第1話「…ここはどこだ?目覚め」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属育成計画中なのですw
第1話「…ここはどこだ?目覚め」
何の変哲も無い日常
代わり映えのない毎日
夢も尽き果てた30代。
そう…今日も今日とて俺は、同じ毎日を繰り返す筈だったのに…ああ、そう言えば、今日は久しぶりの夜勤だったから、二度寝して起きたのが昼過ぎだった。
そろそろ起きないとマズイね。
可愛いネコちゃん達、特にミミちゃんにチュ〜❤︎してご飯をあげないと…。
ん…?
いつもは真っ先に飛び込んでくる筈のミミちゃーん。どこだーーい?
ふぁああ。よく寝た。大あくびだ。
…ここはいたって見慣れた俺の部屋。我が家の3階のワンフロアー。何の変化も見られないが、何だろう?この違和感。ビビっと脊髄に何かを感じる。
ベットから降りた俺は、窓際に近寄る。
午後2時だ。ちょっと暗い。暗いと言うか青い?
雨か?
ザザザッ…と小さい音が聞こえる。
カーテンを開けた。
「は???」
…窓の外、そこには何も無い。
いやいや、これは幻?我が家はあります。ありますが、そこを中心に無限に広がる青。
青色の空間だ。何だこれ?
「どう言うことだ?え?なに?夢?」
俺は不安に押し潰されそうになった。こんな場所にたった1人で取り残されたらどうなるものか?ライフライン?いや、いや、その前に孤独で死にそうだ。そう言う問題じゃないっ
やばい。やばい。
青色の空間にポツリと浮かび上がる3階建ての我が家。ちなみに、一戸建てじゃなくて店舗を兼ねたビルディング風だけどね。ちょっと自慢してみた。
そんな事はどうでもいい。現実逃避をしてる場合じゃない。
そんな事より猫ちゃんだ。我が家は飼っている動物が多い。いや、多すぎでしょ。
安否確認をせねば。そして彼等の食糧備蓄を確認せねば。だからライフラインが一番大事っ!
え?自分のことは二の次ですね。当たり前だ。
我が家のペットを思い出す。
我が家の主流?猫ちゃんですが、1階に白猫のシーちゃん。
2階に白黒猫のミチ。
3階に三毛猫のミミちゃんと白系猫のルル君。計4匹です。
俺の部屋にはミミちゃんとルルが同居していましたが…何でしょう、このシーン(沈)感は…寂しい。
いや、いないならいない方が安心ですよ?
何より非常事態この上なし。ここに居たとしても、行く末は…どうなっちゃうの?と思っちゃうし。
何故、こんなことになっているかは置いておいて、元の世界(地球?)で生きてるなら、両親が面倒を見てくれてるでしょ。望むべきはソレだよね!自己犠牲待った無し!
でも、そうなったらそうなったで、俺の心の平穏が…ミミちゃん(涙)ルル君(涙)。
うーん。部屋の内部に関しては異常はない…ように見える。いつもの本棚。いつものベット。いつもの冷蔵庫。小説の並んだ棚。漫画。未開封のアニメDVDの棚。作りかけのガンプラ。山積みされたゲーム。本。
…結構、暇は凌げそうだね。なんか自分でもポジティブすぎてビックリだ。
あっ。トイレ行きたいな。でも水が流れるのかな?トイレって言えば、猫砂どうするか…。
普段から開けっ放しの引き戸を抜けてL字の廊下に出る。廊下の右奥にトイレがあるし、左側には物置として使っている部屋がある。途中に階段室に通じる扉があるが、そこは閉まったままだ。
「……。」
気配は…ない、と。
廊下に置いてある猫砂トイレも…あれ?したばっかりの湯気?
「まっ、まさかっ!?」
暖かい…。
確かに感じる熱。バッチくないよ?
まさかと思い、物置部屋を覗き見る。その対面に置かれたタンスの影。今は使われなくなった小型エレベータ(荷物用)の隅。
何かあるとそこに隠れる我が家の猫ちゃん達。お母さんが掃除し始めると退避する場所だ。
まさか…?
恐る恐る、俺は隠れ場所に近づく。早鳴る心臓。
ドキン…ドキン…ドキン…。
「ミミちゃん?ルル君?」
…しかし居ない。
空っぽだ。
ある意味、安心。そして喪失感…。
「は〜あ。いないか〜あ。まあ、しょうがないよなあ〜。」
1人で生きていこう。そう心に決めた。そう心に決めたけどさ、はあ、挫けそう。
踵を返してトイレに行こうとしたその瞬間だった、突如に耳に届く鳴き声。
『ニャーーーーーーーー!!』
うおっ!?
晴天の霹靂か。隠れ場所の上である。
タンスの上。積みプラモの箱の隙間から覗き下ろす2つの目。
え……。
『ニキャャーーーーーーーーーッ!!!』
ニャーならぬキャーである。悲鳴のようだ
「ミミちゃんっ!?」
手を伸ばした俺の手に飛び込んできた三毛猫。まん丸の顔。
我が愛猫である。
『ニャ!』
ヒシと抱き合う1人と猫ちゃん1匹。フニャフニャとミミちゃんが顔を擦り付けてくる。そしてグルグルグルグル言ってる。まさに永遠の刻を感じた。恥ずかしい。でも幸せ
もう、思う存分チュ〜❤︎をしました。生きて行こう、君と共に。
あっ、もう1匹のルル君も居ました。もう一つの窓、山側のカーテンの裏でブルブル震えていました。
ルル君は我が家では一番の新参者ですが、まあ出来の良い男の子。うちに来てから一度もシャ〜!って怒ったところを見たことがない。ういやつめ(愛)
毛色は白に所々、クリーム色が混じったかんじ。子猫の頃は真っ白でしたが…。
やっぱり猫って環境の変化に敏感だからね。隠れちゃったんだろう。
って考えると…いかん、頭が重いぞ。
多分、他のもいる気がする。ヤバい。
とは言え、今はミミちゃんとルル君の温もりを感じていたい。心ポカポカ。
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田崎 蓮人
種族〈人間〉
階級〈一般市民〉
所属国〈日本〉
カテゴリー〈1.0+〉
戦闘力 6
防御力 8
生命力 6
回避値 8
知能値 26
器用値 25
魔力値 0
無属性0
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力
称号
一小市民
装備
上下スウェット〈服〉
属性:化学繊維LV15〈通常級〉
付与効果:物理抵抗
保温
耐久値:40
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