第151話「海産物達の饗宴その1・みなまで言うなと」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属 …育成計画中なのですw
第151話「海産物達の饗宴その1・みなまで言うなと」
竜脈生活104日目。
11月30日である。つまり、11月最後の日だ。明日から12月ってことは、もう冬突入と言わざるを得ないが、我が家に四季は関係ない。
ところが、「白ねこ島」は四季設定にしているわけで、これからどのように変化していくのか…とても楽しみだなぁ。ワクワクするぞ。
話は変わるが、昨日は昨日で色々とハプニングが発生してしまい、色々と予定がお流れになってしまった。
1番の問題は、橘花くんの機嫌が悪いことか?秋刀魚の名付けをすっかり忘れていたし、樹霊の八手の進化も忘れちゃったし。
「それもこれも、全部、ホチョさんのせいだと思うんですよね?」
『イヤ…ソレハドウカト思ウゾ?』
俺の相談相手は、屋上の監視員でもある大鴉のカア君だった。
ただ今、屋上で日向ぼっこ兼、愚痴をもらしていたのだ。
「だって、あの筋肉ムキムキさん、超赤くなっちゃって、すげぇデカくなっちゃったけど、普通に喋りやがったからねっ!」
『…半分以上、悪口ダナ…。』
そうです。悪口です。悪口だって言いたくなりますよ。
「俺にだけ、喋らなかったのよ?どう言うことなの!?」
『彼ハ…喋ルケド、元々無口ダカラナ…。』
そうなんだ。いや、それにしたって、だよね。そんな不満をぶち撒け、俺はスッキリした。
まあ、悩んで愚痴を言ってもしょうがない。何も解決しない。
「ところで話しは変わるけど、昨日の秋刀魚どうだった?」
昨夜の夕食は白ねこ島産の秋刀魚であった。とは言え、そんなに大量に焼けたわけではない。食卓では1人1匹だし、ホチョさんとカア君、ヒヨコ3兄弟へのお裾分けで消滅してしまったわけで。
『凄イ美味シカッタゾ?脂身ガ。』
うんうん。そうなんだよねぇ。
新たな秋刀魚だが、焼き魚にしてみたところ、その旨味は半端ない。恐るべき味覚だった。
「それに、あの大根のおろし…ヤバいな。」
『ソウダナ…尋常ジャナイ甘味ト辛味ノ融合ダッタナ…。』
そうそれ!白ねこ島で霊子購入した「田崎家固有種の大根」だが、何故か黄金色の大根となっていた?コレを大根おろしにして醤油をかけて食べたのだが、絶妙なハーモニーに全員が唸った。橘花くんでさえ、泣きながら美味い美味いと!
約束通り、ココちゃん達ヒヨコ3兄弟にも1匹分をお裾分けしたし、もはや後顧の憂いなしだ。来年の秋とか言ったけど、もはや無効試合だな(?)
「じゃあ、今日は話を聞いてくれてありがとな。何か食べたい物があったら言ってくれよ?」
『気ニスルナ…。』
全く、カア君は頼れる兄貴である。今から考えると、我が家に迷い込んだカラスとは思えないよ。
さて、今日こそはってな具合で、橘花くんと一緒に店舗フロアに行く予定。
俺が屋上で時間を潰しているのは、橘花くんが精霊牛のお世話をしている為だ。
毎朝、弟たちは自分たちの騎乗馬?のブラッシングやエサやり、掃除に忙しい。そんな優しい子達に育ってくれて、兄は本当に嬉しいぞ。
で、クロちゃん弟は麒麟の號竜、菅原くんは精霊馬、橘花くんは精霊牛で…乙女ちゃんはトマト猫のリコピンだ。みんな、相性バッチリのようで懐いている。羨ましいなぁ。
「お〜い。橘花くん、行くぞぉ〜。」
『いま行くから待っててね〜!』
元気っ子が走ってきた。厩馬からみんなが顔を出した。號竜が嬉しそうに鳴いている。
ゴメンな。また今度、遊びに来るからなっ!俺は手を振った。
◇ ◇ ◇
やって来たぞ、1階店舗フロア。今日こそは…ちゃんと兄らしく振舞わなければ。俺は心に誓った。
「やあ、お邪魔するね。」
『お邪魔するね!』
俺に続いて橘花くんが足を踏み入れた。
昨日はなんだかんだと荒れたものの、今日はいつも通りの店舗フロアのようだ。
まあ、正面に封印された水槽があるけどね。無論、ゴム紐でグルグル巻きにされた金さんの水槽である。ダメだ。視線を合わせちゃダメだ。
『お兄ちゃん、金さん可哀想だよ?』
「うっ…ん、そ、そうだね。」
俺は純真な心をどこかに置き忘れて来てしまったのだ…。
「分かった…そうだな。もう1日経ってるし、金さんも反省しただろう。」
俺は金さんの水槽をコンコンと叩いてみた。ピチピチッて返事が聞こえる。
「金さん。反省してるのか?いや、俺も悪かったけどなぁ。」
『ピチッ!ピチッ!』
ヒレで水槽を叩いて、俺に懇願する金さん。うん、これは反省しているな。
「反省したなら出してやるけど、もうストライキとかするなよ?」
『ピチッ!ピチッ!』
例えるならば、しないよ!しないよ!って感じか。
ならば仕方あるまい、周囲の様子を俺は見渡す。誰もいないよな…?誰も見てないよな…?
『ナニシテル…カメ?』
オワッ!?いつの間にか、足元に巨大な物体が?しかも喋った…って、何だ、亀姫の花子さんか。危うく踏んずけて、地雷が爆発するところだったよ。焦った。
「ああ、花子さん。金さん出すけど、大丈夫かな?」
『イインジャナイノ?』
ああ、いいんだ。別に。じゃあ、俺はベリベリとゴム紐を剥がし始める。
「…そうそう、そう言えば花子さんに相談したい事があったんだけど…。」
ベリベリ剥がしながら、俺は興味なさそうな花子さんを横目で見た。
『ソレヨリ、サンマハ?ワタシノ…サンマ?』
ヤバい。そっちかぁ。
『お兄ちゃん、花子さんに秋刀魚あげなかったの?』
だって、秋刀魚は10本しか無かったから…店舗フロアの方はホチョさんにだけ貢ぎ物 (?)をしたんですよ。
「申し訳ないっ!!次回は必ず!!」
『…アレ、タベルカメ?』
アレ?いや、それはアンタ、ダメでしょう?
『ダメだよ、花子さん!!蒼原を食べちゃダメだよぉ!!』
ん?橘花くんが必死の形相で、秋刀魚の水槽に立ちはだかる。そう、海産物軍団の新参者、それが生き残った秋刀魚…なんだけども。
「それ…名前なの?あおばら?」
『そうだよ!蒼い原と書いてアオバラだよっ!!』
おおう。まさかの和名とか。俺はてっきり、イカす洋名かと思ってたけども。
「そ…そうか、蒼原か…良いんじゃないかなぁ?」
俺が考案していた蒼海と大差ない。だけど、菅原くんと微妙に名前が似ているのは何?そう言う意図があるのかな?でもそれは聞けない気がする。
『いいでしょ!!今日からお前は蒼原だよ!カッコいいなぁ。イケてるぞ。』
まあ、本人が喜んでいるので良しとしよう。蒼原と命名された秋刀魚は、元気に水槽を泳ぎ始めた。しかしコイツ、日増しに大きくなっていく。既に元の2.5倍強といったところだ。もはや秋刀魚の面影は…少しだけ。
「鱗も金色だし、微妙に光ってるんだけど?これカトゥーン種でもないよな?E5(エコ)さんを調査に出して失敗したなぁ。」
そう。現在、E5(エコ)さんはDSさんの厳命を受けて、白ねこ島に単独調査に赴いているのだ。だって、土下座ついでに「海底資源適応」やっちゃった報告したら、またしても立ち入り禁止令が出されたのです。
だから白ねこ島に行けないのです。うーむ。じれったい。
『お兄ちゃん、蒼原、嬉しいって言ってるよ!!』
「え?橘花くん…蒼原の言葉が分かるの?」
『うん!だって蒼原、光霊族に進化したからねっ!』
…秋刀魚って魚ですよねぇ?俺の聞き間違いですか?
そうこうしているうちに、やっと金さんの水槽を解放する事が出来ました。これ、ちょっとやり過ぎの感がヒドいぞ。
『ピチッ!!!』
うわっと。抱きつくのは良いんだけど、水槽から飛び出したばかりだからベチョベチョですよ?
「分かった、分かった。反省してるなら良いよ。」
俺に甘える巨大な金魚。これ、どういう画だよ?しかし、金さんは俺が名前を付けたんだけど、金魚だから金さんとか、まあ芸がないよなぁ(汗)。それに比べて、蒼原とかっ!もう逆におかしいな?
『お兄ちゃん、ビチャビチャだよっ?』
「ああ、これは着替えなくっちゃなぁ…ははは。」
『ピチッ…。』
金さんが反省している。これで金さんは「3悪人」から卒業してくれると良いのだが。
『にゅる(^。^)』
うん?ガヤガヤしていたので気になったのか?奥の方からタコ兄が顔を出した。
タコ兄は赤いタコである。カトゥーン種なので、微妙にアニメ化されたフォルムをしていてカワイイ。ちょっと見、火星人ぽい。
「おう!タコ兄。今、秋刀魚に名前が付いたんだ。」
『蒼原だよ、ヨロシクね!!』
橘花くんが上機嫌で説明した。笑顔が止まらない。
『にゅるΣ(^。^)!?』
何故に…硬直した?タコ兄の表情が止まった。いや、みなまで言うな…俺には分かっている。分かっているさっ!!
「ああ、分かっているとも、皆、整列っ!!」
花子さん、金さん、タコ兄、タコ君、エビちゃん、イカちゃん、サザエとハマグリが整列した。海産物軍団の勢揃いだ。いや、リーダーのホチョさんは不在だけどもっ!!どこに隠れたのっ??
「花子さんと金さんは…名前あるだろがっ!!」
あっ?って顔で2人は列から離れた。わざとだろ?
「この日の為に用意してあった名前を付けるぞ。勿論、忘れてないぞ。たまたま、良いタイミングだったからなっ。」
一同、ドキドキした顔を隠せずにいる。しかし俺も、海産物の顔色が分かるようになっちゃうとか、どこに行こうとしているのやら?だ。
そんな時、バッサバッサとリーダーが戻ってきたぞ。まるでタイミングを見計らったかのように、だ。
『あっ、ホチョさんが帰って来たよ、お兄ちゃん!』
「ああ、ナイスタイミングだな。お〜〜い、ホチョさん!!」
ホチョさん、進化して真っ赤な姿になって派手だけど、やっぱりホチョさんなんだよねぇ。あの筋肉質な胸板とか、眼光とかさ。
『……。』
何?ってな顔だけど、喋れることはもう知ってますからねぇ。
「今から命名式を行いま〜す。まず先に、秋刀魚には蒼原と言う名前が付いてます。」
『蒼原をヨロシク!!』
選挙活動みたいに橘花くんがフォローした。まあ、いいんだけど。
「次に、タコ兄弟のタコ兄です。不知火と命名します。」
『にゅる(^。^)//!!!』
タコ兄改め、不知火がタコ足で敬礼した。ビシッと決まっている。漢らしいなぁ。
「そして、タコ兄弟のタコ君は漁火と命名する。」
『にゅる(-.-;)//…。』
おっと、タコ君改め、漁火も敬礼っぽい感じだけど、グタグタだな。あっ、不知火に小突かれた。ちゃんとやれって怒られている。
「まあまあ、そのくらいで良いよ。やめたげてぇ。」
こうして前に出てこれるようになっただけ、漁火も努力しているわけで。そこはJOLと千寿姫に感謝だよ。
「はい、次はエビちゃん。エビちゃんは八重波と命名する。」
『!!!』
エビちゃん改め八重波は、折れそうなほどに腰を曲げて平伏した。まるでお爺さんのようだ。いや、そう言うの求めてないから!!実はお爺さんなのかも知れないけどさ。
「エビちゃんの次はイカちゃんだ。イカちゃんは白波と命名する。」
『イカッ!?』
「え?今、イカって言った?」
イカちゃん改め白波は、まあカトゥーン種なのでアニメチックなイカだけどさ。そして、嬉しそうにモジモジしている。やっぱりメスに相違ないと思う。
そして次に移ろう。
「え〜と、サザエさん?いや、これは言い方が悪いな。ともかく、お前の名前は鳴海だ。」
食材としてしか認識していなかったサザエが、いつの間にやら妖怪化して、海産物軍団の一員となっていた。まあ、こいつも生き残った最後の1匹である。今や、サザエと言うよりも、高速で移動するカタツムリっぽいけどな。
次は同じく、食材としてしか見ていなかったハマグリである。
「ハマグリさんは…お前の名前は夕潮だ。」
この夕潮もまた、生き残った最後の1匹にして、妖怪化した存在。ハマグリなのにパタパタと蝶々のように飛んでるけどねっ!!どう言う進化の仕方なの?
『みんな、おめでと〜〜!!!』
パチパチと拍手をする橘花くんに、俺も拍手を重ねる。
いやぁ。橘花くんが一緒にいて本当に助かったよね。心からそう思うよ。
こうして、1階の店舗フロアの海産物軍団、全てに名付けが終了した。以前から付けるつけるって言ってたから、約束が一気に果たせて良かったよ。
で、ホチョさんも口を挟まなかった?ので、リーダーの承認を得たと判断する(え)。
ああ、今日はゆっくり眠れそうだ。その2へ続くけど!
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈秘匿種(真人)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈38.7-〉
戦闘力 906+12
防御力 824+12
生命力 820+12
回避値 742+10
知能値 120+2
器用値 25
魔力値 1262+20
無属性816+10
地属性848+10
固有能力
竜脈適正「最高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名 還元 猫愛
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属召喚
眷属送還
眷属探知
眷属鑑定
竜脈の盾
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
リコピン
JOL
葉蘭
水引
葛葉
榊
千歳
鳳来
称号
竜脈使い
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
小型「電子情報枠」
種族〈電脳媒体〉
階級〈生命樹分体〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈2.5+〉
耐久値:500
夏物シャツ〈服〉(NEW)
属性:化学繊維LV15〈通常級〉
付与効果:海を満喫〈微〉
海水耐性
物理抵抗
耐久値:30
ジーンズ〈服〉
属性:厚地織布LV18〈通常級〉
付与効果:物理抵抗
耐久強化
耐久値:60+α
◆ ◆ ◆