第120話「第ニ回 我が家会議・横道に逸れ過ぎる件」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属 …育成計画中なのですw
第120話「第ニ回 我が家会議・横道に逸れ過ぎる件」
竜脈生活84日目。
おはようございます。
本日は2回目となる「我が家会議」の開催となった。本来であれば、もっと早くに開催したかったのだが、E5(エコ)さん復活が長引いた為、延期になっていたのだ。
場所は拡張物置部屋の中央。ドダーン!と巨大な円卓を挟んで、今回は座椅子が1脚増えての10脚だ。座席の指定は特にない、早い者勝ちだが、奥の席は俺の席。
だって、俺が家長だからね…一応。
机も椅子もG3(ジザ)さんがその場しのぎで作成した亜空間仕様。半日しか保たない。
で、増えた分の席は勿論、E5(エコ)さんの席である。
音声{私は電子情報枠表示でも全然、構わないんですけど〜?}
「バカ者!お前も眷属の1人なんだから、威厳と言うものをだなぁ…。」
突き刺さる視線が痛い。誰も俺に威厳とかを求めていない感じですか?とは言え、前回は初めてだったので遅刻してくるメンバーも多かったのだが、今回は既に出揃っている。逆にピリピリしてやりにくい感じもある。
とりあえず、俺の右横にE5(エコ)さんは着席してもらった。しかし奇妙なもので、1枚画でもちゃんと椅子に座れている。画面がグニュって曲がってるから、横から見ると爆笑してしまう現象だ。
「ヒヒヒィ…何だこりゃぁ。」
音声{…笑い方がキモいですよ、御主人様?…ボソッ。}
ヒドい言われようだ。お前が原因だと言うのに…。
さて、俺の左手には今回、菅原くんが座っている。俺の弟代表枠である。
後ろに座席は2つ。1つは橘花くんで、もう1つは空席。乙女ちゃんの分だ。
「菅原くん、乙女ちゃんは間に合いそうかな?」
『兄上、ダメじゃないでしょうか?2階の樹霊さんは、まだ本体から出て来ないようですし。』
ああ、まだダメかぁ。きっと観葉植物6姉妹にも理由があるはずだから、おいおいで良いか。乙女ちゃんには一応、様子を見に行ってもらっているのだが、原因は不明である。
「橘花くんは分かるかい?」
『う〜ん。E5(エコ)さんのエネルギーを吸収してるんじゃないかなぁ?』
何とな〜く、な感じで橘花くんが言った。俺は、そうなのぉ?な感じで聞いていたが、実はそのものズバリな解答であった事を知るのは…まだ先の話し。
今回、順番的には時計回りで、E5(エコ)さんの隣にG3(ジザ)さん、妖怪グループの紅葉、猫八部衆のクロちゃん弟、4R (シリュウ)、海産物軍団のホチョさん、2L (トゥエル)、DSさん、菅原くん、俺の順。
各々、各フロアの代表なので、2〜3名の配下を連れているわけだが、こう見るとE5(エコ)さんと2L (トゥエル)は1名での出席で何だか寂しい。何とかしてやりたいところだ。
「あ〜。コホン…よく集まってくれた。」
俺の第一声。一同に緊張が走る。やりにくい。
「…前回の会議ではだ、E5(エコ)さんを復活させる方針で決定した訳だが、見事に復活したので第一関門突破となった…よな?」
『おめでとうございましゅっ!!!』
おっと!ここで紅葉がまさかのフライング。DSさん、視線が怖いが、ほぼ全員が暖かい目で見ていた。可愛いなぁ。
『E5(エコ)さん復活に俺も頑張ったニョロよ!!親方様に新しいヒヨコ作る許可をもらったニョロよっ!!』
『『『オオオッッ…。』』』
何、このざわめき?と言うか、こんな初っ端から公言するんじゃないよ(怒)。DSさんの視線が怖いよ。
「待て待て!確かに、今回はE5(エコ)さん復活に尽力してもらったわけで、皆には感謝している!だが、今回はだな、次の方針を…。」
音声【いえ、閣下!!ここは4R (シリュウ)先輩の言うことも一理ありますね!】
2L (トゥエル)のやつ、何を言い出しやがった??
音声『…ほほう。2L (トゥエル)殿、それは旦那様の言葉を遮ってまで具申することなのですかな?』
出ました!!我が家の執事長。伝家の宝刀、DSさんです!!
音声【勿論です。つまり、4R (シリュウ)先輩同様に、正当な報酬を僕たちも頂く権利があるはずです!!】
音声《おっ!?それ良いのう。儂も乗っかるのじゃ!!》
こいつ…G3(ジザ)さんまで乗っかって来やがったぞっ!?
「…まあ、でもな。報酬って言っても限度があるだろう?」
さすがの俺も?出来る事と出来ない事があるし…。
音声『旦那様に対して、ちと無礼ではありませんかな、皆様?』
DSさんの声が冷たい。体感温度が1℃ぐらい下がった気がする。
DSさんの背後に控えるユナさんと、ビビさんの顔が引きつっているし。
「あ〜。まあ、俺のできる範囲でだぞ?じゃあ、DSさんは何が良い?」
これはヤバいと、まずは反対派のDSさんの顔色を窺う俺は…。
音声『では…反応炉を1つ。』
音声【僕は魔道兵作成許可を。】
音声《儂は素材の補充を。》
コイツら、図やがったなぁぁぁーーー!!
眷属3名、笑顔で答えやがった。
音声{御主人様…諦めたほうが良いと思います。と言うか、無駄ですね。}
『赤色のヒヨコも良いけど、青色のヒヨコも良くないニョロか?』
ねぇ。俺の眷属って馬鹿なの?馬鹿ばっかりなの?
「…もういい。分かった。お金が手に入ったら買ってやるさ!!覚えてろっ!!」
俺は捨て台詞を吐き出した。
『『『オオオッッ…。』』』
一同、再びのどよめきである。
菅原くんとクロちゃん弟だけが同情的な顔だ。兄の気持ちを分かってくれるのはお前達だけだよっ(涙)。
「…お腹が痛い。ちょっと退席しても良いですかぁ?」
音声{あら、御主人様…はい、苔精の薬丹!}
E5(エコ)さんの手のひらから緑色の粒子が噴き出し、俺の全身から不快感を拭い取った。ああ、生き返るぅ。
「って、馬鹿!!回復するなぁ!!」
このポンコツ、進化して精霊系術式の回復系まで習得してやがった。思わぬ盲点。
音声【おや?回復なら僕も信仰系術式が使えますので?】
音声{いえ、結構です。御主人様の体調管理は自分が行いますので?}
なんだ、この張り合いは?天使と樹霊の張り合いだ。会議が全く進まないのだが?
「会議を進めるぞ!田崎家の次なる方針に関してだが、今後は神界との協調路線で行く方針を考えている。そこで皆の意見を聞きたい。」
神界と聞いて、眷属以外がちょっと怯む。沈黙が会議室を支配する。だが、さすがはホチョさん、発言もしないがビクとも動じない。漢だなぁ。
『兄上殿、神界との協調路線とは言いますが、僕たちは孤立している状態では?』
さすがはクロちゃん弟、会議の流れを受けて発言してくれた。空気を読む男である。
音声《孤立はしていても、神界との連絡手段が無いわけではないのじゃ。もしろ、神界は田崎家を厚遇していると見た方が良いじゃろうな。》
だよねぇ。G3(ジザ)さんが言うように、それは俺も感じていたことだ。
音声『それは、神々が旦那様を厚遇するだけの存在と認めているのでしょうね。さすがですね…。』
何が、さすがなんですか?DSさんはたまに訳がわからないところがあるなぁ。
音声【実際、閣下は既に高位の神霊と交流があります。孤立しているからと言って、神界との伝手は作るべきでしょうね。】
高位の神霊…??それ、恵比寿様とか八幡様のことかな?神霊とか言うと、急に俺の無礼度が溜まり溜まって爆発するんじゃないかって不安になる。やめて。
「反対する者はいるか?正直な意見を聞かせてほしいな。」
俺は円卓をグルリと見渡す。なんか、学校の先生になった気分だな。柄でもない。
『あの〜。神界と交流を持った場合、何か変わるんでしゅかっ??』
紅葉、それは100点満点の質問ですねっ!!
「正解っ!え〜と、基本的には何も変わらないな。そもそも、俺は我が家が変わる事を望んではいないからだ。」
『え…そうでしゅか…正解って?…はい。』
だが、紅葉への回答で、皆の不安の顔は和らいだようだ。
『兄上!実際に何をするんですか?それにもよります。』
そうですか。菅原くんの口から、遂にその質問が飛び出しましたか…。
「50点!そうだな。これは結局、自業自得ではあるが…秋刀魚だっ!!」
『『『秋刀魚っ!!??』』』
そうだろう。その驚きは当然だろう。一同、激震が走る。
『お兄ちゃん…秋刀魚って…?』
俺は橘花くんの顔を見れない。だが、これだけは言わなければならないのだ。
「秋刀魚が…絶滅の危機にある!しかも神々が、我が家の秋刀魚を食べたいが為の結果となってしまったのだ…だから、野生の秋刀魚を救う為の一大プロジェクトなのだ!!」
音声{一大プロジェクトって…そんな大袈裟な…ボソッ。}
聞こえてますよ。E5(エコ)さん?
音声《しょうがないのう…ここは儂が…。》
音声【ここで僕が解説しましょう!!現在、神界の企業「喜見城 株式会社」との提携により、田崎家の秋刀魚の独占輸出販売を検討しています。これが軌道に乗った場合、地球での秋刀魚密漁は確実に減るでしょう。何故なら、田崎家の秋刀魚は通常の秋刀魚とは別物だからです!!これを知らしめる必要があるのです!!】
2L (トゥエル)のやつ、スゴい力説だな。俺に恩を売ったつもりか?歯がキラーン!と輝いた。G3(ジザ)さんは歯ぎしりをしている。
『えっ!?秋刀魚を神様に売るのっ!?』
だが即ち、また秋刀魚が食べれると知って、猫八部衆たちは大喜び。珍しくルル君も喜んでるから、もう行ってギュギュ〜ってしたい。辛抱できません。ラブリーです。
音声{御主人様…ヤバい顔をしてますよ。我慢して下さい…ボソッ。}
分かってますよ。さすがに会議室でそれはヤバい。俺の威厳が消滅する。
「…売るんだ。ゴメンな、橘花くん。もはや、それしか手段が無いが…あの秋刀魚だけは売らないぞ。あいつは海産物軍団の一員だからな!」
『うん…名前…僕がつけても良い?』
え?名前って…あの秋刀魚の名前?妙な展開になって来たぞ。
「…名前?まあ、それで良いなら構わないけど…。」
でも、俺も考えてたんだよな。辞書を調べて「蒼海」ってカッコよくない?
『うん!!僕、一生懸命考えるねっ!!』
もうニッコニコなので、それはそれで良いか。そんな気持ちな俺である。弟最高ですっ!
音声『しかし、旦那様。その増産は何処で行いますか?現状、既に田崎家では難しいかと…。』
音声《…亜空間を増やすしかあるまい?》
G3(ジザ)さん、2L (トゥエル)を警戒中。今回は被せて来なかった模様。
音声【確かに…隠匿性が高いのは亜空間ですが、G3(ジザ)先輩の負担が増えますよ?大丈夫ですか?】
音声《何じゃ?儂を年寄り扱いする気か?》
確かに、普通に考えたら亜空間を増設した方が早い。だが、G3(ジザ)さんに何かあった場合に危険だとE5(エコ)さんと相談していたのだ。
「今回に関しては、亜空間は使わない。いや、亜空間は増やすけど、そっちは大会議室を作ろうかなって思ってるんだよ。」
これは前から考えていた事だ。こっちの拡張物置部屋は、眷属専用の機密性の高い状態にしておきたいからだ。
なので、我が家会議や自由に出入り出来る場所をもう1つ作りたいわけで。
音声《ほほう。それは良いが、家具はどうするのじゃ?》
「そう。それが問題だが、秋刀魚が売れれば…買えるだろ?」
音声《ふむ!乗った!!》
乗るの早いなっ!!
音声【反応炉っ!!!】
「うるさいっ!!」
とりあえず、2L (トゥエル)は切り捨て。
「買うとは言ったが、すぐ買うとは言ってない!!先に大会議室の家具!!」
音声『2L (トゥエル)殿、焦り過ぎです。旦那様は、買うと言ったら必ず買う御方です。嘘は言いませんよ。』
DSさんの信頼が重いです。
こうして、秋刀魚増産販売の件は…無難に説得できた?のか?
いや、ちょっと待て、忘れてた。話が横道に逸れ過ぎて、もうどうにもならない。何なんだ、うちの会議はっ!?
「え〜と、で、秋刀魚だよっ!!秋刀魚は箱庭システムを使うつもりだ。」
『『『箱庭…システム!!??』』』
ですよねぇ。訳分からないよね?
音声【箱庭システムと言うと…損害賠償目録の、ですか?】
「そうそう!それそれ!!八幡様から貰ったカタログの商品だよ。」
うっかり俺も忘れそうになっていたが、ポイント100で引き換える事が出来る商品?だ。
以下、原文のまま記載する。
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★★箱庭システム60ポイント
庭が欲しい。しかし庭が無い。
そんなあなたには、特殊限定亜空間と言うコンパクト空間に収納された箱庭はいかがでしょうか?
あなたの意思で自由に改造、四季設定や地形変化なども操作可能です。
動力源には使用者の霊子供給が必要になります。御注意下さい。
内部空間は100km×100km四方の大きさとなります。
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これである。冗談みたいだが本当だ。
「その箱庭を使用して、秋刀魚を増産する環境を作る。だから実質、我が家には何の影響も出ないだろう。」
音声『さすがは旦那様。感服いたしました。』
音声《主にしては良いではないかっ!それに儂も乗るのじゃ!!》
『秋刀魚、食べ放題ニョロねっ!!』
音声【お金を稼ぎまくりましょう。そして反応炉の最高級品を!!】
お前ら、適当だなぁ。それで良いのかぁ?
「ならば、方針は箱庭での秋刀魚増産だけど、食べ放題じゃないし、反応炉は普通のだぞ。そんなにお金を稼ぐつもりはない。」
一部、ガーーーン!?て顔で沈んで行った。
「あと、最後に1つ。」
我が家会議も大詰めだ。これだけは発表しておこう。皆はググッと息を飲む。紅葉は顔色悪いけど大丈夫かな?
「2階の観葉植物6姉妹はE5(エコ)さんの配下とする。以上。」
音声{えっ!!??}
俺の隣で、E5(エコ)さんが目を白黒させている。してやったりだな。
これにて、第二回の我が家会議は幕を降ろしたのだった。
あっ、邪神受け入れの件を忘れてた…まあ、いいか。今回は邪神枠のニャイも欠席だったし、次回の会議でさ?
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈秘匿種(真人)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈28.6-〉
戦闘力 666+12
防御力 584+12
生命力 580+12
回避値 542+10
知能値 80+2
器用値 25
魔力値 862+20
無属性616+10
地属性648+10
固有能力
竜脈適正「最高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名 還元 猫愛
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属召喚
眷属送還
眷属探知
眷属鑑定
竜脈の盾
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
リコピン
JOL
葉蘭
水引
称号
竜脈使い
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
小型「電子情報枠」
種族〈電脳媒体〉
階級〈生命樹分体〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈2.5+〉
耐久値:500
白シャツ〈服〉
属性:化学繊維LV13〈通常級〉
付与効果:物理抵抗
清潔感〈微〉
耐久値:40
下ジャージ(NIKING)〈服〉
属性:化学繊維LV25〈通常級〉
付与効果:金文字魂
物理抵抗
保温
耐久値:50
◆ ◆ ◆