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おれは人間サラブレッド ANATA号  作者: 桐生 ハム太郎
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第3レース

☆第3レース☆


おれが馬に転生してからもう何ヶ月か経っている。

色々考えた所で分かる訳でもないのだが、まず…おれは何故生前の【赤城 宗一郎】のまま、馬になったのか。

他の馬達はどうもやっぱり普通の馬のようだ。

かぁちゃん馬はシズカと呼ばれてる。

そして…

馬房には「サイコパスガール」と書かれている…

…すごい名前…

あー

確かにこれはキッツイわ(笑)

でも、聞いたことある名前だな…うーん、思い出せないわ。

おれは馬なのでもう人の言葉は喋る事も出来ないけど、何故か人の言葉は人間の時のように分かるし、字ももちろん読める。

牧場の主人の名も石田と言う事だけ分かった。

年齢は俺の人間時代より少し上くらいか?

奥さんのヨウコさんは勢津子と同じ位に見える。

かぁちゃん(馬)はまだ6歳のようだ。若い!


そしておれはここではクロと名付けられた。

まぁ普通の名前だ(笑)

石田氏の娘さんが名付けてくれたんだが、この娘がなかなか良く出来た娘で、おれはこの子のお陰で仔馬としては最高の人生を過ごせたのではないかと思う。


今現状、おれは競争馬としても、人間の言葉が分かるだけでも相当能力は上だろうと自覚はある。

おれは人間時代に走らなかった馬の未来がヤバイ事は薄々は知ってる。

だから日々の運動は馬一倍?(笑)頑張った。未だに父の種牡馬は何だか分からんが、かぁちゃんの初子の割に身体も大きな方だし、自分なりに自分は丈夫な方ではないかとは感じていた。


そして、基本的には人間社会で生きてるので大きな不満はないが、この馬の身体は他の馬達と会話は出来ないようだ。

かぁちゃんとも基本はアイコンタクト(笑)

でもシズカは気性が穏やかなお陰でこれだけで幼駒時代は何とか乗り切れた。


目標はGレースに勝つ事。人間馬のおれは知ってる。これを勝たないと競争馬からの引退後の保証がないのだ。

重賞に勝つと中央競馬会から功労馬として年金みたいなものがもらえるので、それのお陰で処分の心配が無くなる。

でも、

笑ってしまうな。

人間として生きてる時は老後なんて微塵も考えてなかったのに(笑)

馬になったらたくさん生きたいなんて思ってる自分に。







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