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おれは人間サラブレッド ANATA号  作者: 桐生 ハム太郎
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第6レース

☆第6レース☆


天転ファームでのトレーニングは馬である自分にも人間の方の自分にもかなりの刺激をもたらしてくれた。

さすが、日本の有力馬が数多く使用している施設だけある。


自分を自分で自己判断するのは簡単なようで実はなかなか難しい。例えば、蹄一つとっても掘りの深さや蹄の形で馬場適性とかも分かったりするものだけど、馬の身体のおれは自分の脚の裏を見る事とかも出来ない。

これが馬だったらそんな奴はいねーって片付く話だが、おれの場合、人間の脳を持ってるゆえについつい余計な事を沢山考えてしまう。


後、意外に役に立たなかったのは、こういう外厩施設のスタッフは外国人がとても多くて、せっかく日本語が分かっても背中にインド人とかが乗ったりするんで何の役にも立たない事が多い(笑)


正に

「ちょっと何言ってるかよく分からない」

である。


ゲート練習も人間の脳なら悩む事がまるでない。

レース中に道中入れ込む事もない。

あえて言いたい事があるなら

「もう分かったからあんまケツ叩くなよ」

ってくらいである。


そして

4月早々、おれの読み通り藤平先生がおれを迎えに来てくれた。

まぁ当然の流れだと思う。自分でいつでもレース行ける身体を作ってしまってるんだから(笑)


ゲート試験も入厩してすぐに受けて合格した。

他の馬達が無様な姿を晒してるのを横目に、こっちは涼しい顔で満点合格だ!



そして、

おれの世話をしてくれるオッチャンの名前が似鳥さんって名前だって分かった。

いかにもベテラン風な感じであまり余計な事は喋らないタイプに見える。


あー、まぁいいんだ、無口なのは別に悪くはない。


が、

一つ、お前に言いたい事はある。


おれの事を「アナ夫」と呼ぶのはどうかと思うのよ。

何なら、オッチャンがおれをアナ夫と呼ぶ度に頭をかじってやってもいいぞ?


全く、どいつもこいつも人をふざけた名前で呼びやがる…


その内、オッチャンの脇腹にソバット食らわしたるから待っとれや〜(笑)






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