第117話「おかえりE5(エコ)さん・何の披露宴?」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属 …育成計画中なのですw
第117話「おかえりE5(エコ)さん・何の披露宴?」
竜脈生活82日目。
音声{おはようございます。御主人様。}
「んぁ?」
俺は懐のハナちゃんをモフリつつ、眠い目をこすった。いつもはもっとダラダラしているんで…おやすみなさい。再入眠だ。
音声{はぁ。ニートじゃないんですから、さっさと起きて下さい。}
ニートじゃないですぅ。俺はニートなんかじゃないですぅ。
ヤバい。このまま再入眠したら悪夢しか見ない気がする。
『ミャフ。』
「ああ、ハナちゃん。おはよう。」
虎模様が緑色の半分植物由来のハナちゃんである。最近のハナちゃんはアロア要素で癒し効果が半端ない。熟睡感がスゴいです。
「う…ん?んひゃっ!?」
つい、悲鳴を上げてしまった。だって何度見ても慣れないでしょ?寝起きだし。
音声{御主人様、奇声はやめて下さい。キモいですよ。}
またしてもキモいとか言いました。寝起きでE5(エコ)さんの全身像が迫って来るとか、悪夢以外の何物でもないし。はぁ、ドキドキした。
「やめろって。いきなり全身像とか心臓に悪いだろ?一枚絵のくせしやがって!」
音声{え〜?一枚絵じゃなかったらどうなったんですか?}
うっ!?思わず言葉に詰まる俺。何てあざとい奴だ。ポンコツの癖して…。
「…まあ、しょせんE5(エコ)さんはE5(エコ)さんだからなぁ。それ以上でもそれ以下でもないぞ。悔しかったら3D化してみなさいな。ふふん。」
言ってやりました。もしかしたら3D化できる疑惑のあるE5(エコ)さんである。注意…俺の中で。
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(*^ω^*){こんな感じですか?声は聞こえてますか?}
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それ違う。電子情報枠表示の中のE5(エコ)さんは、確かに3D化しているけども(怒)!
だがまあ、逆にそっちの方が落ち着くといえば落ち着くわけで。
「…ああ、声も聞こえるな。」
電子情報枠バージョンでも音声機能の追加装備とか、芸が細かいな。
声質も俺推し声優に近い質感。今までの機械音的な声とは、天と地の違いだ。
なんだ?俺を萌え死させるつもりか?キュン死か?
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(*´꒳`*){私もまだ慣れていないので、ちょっと手間取ってますけど、やっぱりこっちの方が落ち着きますね!調整も上々ですよ〜。}
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へぇ。そうなんだ。ちょっと安心した俺がいますよ。
と言うことで、復活したE5(エコ)さんは微調整を行いますと宣言し、静止画のまま工房で停止してしまったのだ。
声を掛けても反応ないし、触れてもすり抜けるしで、放置せざるを得ず。今夜は宴会だっ!て気持ちでいたのに肩透かし。
すごすごと工房を、拡張物置部屋を後にした俺は、その後が大変であった。
待ち構えていた乙女ちゃんと弟たちに質問責め。答えるにしても、なんて答えていいものかと四苦八苦。
我が家の全員が期待して待っていたと言うのにね!なので、俺は3階の寝室に引きこもった。引き篭もりニートである。
それに、この心許なさは…今まで持ち歩いていたE5(エコ)さんの本体、「i poon E5」の消失によるものか?いや、そんな女々しい男だったのか、俺は?
だが、気を取り直していこう。
「よし!今日は忙しいぞ、E5(エコ)さん!覚悟しろよ!!」
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(´-ω-`){はいはい。勿論、分かってますよ。ハナちゃんさんもお久しぶりですね〜。}
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『ミャフ!』
ハナちゃんも上機嫌で応える。
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(*^ω^*){あら?ハナちゃんさんは、固有能力が幾つか増えていますね?}
{光合成〈自己再生・自己増殖〉に…アロマな香気〈植物由来成分〉?}
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あ〜。ハナちゃんはほぼ毎日、屋上で日光浴しているからなぁ。あれが光合成となってしまったのだろう。
我が家の猫八部衆の中でも、とりわけ珍しい方向に進化しているわけだ。ある意味、これからどうなるのか興味がある猫ちゃんなのだ。
「そのうち、猫樹霊(?)になったりして…な?」
『ミャフ?』
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(*´Д`*){そうなったら、私と同じ変異樹霊仲間ですね!よろしくお願いしますね!}
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『ミャフ!』
変異樹霊仲間って何だよ?
E5(エコ)さんは種族が生命樹の電脳樹霊に進化し、階級も妖精女王になった。
「そもそも電脳樹霊って、そんな不条理な存在がある?言うなれば、E5(エコ)さんは存在そのものが不条理なのだっ!!」
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∑(゜Д゜){なんてことを言うんですかっ!?}
{それと、勝手に眷属鑑定で私の身体情報を見ないで下さい。乙女の秘密ですよ。}
{でも、小型「電子情報枠表示」を使いこなせているようですねぇ?どうですか?}
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やっぱりコレはE5(エコ)さんの仕業か。
昨夜、突如に俺の手元に現れた携帯画面ばりの小型 電子情報枠。
それは俺の召喚系術式の使用に特化した機能であった。
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(*^ω^*){その小型「電子情報枠表示」は、私の電脳分体であり、補助記憶装置でもあるので大事に使って下さいねっ。緊急通信も利用可能ですよ。}
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「そうだなぁ。確かに、これがあれば2L (トゥエル)に頼らなくても良いと言う利点はあるな。」
それと緊急通信とか、もはやもうアレである。それがこれだ。
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所有者《田崎 蓮人 》
召喚系術式専用・小型「電子情報枠表示」
MENU〈竜脈使いVr〉
○契約
○契約破棄
○召喚
○送還
○契約鑑定
○眷属召喚
○眷属送還
○眷属探知
○眷属鑑定
○竜脈の盾
魔力値 802/802
◎緊急通信〈眷属選択〉
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緊急通信って、各眷属と可能のようだ。
いざって時にありがたい。
急いで服を着替えながら、俺はジーンズのポケットに小型「電子情報枠表示」を入れた。
そう。これは俺の竜脈の盾と同様、実体化しているのである…不思議だ。俺の心許なさ一部、解消である。
「そうそう、E5(エコ)さんがいない間に、数人だけど新人が増えているからな。よろしく頼むぞ。」
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(*^ω^*){相変わらず、手が早いですね〜。}
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その言い方はやめなさい。
さて、着替えも終わったので、準備は万端だ。俺は襖を開け放つ。
『『『『E5(エコ)さん、お帰りなさいぃ!!!』』』』
コタツを前に、一同は勢揃い。右から順に乙女ちゃん、クロちゃん弟、菅原くん、橘花くん、そして3階担当メイドのユナさんだ。
いつもの3階メンバーである。
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(*゜∀゜*){まあ、皆さん。お久し振りです!ただいまです。}
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変わらぬ電子情報枠の中のE5(エコ)さんの姿を見て、安堵する者、落胆する者、その表情は三者三様であった。とてもザワザワしている。
「あ〜、ちょっと落ち着くように。先に言っておくと、E5(エコ)さんは映像投射にもなれるぞ。」
音声{はい。こんな感じですね〜。}
更にザワザワし始める一同。
『ちょ、ちょっと待って!私たち樹霊と同じ力を感じるけれど、映像なの?実体はないの??』
ですよねぇ。乙女ちゃんの疑問もっともだ。
『E5(エコ)さん凄いよっ。凄いエネルギーだよっ!』
大喜びなのは橘花くんだった。同じ樹霊でも受け取り方がこうも違うのか。
果たして、2階の観葉植物6姉妹はどうなってしまうのか?もう不安しかない。ああ、怖い。
『確かに、私たち普通の樹霊とは比べ物にならない高位の存在ね。実体が無いってのは、ちょっと意味が分からないけど、元々が元々だから仕方ないわね。まあ、兄さんの眷属だから仕方ないわね…。』
飛び火がこっちに来たぁーーー!?
音声{乙女ちゃんさん、全然、普通の樹霊じゃないですよね?聖実の樹霊に進化しちゃってますよ。どうしちゃったんですか?少し大人な雰囲気になって。}
『えっ!?あっ…まあ、色々あったのよ。うん。』
リンゴのように顔を赤くして、乙女ちゃんは大人しくなった。ナイスだ、E5(エコ)さん。大火事を防げたぞ。
「だけど凄いな、見ただけで分かるのか?」
音声{そうですね。それは樹霊だけに限りますけど。例えば、菅原くんさんの場合は、おぼろげにしか見えませんね。クロちゃんさんは無理です。}
『僕は元は電霊ですからねっ。でも、ちゃんと戻って来てくれて嬉しいですっ!』
菅原くんも興奮気味だ。普段、冷静な菅原くんだけに、たまに見せるそういう面が愛おしいな。
『兄上殿、E5(エコ)さんが戻って来たのも嬉しいですが、兄上殿が嬉しそうなのが1番嬉しいですよ。』
ちょっと、クロちゃん弟はそういう見るところが人と違いすぎて困る。ここは兄の威厳を保たねば。しっかりキリリと顔をしてみる。
「そ、そんなことはないよ?」
『そうですか。そらならいいです。その手はやめて下さい。』
「だって、しょせんはE5(エコ)さんだからねっ!触れないポンコツよりも、モフれるクロちゃん弟の方が俺的に良いんだよ?当たり前だぞ!」
全ては俺の猫愛の為せる業。俺は何も悪く無い。
音声{相変らず、御主人様はど変態ですね。}
御主人様とか言いながら、的確に俺を貶めるE5(エコ)さん。ヒドすぎる。
副音声『旦那様、今回はサプライズ的なものは必要ありませんね〜?』
「まあ、そりゃE5(エコ)さんだからなぁ。昼は屋上で大々的にやろう。」
ユナさんの提案通り、食材の準備は昨日のうちに出来ているのだ。
副音声『じゃあ、上司の執事長に報告し、準備に取り掛かりますねっ!』
「DSさんによろしく頼むって伝えてくれ!」
副音声『はいっ。では行ってきま〜す!』
ユナさんはいつものように元気印だ。
音声{私は普段通りの方が良いのですが。でもまあ、皆さんの気持ちは嬉しいですね。}
そんな感想を言うE5(エコ)さんを後ろにして、俺は弟たちを朝食に送り出す。
「いつまでもダラダラ話しててもしょうがないだろ。さあ、さっさっと食べてきなさいって!4R (シリュウ)が全部食べちまうぞぉ!」
『そうだよぉ!僕、お腹すいたっ!!』
『競争するぞ、橘花っ!! 』
『コラぁ。走るとダメよ!』
騒々しい。それに事実、E5(エコ)さんが復活した後も4R (シリュウ)の食欲をは止まらない。昨夜は卵たっぷりの天津丼にしたのだが、天津丼は飲み物じゃないんですよ?な感じだった。
『兄上殿、では行ってきます。』
「おう!頼んだよ、クロちゃん弟もね!!」
急に静かになった。これがいつものことだが、今日はやけに感慨深いな。
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(*^ω^*){ほんとに御主人様は弟が大好きですねぇ。}
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あら?もう電子情報枠表示に戻ってしまったE5(エコ)さんだった。
勿論、俺は弟大好きである。
「よせやい。照れるじゃないか。」
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((*´ー`*){誉めてませんね。そんなことより、私がスリープ中に異変はありませんでしたか?}
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そうそう。それを忘れていた。
「まあ、我が家は現状では特に変化はない。今はな。」
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(*^ω^*){今は…ですか?}
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「今後、秋刀魚の増産と輸出をしなければならない。それが課題だなぁ。」
ちょっと意味が分からないと思うだろうが、事実なので仕方がない。
それ以外にも、邪神受け入れの件もあるし、問題はてんこ盛りである。
そんな現状報告と、対策を検討しながら時間はあっという間に過ぎていった。
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(*´∀`*){御主人様って、本当にトラブル体質ですよね。そもそも、神々はどうやって見ているんでしょうね?ちょっと疑問です。}
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「4R (シリュウ)の気が緩むと見えちゃうらしいが、どうなんだろうな?秋刀魚を食べたのは俺たちと、あとは猫ちゃんだけだからさっ。」
どっこいしょと、俺は横切ろうとしたルル君を抱っこした。不思議そうにルル君は俺の顔を見上げる。
『フニャ?』
「え?猫の神様は自分たちの目を通して見てるって?」
衝撃の事実が発覚である。あれか?あのネコ女王か?
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(*´ω`*){と考えると、猫さん達の目だけじゃ済まない気もしますが、もうあとの祭りでしょうね?諦めた方が良さそうです。}
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諦めちゃったよ、この人。まあ、今更な感じだからなぁ。
◇ ◇ ◇
本日はせわしないので、ネットサーフィンは中止である。そう言うときに限って重要な話題が掲示板に上がるのだが、致し方なしだ。
今後、ネットサーフィンに関しては、一応、2L (トゥエル)とE5(エコ)さんの交代制にするつもりだ。まあ、あくまで予定であるが。
「カア君、お邪魔するぞ。」
音声{こんにちわ。カア君さん、お元気ですか〜?}
屋上へやって来た俺たちは、頭上の監視員…大鴉のカア君に声をかけた。
『ウム…ゲンキダ。テンキモヨイ。』
いや、天気って言っても、うちは擬似太陽さん任せだからな。
多分、今日はクツグァさんの機嫌が良いのだろう。
そんな邪神クツグァさんを頭上に、既に屋上はてんやわんやの大騒ぎ。
会場の設営役は、主にDSさん配下のメイド5人衆だ。
『ガフッ。』
お?まさかの案内役は霊犬のタロさんか。こんなタロさんだが、メイド5人衆に含まれているのだ。だが愛嬌は随一。そして丸まった尻尾の動きも随一の振り幅だ。
音声{タロさん、お仕事ご苦労様です。}
『ガフ、ガフッ。』
音声{まあ?そんな事ないですよ。タロさんも立派なメイドさんになって、ビックリしましたよ!うふふふ。}
『ガフ〜。』
なんか、会話を始めちゃったよ。
音声『旦那様。主賓席を用意しましたので、E5(エコ)殿と一緒に、こちらへどうぞ。タロ殿は、仕事をサボっているのですかな?』
案内役の前に、DSさん登場。顔がひきつるタロさんを放置して、俺たちは主賓席とやらに押し出される。今日は強引なDSさんだ。
しかしこれ、この長テーブルはDSさんの実況席の使い回しか。まあ、良いけども。
音声{タロさんを叱らないであげて下さい。}
音声『ええ。分かっています。今日だけは無礼講ですからな。』
ほっ。我が家の執事長からお許しの言葉が出ました。
「タロさん、良かったな?今日は無礼講だぞ。」
『ガフッ!!』
喜びのタロさん。幸せそうな顔だ。あのほっぺたをグ〜ンと伸ばしたい。
屋上には、いたるところにゴザが敷かれ、持ち込まれたテーブルが設置されている。
テーブルは地下室から持って来たのだろうが、ゴザはいつの間にか増産されていたようだ。おそらくDSさんの仕業だろう。
音声『ゴザとブルーシートのどちらかを増産するかで悩みましたが、処分する際にはゴザの方がよろしいかと思いまして。』
「そうだな。でもゴザは役に立つから、もっとあっても良いんじゃない?」
ブルーシートも良いけど、うちのは台風対策用だからなぁ。もはや台風とかないし。
副音声『執事長、会場の準備が整いましたのです。料理を運び込んでも良いのか聞きに来ましたのです。』
音声『ええ、イシヒメ。では、1階のビビ達にお願いして下さい。』
準備は着実に進行している。うちのメイドは優秀だなぁ。タロさん以外。
音声{すごい大掛かりですね?}
「そうだなぁ。だが、こういう宴会に参加するメンバーが増えてるからな。地下室の付喪神達は、物は食べないけど酒だけは飲むし、意味不明だぞ。」
と言う事で、今日は事前に鳳来謹製の樹酒も3樽準備。増産した缶ビールも配置済みだ。
「そう言えば、今日は2階の樹霊たちはどうした?」
音声『そうですね…今日は姿を見かけませんが?』
チラホラと、各階のメンバーの姿を見受けられるようになってきたのに…あっ。麒麟の號竜が軽やかな足取りでやって来た。見た目は黄色い子鹿だ。
『ク〜ン。』
音声{號竜さん、ただいまです。え?精霊馬たちが怖がって出てこないのですか?}
『ク〜〜ン。』
申し訳ないように鳴く號竜。精霊馬たちってことは、精霊牛とリコピンもか?
「E5(エコ)さん、なんかやったのか?」
音声{まあ、失礼ですねー。私は何にもやってませんよぉ!}
本当かな?しかし、何か理由があることは確かだろう。無理矢理に連れてくるのもやめた方が良いと思うしな…。
『兄さん!ちょっと聞いて〜〜。』
息急き切って、乙女ちゃんが屋上に顔を出した。
「おう!ちょうど良かった。精霊馬たちが出てこないって…。」
『そんな事より、2階の樹霊たちもよ!今は2L (トゥエル)さんが看病?しているわね。』
え?観葉植物6姉妹も?
「どう言うことだ?」
『え〜〜っとね。私や橘花は兄さんの近くにいて、兄妹契約もしているから耐性があるのよ?それでもおっかなびっくりだけど、E5(エコ)さんの影響力はそれだけ大きいのよ。』
音声{え?原因は私ですか?}
本人もビックリの原因である。しかし困ったな。となると、観葉植物6姉妹はE5(エコ)さんの配下にしようと思っていたのだが…。
『お兄ちゃ〜ん。お腹すいたぁ〜。』
『こらこら、はしたないですよ、橘花。』
クロちゃん弟と橘花くんも合流だ。
クロちゃん弟には猫八部衆を連れて来てもらうように頼んだのだが、ふむ。ミチは欠席か。ミチは寝すぎて大変な肥満体型になっている事を、果たして自覚しているんでしょうか?
ハッピーは姉猫ロンちゃんの監視下で静かにしているようだ。今日は姉御のシーちゃんもいるし、男は辛いよね(え)。
『ミャ!』
代表して猫又シーちゃんが御挨拶。要約すると『やっと帰ってきたのね。ちゃんと蓮人の面倒を見なさいよ!』ですって。
ちょっとシーちゃん、異議申し立てをしたいのですがっ。
音声{はい。御迷惑をお掛けしました。ちゃんと管理していきますので、お任せ下さいね。}
ヲイッ!俺の何を管理する気だっ!?
「そんな事より、樹霊問題だよ。どうなってんだ?」
音声『どうしたものでしょうか?』
DSさんにも手の打ちようが無いと。
音声《気にしすぎじゃろう?そのうち慣れるじゃろうし。》
神出鬼没のG3(ジザ)さん登場である。やっぱり、せめてG3(ジザ)さんレベルの3D立体映像にならないかなぁ〜?
音声{…なんですか、その目。やめて下さい。}
「…乙女ちゃん、そうなの?」
『えっ?…ああ、そっち?そうねぇ…確かに2〜3日もすれば慣れると思うわよ?生命樹の気が満ちるだろうし。』
なぁ〜んだ。じゃあ、焦る必要は無いってことか。大事にならなくて良かったよ。
「んじゃま、とりあえずは後日に樹霊たちとは面会とするぞ。」
そんな事をやっているうちに、ビビさん達が大皿料理を会場に運び込んでいた。俺も手伝いたいところだが、グッと我慢の子。代わりに4R (シリュウ)が手伝っているようだ。
一方、こちらは1階店舗フロアのリーダーホチョさん麾下、海産物軍団の御挨拶対応だ。
『……。』
音声{あら?ホチョさん…筋肉モリモリですね。カッコいいです。}
『…オ帰リカメ…。』
『ピチッ!ピチッ!』
筋肉モリモリで済ますところ、さすがはE5(エコ)さんである。もはや九官鳥と言うより黒鷲っぽいホチョさんである。
海産物軍団からは亀姫の花子さんと小竜魚の金さんだ。
「ちなみに、最近は秋刀魚が1匹、海産物軍団に加わってるぞ?」
音声{え?確か、増産販売っていいませんでした??}
「言ったね。言ったけど、1匹は橘花くんと約束したから売りません。男の約束です。」
橘花くん、向こうで満面の笑顔だ。聞こえたのかな?
続いては、地下室の妖怪グループの登場である。
勿論、リーダーは座敷童子の紅葉だ。
『E5(エコ)様、お待ちしておりました。お帰りなさいでしゅのっ!!わ〜〜ん!!!』
感極まって泣きだす紅葉。語尾を噛むとか以前に、もう全てが可愛いな。可愛い妖怪かよっ??
音声{あららら。泣かないで下さい、紅葉さん。私も嬉しいですよ。}
ホロリとする場面であるが、その背後に引き連れているのが天狗や河童のお面に、空飛ぶ模擬刀や動く達磨や5重の塔となると、これは極めてシュールな画となっている。
「お?葉蘭と水引も来てくれたのか?食べ物なら幾らでもお土産にして良いぞ。」
音声{あら?地下室の蟻さんですか?…妖獣…ですか?}
「そうそう。女王蟻の葉蘭はミュルメクスで、親衛隊長の水引はミルメコレオって妖獣になったぞ。」
呆れた顔のE5(エコ)さんは放置して、まだまだ来る。列は止まらない。
『あんちゃん、オイラもどうにかして食べれるようにしてくれよっ!!』
第一声がそれはどうかと思うのだが?案の定、後ろからBMの鉄拳が振り下ろされて沈んだ。
『ボフッ。』『ボフッ。』
申し訳ない、とBMとBLが頭を下げた。巨大なクマぬいぐるみだが、おそらく我が家では一二を競う常識派の2人だ。G3(ジザ)さんには勿体無い助手役である。
音声{BMさん、BLさんには大変お世話になりました。私の竜脈サーキットの作成で御迷惑をお掛けしましたね。}
「そう。本当にそれだな。陰の大黒柱だよ。」
『ボフッ!』
恐縮するところが、また人間が出来ている。妖怪仙人だけどねっ!!
『痛いぞ、BMにいちゃん。あっ、ちょっとまだ話しが…』
BMに引きずられていったBR。相変わらずの紫色のタヌキである。
こうして、主要メンバーとの挨拶を終え…あれ?あれはチョメ君かな?
『チュ!』『ちゅ〜〜う。』
妊婦の嫁、ユズリハを支えながらチョメ君がやって来た。おいおい、大丈夫か?
久しぶりにユズリハ…元野良ネズミさんを見たけど、かなりお腹は大きくなっている。歩くのもしんどそうだぞ。
「ユズリハは大丈夫なのか?わざわざ来なくても良かったのに。」
『ちゅ〜〜うっ!!』
アタシは大丈夫よ!そんな女傑っぽい仕草で答えるユズリハだ。哺乳類最強女子。こりゃ、チョメ君は尻に敷かれても仕方がない感じ。
音声{まあ、ユズリハさん。子供はいつ頃生まれそうですか?}
『ちゅ〜。』
「なんて言ってるんだ?」
音声{いつ生まれるか分からないそうです。野生の頃だったら、もうとっくに生まれているんだけど、と。}
そうかぁ。チョメ君は元シャンガリアンハムスターだけど今は土霊族だし、ユズリハも化け鼠だからな。
そんな身重な状態で出席するとか、うちの家族は最高だよ!
音声{チョメ君さんもありがとうございます。}
『チュ!!』
チョメ君、けっこうデカくなってるけど、そこは触れないようだ。
こうして、今度こそ挨拶を終えた。全員、席に着いたのを見計らい、俺は席を立った。
『親方様、食べても良いニョロかっ!?』『ピィ❤︎』『ピュ♡』『ピッ☆』
見計らったように4R (シリュウ)が端を折る。
「いや待て、4R (シリュウ)!!ヒヨコ3兄弟も騒がないようにっ!」
音声{うふふふ。変わりませんね、皆さん。}
「そりゃそうだろ。」
逆に変わってたら怖いだろうし。何より、俺が嫌だし。
「え〜、コホン。本日は良く集まってくれた!!これこの通り、E5(エコ)さんが復活したので、本日は無礼講だ!!4R (シリュウ)に食べ尽くされる前にお土産は各自で確保すること。以上っ!!」
『ヒドいことを言うニョロよ〜〜!?』
一部、不満の声が上がったようだが無視だ。
そしてE5 (エコ)さんと交代だ。
音声{皆様、こうして戻って来ることができて、本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いします。}
E5(エコ)さんがお辞儀をして、さあ宴会の始まりとなった訳だが、ヒョッコリと2L (トゥエル)のヤツが顔を出して言った。
音声【どう見てもこれは…披露宴ですよね?おめでとうございます。】
「なっ!?」音声{はっ!?}
絶句である。
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈秘匿種(真人)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈27.6+〉
戦闘力 642+12
防御力 560+12
生命力 556+12
回避値 522+10
知能値 76+2
器用値 25
魔力値 822+20
無属性596+10
地属性628+10
固有能力
竜脈適正「最高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名 還元 猫愛
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属召喚
眷属送還
眷属探知
眷属鑑定
竜脈の盾
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
リコピン
称号
竜脈使い
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
小型「電子情報枠」(NEW)
種族〈電脳媒体〉
階級〈生命樹分体〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈2.5+〉
耐久値:500
開襟白シャツ〈服〉(NEW)
属性:化学繊維LV15〈通常級〉
付与効果:厳粛(微)
物理抵抗
耐久値:30
チェーン付ジーンズ〈服〉
属性:厚地織布LV25〈通常級〉
付与効果:御洒落度++
物理抵抗
耐久強化
耐久値:60+α
◆ ◆ ◆