体〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈2.5+〉
耐久値:500
ジャージ(DANROOP)〈服〉(NEW)
属性:化学繊維LV32〈通常級〉
付与効果:厚手生地+
物理抵抗
保温・耐寒
耐久値:60
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