第143話「専属売買契約・我が家の秋刀魚の価値は?」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属 …育成計画中なのですw
第143話「専属売買契約・我が家の秋刀魚の価値は?」
竜脈生活99日目。
今日は朝から予定が入っていた。
普段はそれ程早起きはしないんだけど、今日ばかりはいそいそと準備をしていた。
まあ、それでも相手が顔見知りとなると気が楽だ。
昨夜の夜に届いたメールを再確認しておこう。
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2020/11/24
差出人:喜見城広報部
宛先:田崎 蓮人殿
前略、ご無沙汰しております。
明日、午前10:00に田崎家様を訪問させて頂きたく、御連絡させて頂きました。
つきましては、秋刀魚の専売契約に基づく書類、及び契約書を持参いたしますのでよろしくお願いします。
当日は、専属運搬事業者との契約も行いますので、ご了承ください。
専属運搬事業者は「ケッアルカトル竜運送」の予定としています。
筆者 喜見城営業部 部長代表・毘楼 博叉
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遂に、この日が来てしまったか…。
だからこそ、広目天様が来る前に、やることをやっとかなきゃいかん。
「さあ、今日も朝から元気を出して行こうかっ!!今、何時??」
音声{現在、午前8:00ですねぇ?}
えっ!?何でっ!?俺って6時に起きたよねっ??
「あれぇ?歯を磨いて…顔を洗って…ロンちゃんをもふり倒してから…ミミちゃんの500円玉ガチャを応援して…コーヒー牛乳を飲みながらハナちゃんとスキンシップして…??」
音声{えぇ、えぇ。毎朝、毎朝、よくも時間の浪費がお好きですからねぇ。}
だって、それが俺の生きる原動力なんですもん。ハナちゃんは自家光合成?しているから日向の匂いが心地良くて、撫でてるとポカポカして眠たくなってくるんだよねぇ…。
『ミャフゥ〜?』
「あと、ちょっとだけ…寝かせて…。」
ハナちゃんを抱いたまま、俺はコタツでウトウトしていた。最高です。ああ、でも「白ねこ島」に行って菜園に水やりをしなきゃ…今日はあやっちに任せようかなぁ?なんて迷いつつも、俺は頭を振った。
ちなみに、本日のミミちゃんの500円玉ガチャは「猫の毛玉」に終わった。そうそう小判は出ない仕様になってしまったが、こればっかりは仕方ない。ミミちゃんをなだめるのにも時間が掛かったわけで。
「俺は無職じゃない…無職じゃないよぉ。さあ、行こう!」
気合い?を入れて立ち上がった。ちょっとトラウマが頭をよぎっただけだ。
さあ、急いで1階に向かおう。ハナちゃんを手放し、屋上に行ってらっしゃいをした。
音声{御主人様、今日は樹霊の榊さんも契約する予定ですからね。忘れないでください。}
はいはい。分かってますよぉ。で、今日は榊の順番となったのだが、これは別にジャンケンとかそう言う訳じゃない。お互いの言い分で引かなかったので、E5(エコ)さんと葛葉が相談して、契約指数の高い順となったのだ。
そんなわけで、榊、千歳、鳳来、八手、芍薬の順だ。
全員と契約するのにあと4日かかる計算だな。
さて、そんな事を考えてたら、あっという間に1階だ。1階の居間からユニットバスに直行。
俺の足止めとなる者はいない。だってシーちゃんは仏壇の上で丸くなっているし、ちょっかい出すとスグ怒るからなぁ。
『ミャ〜。』
おや?シーちゃんから俺に声を掛けるとは珍しい。ようやく俺の猫愛を理解してくれたのだろうか?
「何でしょう?モフリましょうか?」
『ミャッ!ミャ〜。』
要約すると、『引っ掻くわよっ!時間内に戻って来なさいよ。』とのこと。あなたは俺の母親か?で、すでに引っ掻かれてますけどぉ!?
「痛いよ、シーちゃん!!」
音声{はい、苔精の薬丹!}
いやいや、そんな時だけ仕事が早いよね?何なの?キョロキョロしてるけど、さすがに2L (トゥエル)も24時間監視してないでしょ?
音声{いえ、あの人は変態ですからねっ!!}
ヒドい評価である。天使なのにっ!?
「って言うか、シーちゃんが知ってるのが疑問だが、まあいいか。じゃあ、行ってくるね。」
返事は無しだ。イケズなシーちゃんである。
ユニットバスの浴槽からザブ〜ン!と飛び込めば、そこはもう「白ねこ島」のコテージの中だ。
2階の中央の部屋は、まあまあ簡素で白くて清潔感のある客間っぽい内装で、とても落ち着く雰囲気である。
副音声〔あ、おはよう。お仕事かな?〕
「ああ、あやっち。もう戻って来たのか?仕事が早いなぁ。」
鉢合わせしたのは、あやっちこと白ねこ島の専属侍従である亜弥だった。まだ塔に住んでいない?超能力少年である。
副音声〔僕の仕事は運ぶだけだからね。結構、暇なんだよ。〕
「だからこそ、ゆっくり運べばいいのさ。仕事は楽しく!が1番だよな。」
それが俺のモットーである。
「あっ、そうそう。ところであやっち、秋刀魚の数は順調かな?」
何しろ、秋刀魚増産計画から10日が経過しているわけで、ほぼ丸投げ状態であるからして、現在の秋刀魚の総数など理解していないわけで。
音声{ダメな御主人様ですねぇ。}
そうですね。今、自覚しましたから。あやっち、ゴメンなさい。
副音声〔そうだね。そろそろ水槽が3個目必要かな?現在、52匹まで増えているし、1日分と換算して、週40匹は出荷出来そうだね。〕
1週間で40匹…1ヶ月で約177匹…かな?なかなか良いペースじゃなかろうか?
「スゴいハイペースだなぁ。正直、予想以上だぞ。」
音声〔あとね、産卵した秋刀魚もいてね…。〕
何だって!?
「産卵したぁぁぁあ!!??」
音声{御主人様、うるさいですっ。}
ああ、ゴメン。だがこれは一大事だぞ?もし、物質再構成で再生した秋刀魚が産卵して増えるなら、倍々作戦の必要性が無い。我が家の負担が減る。白ねこ島の中だけで生産が回る。万々歳である。だろ?
副音声〔あっ。でも水槽じゃ孵化しなかったけど、海で養殖とかしたらどうかな?〕
「…孵化しなかったのかぁ。」
俺のテンションは一気に低下した。そりゃ、水槽の中じゃ無理だよね。
しかし、そのアイディアは頂きましょう。希望は見えた。
「週30匹を出荷分にして、残りの余剰分を海での養殖に回すってのはいいなぁ。うん、それで行こう。確定路線だ。」
本当にもう、行き当たりばったりの計画すぎて涙が出てくるね。俺1人だったら確実に破綻していたことだろう。
副音声〔分かったよ。その路線で運営するね。〕
あやっちは良い子だねぇ。もう最高の孫だねぇ。
契約当日になって、出荷数を決めるとか、俺は本当にダメな大人だよ。
こうして、あやっちと別れた俺たちは菜園に向かい、今日も楽しく水やりに勤しみました。
大根の金の苗と、ニンジンの銀の苗は相変わらず光ってます。意味が分からないな。
「ふぅ。今日は時間制限があるから、松の植樹は止めておくか。E5(エコ)さん、今何時?」
音声{え〜と、今午前9:10ですね。そろそろ戻りましょうか。}
そうね。こう言うのは時間ギリギリとかダメだもんね。
と言うことで、俺たちは脇目も振らずに来た道を戻るのであった…。
◇ ◇ ◇
「何でっ!?何でギリギリなの!?」
音声{それは御主人様が、松茸を見つけたって大騒ぎしたからですよねっ。よく見たら松ぼっくりだったわけですけど?}
そうだったっけ?でも松茸に見えたのよ?松茸を持ち込めば多分、白ねこ島に記録されると思うんだけど、それって霊子消費で購入した方が早い気がする。でも松茸狩りしたくて松茸を生やすって、これはもう出来レース以外の何物でも無い気がする。
「うん。それは邪道過ぎるだろ?松を植えたんだから、自動的に生えるべきじゃ無いの?」
音声{って言って探したから、時間を食ったんでしょ?今もそうですよ!!急いで下さいっ!!}
急いでるよっ。これでも急いでるんだからっ!はぁはぁ。
「しかしあれだな。もう一度、改造MENUを一から確認し直した方が良いかも知れないな。はぁはぁ。」
だって秋刀魚を海で養殖するなら、海の改造もしなきゃならんし。ああ、忙しい。
結局、遅刻しましたよ。時刻は午前10:30です。
「はぁはぁ。社会人として、あるまじき行為でした。申し訳ありませんっ!!」
誰に謝っているかって?勿論、仏壇の上に鎮座する猫又のシーちゃんにですよ!
『ミャ!!』
要約しますと、『謝るのはいいから、早く行きなさいよっ!!』とのこと。そりゃそうだ。
俺は仏壇に手を合わせて、心の中で謝罪した。本当に申し訳ない…と。
すると景色は一変した。ああ、やっぱり待たせてしまったようだ。
「いやぁ。申し訳ないです、広目天様。」
『気にしなくていい。今回、君は大事なクライアントだからな。』
広目天様は見た目同様?器が広くて本当に良かったよ。まあ、俺も遅刻したくて遅刻した訳じゃないからね。
そして相変わらずのピチピチなビジネススーツに、いかつい角刈りとまあ、コワモテだけど体育会系のお兄さんな内面を持つ人だ。
しかし今回、そんな広目天様の隣に美女がいた。とてもネイティブな印象を与える褐色系美女である。これぞ、美女と野獣か?
『コラコラ、誰が野獣だ?』
しまった。俺の心の声がダダ漏れだった。そんな状況に『プッ』と褐色系美女のお姉さんが笑った。
『ウフフッ。ごめんなさいねぇ。私、こういう者よっ。』
スッと差し出された名刺には…
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ケッアルカトル竜運送co.jp
OCE ククルカン・蛇子
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シンプルかつ、ベタな名刺であった。いろんな意味で。
『ともかく、座ってくれ。立ったままだと落ち着かないだろう?特に俺がな。』
と言う広目天様に促されて、俺は天空に浮かぶビジネスソファに腰掛けてみた。足元が覚束ないけど、対面席のビジネスエリアが出来上がっていた。不思議な光景である。
「E5(エコ)さんも隣に座ってくれる?俺が落ち着かないからさぁ?」
音声{いえ、私は…はぁ。分かりました。}
何で不承不承な感じなの?そんなわけで商談が始まったわけだが…。
提示金額が初回契約金として200000神貨と、月額の最低補償金額が50000神貨の支給となっている。
月額の保証金額って言うのは、秋刀魚の納品数に関わらず、最低でもコレぐらい出すから、継続して出荷して欲しいとの示談であった。出荷数により、更に増加するのだろう。
で、200000神貨ってのは日本円で2兆円である。月額の50000神貨は5000億円ってことで、神界の価値観は俺の中で既に崩壊しているのだ。
「…ちょっと待って下さい。うちの秋刀魚って、一体、幾らで売るつもりですか?」
これは聞いても良い質問なのだろうか?
『うむ。それは大変申し訳ないのだが、内訳としては売り上げの約5割を我が社の利益として、運送販売費に当てる計画を立てている。田崎家からの仕入れ値は1匹、500神貨を初期設定している。』
うちの秋刀魚は1匹、500神貨。即ち、50億円。
「えっ!?50億円…え〜??。」
それが神界の一般流通に乗る際には100億円…1000神貨になるってことか。もう、訳わからんな(汗)。
音声{1匹500神貨として、1週間で30匹で15000神貨。1ヶ月平均としては約66400神貨となりますね。}
うっ。さすがE5(エコ)さん、こう言う時には役立つよ。
だとすれば、平均して我が家の月収入は6640億円…ですかぁ?もう、桁がアレすぎて気絶しそうだ。頭がクラクラする。
「でも、それって本当に売れるんですかね?」
『『売れるっ!!』』
おおうっ!?2人揃って声を揃えなくてもっ。
『正直、安いぐらいねっ!!』
ククルカン・蛇子さん?もうノリノリである。乗り気か?
『こんな良い話に我が社を選んでくれて、もう感謝しかないわ!最高よっ!!』
おっと、、まさかの褐色系美女さんが俺に抱きつこうとしたところで、E5(エコ)さんが立ちはだかってバチバチッてしている?
うん。男としては嬉しいんだけども、今更なんだけど、ククルカン・蛇子さんの下半身って蛇だよねぇ?いや、さすがにこれは心の声に出せません。残念。
そんなわけで、無事に契約が終了したわけです。
『まあ、あっちは放っておいて、出荷日時に関してだが、毎週土曜日の午前中にしてもらえないだろうか?』
「ああ、そうですねぇ。それは特に問題ないと思いますよ。」
そこは全面的に広目天様の主張を飲んでおこうと思う。多分、運送関係で都合があるのだろう。素人の俺には分からないし。ともかく、おれは契約書にサラサラ〜と記名捺印を済ませた。
さあ、忙しくなってきたぞ。我が家の未来は明るい、のか?
「おい、E5(エコ)さん帰るよ?いつまでやってるの〜?」
『蛇子。お前も一体、何をやっているんだ?帰るぞ。』
ふぅ。やれやれである。
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈秘匿種(真人)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈36.1-〉
戦闘力 846+12
防御力 764+12
生命力 760+12
回避値 692+10
知能値 110+2
器用値 25
魔力値 1162+20
無属性766+10
地属性798+10
固有能力
竜脈適正「最高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名 還元 猫愛
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属召喚
眷属送還
眷属探知
眷属鑑定
竜脈の盾
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
リコピン
JOL
葉蘭
水引
葛葉
称号
竜脈使い
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
小型「電子情報枠」
種族〈電脳媒体〉
階級〈生命樹分体〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈2.5+〉
耐久値:500
ビジネス風シャツ〈服〉(NEW)
属性:化学繊維LV25〈通常級〉
付与効果:交渉術+
保温効果
物理抵抗
耐久値:30
ジーンズ〈服〉
属性:厚地織布LV18〈通常級〉
付与効果:物理抵抗
耐久強化
耐久値:60+α
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